診断士「1次」、特に「運営」の易化が進み、過去問5年分を解いておけば深く考えなくても合格420点を大きく超える。このとき、「時間はかかるが必ず正解」できる計算問題に注目します。
それがどこまで正かは別として、近年の「1次」は易しすぎるので、思ったほどにスキルが伸びない。そこで「時間を掛けて計算を当てる」効果を狙います。
難易度A(エクセルですぐ解ける) | 難易度B(エクセルでもやや悩む) | 難易度C(毎回試行錯誤が必要) |
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部品表 製品を構成する部品や材料の一覧表で、階層構造を持ちます。エクセルの表形式で整理し、数量や部品番号を管理することで、容易に作成・管理が可能です。 | PERT プロジェクト管理手法の一つで、作業の順序や所要時間をネットワーク図で表し、最短完了時間を求めます。エクセルでネットワーク図を作成し、クリティカルパスを特定するには、作業の依存関係や所要時間を適切に入力・管理する必要があります。 | ラインバランス効率 生産ラインの各作業ステーションの作業時間を均等化し、全体の効率を高める手法です。エクセルで以下の計算式を用いて算出できます。 ラインバランス効率=(各作業ステーションの作業時間の合計 ÷ (最長作業時間 × 作業ステーション数))× 100 |
商圏分析 特定の店舗や施設の周辺地域(商圏)の人口、世帯数、所得水準などを分析する手法です。エクセルでデータを集計・分析し、グラフ化することで視覚的に把握できます。 | ジョブショップ 多品種少量生産における生産スケジューリング手法で、各作業の順序や機械の割り当てを最適化します。エクセルでガントチャートを作成し、スケジュールを組むことが可能ですが、作業順序やリソースの制約を考慮する必要があります。 | 線形計画法(Linear Programming) 複数の制約条件下で目的関数を最適化する数学的手法です。エクセルのソルバー機能を用いて解くことが可能ですが、モデルの構築、制約条件の設定、目的関数の定義など、高度な理解と試行錯誤が必要です。 |
相乗積 売上構成比と利益率を掛け合わせて、各商品の利益貢献度を評価する指標です。エクセルで以下の計算式を用いて算出できます。 相乗積=売上構成比 × 利益率 | フローショップ 同一の作業順序で製品を生産するライン生産方式で、作業の流れや機械の配置を最適化します。エクセルで作業ステーションごとの処理時間を管理し、全体のスループットを計算することが可能です。 | |
交叉比率 在庫回転数と粗利益率を用いて在庫の効率性を評価する指標です。エクセルで以下の計算式を用いて算出できます。 交叉比率=(売上高 ÷ 平均在庫高)× 粗利益率 | 経済的発注量(EOQ: Economic Order Quantity) 在庫管理において、発注コストと在庫維持コストを最小化する最適発注量を求める手法です。エクセルで以下の計算式を用いて算出できます。 EOQ=√(2 × 年間需要量 × 発注コスト ÷ 在庫維持コスト) | |
工数計画IE(Industrial Engineering) 作業の標準時間を設定し、生産計画を立てる手法です。エクセルで作業ごとの標準時間を集計し、生産能力や必要人員を計算しますが、作業分析や時間測定の理解が求められます。 | ||
設備効率 設備の稼働率や生産性を評価する指標で、稼働時間、停止時間、加工数量などを用いて算出します。エクセルでデータを集計し、以下のような指標を計算します。 設備総合効率=(実稼働時間 ÷ 計画稼働時間)×(実績生産数 ÷ 理論生産数)×(良品数 ÷ 実績生産数) | ||
リフト値 マーケティングやデータ分析で用いられる指標で、ある施策の効果を測定します。エクセルで以下の計算式を用いて算出できます。 リフト値=(施策実施群の反応率 ÷ 施策非実施群の反応率) |
「運営管理」の計算問題は特定論点だけなので、過去問を使えばヤマが当たる。そこでいつものように論点別にまとめて一気に解きます。

生産方式&レイアウト
ラインバランス効率とは、生産ラインにおける各作業ステーションの作業負荷をできる限り均等に分配することで、待ち時間や遊休を削減し、生産性の最大化を図る考え方です。
こう書くと10点満点
作業工程ごとの標準時間に基づき、タクトタイムを超えないように作業を組み合わせ、ボトルネックの発生を抑えつつ、最小限の人員と設備でスムーズに生産が流れる状態にする。
3工程直列型生産ラインにおけるライン編成を下記に示す。この編成に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、ライン生産は、最も効率が良い状態で運用されるものとする。
【ライン編成】
・第1 工程は、作業時間4 分の作業Aと、作業時間6 分の作業Bで構成されている。
・第2 工程は、作業時間3 分の作業Cと、作業時間4 分の作業Dで構成されている。
・第3 工程は、作業時間2 分の作業Eと、作業時間7 分の作業Fで構成されている。
ライン編成効率の計算問題は頻出かつ難問かつ良問。与えられた文から自分で図を描いて説明できるスキルを伸ばします。

×ア サイクルタイムは、26(→○10)分である。
×イ 作業Cの作業時間が2 分長くなると、生産ラインのスループットは減少する(→○しない)。
×ウ 作業Fの作業時間が6 分になると、サイクルタイムは短縮される(→○しない)。
×エ 生産ラインの編成効率は、80(→○87)%である。
○オ 第1 工程と第2 工程で作業Aと作業Cが交換できれば、サイクルタイムは短縮される。
ライン編成効率=サイクルタイムに占める稼働時間の割合。設問文の下線部は計算に使わないダミー条件です。

ある単一品種ラインにおいて、1 か月864 個の生産を計画している。当該の計画生産能力を25 日/月、8 時間/日、稼働率90 %として作業編成を行った結果、下表となった。このときのライン編成効率の範囲として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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×ア 70.0 %未満 ×イ 70.0 %以上80.0 %未満 ×ウ 80.0 %以上90.0 %未満 ○エ 90.0 %以上 |
(設問1)はやや難解で、サイクルタイム=5,900個を700hで作るには1hあたり8.4個から決めます(60分÷8.4=7.1分)。すると7分を超える×ウエオを外せるのでアイの2択にできます。

(設問1) | 第1工程 | 第2〃 | 第3〃 | 第4〃 | 第5〃 |
×ア | a | b,c | d | e,h | f,g |
〇イ | a,b | c,e | d | f,g | h |
×ウ | a,b | c,f | d,e | g,h | - |
×エ | a,b,c | d,e,g | f,h | - | - |
×オ | a,b,c | d,g | c,f | h | - |
以下の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
要素作業a~hの先行関係が下図に示される製品を単一ラインで生産する。稼働予定時間は700 時間で、目標生産計画量は5,900 個である。ただし、設定サイクルタイムは分単位の整数値とする。 |
計算は上図参照。サイクルタイム・編成効率は苦手にしやすいので、ここは後回しにして次のPERTを当てます。
(設問2) 目標生産計画量を達成することを前提に、生産ラインの各工程に要素作業を割り付けた。その割り付けの組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 |
(設問2 ) 生産ラインの編成効率として、最も近い値はどれか(単位:%)。 ×ア 69 〇イ 79 ×ウ 89 ×エ 97 ×オ 99 |
サイクルタイムは、通学や通信でしっかり基礎を学ばないと間違いやすい、ド苦学トラップ問題です。エクセル図解を参照ください。

