ヘタクソ勉強時間をうっかり増やすベテほどループの沼にハマる診断士試験では、いつまでに・どれだけ学習するかは自分次第。そしてデパートやamazonより幅広いとされる当サイトの学習コンテンツは、GWにやってみたい所がよりどりみどりです。

I事例Ⅱ

【写経Ⅱ:H28~R2】ベテ3大疾病~モレ・ダブリ・パクリで左脳偏重

Q
ねぇ、なぜ当試験は合格にムキになるベテほど毎年スベって、周囲が大ウケ?
A

そりゃ「2次」で鍛える思考は左脳ロジカル。すると右脳ラテラルが手落ち→脳ミソ活用度50%→頭が固くて一言多い→毎年ドボンのループにようこそな。

長年「2次」を勉強すると、右脳活用ラテラル度が低下
一発パクリのように中身がないのもどうかと思うが、頭の固いベテは意地でも落とす。その目印が余計な一言を長々と書くヘタクソ国語であるのは、猫の目から見てもガチです。

ベテ3大疾病~モレ・ダブリ・パクリで左脳偏重【写経Ⅱ:H28~R2】

だがベテども、がっかりするのはまだ早い。ベテの頭がクソ固くなる原因は、本来右脳ラテラルを鍛える「Ⅱ」の作問が、ウンコ級のダナドコだから。

そう、クニヒコが注力する業種はコロナで総崩れ
こんなミライを見通すセンスのない奴に、マーケの教授面をさせたらOUT。そこでヘタレ事例にムキになりベテの様に頭が固くならないよう、「Ⅱ」は上から目線で写経します。

そう。試験委員きっての低ノウ、イワサキクニヒコが作るダナドコ「事例Ⅱ」
こんなヘタレ事例にムキになっても、頭を固くするだけの逆効果。そこで舐めて・・おっとウンコを舐めるとバッチいので、上から目線で写経します。

【写経初級】出題の趣旨 ※学習不要

R2事例Ⅱ

第 1 問(配点 20 点)
B 社内外の経営環境を分析する能力を問う問題である。
第 2 問(配点 30 点)
B 社の現状を踏まえて、既存製品の新たな販売先を提言する能力を問う問題である。
第 3 問(配点 30 点)
(設問 1)B 社の新規事業について、既存事業との関係性を分析する能力を問う問題である。
(設問 2)B 社の新規事業について、顧客志向の価値創造を可能にする施策を提言する能力を問う問題である。
第 4 問(配点 20 点)
B 社の強みを生かし、新規事業で獲得した顧客のロイヤルティを高める施策を提言する能力を問う問題である。

R1事例Ⅱ

第 1 問(配点 20 点)
B 社内外の経営環境を分析する能力を問う問題である。
第 2 問(配点 30 点)
B 社顧客個々の状況に合わせたコミュニケーション方法を提言する能力を問う問題である。
第 3 問(配点 50 点)
(設問 1)
B 社の状況や目的に応じて、協業相手やターゲットを提言する能力を問う問題である。
(設問 2)
B 社の強みを活かし、新規顧客との長期的関係性を築く施策を提言する能力を問う問題である。

H30事例Ⅱ

第 1 問(配点 25 点)
B 社の顧客の状況、自社の強み・弱みと競合の状況について分析する能力を問う問題である。
第 2 問(配点 25 点)
現在の B 社に関するインターネット掲載情報の問題点を踏まえ、B 社の新規宿泊客を増加させるために必要な新たな掲載情報を提案する能力を問う問題である。
第 3 問(配点 25 点)
B 社の宿泊客の好意的なクチコミを引き出すために従業員が行うサービス施策について、助言する能力を問う問題である。
第 4 問(配点 25 点)
X 市の状況を踏まえて、X 市と連携しながら B 社への宿泊需要を高める施策について、助言する能力を問う問題である。

H29事例Ⅱ

第1問(配点20点)
B社の強みと、競合する大型スーパーや百貨店の現状を分析する能力を問う問題である。
第2問(配点25点)
データベースに登録された購買履歴や住所などを活用しながら新たな予約会を成功させる施策について、助言する能力を問う問題である。
第3問(配点30点)
地域内の需要の変化を踏まえて、中小建築業と連携しながらターゲット層の顧客生涯価値を高める施策について、助言する能力を問う問題である。
第4問(配点25点)
地域内の人口構成を踏まえて、新たなターゲット層を設定し、ターゲット層のニーズに応じた施策について、助言する能力を問う問題である。

H28事例Ⅱ

第1問(20点)
B社のこれまでの製品戦略について、マーケティングの基本的視点から分析する能力を問う問題である。
第2問(30点)
(設問1)しょうゆ市場全体を取り巻く環境変化から製品ラインアップに関する適切な製品戦略と顧客ターゲットを提案する能力を問う問題である。
(設問2)B社製品の顧客となるべき消費者層に製品価値を訴求するプロモーション戦略と販売戦略を提案する能力を問う問題である。
第3問(配点20点)
メーカーであるB社が川下(飲食店経営)に参入することにより、製品開発や営業施策の点でどのような可能性があるかについて、分析力課題解決力を問う問題である。
第4問(配点30点)
(設問1)B社が、直接、最終消費者に対するインターネット販売に乗り出すために必要な施策について、ブランド戦略の観点から問題解決力を問う問題である。
(設問2)顧客のリピーター化促進のためには、インターネット上でどのようなマーケティング・コミュニケーション施策が必要かについて、提案力を問う問題である。

