「事例Ⅰ~Ⅲ」答案の多数派同質化が問題ともし試験委員が捉えていたら、今年点差をつけるのはふぞが苦手な「Ⅲ」が有力。そこで問題→原因→施策→効果のフレームワークで、なぜ隣のふぞろいがここまで「Ⅲ」を苦手?に踏み込みます。

過去問はわざと分かりづらく作られて前年と違う観点を突くため、ふぞろいのように偏重すると「今年も傾向が変わりまちた!」と失点に。そこで過去問は設問傾向の把握にとどめ、1次知識でC社の課題を特定すれば安定60点になる。
ふぞろい最大の泣き所は、国語力不足で因果がつながらず、何でも並列列挙にする弱み。そこでⅢは必ず「原因→施策→効果」の因果で答え、論理の流れを示せば得点安定化につながる。
ノウハウや決めつけパターンに頼り、単純化や視覚化を避けると応用力が育たない。文章で複雑化せず図解や要素分解で整理すれば思考が明快になり、得点の底上げにつながる。
このように「過去問依存を避け、因果で書き、工夫で整理する」真逆の取り組みを実践することで、ふぞろいがⅢを苦手にする原因を克服し、安定して60点を確保できる。
【今年の勝負は事例Ⅲ】文章を避ける工夫(視覚化単純化)~事件は現場で起きていない
今年R7最大の当確チャンスとは、ふぞ18P.98の自称100点答案がヘタクソ過ぎて、既に日本語として成立しない点。そして丸数字①②③の並列列挙を止めて因果で書けば、大いに加点が見込めます。
具体的には第1問SWOT・第5問新規事業助言を除くと、「Ⅲ」で【生産知識が実質問われる】のは第2~4問のみ。ここを【どこで問題が発生?】のレイヤーでぶった切ると、視覚で単純化できます。
Step-1:事例Ⅲ第2~4問生産課題の捉え方
事例Ⅲは80分で必ず5問出題される点が特徴です。第1問ではC社の強みや弱みを分析するSWOT型の設問がほぼ必ず出され、第5問では新規事業や中長期戦略について助言する問題が配置されます。一方、第2~4問は生産計画や工程管理など現場の課題改善を問う設問が中心です。この3問は生産知識の有無で悩んで点差の決め手となるため、本レポートではこの第2~4問を重点的に分析します。
設問の問い掛けを読む際には、問題がどこで起きているかを3つのレイヤーで瞬時に分類すると効果的です。以下の分類により、与件文中の情報を整理しやすくなり、具体的な改善策を導き出す際のフレームワークとなります。
会議室(経営・戦略層) – 経営方針や顧客要求、新規事業構想など、企業の方向性に関わる課題を扱います。
事務室(生産計画層) – 工程計画・資材調達・設計変更など、計画や管理の仕組みを扱います。
現場(生産統制層) – 人員配置や技能不足、工程改善など、現場オペレーションそのものを扱います。
| 設問レイヤー(場所) | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 新規事業助言 | 第4問(新工場稼働後の戦略) | 第4問(モニュメント事業拡大) | 第4問(事業展開の方向性) | 第5問(戦略の可能性) | 第5問(工場の増築構想) | 第5問(自社企画直接契約) |
| 経営・戦略層 (会議室) strategy | 第2問(受託生産のリスク) | 第3問(開発強化) | 第4問(製品企画開発) | 第4問(価格交渉戦略) | ||
| 管理・計画層 (事務所) planning | 第3問(1)(新工場の在り方) 第3問(2)(生産管理の見直し) | 第2問(1)(納期遅延/営業部門) | 第2問(生産計画・資材管理) 第3問(生産面の体制) | 第2問(設計プロセス) | 第3問(在庫・発注管理) | 第3問(工程管理業務) |
| 第3問(社内IT化) | 第4問(業務のデジタル化) | 第4問(原価計算体制) | ||||
| 現場・統制層 (現場) control | 第2問(2)(納期遅延/製造部門) | 第2問(現場作業の効率化) | 第3問(小ロット対応/段取り) | 第2問(人員不足対応) 第3問(歩留まり向上) | 第2問(工程改善) |
✔「Ⅲ」第2~4問は、問題が起きた場所が事務所(planning生産計画)⇔現場(control生産統制)どちらかで切り分け
✔R3以降は生産以外の新傾向(製品開発・企画・価格)が目立つ
✔R5~6は設問1つで2レイヤーにまたがる「多元施策」設問が登場