下表のように設定されたライン生産の状況から計算された、⒜バランスロスと⒝1 時間当たりの生産量の値(個)として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。ただし、サイクルタイムは30秒とし、生産立ち上げ期間は考慮しない。 |
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(a) | (b) | |
×ア | 12.5% | 30個 |
○イ | 12.5% | 120個 |
×ウ | 26.5% | 30個 |
×エ | 87.5% | 30個 |
×オ | 87.5% | 120個 |
当問もPERTとは別物で、サイクルタイムの出題です。本試験中に当てようとすると時間ロスするので、正解(ウ)と知ってから、本当にそうなるかをエクセルで確かめる。またR5第6問とセットにすると、バランスロス=14.3%も計算できます。

要素作業a~gの先行関係が下図に示される製品を、単一ラインで生産する。生産計画量が200 個、稼働予定時間が30 時間のとき、実行可能な最小の作業工程数とその工程数での最小のサイクルタイムの組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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作業工程数 | サイクルタイム | |
×ア | 2 | 9分 |
×イ | 3 | 6分 |
○ウ | 3 | 7分 |
×エ | 3 | 8分 |
×オ | 4 | 5分 |
フロムトゥチャートの読み取りに関する基本問題です。正解に飛びつくのでなく、バツを全てマルに直して確実に当てます。
ある工場の8 台の機械A~H間における1 日の品物の運搬回数を分析した結果、次のフロムツウチャートが得られた。この図表から読み取れる内容に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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×ア 運搬回数が最も多いのは機械D・F(→○C・D)間である。 ×イ 機械Cからは他の(→○機械ABを除く)すべての機械に品物が運搬されている。 ○ウ 機械間で双方向の運搬が発生するのは2 カ所である。 ×エ 他の機械からの機械Bへの運搬回数は12(→○14) である。 ×オ 流出する運搬回数が最も多いのは機械C(→○D)である。 ※Cは49、Dは50 |
日程計画
限られた設備や人員の中で納期を守りつつ生産効率を高めるために、製造工程の作業順序や作業開始時刻を適切に定める手法であり、対象の生産形態に応じてジョブショップ型、フローショップ型、PERTといったアプローチが取られる。
こう書くと10点満点
各作業の依存関係や作業時間を正確に把握した上で、クリティカルパスを意識しながら負荷の分散や設備の最適配分を行い、納期遅れを発生させずにリードタイムを最短化した計画を策定・運用できている。
ジョブショップ・スケジューリング
ジョブショップでは、棒グラフ(ガントチャート)で試行錯誤しないと求まらないことがあり、難問になります。ここは最短で18hに。

2 機械ジョブショップにおいて、各ジョブの作業時間と作業順序が下表に与えられている。各ジョブのジョブ投入順序をLPT(最長作業時間)ルールで決定したとき、総所要時間の値として最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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〇ア 18 ×イ 19 ×ウ 20 ×エ 21 ×オ 22 |
当問は一見×オ(納期が早い順)を選びたくなりますが、待ち時間が短い○イが正解に。本試験中にいちいち考える余裕はないので、直感で選んで構いません。

下表の5つのJobが、ある1つの設備で作業を実施されるために、順番に到着して待機している。ただし、納期は最初の作業を開始する時刻を起点とした値である。また、5つのJobは連続して処理される。 最初の作業が開始されてからすべてのJobの作業が完了するまでの期間において、各Jobの作業待ち時間の合計値が最小になるディスパッチングルールを、下記の解答群から選べ。 |
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×ア 作業時間が長い順に作業する。 ○イ 作業時間が短い順に作業する。 ×ウ 到着が遅い順に作業する。 ×エ 到着が早い順に作業する。 ×オ 納期が早い順に作業する。 |
フローショップ
フローショップは総当たりで解くことが多く、時間がないときは鉛筆コロコロします。

製品A~Dの2 つの工程の加工時間が下表のように与えられたとき、2 工程のフローショップにおける製品の投入順序を検討する。 生産を開始して全ての製品の加工を完了するまでの時間(メイクスパン)を最小にする順序で投入した場合、メイクスパンに含まれる第1 工程と第2 工程の非稼働時間の合計値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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×ア 2 ×イ 3 ×ウ 4 〇エ 5 ×オ 6 |
個別生産でモノがあちこち行きかうのがジョブショップなら、決まった順にライン生産するのがフローショップです。「SPT順」はH30第4問で出ており、過去5年分を解いておけば正解できました。

ある職場に到着している3 種類の製品A、B、Cについて、生産を開始してからすべての製品の加工を完了するまでの時間(総所要時間)を最小化する生産順序について考える。この職場の作業条件は以下に示すとおりである。 |
<作業条件> ・各製品は、最初に第1 工程で、次に、第2 工程で同じ順序で加工される。 ・各工程では一度加工が始まったら、その製品が完成するまで同じ製品を加工する。 ・工程間の運搬時間は1 時間とする。 ・各製品の各工程における加工時間は下表に示される。 |
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第1 工程における3 つの製品A、B、Cの投入順序に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア A、B、Cの順に投入すると、総所要時間は17 時間である。 ×イ A、C、Bの順に投入すると、総所要時間は19 時間である。 ×ウ B、C、Aの順に投入すると、SPT 順に投入するよりも総所要時間は長くなる。 ○エ SPT 順に投入すると、総所要時間は15 時間である。 |
PERT
下図は、あるプロジェクトにおけるPERT図の一部を切り出した図である。作業Aの作業時間は3 日であり、作業Aはクリティカルパス上にある。PERT計算に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
PERTについての、計算というより理論問題。Aがクリティカルパス=最も時間がかかるボトルネックと捉えると、×adの嘘に気が付きます。
×a 作業Aの作業時間が2日増えると、クリティカルパスは変わることがある(→○Aのままで変わらない)。
○b 作業Aの作業時間が2日減ると、クリティカルパスは変わることがある。
○c 結合点Jの最早結合点時刻が2 日遅れると、全体のプロジェクト完了までの期間が必ず2日長くなる。
×d 結合点Jの最早結合点時刻が2 日早まると、全体のプロジェクト完了までの期間が必ず2日短くなる(→○2日短くなることがある)。
○e 結合点Kの最遅結合点時刻が2 日遅れると、全体のプロジェクト完了までの期間が必ず2日長くなる。
a | b | c | d | e | |
---|---|---|---|---|---|
×ア | 正 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
×イ | 正 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
×ウ | 正 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
○エ | 誤 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
×オ | 誤 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
PERTとは、クリティカルパス=最も時間のかかる経路を見つけ、そこに手を入れてプロジェクト全体を時短する手法です。生産というより、ホワイトカラーのプロジェクトマネジメントに使います。


下表は、あるプロジェクト業務を行う際の各作業の要件を示している。CPM(Critical Path Method)を適用して、最短プロジェクト遂行期間となる条件を達成したときの最小費用として、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:万円)。 |

ジョブショップの設問を、PERTを使って解きます。

あるジョブは7 つの作業工程A~Gで構成されている。各作業工程の作業時間と作業工程間の先行関係が下表に示されるとき、このジョブの最短完了時間の値として最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
![]() |
表からPERTを描くと、A→F→Gがクリティカルパスと分かるA,F,Gのうち費用最小のAを1h時短するので正解〇イ20万円に。PERTの作問としては易しい方です。

下表は、あるプロジェクト業務を構成する各作業の要件を示している。CPM(Critical Path Method)を適用して、現状のプロジェクト完了までの最短時間を明らかにした上で、その最短時間を1 時間短くするために必要な最小費用として、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:万円)。 |
![]() |
×ア 10 〇イ 20 ×ウ 30 ×エ 40 ×オ 50 |
PERTの図では以下の上段に「最速到達時間」、下段に「最遅着手時間」をメモすると見やすくなります。