それなりの指針・目安になる「Ⅰ」「Ⅲ」と違い、出題の趣旨「Ⅱ」は言い回しすらふぞろい&デタラメ。クニヒコ=ダメ彦と呼ばれる原因な。

【中級】与件文 ※設問マーカーで、与件根拠のバラマキ方を視覚化

【上級】与件と参考答案

R2 ハーブのX島は与那国で、Z社は資生堂

第1問 SWOT 160字20点
MMCTBC★受験同期のベスト答案★
S:効率的な栽培方法など独自ノウハウの保有や、大手Z社との取引実績による信頼である。S:①無農薬高品質ハーブの効率的な栽培技術、②Z社との取引実績、③X島民からの信頼。S:無農薬で高品質のハーブを年4~5回収穫できる栽培方法と自社工場、Z社との取引実績。
W:Z社に依存する取引先構成や、ヘルスケアメーカー等の新規取引先の開拓不足である。W:①新規販路開拓の遅れによるZ社への高い取引依存、②自社ブランド開発のノウハウ不足。W:大消費地でハーブの知名度が低く、Z社への売上依存度が高く、商品開発経験が少ない事。
O:サプリメントのヘルスケアメーカーや、20 代後半~50 歳代の大都市在住の女性層である。O:①ヘルスケア市場の拡大、②安眠効果のハーブへの注目、③複数メーカーからの引き合い。O:ヘルスケア市場が拡大基調で、安眠効果があるハーブに複数メーカーの引き合いがある事。
T:ヘルスケア市場での競合激化やZ社販売量低下による取引縮小など売上減少リスクである。T:①Z社とのハーブ取引量の減少、②X島の地域活力低下、③ヘルスケア市場の競争激化。T:Z社とのハーブ取引量の減少。X島の地域活力低下。ヘルスケア市場の競争激化。
設問別マーカー全盛の時代に、嫌がらせのような2年連続SWOT。その時流に抗う出題センスのなさに、絶望しか覚えません。
第2問 (Place) 不慣れなチャネル論点に答えが割れる、合否のカギ設問 100字30点
Q:Z社との取引縮小を受け、B社はハーブYの乾燥粉末の新たな取引先企業を探している。今後はZ社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが、B社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100字以内で助言せよ。
200%自己採点基準
①②に各10、③④に各5点まで加点
①B2B要素から一つ
②B2C要素から一つ
③ターゲットに言及
④Z社依存の回避
200%モデル答案きゃっしい様の80分答案★受験同期のベスト答案★
方向性は、①ハーブYの健康・長寿の効能に注目し、②お茶や調味料などZ社と競合しないヘルスケア企業の原材料需要の他、③OEMでの自社ブランド消費も伸ばし、Z社への取引依存を避ける構成にすることが望ましい。(99字)健康・長寿に関心のある高齢者をターゲットとするメーカーに幅広い用途の原材料としてのハーブY粉末を伝統と品質、安全性を追求する姿勢を訴求することによって取引を拡大し、Z社との取引依存度を低減させる。方向性は①高齢者に対し健康・長寿の効能を訴求でき②30~40歳代の女性層以外のヘルスケアに関心の高い人に対しアンチエイジングの効能を訴求できる複数の企業との取引を増加させ、Z社への依存度を低下させること。
【ベスト答案チームコメント】
・過去問でこれまで問われなかった「チャネル」をどう答えさせたかったか、口述試験での正解発表に注目です。
・解答方向性は、取引先多様化+分散の方向。B2B×B2Cで切り分けた200%に対し、①高齢者 ②新規ヘルスケ関心層の、ターゲット別をベスト答案とします。
第3問(1) (事業構造)アンゾフの成長ベクトル4択

第3問(1) (事業構造)アンゾフの成長ベクトル4択

B社社長は最近、「眠る前に飲むハーブティー」の自社オンラインサイトでの販売を手がけたところ、ある程度満足のいく売上があった。
(設問1)上記の事象について、アンゾフの「製品・市場マトリックス」の考え方を使って50字以内で説明せよ。
200%自己採点基準
■「市場浸透」以外の3つの戦略を書けば、原則10点満点。
■戦略名を明示しない場合、Max5点まで加点可。
200%モデル答案きゃっしい様の80分答案★受験同期のベスト答案★
OEM生産委託品を、自社サイトの既存顧客に新たに販売することは、新製品開発戦略としての売上増が期待できる。(50字)安眠効果のあるハーブを用いた自社ブランドの新製品を既存のヘルスケア市場に投入する新製品開発戦略である。安眠効果のあるハーブを使った新製品を、既存のヘルスケア市場で販売する、新製品開発戦略を展開した。
第2問で大差がつくのに、ここを細々と採点するのか? 「市場浸透」以外なら、堂々と10点持って行きます。
第3問(2) (Product)共創マーケティング 100字20点
顧客や他企業と一緒にマーケティングを行い、サービス開発や販売促進活動に活かすことを、「共創マーケティング」といいます。
出典:ferret
B社社長は自社オンラインサイトでの販売を今後も継続していくつもりであるが、顧客を製品づくりに巻き込みたいと考えている。顧客の関与を高めるため、B社は今後、自社オンラインサイト上でどのようなコミュニケーション施策を行っていくべきか。100字以内で助言せよ。
200%自己採点基準
ダ:(当問では省略可)ターゲットを選ぶ
ナ:6~7種類のハーブ
ド:コミュニケーション策何か
コ:顧客関与を高める
200%モデル答案きゃっしい様の80分答案★受験同期のベスト答案★
B社は、①安眠に興味を持つ20歳代後半~50歳代の大都市圏在住の女性層を対象に、②6~7種類のハーブを使うアイデアコンテストを実施し、③入賞者のX島工場見学招待や優秀作の商品化を通じ、顧客の関与を高める。(100字)施策は①ハーブの希少性と効能を伝え②顧客から用途のアイディアを募り③試作品を提供し、試作品への投票や感想の投稿により双方向的な意見交流を行えるようにすることで、顧客の製品へのロイヤリティ向上を図るB社は①ハーブの希少性と効能を伝え②顧客から用途のアイディアを募り③用途に応じた試作品のモニター企画を実施し④ニーズの収集等、双方向コミュニケーションを促進し、製品づくりの参画意識の醸成を図る。

【ベスト答案チームコメント】
・与件にバラまかれた根拠+共創マーケの施策を100字でミックスする、アイデア解答殺しの良問です。
・根拠が多数あるのに、ダナドコ一つ覚えのターゲットを入れる200%はセンスなし。まさか同友館バカなの?

