今日の体験記は、初年度のふぞろいド苦学ギリ不合格から、2年目は「キレイな国語」に切り替えたK.Nさん。試験は初学ワンチャンでパスするのがベストとはいえ、ふぞろいな勘違い合格とはまた違う、貴重な2年目の好体験になりました。
初年度にうっかりふぞ合格しなくて本当に良かった。あえて落ちる方が結果的に人生プラスになる試験など、世の中探してもそうねぇな。
1. 診断士に挑戦した理由・きっかけ、年齢(任意)
会計事務所の職員をしており中小企業の社長様と話をする中で会計・税務の知識だけでは真に経営の役に立てる存在にはなれないと思ったためです。 現在28歳です。
2. 学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数(合格年)
学習開始 | |
学習開始時知識 | 大学時代の「経済」の知識と社会人になってからの「財務」、「情報」、「中小企業政策」の知識がありました。 |
学習開始時保有資格 | 簿記2級、証券外務員一種(前職時に獲得) |
得意科目 | 「経済」、「財務」、「中小(施策のみ)」 |
不得意科目 | 「運営」「法務」 |
1次科目別点数(2022年)
経済 | 財務 | 経営 | 運営 | 法務 | 情報 | 中小 | 計 |
68 | 68 | 75 | 74 | 60 | 64 | 77 | 486 |
3. 学習スタイルとそのメリット・デメリット
1次 | フォーサイト |
2次(1年目) | ほぼ独学 |
2次(1年目) | TBC+Webのチーム学習(ミライスタイル) |
○メリット | ×デメリット | |
---|---|---|
「1次」 | 講義を受けられる。1問1問のようなコンテンツがある。模試がついてくる。 | 費用がかかる。1次試験は独学で十分だと感じた。 |
「2次」 | チーム学習を行うことで、スクールへの妄信を回避できる。 | 費用がかかる。それぞれの勉強に時間が分散し、復習がおろそかになる。 |
4. 筆記合格までの受験回数、学習時間とその作り方
回数 | 「1次」→1回、「2次」→2回 |
学習時間 | 「1次」約300時間 「2次」約600時間(250+350) |
作り方 | 平日→始業前30分間と終業後1~2時間ほど会社で勉強しました。通勤中に動画を聞き流していました。 休日→6~8時間を確保していました。 |
5. 筆記合格までの学習法(1次・2次)
「1次」
利用テキスト | フォーサイト、過去問ドットコム |
戦術 | フォーサイトの参考書や講義をベースに問題集を1週した後、過去問集なら別の教材でいいと思っていたところで過去問ドットコムを発見しました。取り回しの良さから高速周回でき、点数が伸びていきました。科目合格は狙わず平均点の底上げを行い全科目の平均で合格点の到達を目指しました。とりわけ財務に関してはほぼ最初から合格点であったため最小限に留めました。結果的に全科目合格点越えとなり余裕のある点数で合格できました。 |
「2次」1年目
利用テキスト | ・「ふぞろい(5年分)」 ・「黄金手順」 ・「事例Ⅳ全知全ノウ」(1週) ・「フォーサイト」(流し読み) ・「全知識」(流し読み) ・「全ノウハウ」(流し読み) |
戦術 | フォーサイトにも2次の教材はありましたが模範解答を見てこのレベルでの記載は不可能だと判断し「ふぞろい」に切り替え「ふぞろい」のA評価以上、100点回答を書き写してみて分析、回答を必要な知識でカテゴリ分けし、体系化して覚えるということをしました。 初年度は事例Ⅳ以外の事例を優先に勉強しないと間に合わないと判断し、事例Ⅳにはあまり時間を割かなかったことが裏目に出たため事例Ⅳ足切りで不合格となってしまいました。 |
事例Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | 計 |
66 | 57 | 67 | 35 | 225 |
「2次」2年目
利用テキスト | ・「まとめシート流」 ・「抽象化ブロックシート」 ・「TAC事例Ⅳの解き方」 ・「TBC」 ・「ふぞろい」(流し読み) ・「100字訓練」(途中で切り上げ) ・「30日完成」(1周) ・「イケカコ」(1章だけ読んで切り上げ) |
戦術 | 2年目は社内の3人の診断士が利用していたスクール(TBC、EBA、AAS)から講義のわかりやすさや抽象化ブロックシートを決め手としてTBCを選択し学習を開始しました。そのほかに1年目とは教材を変えてみようということでいくつかの教材に手を出しましたが結果的にあまり意味はありませんでした。 抽象化ブロックシートや100字訓練をしながら1次知識の補充と情報収集をしていたところで、アニメやゲームが趣味なことから、一風変わった動画サイトの記事を読み漁るようになり、セルフ模試第二回から参加しました。そこからはTBCの演習とセルフ模試で論理構成を意識しつつ、綺麗な文を時間内に書くことに集中しました。 1年目で足切りとなった事例Ⅳの対策としては基礎から学びなおした方がいいと考え「30日完成」と「イケカコ」に取り組みました。どちらもあまりしっくりこなくどうしたものかと思っていましたが、そのサイトが推していたTAC「事例Ⅳの解き方」で悩みは解決しました。 |
6. 私の思う当落分岐点 ~試験合格への転機を感じた、あの瞬間~
「1次」 | 過去問を7科目すべて8割~9割の点数で回答できるようになった時 「経営」や「運営」で知らない問題が出ても国語で回答できると思った時 |
「2次」 | TAC「事例Ⅳの解き方」を3周し基礎を固め、電卓を10回叩くと3指標の時短テクニックを試しにやってみた時。 会計事務所の人間ですが、普段の業務ではExcelとテンキーを電卓の代わりにしているため電卓を叩くのがそこまで早いわけではなく、計算回数が減っただけでかなり時間にゆとりができ安定感が出ました。 (電卓は途中の入力間違いを発見しづらいためそれが可視化されるExcelを使用しています。おそらく事務所内でも自分くらいです。) |
7. 学習時・試験当日のエピソード
1次 | 試験前々日の豪雨災害により電車が運行停止となってしまったため、新幹線を乗り継いで大阪に向かいました。帰りも同じルートにせざるを得なく旅費が爆上がりしたため試験を受ける前から辛い気持ちになりました。こんな目に二度と会うものかという心境でストレート合格を狙っていきました。次の年から自分の所在地が新たに1次の試験会場となったため何とも言えない気持ちになりました。 |
2次 | 事例Ⅲの冒頭からトイレに行きたくなってしまい、行くなら早い方がいいと開始5分で行きました。その間もずっと回答のことを考えていたため大したロスにはならず、集中して回答することができたので正しい選択だったと思います。 |
8. これから合格を目指す方へのアドバイス
得意不得意はどうしても出てくるかと思いますが1次、2次どちらともオールラウンダーの方が普通に受かりやすいと思います。そのため苦手な科目をそのままにするのではなく、できないところをできるように勉強していってほしいです。また教材に関しては必ず事前に様々なサイト、口コミを確認してから購入した方がお金を無駄にせずに済みます。