× | →○ | |
×ア | 2 | 1 |
×イ | 2時間早くなる | 変わらない |
×ウ | 変わらない | 1時間早くなる |
×エ | 変わらない | 1→3→4→7になる |
以下は、あるプロジェクトにおけるPERT図であり、各作業の作業所要時間の予定が記載されている。この図のプロジェクトに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
![]() |
×ア 作業Cの終了時刻が2 時間早くなった場合、プロジェクトの完了時刻が2時間早くなる。 ×イ 作業Eの開始時刻が2 時間早くなった場合、プロジェクトの完了時刻が2時間早くなる。 ×ウ 作業Fの作業所要時間が1 時間短くなった場合、プロジェクトの完了時刻は変わらない。 ×エ 作業Fの作業所要時間が2 時間短くなった場合、クリティカルパスは変わらない。 ○オ 作業Hの作業所要時間が2 時間長くなった場合、クリティカルパスは変わらない。 |
線形計画法
当問はR4Ⅳ第2問(2)で問われた線形計画法(2条件セールスミックス)ですが、更に一ひねりした難問です。解き方として、複雑すぎる×エを後回しにしてアイウの改善(破線青・赤・緑)をするとマルA・B・Cの組み合わせでx、yを作ることができ、一番儲かるのがB→○イです。

ある工場では、3 台の機械を用いて2 種類の製品X、Yの生産が可能である。下表には、製品を1 単位生産するのに必要な各機械の工数と製品を1 単位生産して得られる単位利益、および現状で使用可能な各機械の工数が示されている。また、下図は、下表に示した各機械における使用可能工数の制約を図示したものである。 総利益が最も高くなる方策として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |

×ア 機械Aの使用可能工数を現状から4 引き上げて6 とする。 ○イ 機械Bの使用可能工数を現状から4 引き上げて12 とする。 ×ウ 機械Cの使用可能工数を現状から4 引き上げて16 とする。 ×エ 機械Bの使用可能工数を現状から2 引き上げて10、機械Cの使用可能工数を現状から2 引き上げて14 とする。 |
「Ⅳ」第2問でも出てくる線形計画法を上達する、たった一つのコツ。それが定規と方眼紙を使って、正確に図を描いてみること。当問で○ウでCの制約を上げると、水色の分だけ総利益が増える組合せを選択できます。

ある工場では、4 台の機械設備を用いて2 種類の製品X、Yを生産することができる。下表には、製品を1 単位生産するのに必要な各機械の工数と製品を1 単位生産して得られる単位利益、および現状で使用可能な各機械の工数が示されている。また、参考として、下表に示した各機械における使用可能工数の制約を次ページに図示している。 総利益を最も高くする方策として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
![]() |
![]() |
×ア 機械Aの使用可能工数を現状から4 引き上げて12 とする。 ×イ 機械Bの使用可能工数を現状から3 引き上げて21 とする。 ○ウ 機械Cの使用可能工数を現状から4 引き上げて28 とする。 ×エ 機械Dの使用可能工数を現状から4 引き上げて28 とする。 |
調達計画
生産に必要な資材や部品を過不足なく、かつ経済的に調達することを目的とし、部品表を基に構成部品の必要量を逆算しながら、発注のタイミングやロットを経済的発注量を用いて最適化していく手法です。
こう書くと10点満点
製品別の部品構成が正確に管理されており、リードタイムや在庫回転率を考慮したうえで、発注頻度と保管コストのバランスが取れた発注量が設定され、余剰在庫・欠品が発生せず安定供給が可能である。
部品表
下図は、最終製品XとYの部品表であり、( )内は親品目1 個に対して必要な部品の個数である。製品XとYを2 個ずつ生産するときの必要部品数量に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
部品表にしてはひっかけのない、イージーレベルの計算問題です。
×ア 部品aは2(→○4)個必要である。
×イ 部品dは6(→○8)個必要である。
×ウ 部品iは8(→○6)個必要である。
○エ 部品共通化により部品hが部品bで代替された場合、部品bは10個必要である。
×オ 部品共通化により部品iが部品cで代替された場合、部品cは15(→○18)個必要である。

たまに難問やひっかけがある部品表としては、簡単な計算問題です。

最終製品Zの部品構成表が下図に与えられている。( )内の数は親1 個に対して必要な子部品の個数を示している。製品Zを10 個生産するのに必要な部品Aの数量の範囲として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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×ア 100 未満 ×イ 100 以上200 未満 ×ウ 200 以上800 未満 ○エ 800 以上 |
こちらは文章題ですが、部品表の役に立つのでここに載せます。×アウは独立⇔従属需要があべこべなので上図参照。×エはJIS定義そのままですが、暗記不要です。
資材所要量計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 従属(→○独立)需要品目とは、資材調達先企業からの要望に従い、生産する時期と数量が決定される品目のことである。 ×イ タイムパケット(→○調達リードタイム)とは、外部企業からの資材の調達にかかる所要時間のことである。 ×ウ 独立(→○従属)需要品目とは、営業部門とは無関係に、生産部門や資材調達部門が独自の需要予測に基づいて、生産する時期と必要量を決定する品目のことである。 ×エ 部品構成表とは、購買部門が調達する資材と部品(→○各部品を生産するのに必要な子部品の種類と数量)をリスト化した表のことである。 〇オ 部品展開とは、計画期間内に生産する最終製品の種類と数量が決まったとき、それらを生産するのに必要な構成部品の種類とその数量を求めることである。 |

部品表としても簡単なパターンの問題。これも正解を選ぶのでなく、誤答全てのバツを正しく計算しなおして確実に当てます。

以下のストラクチャ型部品表に基づいた記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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×ア 製品Xを10個生産するために、部品Bは10(→○20)個必要である。 ○イ 製品Xを10個生産するために、部品Cは40個必要である。 ×ウ 製品Xを10個生産するために、部品Dは40(→○60)個必要である。 ×エ 部品Bを20個生産するために、部品Cは40(→○20)個必要である。 ×オ 部品Bを20個生産するために、部品Dは60(→○40)個必要である。 |
発注計画、経済的発注量
ある商品の需要予測量を、移動平均法(過去3 期の平均)と指数平滑法(平滑化係数=0.8)によってt期(当期)まで計算した結果、下表のとおりとなった。この条件に基づいて計算するt+1期(翌期)の需要予測量に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
指数平滑法の計算式を教える良問。試験上は×アイウの移動平均法は違う、×エの72も多分違うと、消去法で当たります。実際には以下で計算し、移動平均より指数平滑法が正確と当たりをつけます。

×ア 移動平均法によって計算すると、40(→○60)個である。
×イ 移動平均法によって計算すると、50(→○60)個である。
×ウ 移動平均法によって計算すると、66(→○60)個である。
×エ 指数平滑法によって計算すると、72(→○84)個である。
○オ 指数平滑法によって計算すると、84個である。