第4問 (Promotion) 体験型マーケティング 100字20点
画像:ferret
B社社長は、自社オンラインサイトのユーザーに対して、X島宿泊訪問ツアーを企画することにした。社長は、ツアー参加者には訪問を機にB社とX島のファンになってほしいと願っている。絶景スポットや星空観賞などの観光以外で、どのようなプログラムを立案すべきか。100字以内で助言せよ。
200%自己採点基準
【経営資源】
①祝いの膳や酢味噌あえ
②年4~5回の収穫体験
③B社を誇るX島民
【期待効果】
④ファン作りor島の活性化

構文~ダナドコ
ダ:(当問では省略可)オンラインサイトユーザー
ナ:(当問では省略可)X島宿泊ツアー
ド:ハーブおひたし等 ←★このHOW要素に加点
コ:参加者のファン化、地域活力向上

200%モデル答案きゃっしい様の80分答案★受験同期のベスト答案★
ハーブを島の顔として認知する島民の協力を得て、祝いの膳やイベントでの調理・試食体験や農業試験場見学を実施する他、耕作放棄地を使うハーブ栽培オーナーを募り、若年層の雇用機会を創出し地域の活力の向上を図る。(100字)①ハーブ畑や島内の工場の見学②ハーブを用いた普段の食事や祝いの膳の調理体験③島民との交流を通じ、美しい島や伝統、社長の高品質かつ安全性を追求する姿勢や島への思い入れを伝えることで顧客との関係強化を図る。ハーブ畑での農業体験B社工場でX島産ハーブの効能紹介を行い、高品質な製品への開発姿勢を訴求し、ハーブ料理の提供で健康促進効果を体験し、島民との交流を図り親交を深め、B社とX島のファン獲得を図る。

【ベスト答案チームコメント】
・設問文「~以外」の制約により、B社関連の資源×体験の解答方向性は明確に。
・キーワードの数を競うか、読みやすさである程度落とすかは、持ち時間との相談で決めればOK。

R1 季節感ある高度な施術で定期来店を目論むネイルサロン

第1問 40字×4 20点 環境分析 Cランク
Q:小型ショッピングモール開業を控えた 2019 年 10 月末時点の B 社の状況について、SWOT 分析をせよ。各要素について、①~④の解答欄にそれぞれ 40 字以内で説明すること。
A1:
S 美大出の2人が装飾や技術に強く、季節感や顧客要望に合わせた提案で固定客を得ている。
W 低単価の客が半数いるが、店舗が狭くて高稼働率、立地も悪く新規顧客を獲得しにくい。
O 一定の市場規模に加え、高所得層やSNS映えを意識した高単価客向けに力を発揮できる。
T 立地の良い大手チェーンや自宅サロンなど、低価格の競合が増加し、顧客が流出する。
A2:
S…顧客の要望に応える技術力、提案力があり、落ち着く店舗の雰囲気の評判が良い。
W…2人体制でも狭い店内である、顧客の半数が近さ重視で単価とロイヤリティが低い。
O…商店街と良好な関係。周辺が高級住宅地で30~50代の高い居住率。他地域からの来街客。
T…近隣に出店する大手チェーンの低価格ネイルサロン、商店街周辺に多数ある自宅サロン。
与件表現の抜き+編集なので、基本的には点差がつきません。
第2問 100字30点 販促戦略 Bランク
Q:B 社社長は初回来店時に、予約受け付けや確認のために、インスタント・メッセンジャー(インターネットによるメッセージ交換サービス)のアカウント(ユーザー ID)を顧客に尋ねている。インスタント・メッセンジャーでは個別にメッセージを配信できる。
このアカウントを用いて、デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか。100 字以内で助言せよ。
A1:近隣高級住宅地の既存顧客に対し、施術間隔ごとに子供の卒業式などに合わせたデザイン情報を定期的に発信する。好きな絵柄やSNS上のネイル写真を持参してもらい、より高度なオプションの追加を得て客単価を高める。(99字)
A2:イベントの衣装とあわせたデザイン・オプションや、季節感のあるアート・オプションの施術例を、写真と共に施術周期に合わせて発信することで、既存客との継続的接触を行いオプション利用を促し客単価向上を図る。
【検討チーム】
SWOTからの流れで、「既存顧客の半数に絞って単価UP」には気づいても、販促策のアイデアに気を取られた方は失点しがちに。
第3問(1) 100字25点 ターゲット Cランク
B 社社長は 2019 年 11 月以降に顧客数が大幅に減少することを予想し、その分を補うために商店街の他業種との協業を模索している。
(設問 1 )
Q:B 社社長は減少するであろう顧客分を補うため、協業を通じた新規顧客のトライアルが必要であると考えている。どのような協業相手と組んで、どのような顧客層を獲得すべきか。理由と併せて 100 字以内で助言せよ。
A1:貸衣装チェーン店と協業し、他地域からの来街客の新規トライアルを獲得する。理由は、予約会で桜祭りなど毎月の商店街主催のイベントを案内し、季節感と雰囲気に合わせた衣装とネイルの組み合わせで誘客を図れるため。(100字)
A2:協業相手は貸衣装店とし、他地域を含むデザイン重視の30~50代女性を顧客層とする。理由は予約会を通じ、顧客の要望を聞きながら提案するYさんの接客力とB社のイベントに合わせた提案力を活かせるため。
【検討チーム】
どの協業先を選ぶかで分かれます。貸衣装チェーン以外を選んだ時のスコアの入り方は、採点側の裁量次第に。
第3問(2) 100字25点 関係性マーケ Dランク

(設問 2 )
Q:協業を通じて獲得した顧客層をリピートにつなげるために、初回来店時に店内での接客を通じてどのような提案をすべきか。価格プロモーション以外の提案について、理由と併せて 100 字以内で助言せよ。
A1:初回来店時の接客では、持ち前の絵心による高い技術を活かし、季節感ある提案をする。理由は、顧客の期待以上のデザインが評価を得ると固定化につながる他、爪の成長に合わせて定期的にイベント時の来店を図れるため。(100字)
A2:B社保有のネイル写真とYさんの接客力で顧客要望を掴み、社長の季節表現力とYさんのコーディネート力を活かしたデザインを提案する。理由はB社の強みを活かした提案が顧客の期待を上回るとリピートにつながるため。
【検討チーム】
(設問2)は殆どの方が不正解のアイデア解答に。ただ今年の事例で、「事例Ⅱ」解答にギョーカイ知識は不要で、与件の根拠を丁寧に使えば良いことははっきりしました。