画像:資格とるなら.tokyo
設問文の条件を読み取らせる問題。ただし全パターンを計算すると時間ロスするので、【およそこの辺だろう】と割り切る力が必要です。

ある製品についての最適発注計画を考える。製品の発注費は1 回当たり5,000円、保管費は1 個1 期当たり50 円である。ただし、製品は、期首に発注し即時に納入され、保管費は、翌期以降に持ち越された量にだけ発生するものとする。 下表は、毎期の予測需要量および最適発注計画を算出するための計算シートを示している。 例えば、「2 期に発注」の行と4 期の列で示されるセルの値9,500 は、2 期に2 期から4 期までの予測需要量の合計値70 を発注した場合の費用を示している。すなわち、3 期の予測需要量分10 が1 期間、4 期の予測需要量分40 が2 期間持ち越されることから、この発注に対する保管費が(10 × 1 + 40 × 2 )× 50 = 4,500 となり、これに発注費5,000 を加えた値が9,500 である。 |
![]() |
この表から読み取れる記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
○a 1 期に全期間の予測需要量を発注したときの総在庫保管費は、8,000 円である。 ×b 3 期の予測需要量が10 から15 に変更されると、最適発注計画の発注期は変化する。 ×c 最適発注計画では、1 期と3 期に発注が行われる。 ○d 最適発注計画の総費用は12,000 円である。 |
a | b | c | d | |
×ア | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
×イ | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
○ウ | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
×ウ | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
×エ | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
トレードオフ(二律背反)な最小費用を計算させる経済的発注量(EOQ)は、イケカコ馬鹿が泣いて喜ぶH25「Ⅳ」(悪問)で応用出題済。「生産」ではその変形がちょくちょく出ます。


下表に示す7 日間の需要量(個)に対する生産計画を考える。製品を生産する日には、生産に先立ち段取りが必要で、1 回当たり段取り費3,000 円が発生する。また、生産した製品は当日以降の需要に充当することが可能であり、当日の場合は在庫保管費は発生しないが、翌日以降に繰り越す場合は、繰越在庫量に比例して、1 個1 日当たり10 円の在庫保管費が発生する。 生産計画の案0 は1 日目に7 日間の総需要量900 個を生産する計画で、総費用(段取り費と在庫保管費の合計)は31,300 円になる。 案1 ~ 4 は総需要量900 個を複数回に分けて生産する計画である。これらの中で総費用を最小にする案として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |

経済的発注量(EOQ)は通常計算問題ですが、理論として文章題でも出せます。正答率Cになっていますが、どう見ても〇ウ一択の実質Aです。
経済的発注量に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 1 個1 期当たりの在庫保管費が増え、1 回当たりの発注費が減少した場合、経済的発注量は増える(→○減る)。 ×イ 1 個1 期当たりの在庫保管費が変化せず、1 回当たりの発注費が増えた場合、経済的発注量は減る(→○増える)。 〇ウ 経済的発注量で発注する場合、在庫保管費用と発注費用が等しくなる。 ×エ 経済的発注量で発注する場合、在庫保管費用より発注費用が高く(→○等しく)なる。 |
経済的発注量に関する、超基本の論理問題。両辺を等号でつないてQを求めると、Q=√(2bd÷a)ですが、これを暗記するとベテになります。
経済的発注量モデルにおけるT期間の総費用を表す数式として、最も適切なものはどれか。 ただし、Q を1 回当たりの発注量、d を1 期当たりの推定需要量、a を1 回当たりの発注費、b を1 個1 期当たりの保管費とする。 |
×ア aTd/Q + bTQ ○イ aTd/Q + bTQ/2 ×ウ aTQ/2 + bTd/Q ×エ aTQ + bTd/Q |
工数計画(IE)
工数計画は、IE(Industrial Engineering)の視点から作業分析を行い、標準作業時間の設定やムダの排除を通じて必要人員や稼働時間を算定し、生産の効率化と労働生産性の向上を目指す手法です。
こう書くと10点満点
作業観察や動作分析に基づいた科学的かつ実践的な工数算出がなされており、ラインごとの人員配置や工程改善が合理的に行われ、作業時間のバラつきがなく、生産計画に対して過不足なく稼働・出荷ができている。
当問は正解○エだけ先に図解。R1第5問ジョブショップスケジューリングと論点またぎの類題になっていて、サイクルタイム最小=生産量最大に。

ある製品の梱包工程の作業内容は下表に示すとおりである。 この工程を3 名の作業者で分担して作業を行う案として、単位時間当たりの生産量が最も多いものを下記の解答群から選べ。 ただし、各作業者間の移動・搬送の時間は無視でき、スペースの制約は考えない。 |

×ア 作業者①がA・B・C・D、作業者②がE・F、作業者③がGを担当する。 ×イ 作業者①がA・B・C・Dを担当し、作業者②がEを実施したのち、作業者②と③が組作業によってFを実施(作業時間が25 DM になる)したのち、作業者③がGを担当する。 ×ウ 作業者①がB・C・D、作業者②がE・F、作業者③がA・Gを担当する。ただし、あらかじめいくつかの箱を組み立てておく。 〇エ 作業者①がC・D・E、作業者②がF、作業者③がA・B・Gを担当する。ただし、あらかじめいくつかの箱を組み立てて、品物にシールを貼っておく。 |
解説は後日作成します。
あるプレス工程では、1 人の作業者が以下のような手順①、②で作業を行っている。 |
![]() |
この手順①、②を1 サイクルとして、ストップウオッチを使って時間研究を実施した結果、1 サイクルの正味作業の観測時間の平均値は90 秒、レイティング係数は110 であった。次に、この作業者についてワークサンプリングを実施し、延べ500 回の計測の中で余裕に該当するサンプルの数が60 観測された。 この結果を用いて標準時間を求めたとき、この1 サイクルの標準時間として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 90 秒未満 ×イ 90 秒以上95 秒未満 ×ウ 95 秒以上100 秒未満 〇エ 100 秒以上 |
難問になりやすいIE時間研究論点にしては、内掛け・外掛けの違いがわかれば当たるサービス問題です。当サイトではこの手の計算問題は自力でエクセル化を提唱しています。