※「事例Ⅰ」同様、R1は①当サイトのコピペ解答例ベスト解答チームの2案を掲載しています。

H30 老舗旅館のインバウンド対応による経営刷新と営業継続

第1問 150字25点 Cランク
B 社の現状について、 3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から 150 字以内で述べよ。
顧客面で①8割いる昔なじみのビジネス客は高齢化で減少し、②2割のインバウンド客が急増している。競合面で③駅前にある2軒のビジネスホテル以外に市中心部の宿がなく、他業態に比べ需要を取り逃がしている。自社面で④事業承継したばかりで経営の先行きが不透明であり、⑤営業継続には経営刷新が求められている。(147字)
【設問解釈】
SWOTの変形として3Cが指定される。3×50=150字がベストだが、Competitor情報が少ないため、30字×(2+1+2)の5要素で安定点を狙う。
Customer:①8割のビジネス客の減少 ②2割のインバウンド客の増。
Competitor:③市中心部に宿泊施設がなく、他業態に比べ需要取り逃がし
Company:④家族経営+事業承継 ⑤営業継続には経営刷新
第2問 100字25点 Bランク
B 社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B 社のホームページや旅行サイトに B 社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B 社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ
和の風情を求めるインバウンド層を主対象に、①日本の朝を感じる献立やこだわりの器、②苔むした庭園や長期滞在した芸術家の美術品が醸す文化の香り、③空港からの交通アクセスなどを、英文や写真入りで掲載する。(99字)
【設問解釈】
100字なので、30字×3要素を浮かべる。
ターゲットはインバウンド層。
①日本の朝を感じる献立と器
②庭園、文化の香り、芸術品
③特に海外からの交通アクセス
第3問 100字25点 Bランク
B 社は、宿泊客のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。B 社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか、100 字以内で述べよ
英語に堪能な従業員を中心に①館内の美術品や美術館のガイドツアー、②徒歩圏内の名刹や商業地域の散策や山車体験、③スイーツや和菓子などのSNS受けする食べ歩きなど、体験型の交流でもてなし、口コミの誘発を狙う。(100字)
【設問解釈】
100字なので、30字×3要素を浮かべる。
①徒歩圏内の名刹や商業地域の散策、山車体験ツアー
②美術館や館内の美術品のガイドツアー
③スイーツや和菓子などSNS受けする食べ歩き体験
第4問 100字25点 Eランク
B 社は、X 市の夜の活気を取り込んで、B 社への宿泊需要を生み出したいと考えている。B 社はどのような施策を行うべきか、100 字以内で述べよ
施策として、①夜通し続く祭り時期の需要、②街並みの夜間ライトアップによる通年需要の他、③商業地域の料亭、割烹、銭湯、劇場と連携した夜型観光需要を拡大し、宿泊需要を増やす経営刷新を通じて営業の継続を図る。(100字)
【設問解釈】
100字なので、30字×3要素を浮かべる。
①夜祭り時期の宿泊需要
②街並みの夜間ライトアップによる通年需要
③料亭、割烹、銭湯、劇場などの夜型需要

H29 子育てからシルバーまで顧客生涯価値重視の寝具店

第1問 60字x2 20点 環境分析 Bランク
Q:B社について、現在の(a)自社の強みと(b)競合の状況をそれぞれ60字以内で説明せよ。
(a) 強みは、丁寧な接客による販売力や井戸端会議による潜在ニーズの収集力、それらによって蓄積した販売履歴等の無形資産である。
(b)若年層が利用する大型スーパーは高品質な商品が少なく、従業員がほとんどおらず、十分な説明もできあい状況で接客力に弱みがある。
  • 「Ⅱ」定番のSWながら各60字もあるので、(a)自社→1,4,7,9段落 (b)大型スーパー→3、9段落の根拠のコピペ+編集力で勝負。
  • (a)こだわりある接客が強み。待ち時間に休憩コーナーが必要なほど丁寧な接客のほか、イベントや趣味の小物も併せ顧客の支持を得た。
  • (b)競合の大型スーパーは若年層住民の大半を集客する。しかし寝具売場には高品質な商品が少なく、商品説明や接客も不十分である。
  • 根拠は明確なため、60字のマス目を上手に使いなるべく言い換えせず「素直に」書きたい
第2問 120字25点 関係性マーケ Bランク
Q:B社はボランタリー・チェーン本部から新たに婦人用ハンドバックの予約会の開催を打診された。B社は現在のデータベースを活用しながら、この予約会を成功させようと考えている。どのような施策を行うべきか。120字以内で説明せよ。
A:婦人服の購買履歴と好みの文字・画像情報を活用し、リピーターである重要顧客の好みに合うようにハンドバッグの品揃えを厳選する。販売後は、顧客のハンドバッグの購買履歴や好みを追記し、次回の品揃えに活用することで、継続的に顧客の再購買を促す。
  • ここ数年メーカーマーケティングが続き、今年は小売業orサービス業のインターナルマーケを期待したのですけど、今さら感ある古典論点「関係性マーケ」の方が出て少しびっくり。
  • 施策=「どう売るか」に加え、STPのフレームで「誰に」「何を」をしれっと書き添えると得点が安定します。
  • (解答例)成功させる施策として○○を行うべき。①ターゲット○○に対し、②顧客データベースを活用して○○を行う。③品揃えを厳選したハンドバッグと自社の○○の組み合わを提案し、④婦人服など他の予約会との連動も狙う・・といった感じで。
  • とにかく「与件の根拠で素直に答え」、勝手にヘンな知識解答だけは避ける。すると十分な得点に。
第3問 120字30点 関係性マーケ Dランク
Q:地域内の中小建築業と連携しながら、シルバー世代の顧客生涯価値を高めるための施策について、120字以内で助言せよ。
A:介護のための改装が増加しており、B社は介護ベッド等を薦めてもらい、シルバー世代との接点を確保する。それを機に、購買間隔が短い日用品を配達して継続的な接点を作り、購買間隔が長い寝具の買い替えに繋げる。B社は顧客に地域の中小建築業を紹介する。
  • リード文「中小建築業連携」(第2段落)により、①ターゲットは核家族建築+介護改装に絞られる。
  • 120字=30字×4センテンスで書くと答案が安定。助言パターンでは何か外部の知識を使うから、「顧客生涯価値」で②継続して買ってもらう ③頻度を上げる ③単価を上げる(クロスセル)。すると背伸びせずとも15点はもらえそう。
  • 第11段落「地域の繁栄」も、できればそっと触れておく。

※提案⇔助言の違いとは? →「助言」では、相手が知らない外部の話を何か書く(フリをする)ことが必要です。

第4問 100字25点 ターゲット Cランク
Q:B社は今後、シルバー世代以外のどのセグメントをメイン・ターゲットにし、どのような施策を行うべきか。図を参考に、120字以内で説明せよ。
A:30代の子育て世代を対象い、次期社長の保育士の勤務経験や、副社長の裁縫、刺繍の技術を生かして「手さげカバン作成教室」等の子育てイベントを定期的に行って、若年層の商店街利用を促す。B社は参加者との関係性を深め、潜在ニーズを収集し品揃えに活かす。
  • 今年の2択は、A工場関係者とB子育て世代。「図を参考に」「メインターゲット」なので、AB2つを混ぜず、一つに割り切る方が点が伸びるはずですが、読み手各位の見解はいかがでしょうか。
  • B子育て世代を選ぶと、根拠が沢山。①30歳~の子育て世代 ②市役所の施策により県庁所在地から還流した層に ③保育士勤務経験から入園準備アドバイス ④月1回のイベント ⑤井戸端会議に誘う・・等から、字数に併せて回答要素を選ぶ。
  • 子育てしやすい街づくりによる地域の繁栄」で締めればカッコが良い。でも突き抜け答案にならないよう、「素直な答えの範囲内」にとどめるのが安全でしょう。
  • 「A工場関係者」もきちんと配点はあるはず。慌てる心配は無用です。