金属部品を人手で加工する作業の標準時間を計算するためのデータとして、 正味作業の観測時間:5分/個 レイティング係数:120 内掛け法による余裕率:0.20 の値を得た。 このとき、下記の設問に答えよ。 |
(設問1 ) この作業に対する外掛け法による余裕率の値として、最も近いものはどれか。 |
×ア 0.15 ×イ 0.20 ○ウ 0.25 ×エ 0.30 ×オ 0.35 |
(設問2 ) この作業の標準時間として、最も近いものはどれか(単位:分/個)。 |
×ア 6.25 ×イ 6.50 ×ウ 7.00 ○エ 7.50 ×オ 7.75 |
品質Q・設備M
品質と設備効率の管理は、工程や製品におけるばらつきを統計的に分析することで品質水準を保ちつつ、設備の稼働時間や稼働率を最大化して生産性を高めることを目的とします。
こう書くと10点満点
抜き取り検定や工程能力指数(Cp, Cpk)に基づく品質評価がなされ、異常の早期発見と改善活動が徹底されており、かつ設備総合効率が可視化されてダウンタイムを最小限に抑え、安定した高稼働・高品質体制が確立されている。
検定
生成AIは検定などの説明が得意。試しにまるっと説明させてみます。
生成AIの説明(設問1)
工程能力指数(Cp)は、工程のばらつきが規格の許容範囲内にどれだけ収まっているかを示す指標です。Cpは以下の式で計算されます:
Cp=(USL-LSL)/ 6σ・・①
ここで、USLは上限規格値、LSLは下限規格値、σは標準偏差です。
上限規格値 (USL) = (改善前)11.80㎜ (改善後) 11.60㎜
下限規格値 (LSL) = (改善前)10.00㎜ (改善後) 10.16㎜
Cp=1.0
Cpと改善前のUSL,LSLを①式に代入すると、σ=0.30となり、
求めたσ=0.30と改善後のUSL,LSLを①式に代入すると、Cp=0.8となる。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
ある工場では、長さの規格の上限値が11.80mm、下限値が10.00mmの部品を製造しているが、製造工程の工程能力指数Cp(両側規格の場合の工程能力指数)を計算したところ、1.0であることが分かった。工場では、この部品を利用する製品の性能を安定させるために、長さの規格の上限値を11.60mm、下限値を10.16mmに変更したいと考えている。 |
(設問1 ) 現在の工程能力(部品の長さの標準偏差)の下で、長さの規格の上限値と下限値を変更したときの工程能力指数Cpの値として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 0.6 ×イ 0.7 ○ウ 0.8 ×エ 0.9 ×オ 1.0 |
生成AI の説明(設問2)
工程能力指数(Cp)を改善するためには、標準偏差(σ)を減少させることが最も効果的です。Cpの計算式は以下の通りです:
Cp=(USL-LSL)/ 6σ・・①
Cpを1.2に向上させたい場合、まずは新しいCpの式に基づいて必要な標準偏差σを計算します。
上限規格値 (USL) = 11.60mm
下限規格値 (LSL) = 10.16mm
規格範囲はUSL-LSL=11.60-10.16=1.44
Cp=1.2とUSL-LSL=1.44を①式に代入して解くと、部品の長さの標準偏差σ= 0.20 に改善する
(設問2 ) 長さの規格の上限値と下限値を変更したとき、工程能力指数Cpを1.2に向上させるための施策として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 部品の長さの平均値μを10.52mmに調整する。 ×イ 部品の長さの平均値μを10.88mmに調整する。 ○ウ 部品の長さの標準偏差σを0.20に改善する。 ×エ 部品の長さの標準偏差σを0.25 に改善する。 |
帰無仮説=改善前の状態、対立仮説=そうなってほしい状態と覚えておけばウエの2択になり、あとは検定名の暗記になります。
生成AIの解説
仮説設定:
帰無仮説(H₀): 改良後の平均速度は改良前と変わらない。すなわち、μ = 10。
対立仮説(H₁): 改良後の平均速度は改良前よりも低い。すなわち、μ < 10。
検定方法:
標本の標準偏差が既知でなく、標本サイズが大きい(100個)場合、通常はz検定を使用します。
×ア 標本のサイズが大きいため、z検定が適切。
×イ 帰無仮説と対立仮説の設定が間違い。
×ウ χ2検定は分散や比率の検定に用いるもので、平均の検定には適していない。
ある設備の加工速度を向上させるために設備改良を行った。改良後、100個加工を行って1 個当たりの平均速度を求めると9.75、標準偏差1.0であった。改良前の平均速度は10、標準偏差1.0であったとき、加工速度が向上したかどうかを統計的に検定する際の記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 帰無仮説:μ=9.75、対立仮説:μ≠9.75 として、t検定を用いる。 ×イ 帰無仮説:μ=9.75、対立仮説:μ≠9.75 として、z検定を用いる。 ×ウ 帰無仮説:μ=10、対立仮説:μ<10として、χ2検定を用いる。 ○エ 帰無仮説:μ=10、対立仮説:μ<10として、z検定を用いる。 |
検定なんて、どのテキストにも載っていない。解けるワケがありません。
ある工場では、製品Aの加工精度のバラツキを抑制する目的で新設備を導入した。バラツキが抑制できたかどうかを仮説検定により確認するために、新設備を用いて生産した製品10 個の加工精度を測定した。 このときに行う仮説検定の手順に関する記述として、最も適切なものはどれか。 ただし、従来の設備では、加工精度の分散が23.5 であった。 |
×ア 10 個のデータの分散が23.5 よりも小さいかどうかを調べる。 ×イ 検定統計量がF 分布に従うことを利用して検定を行う。 ×ウ 検定統計量は10 個のデータから計算される偏差平方和である。 ×エ 対立仮説、有意水準、データ数に基づいて、帰無仮説の棄却域を設定する。 〇オ 対立仮説をθ2 =23.5 と設定する。 |
以下の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
ある工作機械において、現行の加工条件よりさらに良い条件を探すため、2 水準系のL 8 直交配列表を用いた実験を計画することとなった。調べたい因子および交互作用は、以下のとおりである。 |
因 子:A、B、C、D 交互作用:A×B、A×C |
検定は解説しません。
A | B | |
×ア | 1.833 以上となった | いえる |
×イ | 1.833 より小さくなった | いえない |
×ウ | 1.860 以上となった | いえる |
○エ | 1.860 より小さくなった | いえない |
×オ | 1.860 より小さくなった | いえる |
統計的検定に関する以下の文章の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、検定においては、下のt 表を使用すること。 |
ある製品特性の平均値は65.5 である。この特性について、技術部門で新しい生産条件を設定して実験し、9 個のサンプルを得た。その平均値は71.0、標準偏差は9.0 であった。生産条件の変更によって特性の平均値が上がったか否かを、有意水準5 %でt 検定したところ、検定統計量の値は【A】 。これより、生産条件の変更によって平均値は上がったと【B】。 |
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設備効率・設備投資
ある製品を製造するための設備の候補として、生産能力が異なる設備AとBがある。それぞれの設備の生産能力、製造固定費、製造変動費単価は下表のとおりである。この2 つの設備の製品需要量に関する優劣分岐点QAB(個/年)として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
ただし、製品の販売単価は500円/個とする。解答に際しては、製品の需要量が生産能力を超えた場合には売り逃しが生じることに注意すること。
設備の優劣分岐はCVP分析の応用になるので、「Ⅳ」計算問題の一種と考えます。
当問は計算というよりトンチ問題になっています。
①まずCVPの知識で設備A⇔Bの優劣分岐点を方程式で求めると、製造量をXとして500万円+250X=950万円+100Xとなり、X=30,000が求まる。
②ところが設備Aは生産26,000個が上限であり、26,001~30,000個生産する場合は、割高な設備Bを選択する。
③解答としては、26,000個が含まれる○イを選ぶ。
×ア QAB<25,000
○イ 25,000≦QAB<30,000
×ウ 30,000≦QAB<35,000
×エ 35,000≦QAB<40,000
×オ 40,000≦QAB
「追加投資案の割引回収期間」なる難論点なので、仮定として解説します(違っていれば訂正します)。①追加投資C-B、C-Aがいずれもプラスなので、Cを最大とする。 ②次にC-A、C-Bを比べるとAの方が回収に時間がかかるので、A>Bになる。するとNPVはC>A>Bになる。少々苦しいですが、これで解説に代えます。
設備自動化のための投資案A、B、Cの割引回収期間を計算したところ、表1 の結果が得られた。さらに、投資案を分析するために、投資案A、B、Cの中から任意の2 つ(例えば、案Aと案B)を選んで初期投資額の差と経費節減額の差をとった追加投資案の割引回収期間を計算したところ、表2 の結果が得られた。 各投資案の正味現在価値利益PA、PB、PCを大きい順に並べたときの順序として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。投資の計画期間は10年間とする。 |
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×ア PA > PB > PC ×イ PA > PC > PB ×ウ PB > PA > PC ○エ PC > PA > PB ×オ PC > PB > PA |
当問は文章題ですが、R3以降の計算問題のベースになるのでここに収録。まず負荷時間→稼働時間→正味稼働時間→価値稼働時間の関係を見ておきます(※用語の暗記は不要)。
設備総合効率に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 作業方法を変更して段取時間を短縮すると、性能(→○時間)稼働率が向上する。 ×イ 設備の立ち上げ時間を短縮すると、時間稼働率が低下(→○上昇)する。 〇ウ チョコ停の総時間を削減すると、性能稼働率が向上する。 ×エ 不適合率を改善すると、性能稼働率が低下(→○上昇)する。 |