H28 製品とターゲットを絞り、チャネルと販促で成長を図るしょうゆメーカー

第1問 80字20点 製品戦略 Bランク
 B 社のこれまでの製品戦略について、80 字以内で整理せよ。
A: 国産丸大豆の使用と伝統を重視した製法で、高価格帯を維持してきた。競合他社の動向により、最終消費者向け製品への特化や、新製品を追加投入して製品種類拡大を進めてきた。
  • これは基本中の基本問題。過去の「整理」ときたら、SWに脳内変換。根拠を抜いて編集。
第2問(設問1) 100字15点 製品戦略 Bランク
11 代目予定者は、自分の代になってからもこれまでの製造スタイルを大切にしながら成長を追求していくつもりでいる。しかしながら、製品アイテムは見直すことを考えている。 (設問1) B 社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで、100 字以内で説明せよ。
A:1世帯当たり年間購入数量や1人当たり消費量が減少傾向のため、しょうゆの大容器アイテムは中止を検討し、出荷数量が増加しているめん類等用つゆなどのしょうゆ関連製品で食に敏感な女性向けに減塩タイプを開発する。
  • 「事例Ⅱ」は設問のリード文(制約条件)が回答構成のヒント。根拠を使って点を積み重ね。
  • 「今後の成長」のために「現在必要な製品戦略」を答えるプチ時制トラップあり。
第2問(設問2) 80字15点 販促戦略 Cランク
 11 代目予定者は、自分の代になってからもこれまでの製造スタイルを大切にしながら成長を追求していくつもりでいる。しかしながら、製品アイテムは見直すことを考えている。 (設問2) (設問1)で想定したターゲット層に訴求するための、プロモーションと販売の戦略を 80 字以内で説明せよ。
A:直営店併設の飲食店においては、メニューで使用しているB社製品を紹介して利用客を直営店に誘導する。直営店では、人気の高い飲食店で使用されている製品をアピールする。
  • 「事例Ⅱ」で「説明」といえば、「SWOT・メリット」の一歩先で、「提案・助言」の一歩手前。
  • つまり単なる事実の羅列でもなく、突飛なアイデアでもなく。誰でもやりそうなことを、(リード文の制約に従い)数字や根拠を使って丁寧に書くのが「説明」。
第3問 100字20点 チャネル戦略 Cランク
年前に開業した直営店併設の飲食店は、売り上げが好調である。B 社が飲食店を直接経営することによって、どのようなメリットと効果を得られるか。売り上げが向上すること以外のメリットと効果について、100 字以内で説明せよ。
A:原材料の大豆の価格が高騰する中、高付加価値な定食の販売でB社全体の利益率が向上する。また、飲食店前の大行列や、観光情報誌、グルメサイトに取り上げられることにより、費用をかけずに宣伝効果が得られる。
  • その企業や施策の強みとは、過去に起きたことなら「強み」、今から得るものなら「メリット」。表現は違うが同じ内容。
  • 「事例Ⅱ」で価格、利益率を問うことは少ない。書きたい時は慎重に。
第4問(設問1) 50字10点 チャネル戦略 Cランク
インターネット販売を軌道に乗せるために B 社が採るべきブランド戦略を 50 字以内で提案せよ。
A:有名鶏料理専門店やZ社取引先の販売店を示し、日本の伝統を守る本物志向の製品であることを訴求する。(48字)
  • 「提案」ときたら、内容や結論より与件の根拠を使うことが大事。
第4問(設問2) 80字20点 ネット Dランク
B 社のインターネット販売を利用する顧客にリピートしてもらうために、インターネット上でどのようなマーケティング・コミュニケーションを展開するべきか。80 字以内で提案せよ。
A:豊富な製品ラインアップの製品ごとに、それらを使用した多彩なメニューのレシピをホームページで紹介することで、B社のしょうゆ及びしょうゆ関連製品の継続的購入を促す。(80字)
  • 「事例Ⅱ」の最終問題はアイデアコンテストになりがち。なにか根拠を使えばその部分点はもらえる。