「情報」で教わるMTBF、MTTRの設問ですが、ここでは設備総合効率「性能稼働率」の知識として使います。

初期導入された設備AとBを240 時間利用したときの稼働および故障修復について、下図のような調査結果が得られた。この2 台の設備に関する記述a~cの正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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○a MTBF(平均故障間隔)は設備Bのほうが長い。 ×b MTTR(平均修復時間)は設備Bのほうが長い。 ○c アベイラビリティ(可用率)は設備Bのほうが高い。 |
a | b | c | |
×ア | 正 | 正 | 誤 |
○イ | 正 | 誤 | 正 |
×ウ | 正 | 誤 | 誤 |
×エ | 誤 | 正 | 正 |
×オ | 誤 | 正 | 誤 |
与えられた式に代入すると1.67になるので、アイの2択に。後は指数の大小どちらが良いかで決めます。

ある工程が規格に対して満足な状態かどうかを管理するために、この工程で生産される製品の品質特性の発生頻度を測定した。その結果、平均2.05、標準偏差0.05であった。この品質特性については、規格の中心が2.05、規格下限値が1.8、規格上限値が2.3 と決められている。この調査結果から分かることに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
ここで、工程能力指数は以下の式で求められるものとする。 工程能力指数= 規格の幅/(6 ×標準偏差) また、工程能力の評価基準として1.33 を用いるものとする。 |
×ア この工程の工程能力指数は1.33 を上回っているので規格値からはみ出す製品があり、十分な工程能力があるとはいえず、改善が必要である。 ○イ この工程の工程能力指数は1.33 を上回っているので十分な工程能力があり、工程は満足な状態で管理されている。 ×ウ この工程の工程能力指数は1.33 を下回っているので規格値からはみ出す製品があり、十分な工程能力があるとはいえず、改善が必要である。 ×エ この工程の工程能力指数は1.33 を下回っているので十分な工程能力があり、工程は満足な状態で管理されている。 |
問題集の解説を読むより、自分でエクセルにして数値を決める。すると一回で基本を覚え、「Ⅳ」の難問を解く力も同時に上がります。
最も高い | その次 | 3番目 | |
×ア | a | b | c |
×イ | b | a | c |
〇ウ | b | c | a |
×エ | c | a | b |
×オ | c | b | a |
設備総合効率(当問)の押さえ方
①時間稼働率→性能稼働率→良品率の順にエクセルで計算する(現行が45%)
②施策abcの結果がどうなるか、それぞれエクセルで計算
③すると改善後の設備総合効率がb→c→aの順と分かる

当然ですが、本試験中の筆算でこんな問題を解ける筈がなく、試験後の復習で理解させる出題。過去問集のヘタクソ解説を避け、エクセルを自作すれば一発で理解できる良問です。
ある設備について、1,000 時間の負荷時間内での設備データを収集したところ下表が得られた。 |
![]() |
以下の改善施策を、期待される設備総合効率の高い順に並べたものとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、負荷時間は同じで、その他の条件も変わらないものとする。 |
a 不適合の原因を検討して、不適合品率を20 %から15 %にする。 b 速度低下の原因を改善して、加工数量を6,720 個から7,680 個にする。 c 段取作業を改善して、停止時間を半減させ、稼働時間を800 時間から900 時間にする。 |
簿記1級業務的意思決定会計「追加加工」からの出題。×イ75,000円を選びがちですが、ここは変動費額(埋没コスト)でなく、売価2,000円(追加で得られる収益)と回避可能コスト700円を考慮します。難。

ある工程では月間1,000個の部品を加工しているが、そのうち5%が不適合品として廃棄されている。この部品の販売価格は2,000円、変動費率60%で、不適合品1 個当たりの廃棄費用は700円かかっている。 この部品には十分な需要があり、不適合品は全て手直しを行って良品として販売できることが分かったので、新たに手直しをする作業者を雇うことを検討している。新たに雇う作業者の月間の人件費がいくら未満であれば採算的に見合うか。以下の選択肢から最も適切なものを選べ。ただし、不適合品の手直しにおける追加費用は新たに雇う作業者の人件費のみで、材料費などのその他の費用は発生しないものとする。 |
×ア 60,000円 (→1個あたり1,200円=変動費額のみ考慮) ×イ 75,000円 (→1個あたり1,500円=限界利益800円と回避可能コスト700円を考慮) ×ウ 95,000円 (→1個あたり1,900円=変動費額1,200円と回避可能コスト700円を考慮) ○エ 135,000円 (→○1個あたり2,700円=売価2,000円+回避可能コスト700円を考慮) |
店舗管理17マーク

商圏分析
当問は下図の結論を知っていれば簡単で、A⇔B市の人口が4倍なら、距離が2:1になる地点が商圏分岐です。なお失業率はダミー条件。

A市とB市との2 つの市の商圏分岐点を求めたい。 下図で示す条件が与えられたとき、ライリー&コンバースの法則を用いて、B市から見た商圏分岐点との距離を求める場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |

×ア 2.5 km ×イ 3 km ○ウ 5 km ×エ 7.5 km ×オ 10 km |
A市は人口で4倍ですが、距離が2倍=1/4の吸引力になるので、差し引き1:1になります。
A市とB市が、その中間にあるX町からどの程度の購買力を吸引するかを求めたい。下図の条件が与えられたとき、ライリーの法則を用いてA市とB市がX町から吸引する購買力の比率を求める場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
![]() |
〇ア A市:B市= 1 : 1 ×イ A市:B市= 2 : 1 ×ウ A市:B市= 1 : 2 ×エ A市:B市= 8 : 1 ×オ A市:B市= 1 : 8 |
ライリー=コンバース(都市単位)を店舗単位にすると修正ハフモデル。経産省お墨付きなので、割り切って覚えます。


ある地域に住む消費者Xが、ある店舗に買い物に出かける確率を考えたい。その地域には店舗Aおよび店舗Bの2 店舗のみが存在すると仮定する。このとき、消費者Xが店舗Aに買い物に出かける確率を計算したい。以下で示す条件が与えられたとき、修正ハフモデルを用いて上記の確率を求める場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、店舗の魅力度については売場面積を使用する。 |
店舗Aの売場面積 :1,000 m2 店舗Aと消費者Xとの距離:1,000 m 店舗Bの売場面積 :2,000 m2 店舗Bと消費者Xとの距離:2,000 m 距離抵抗係数 :2 |
修正ハフモデルを単純に考えると、【面積比=距離の2乗の時に】その魅力が1:1に。当問を約分して考えると店舗Aの魅力=5/4、同Bの魅力=8/4を計算できるので、Bの吸引度=8/(5+8)で〇ウ。エクセルで自作してみましょう。
ある地域に住む消費者Xが、ある店舗に買い物に出かける確率を考えたい。その地域には店舗Aと店舗Bの2 店舗のみが存在する。このとき、消費者Xが店舗Bに買い物に出かける確率を計算したい。以下で示す条件が与えられたとき、修正ハフモデルを用いて上記の確率を求める場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、店舗の魅力度については売場面積を使用する。 |
店舗Aの売場面積 :1,500 m2 店舗Aと消費者Xとの距離:800 m 店舗Bの売場面積 :600 m2 店舗Bと消費者Xとの距離:400 m 距離抵抗係数 :2 |
×ア 5/13 ×イ 4/9 ○ウ 8/13 ×エ 8/9 |
MD・予算計画
下表は、ある雑貨店の販売実績などを商品分類別にまとめたもので、売上高、粗利率、平均在庫額(売価ベース)が記載されている。この表に記載された商品分類の中で、最も交差比率が低い分類を下記の解答群から選べ。
交差比率=在庫回転率×粗利率と覚えるための計算問題。計算するとすぐ使えるようになる良問です。