H27 総合スーパーとの協調は止め、新住民にアプローチする商店街

第1問 (設問1) 100字20点 ターゲット Bランク
今後、B 商店街はどのような顧客層をターゲットとすべきか。代表理事への助言内容を 100 字以内で述べよ。
 A:近年、工場街跡地に建設され今後も増加が見込まれる高価格の高層マンションに居住する周辺住民である。具体的には、0~5歳の乳幼児をもつ20代後半から30代の共働き夫婦を中心とした家族層である。
  • 外部環境の変化(OT)を捉えるのは、「Ⅱ」の基本。「助言」だからと慌てず、ここはOTに脳内変換。
第1問(設問2) 50字10点 製品戦略 Cランク
 (設問2) 設問で解答したターゲット顧客層向けに、新たにどのようなサービス業の業種を誘致すべきか。代表理事への助言内容を 50 字以内で述べよ。
A: 県や市の協力の下、駅に近い利便性や遅くまで営業可能な環境を活かした託児所等の育児関連業種を誘致する。
  • 30代の若夫婦→託児所。この位の連想ゲームは100%当てる。
第1問(設問3) 50字10点 製品戦略 Cランク
 (設問3) 設問2で解答した業種の店と B 商店街の主力である既存の飲食店とのテナント・ミックス(店舗の組み合わせ)の効果を最大化するために、個々の飲食店の店主達はどのようなマーケティング戦略をとるべきか。助言内容を 50 字以内で述べよ。
A:乳幼児にも安心安全なメニュー開発、子供連れにも優しい趣の店づくり、持ち帰りメニューの導入に取り組む。
  • 子育てファミリーに優しい街づくり。ここも100%当てる連想ゲーム。
第2問 100字20点 販促戦略 Cランク
 物産市当日における非食品小売店の売上向上を実現するためには、非食品小売店の店主達へどのような助言をすべきか。B 商店街の主な非食品小売店である家具店、食器店、スポーツ用品店の中からひとつの業種店を対象に選択し、(a) 欄の該当する業種店の番号に○印を付けるとともに、(b) 欄に助言内容を 100 字以内で述べよ。
 A1(家具店) 商店街イベントへの積極的な参加を促す。イベントスペースや店頭において、収納セミナーなど独自の催事を開催し、当日限定の目玉商品の販売を行うことで、多数の来街者を自店へ誘導し、販売数量の増加を見込む。
A2(食器店) 商店街イベントへの積極的な参加を促す。イベントスペースや店頭において、陶芸教室など独自の催事を開催し、当日限定の目玉商品の販売を行うことで、多数の来街者を自店へ誘導し、販売数量の増加を見込む。
A3(スポーツ用品店) 商店街イベントへの積極的な参加を促す。イベントスペースや店頭において、運動教室など独自の催事を開催し、当日限定の目玉商品の販売を行うことで、多数の来街者を自店へ誘導し、販売数量の増加を見込む。
  • 当問は3択であり、「助言」なので好き勝手なアイデア解答OKにも見える。
  • ただTAC解答が「○○教室」以外は全て同じである通り、個店の事情より全店に共通な一般論にとどめておくと、点数が落ち着く。
第3問(設問1) 100字20点 チャネル戦略 Cランク
代表理事は、B 商店街の魅力向上に向け、食品小売店の誘致が必要であると考えている。B 商店街はどのような食品小売店を誘致すべきか。当該食品小売店のマーケティング戦略と併せて、代表理事への助言内容を 100 字以内で述べよ。
A: 物産市に参加した店舗を中心とした、県内の農水産物や加工品を扱う食品小売店を誘致する。総合スーパーが低価格のNB商品やPB商品を提供するのに対し、高付加価値なこだわりの商品の提供で、すみ分けを図る。
  • 当問で、「食品小売店のマーケ戦略」を延々と書いても点は伸びない。「食品小売店は、商店街にとってのチャネル(place)のひとつ」。そこに気づくと点が伸びる。
第3問(設問2) 100字20点 販促戦略 Dランク
代表理事は、設問1で解答した食品小売店が長期にわたり商店街に定着するための誘致と連動した新規イベントを実施したいと考えている。どのような新規イベントを実施すべきか。期待される効果と併せて、代表理事への助言内容を 100 字以内で述べよ。
 A:主力の飲食店と食品小売店とで協力し定期的に食べ歩きイベントを行う。来街者の回遊性が高まり各業種の来店客数が増加する。持続的開催で、顧客と店主・店員との接触が増加し、会話が生じ、商店街が活性化される。(99字)
  • 「新規」と言われ、根拠もないのに100字編集は容易でない。無理に立派な回答にせず、箇条書き並列列挙が無難な対応か。

H26 介護付きツアー拡大に向け、顧客データを活用する旅行業者

第1問 40+60字 25点 製品戦略 Bランク
 B 社は創業以来、複数の商品を展開しながら今日まで存続し続けている。「2000 年時点」と「2014 年時点」のそれぞれにおける B 社の各商品が、下図のプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントのフレームのどの分類に該当するかを当てはまる分類名とともに記述せよ。「2000 年時点」については(a)欄に 40 字以内で、「2014 年時点」については(b)欄に 60 字以内で、それぞれ記入すること。 なお「相対シェア」は、市場における自社を除く他社のうち最大手と自社のシェアの比をとったものとする。また、市場の範囲は X 市内とする。 PPMのフレーム図(省略)
A: (a)一般向けツアーは③の金のなる木、海外研修ツアーは①の花形にそれぞれ該当する。
(b)一般向けツアーは④の負け犬、会議研修ツアーは④の負け犬、介護付きツアーは②の問題児にそれぞれ該当する。
  • ①花形 ②問題児 ③金のなる木 ④負け犬。今は目をつむって誰でも解けるけど、H26当時は悲嘆に暮れた方も少ない知識問題。
  • 「1次」未出題知識が突然問われることはなく、今年「1次」を受けた方なら現場対応でok。時間が余って仕方なければ、「経営」「運営」の過去問5年分を斜め読みするのも、お守り代わりに。
第2問 100字25点 販促戦略 Cランク
 B 社は現在、介護付きツアーにより、一度離反した顧客を再び顧客とすることに成功しつつある。現社長は次に、介護付きツアーの新規顧客獲得を目指している。そのためのコミュニケーション戦略として、SNS サイト上で介護付きツアーの画像や動画をプライバシー侵害のない範囲で旅行記として紹介している。しかし、要支援・要介護の高齢者本人にはあまり伝わっていないことが明らかになった。この状況を勘案し、新規顧客獲得のための新たなコミュニケーション戦略を 100 字以内で述べよ。
A:地域と連携してB社の添乗員による介護を体験するイベントを開催し、口コミを促進する。また、参加者にはB社の顧客の声を掲載したダイレクトメールを発送するなど、第3者からの信頼に基づいた安心感を醸成していく。
  • 「Ⅱ」で「新規」「助言」が問われた場合、一概に拒否反応でなく、難易度に応じて解答順を上げ下げして対応したい。
  • 当問のようにあからさまに「制約条件だらけ」のケースは、「当ててくれ」と言ってる様なもの。コミュニケーション戦略=口コミの連想が働けば、100字のマス目はすぐ埋まる。
第3問(設問1) 100字15点 事業構造 Bランク
 以下の表は、顧客データベースから算出された介護付きツアーのデシル分析*の結果である。これは、顧客リストからランダムに抽出された 100 世帯の 3 年分の利用実績データを集計したものである。集計は 1 世帯単位で行われている。商品は 3 泊 4 日の国内ツアーのみであり、支援・介護レベルもほぼ同一の顧客を対象としている。デシル分析結果をもとに、下記の設問に答えよ。 デシル分析の説明(省略) デシル分析結果の表(省略)
(設問1) デシル分析結果から、B社の売上の構造はどのような状態にあるか、数値を用いて説明せよ。その上で現在の重要顧客層を特定し、併せて100字以内で述べよ。
A:デシル1から3の総利用金額シェアが、それぞれ10%を上回り、また、3つの合計が53.1%と上位30%の顧客で総利用金額の半分以上を占める売上の構造になっている。よって、デシル1から3までが重要顧客層である。
  • 初見のグラフを見せたり、表を計算させたり。最近の「2次」が中学入試化するのは、頭の固いオヤジホイホイ・・もとい、柔軟な思考力・発想力を求めているから。
  • 具体的には、「2次」は国語の試験!とブログが書き立てるほど、試験委員がムッとして「では理数能力を試してやろう」。
  • そう勝手に仮定すると、びっくり箱のネタ元もうっすら透けて見える。
第3問(設問2)120字15点 環境分析 Cランク
(設問2) デシル分析結果から、上位顧客と下位顧客の総利用金額の差がどのような要因によって生じているか、数値を用いて説明せよ。その結果から導かれる B 社が戦略的にターゲットとすべき顧客像と併せて 120 字以内で述べよ。
A:上位顧客と下位顧客は、客単価がほぼ同額だが、3年間での利用回数が、デシル3が2.8回、デシル4は1.8回となるなど、利用回数の乖離によって総利用金額に差が生じている。よって、利用回数が1回のみでリピートしていない下位顧客を戦略的ターゲットとしている。
  • 120字で15点、字数の割に配点が低く。ここは(設問1)とセットで考えれば、タイムロスを回避できる。
第4問 80字20点 価格戦略 Dランク
現社長は、介護付きツアーの客単価を高くすることを目指している。そのためには、どのような新商品を開発すべきか、もしくは既存商品をどのように改良すべきか。助言内容を 80 字以内で述べよ。 ただし、B 社が単独で提供し、X 市内の顧客に対して展開する商品に限定する。
A:支援・介護レベルに応じたツアーを商品化することで海外旅行や長期日程のツアーを実現し、支援・介護レベルが低い顧客の1回あたりの利用金額を高めていくよう助言する。
  • 当問は、「事例Ⅱ」では珍しく4Pの中のPrice(価格)を正面から問う。
  • 「事例Ⅱ」の最終問題は、「提案」でも難しいのに「新規・助言」となると絶望的に難しい。ただ、過去の出題例そのままのことはなく、全員が初見であるのは同条件。他の設問を時短し、ある程度時間を掛けることで、それなりの得点を。
  • 「事例Ⅱ」はもともとタイムマネジメントの事例とされるが、計算問題に目を奪われず、得点可能性の高い所にしっかり時間を配分できるか。「Ⅱ」は今後もこの傾向が続きそう。

H25 スーパーとネット、2つのチャネル拡大を目指す練り製品メーカー

第1問 80字20点 環境分析 Bランク
 副社長着任以前の B 社は売上の拡大は見込めないまでも、小規模企業でありながら存続することができた。その理由を 80 字以内で述べよ。
A:主力商品のさつまあげが、食感の柔らかさによって地元の顧客を中心として高い評価を受け、生産効率化と味わいの維持を両立してきたことから、顧客離れが発生しなかったから。
  • 例え「理由」と聞かれても、「事例Ⅱで過去が聞かれりゃ、SW」。そう判断すれば、TAC模範解答の様な美文より、「理由は~、①~、②~、③~」の強みの列挙で時間を節約。
第2問 80字20点 製品戦略 Bランク
B 社のさつまあげの新商品開発において農商工の連携が実現した要因のひとつに、副社長が農家に対して地域ブランドの確立につながるようにパッケージ・デザインの工夫を提案したことがある。地域ブランドの価値を高め、かつ原材料の農産物の質の高さを訴求するためにはパッケージをどのように工夫すべきか。80 字以内で述べよ。 ただし、パッケージは筒状のビニール素材で、小判型のさつまあげを 12 枚程度重ねて包装するものである。形状を変更することはできないが、ビニール素材表面のデザインは柔軟に変更ができる。また、シールの貼り付けも容易である。
A: ビニール表面に旬の野菜を用いた月替わり商品であることを明記し、野菜ごとにデザイン開発を行う。また、地元X市の生産農家の名前や顔写真を記したシールを貼り付ける。
  • 目の前の現状に対しやけに具体的な提案を求める、診断士らしからぬパターンの出題。
  • 80字→せいぜい3要素。地域ブランド×農産物の質×デザイン・シールで目いっぱい。時間を掛けず確実に加点したい。
第3問(設問1) 100字15点 販促戦略 Cランク
 次の表は、取引先に対して Y スーパーが無償公開した POS データを集計したものである。データは、B 社によるイベント開催および POP 掲出を行った年の8月のデータと、その前年同月のデータである。表中の水産練物には、かまぼこ、さつまあげを含む揚げ物、はんぺん、ちくわが含まれる。なお、当年8月に行われた水産練物の販促活動は B 社によるイベント開催と POP 掲出のみで、その前年8月には特に販促活動は実施されなかった。また、その他の環境変化もなかった。このデータを踏まえて、以下の設問に答えよ。 POSデータの表(省略) (設問1) かまぼこに関するイベント開催および POP 掲出が当年8月のB社販売実績に与えた影響は、どのように評価することができるか。かまぼこカテゴリーの競争構造の変化を踏まえつつ、根拠となる数値を用いて 100 字以内で述べよ。
A:販売シェアが、B社は20.5%から26%、競合Z社は56%から51%となり、23%で横ばいだったYスーパーのプライベートブランドからではなく、競合Z社からシェアを奪うことができ、効果的だったと評価することができる。
  • 「事例Ⅱ」で表や電卓計算が本格的に問われたのは、当問が初出。POSデータなので、「マーケ」としてまだ違和感は少ない。
第3問(設問2) 100字15点 販促戦略 Cランク
 (設問2) Y スーパーの水産練物担当バイヤーの立場から見たとき、かまぼこに関するイベント開催および POP 掲出が当年8月の販売実績に与えた影響は、どのように評価することができるか。根拠となる数値を用いて 100 字以内で述べよ。
A: かまぼこ全体として20,000円の増加、水産練物全体としても35,000円増加し、担当部門の販売金額を拡大することができたが、Yスーパー全体としては売上が横ばいであるため、全体への貢献はできなかったと評価できる。
  • 釈迦に説法ですけれど。「事例Ⅳ」経営分析と同様、数字を使った解答を求められる時は、 △数字→答えを考える ○答えを先に考える→それに合う数字を作る。
  • そうしないと、時間ばかりかかって仕方ない。「事例Ⅳ」でさんざん練習しているので心配はしませんが、それを無意識天然でなく、意識的人工的にやるのが計画たまスト上半分。
第4問(設問1) 100字15点 価格戦略 Dランク
 (設問1) B 社が計画する水産練物のインターネット販売が開始された場合、B 社の売上に占める店頭販売の比率が減り、FAX、インターネットによる通信販売の比率が増えると想定される。その際の利益確保上の注意点を 100 字以内で述べよ。
 通信販売全体としての比率の増加や、FAXとインターネットの2通りになることに伴って生じる、受注や発送などの処理量や業務の煩雑さの増大が、業務非効率によるコストふたの増加を招かないように注意すべきである。
  • 解答要求は「注意点」であるが、将来のコトを聞いているため「助言」=高難易度と捉えて処理する。
  • 具体的には、「インターネット販売の実現」→「そこで生じる問題点」→「注意点・助言」となり、一つ先、二つ先を聞かれてしまうため、当てにくい。
第4問(設問2) 80字15点 販促戦略 Dランク
 (設問2) 副社長は X 市地域外の消費者をターゲットに、オフラインでの施策により、B社のインターネット販売(オンライン)の売上拡大を目指している。そのためにはどのようなコミュニケーション戦略あるいはセールス・プロモーション戦略が有効と思われるか。助言内容を 80 字以内で述べよ。
A:インターネットによる注文受付の開始や月替わりのさつまあげなとの案内を、FAXで注文する顧客や贈答品を受け取る消費者に対し、商品への冊子の封入やFAXなどで送付する。
  • 当問は80字15点だが、H26~28の最終マス目はいずれも80~100字20点。時間を掛けるのは、計算問題か最終マス目か。
  • その判断も、現場で考える時間はもったいない。そこで「要求分類」で外段取り化。