×ア 商品分類1
○イ 商品分類2
×ウ 商品分類3
×エ 商品分類4
×オ 商品分類5

値入率には、売価・原価の2つあるので、ボックス図を描いて整理します。


下表の5 種類の商品を仕入れて販売することを計画している。 商品A~Eの中で、同じ売価に設定される商品が2 つある。この2 つの商品について、仕入れた数量をすべて設定した売価で販売したときの粗利益額の合計として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、それぞれの商品の売価は、売価値入率により設定されるものとする。 |

×ア 12,000 円 ○イ 36,000 円 ×ウ 42,000 円 ×エ 60,000 円 ×オ 90,000 円 |
相乗積=粗利益率×売上高比率で、相乗積を累計すると全社の粗利益率に。当問はその使い方を学ぶ良問です。
下表は、店舗Xにおける、ある期間の商品カテゴリー別の売上高と粗利益率、相乗積を示したものである。この表を見て、下記の設問に答えよ。なお、表内の(値1 )~(値3 )については、必要に応じて計算すること。 |
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(設問1 ) 店舗Xにおいて、表に示した販売期間の粗利益高が2 番目に小さい商品カテゴリーはどれか。 |
×ア カテゴリーA ×イ カテゴリーB ○ウ カテゴリーC ×エ カテゴリーD ×オ カテゴリーE |
(設問2 ) 店舗Xにおける販売計画の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。 ただし、商品カテゴリーごとの粗利益率は一定で、それぞれの商品カテゴリーの売上は他の商品カテゴリーの売上に影響しないものとする。 |
×ア カテゴリーAの取り扱いをやめると、全体の粗利益率は上昇(→○低下)する。 ○イ カテゴリーBの売上高が2 倍になると、全体の粗利益率は上昇する。 ×ウ カテゴリーCの売上高が2 倍になった場合は、カテゴリーBの売上高が2 倍になった場合よりも全体の粗利益高の増加額が大きい(→○小さい)。 ×エ カテゴリーDの売上高が半分になると、全体の粗利益率は低下(→○上昇)する。 ×オ カテゴリーEの売上高が10(→○13.5)倍になると、全体の粗利益高は2 倍以上に増加する。 |
こちらは単純な分数問題です。
下表は、店舗Xにおける、ある期間の売場別の売上高、粗利益率、SKU 数、ゴンドラ本数を示したものである。 売場Aから売場Eの5 つの売場の生産性に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 なお、ここでは、スペース生産性はゴンドラ1 本当たりの粗利益高で評価し、営業利益は粗利益から管理コストを差し引いたものとして計算する。管理コストは1SKU 当たり同一であるとする。また、表に記載した内容以外の条件については、すべて同一であることとする。 |
![]() |
×ア 売場Aと売場Cの1 SKU 当たりの粗利益高は同じである。 ○イ ゴンドラ1 本当たりの営業利益額が最も高いのは売場Dである。 ×ウ 商品の自動発注システムを導入して1 SKU 当たりの管理コストが半分になったとすると、そのときの営業利益額の増加額が一番大きい売場は、売場Bである。 ×エ すべての売場でゴンドラ本数を1 本ずつ減らしたとき、売場ごとの売上高がそれぞれ3 割減少しても、すべての売場でスペース生産性が高まる。 ×オ 最もスペース生産性が高い売場は、売場Eである。 |
当問は一瞬計算問題に見えますが、実際には計算ゼロで済む知識問題です。
下表は、価格政策が異なるA店とB店における、ある同じ商品の日別売上をまとめたものである。この2 店の価格政策を理解したうえで、以下の記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、表に記載のない商品や期間などについては考慮しないものとする。 |
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○a B店のような価格政策をEDLP政策という。 ×b いずれの店の価格政策でも、低い値引率で集客できる商品をロスリーダー(→○EDLP)という。 ○c チラシ特売を用いて集客することは、B店よりもA店の価格政策が向いている。 |
下表は、4 つの店舗における、ある期間の売上高、粗利高、従業員数、総作業時間をまとめたものである。各店舗で作業を効率化するためのシステムを導入し、1 人当たりの作業時間を変えずに従業員を1 人ずつ減らした場合、売上高と粗利高が変わらないとすると、システム導入前と比べて人時生産性で最も改善額が大きい店舗を下記の解答群から選べ。なお、ここで人時生産性は粗利高で算出するものとする。
人時生産性は、人数・作業時間のどちらでも計算できるようにしておく。エクセル計算すれば短時間ですぐ覚えます。

×ア 店舗A
○イ 店舗B
×ウ 店舗C
×エ 店舗D
簿記と異なり計算手順の決まりはないので、時間をかけてエクセルにしてみる。↓の図では、作業時間⇔削減時間の絶対値で比較しました。