H24 コーズリレーテッドは事実上の没問。地元密着の焼酎メーカー

第1問 100字10点 事業構造 Bランク
B 社が経営再建のためにターゲット・セグメントごとに展開した製品戦略の概要を100 字以内で説明せよ。
 A:X市内消費者に対するやや甘みのある味わいの製品や県内消費者に対するロックでの飲用に合う製品、さらに全国向けに対する芋の香りを抑えた製品など、消費者の嗜好変化に合わせた新製品開発戦略を行った。(95字)
  • 根拠を拾えば、だいたい当たるぞ。
第2問(設問1) 100字15点 事業構造 Bランク
 B 社は提携によって新たな販路を獲得し、経営再建を成し遂げた。一方、この提携は提携先の企業にとってもメリットがあったために成功したといえる。B 社の提携先の企業にとってのメリットについて次の設問に答えよ。 (設問1) B 社が行った垂直的な提携は、提携先企業にとってどのようなメリットがあったと考えられるか。100 字以内で答えよ。
A: 県内に数店舗を展開する酒販店Z社にとって共同開発によるプライベートブランドが県内消費者の支持を受け当該商品目当ての来店客増加に繋がりスーパーマーケット等への顧客流出の防止により競合店に対応できたこと。
  • 例え「メリット」と聞かれても、「事例Ⅱで、過去のSW=現在のメリット」。そう置き換える力があれば、TAC模範解答の様な美文より、「メリットは~、①~、②~、③~」の強みの列挙で時間を節約。
第2問(設問2) 100字15点 事業構造 Bランク
 (設問2) B 社が行った水平的な提携は、提携先企業にとってどのようなメリットがあったと考えられるか。100 字以内で答えよ。
A: 全国に販路を有する大手酒造メーカーY社にとって、伝統的製法という個性を持つ高品質の芋焼酎を設備投資せずにラインアップに加えることで全国の飲食店の店主から高い評価を受け飲食市場の営業成績が向上したこと。
  • H25以降、「事例Ⅱ」が中学入試化する前の基本パターン。
  • メリットといえば、過去「SW」の現在形。与件を探して根拠を編集。
第3問(設問1) 80字15点 販促戦略 Dランク
B 社が取り組んだコーズリレーテッド・マーケティングについて、次の設問に答えよ。 (設問1) B 社が行ったコーズリレーテッド・マーケティングの概要を 80 字以内で整理せよ。
A: 洪水被害を受けた商店街復興を自社課題と捉えX市地域と問題解決に取組むために、X市内向け製品の売上の一定額を商店街のイベント事業や新規出店支援事業に寄付すること。
  • 整理するも何も、突然「コーズリレーテッド」と聞かれ、当時ズバリ当てる人はほとんどいない。
  • 結局何かB社のアクションを抜き書きする部分点の争いになり、大差はつかない。「自分知らないことを周囲は知ってるカモ」とあわあわしない備えが大切。
第3問(設問2) 80字15点 販促戦略 Dランク
 (設問2) B 社の売上は、コーズリレーテッド・マーケティングの効果により再び拡大しつつある。コーズリレーテッド・マーケティングが、B 社の売上拡大に結びついた理由を考察し、80 字以内で答えよ。
A:X市内消費者の商品購入が地域活性化に繋がり、また買物の利便性向上や周辺地域の活性化にB社が貢献し関係強化が図られることでB社商品の積極的な購入につながったこと。
  • コーズがわからないのでピタリ解答は難しい。でも関係性マーケ」の視点で、マス目はなんとか埋まりそう。
第4問 80字x2 30点 製品戦略 Cランク
 地域における企業ブランドの強化に向けて有効と考えられる B 社のマーケティング・アクションを2つ提案し、それぞれについて 80 字以内で答えよ。ただし、そのアクションの実行により期待される効果についても併せて述べること。
A1: X市内の畜産業と畜産物に合う焼酎の共同開発に取組み、開発した製品をX市内の飲食店で店頭販促を行う農商工連携により、地産地消を推進する企業としての知名度を高める。
A2: X市内の酒造業や陶器製造業と提携し、陶器製の焼酎の入れ物の製造や生産元を記載した製品ラベルや広告等の展開を図り、地域経済の回復を担う企業として知名度を高める。
  • ターゲット+4P、特に企業ブランドの強化。第3問コーズで稼ぎづらい以上、この第4問の80字x2マスをどれだけ丁寧に書いたが、H24「事例Ⅱ」の点差に。

今日のまとめ

Q
ねぇ。「事例Ⅱ」って、昔はそこそこ良いけど、最近劣化がひどくね?
A

そりゃ、試験合格が目的化したウンコに対抗するには、落とすことを目的化したクソ事例で対抗。マーケを誰も真面に学習しないことなど、お構いなしです。

そしてダナドコに過ぎない「Ⅱ」ですらバツがつく3兄弟
それが一発ウンコなノウハウ丸パクリ道場です。
Q
ねぇ、合格が目的化した一発パクリ。いっかにも頭が固そうで、初学優遇ブームに逆行?
A

そりゃ誘導館をステマしたのが運の尽き。長文を書くとベテ化する位、来年こそちゃんとバトンしとけよ?

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

-I事例Ⅱ

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