下表は、店舗Xにおける1 日の作業全体をまとめたものである。この表に基づく以下の【人時生産性の改善策】A~Dに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、改善策による売上高・粗利益額の変動はないものとして答えよ。 |
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【人時生産性の改善策】 A 自動発注システムを導入し、発注の担当人数を 1 人減らす。 B 商品陳列に段ボール陳列やシェルフレディパッケージを導入して、 1 人当たりの作業時間を 25 %削減する。 C セルフレジを導入してレジ接客の担当人数を 1 人減らし、 1 人当たりの作業時間を 20 %削減する。 D 清掃ロボットを導入して清掃の 1 人当たりの作業時間を 50 %削減する。 |
〔解答群〕 ×ア AからDのすべての改善策を行うと、全体の人時生産性は2(→○約1.4)倍以上に高まる。 ×イ 改善策Aと改善策Bを同時に(→○改善策A(6))行う場合と、改善策C(→○B)と改善策Dを同時に行う場合とで人時生産性の改善効果は同じである。 ○ウ 改善策Bと改善策Dの人時生産性の改善効果は同じである。 ×エ 改善策Bと改善策Dを同時に行う場合の人時生産性の改善効果は、改善策Cを単独で行うよりも大きい(→○小さい(BとD6<C8))。 ×オ 人時生産性の改善効果が最も高いのは、改善策A(→○C)である。 |
物流
エシュロン在庫といっても難しくなく、自社(工場)から見た川下にある全在庫量のことです。
ある工場では、下図に示すように、 3 つの配送センターを経由して 6 つの店舗に製品を配送している。工場、配送センター、店舗の上の数値は、それぞれの拠点にある現時点の在庫量を示し、矢印の上の数値は現時点における配送中の製品量を示している。 配送センターBの現時点におけるエシェロン在庫量として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
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×ア 45 ×イ 75 〇ウ 170 ×エ 265 ×オ 390 |
① | ② | ③ | |
×ア | a | b | c |
×イ | a | c | b |
×ウ | b | c | a |
×エ | c | a | b |
○オ | c | b | a |
トラック運送における共同輸配送に関する以下の【取組内容】と、取組前よりも改善が期待される【生産性指標】の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
【取組内容】 | 【生産性指標】 |
① 取組前には、荷主Aと荷主Bそれぞれの貨物を異なるトラックに積んでも、両方のトラックに他の貨物を積載する余裕があったため、荷主Aと荷主Bの貨物を同じトラックに積み合せることにした。 | c 積載率(貨物積載して走行するトラックの最大積載量に占める、実際に積載した貨物の量の割合) |
② 取組前には、荷主Cの貨物を着地でトラックから降ろした後に帰り荷がなかったため、荷主Cの納品後に荷主Dの貨物を帰り荷として積載することにした。 | b 実車率(トラックの走行距離に占める、実際に貨物を積載して走行した距離の割合) |
③ 取組前には、荷主Eの貨物を積載したトラックが、発地X・着地Y間を宿泊を伴いながら往復運行し、荷主Fの貨物を積載したトラックが、発地Y・着地X間を宿泊を伴いながら往復運行していた。このため、両方のトラックが発着地X・Y間の中間地点で出会い、互いの貨物を積み替えて宿泊を伴わずに輸送することにした。ただし、トラック1 台に乗車するドライバーは1 人とする。 | a 実働率(トラックの運行可能な時間に占める、走行や荷役、手待ちなど実際に稼働した時間の割合) |
トラックの積載率を改善させるために、取組案aとbを検討している。 現状では、物流センターAと物流センターBからそれぞれ別々にトラック1 台が走行し、物流センターCへ納品しており、各物流センターから輸送する際の実車の積載率は50 %未満である。(下図参照) |
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取組案aとbは、それぞれ以下のとおりである。 取組案a 物流センターAの納品分を物流センターBに集めた後、物流センターBからま とめて物流センターCへ別のトラック1 台で納品する。(下図参照) |
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取組案b 物流センターCから物流センターAと物流センターBをトラック1 台が巡回し て集荷し、物流センターCへ納品する。(下図参照) |
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上記の取組案aとbに関する記述として、最も適切なものはどれか。 ただし、ここでいう積載率とは、「貨物を積載して走行するトラックの最大積載量に占める、実際に積載した貨物の量の割合」のことである。また、トラックの大きさ(最大積載量)は現状と取組案において全て同じである。 |
〇ア トラックの積載率は、取組案aとbのいずれにおいても改善される。 ×イ トラックの積載率は、取組案aでは改善されるが、bでは改善されない。 ×ウ トラックの積載率は、取組案bでは改善されるが、aでは改善されない。 ×エ トラックの積載率は、取組案aとbのいずれにおいても改善されない。 |
〃bは一瞬悩みますが、空車率が減るのでやはり積載率UPに。
この手は実際そうするしかないので、いちいち考えません。
POSデータ(リフト値)
リフト値の解説はどのネットも動画もヘタクソ。そこに業を煮やしたChatGPTが解説し、以下を理解できないとAIに代替された元人類確定です。
支持度は、ある商品が購入された回数を、全体の購入履歴数で割った値です。例えば、1000回の購入履歴のうち、商品Aが600回購入された場合、支持度は 600 ÷ 1000 = 0.6 となります。 |
信頼度は、ある商品を購入した人のうち、ある別の商品も購入した人の数を、その商品を購入した人数で割った値です。例えば、商品Aを購入した人のうち、商品Bも購入した人が250人いた場合、商品Aを購入した人数が600人であれば、信頼度は 250 ÷ 600 = 5/12 となります。 |
リフト値は、ある商品を購入した人のうち、ある別の商品も購入した人の割合が、その別の商品が全体の購入履歴に占める割合に比べてどれだけ高いかを示す指標です。具体的には、信頼度を、ある別の商品の支持度で割った値です。例えば、商品Aを購入した人のうち、商品Bも購入した人が50人で、商品Bの支持度が300人であれば、リフト値は (5/12) ÷ (3/10) = 25/18(正解〇オ) となります。リフト値が1より大きい場合、ある商品を購入した人の中で、ある別の商品も購入する確率が全体の購入履歴において期待される確率より高いことを示します。 |
この(設問1)は続く(〃2)で使うので、答を先に見て計算します。

ある小売店の一定期間におけるPOS システムから得られた1,000 件のレシートデータを分析する。このとき、商品aと商品bの購買パターンについて、下表のような結果が得られたとする。下記の設問に答えよ。 |
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(設問1 ) 商品aと商品bの購買パターンについての評価指標に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
(設問1 ) 商品aと商品bの購買パターンについての評価指標に関する記述として、最も適切なものはどれか。 ×ア 商品aからみた商品bの信頼度(コンフィデンス)は、95(→○0.42 (5/12))である。 〇イ 商品aと商品bを併買したパターンの支持度(サポート)は、0.25 である。 ×ウ 商品aを購買したパターンの支持度(サポート)は、0.45(→○0.6)である。 ×エ 商品bからみた商品aの信頼度(コンフィデンス)は、57(→○0.83 (5/6))である。 ×オ 商品bを購買したパターンの支持度(サポート)は、0.35(→○0.3)である。 |
リフト値は、(支持率サポート)÷(信頼度コンフィデンス)で求める。上記の分数をエクセルで自作しながら、正解〇オになると暗記完了です。

(設問2 ) 商品aと商品bを併買した購買パターンのリフト値として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 3/10 ×イ 5/13 ×ウ 5/9 ×エ 5/6 〇オ 25/18 |
リフト値を計算すると、【どの商品と併売されやすいか】のランキングを作成できる。さっそくエクセルで(Aを買ってBを買う率)÷(全員のうちBを買う率)を求めます。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
独自のオンラインサイトでネットショップを運営している、ある小売業の一定期間における顧客の購買状況を確認したところ、この期間におけるユニークな全購買者数は144人であった。 当該ネットショップの取り扱い商品のうち、A~Dの4 つの商品についてのみ考慮すると、その購買状況は下表のとおりであった。また、商品Aまたは商品Bを購買している顧客は、商品Cや商品Dの購買はなかったとする。この小売業では商品A~Dについて、全購買者数をベースとした商品購買における相関ルールを検討し、今後の商品プロモーションに活用したいと考えている。 |
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(設問1 ) 以下の記述のうち、最も適切なものはどれか。 |
×ア 支持度(サポート)の値は、商品Aと商品Dで同じである。 ×イ 商品Aからみた商品Bの信頼度(コンフィデンス)は、商品Bからみた商品Aの信頼度(コンフィデンス)より大きい。 ×ウ 商品Aと商品Bのジャッカード係数は、商品Cと商品Dのジャッカード係数より小さい。 ○エ 商品Bの支持度(サポート)の値は、4 つの商品の中で最小である。 ×オ 商品Cからみた商品Dの信頼度(コンフィデンス)は、商品Dからみた商品Cの信頼度(コンフィデンス)より小さい。 |
(設問2 ) 商品Aと商品Bを併買した購買パターンのリフト値として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 1/4 ×イ 5/12 ×ウ 5/4 ×エ 3/2 ○オ 5/3 |
今日のまとめ
認知機能 | 初見計算問題での向上 | 過去問暗記での向上 |
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問題解決力・論理的思考 | 高――多様な解法パターンの構築と応用 | 低――暗記パターン外では対応困難 |
ワーキングメモリ容量 | 中~高――複雑手順を一時保持・操作 | 低――短いフレーズ記憶に限定 |
注意制御・エラー訂正能力 | 高――自己モニタリングと切り替えが頻繁 | 低――同一条件下での再生にとどまる |
転移学習(他領域への応用力) | 高――新規課題へフレキシブルに知識・スキルを適用 | 低――学習した問題形式以外では発揮しにくい |
長期的定着・理解の深さ | 高――生成効果により記憶結合が強固 | 中――反復により記憶は定着するが理解は浅い |
近年「1次」4択マークを簡単にし過ぎた結果、脳の同じ所ばかり使うので教育効果がどうも今一つ。そこで初見計算問題強化で「考えるクセ」を促す意図がある?そう考えるとあの「Ⅳ」大ボーナスや作問採点基準変更の狙いが透けて見えます。