次に、問題の原因が上流(方針・設計・顧客要求などより上位の工程)か、下流(管理体制や現場技能など該当箇所自身の問題)かを見極めます。例えばR6第2問は受注増加への対応策が問われましたが、原因は経営方針や生産計画の遅れ(上流)にあり、現場レベルの混乱は結果に過ぎません。一方で現場の技能不足や統制力不足が原因の場合は下流起因となります。
発生場所と原因方向の組合せで設問を整理すると、答案の骨子を素早く構築できます。
以下の図では、縦軸に「会議室・事務室・現場」、横軸に「上流原因・下流原因」を配置しています。各セルに典型的な原因を記載しており、例えば会議室×上流原因には「方針・顧客要求・設計の不備」といった経営層の問題が位置付けられています。一方、現場×下流原因には「技能不足や統制力不足」があり、現場そのものの力量不足が原因となる場合です。
このマトリクスを用いることで、設問の読み取りから改善策の立案までを体系的に行うことができます。
| 行:問題が起きた場所 | その下流に問題(その場所自体のスキル、管理体制、仕組みなどに原因がある) | IT・デジタル化 | その上流に問題(経営方針、顧客要求、設計など、より上位・前工程に原因がある) |
|---|---|---|---|
| 新規事業助言 | R1第4問(新工場稼働後の戦略) R2第4問(モニュメント事業拡大) R3第4問(事業展開の方向性) R4第5問(戦略の可能性) R5第5問(工場の増築構想) R6第5問(自主企画直接契約) | ||
| 経営・戦略層 (会議室) strategy | 該当なし(戦略層の問題は、常に自らが原因(上流)となるため) | R6第4問(価格交渉戦略) | 【戦略・方針そのものが問われる問題】 R1第2問(受託生産のリスク) R3第3問(開発強化の課題) R5第4問(製品企画開発の進め方) |
| 管理・計画層 (事務所) planning | 【計画・管理能力自体の問題】 R2第2問(1)(納期遅延/営業部門) | R2第3問(全社的なIT化) R4第4問(業務のデジタル化) R6第4問(価格交渉のための原価計算) | 【上流からの変化に対応を迫られる問題】 R1第3問(新工場計画と後工程引取方式) R4第2問(設計プロセス) R6第3問(工程管理業務の混乱) |
| 現場・統制層 (現場) control | 【現場の実行能力・管理能力の問題】 R2第2問(2)(納期遅延/製造部門) R6第2問(特定工程の能力不足) | 【計画・管理の不備が現場にしわ寄せ】 R3第2問(小ロット化、資材欠品への対応) R4第3問(顧客の発注ロット減少への対応) R5第2問(人員減への対応計画の不備) R5第3問(在庫管理不備による収益性低下) |
✔Ⅲ第2~4問の問題発生原因を探ると、その上流工程の問題のしわ寄せが多い
✔製造DX(ITやクラウド)は既に実用が進み、今から問われるとしたら実装手段
✔新規事業助言は「事例Ⅰ」知識の応用、製品企画・開発は「マーケ」知識の応用でOK。
✔結論として、問題発生個所(事務所⇔現場)とその原因(上流・下流)の特定で第2~4問はほぼ解ける
過去5年分の出題の趣旨から、第2~4問のテーマを抽出し、発生場所を整理しました。この「出題の趣旨」を表面的に鵜呑みにするとノウハウやパターンばかり増えてしまい、隣のふぞろいまっしぐらになるので注意します。
| 年度 | 第2問のテーマ | 第3問のテーマ | 第4問のテーマ |
|---|---|---|---|
| R2 | 納期遅延の原因を営業部門と製造部門に分け整理し、その解決策を助言 | 納期遅延対策として社内IT活用を助言 | |
| R3 | 受注生産工程の効率化の課題と対応策を助言 | 自社ブランド製品の開発強化に必要な製品企画面と生産面の課題を助言 | |
| R4 | 金型製作工程と量産工程で納期が長期化する要因を整理し短納期化の課題と対応策を助言 | 発注ロットの小ロット化への変化に対応する量産工程の課題を整理し対応策を助言 | 生産リードタイム短縮のためのデジタル化対象や社内活動を助言 |
| R5 | コロナ禍後の受注増加に対応する生産面の課題とその改善策を助言 | 材料価格高騰に対応した資材調達管理・在庫管理・製造工程管理の課題と対応策を助言 | 自社企画製品の販売実現に向けた製品企画開発の課題と社内対応策を助言 |
| R6 | 受注増加への対応のため、製造工程の課題を整理し生産能力向上を図る工程改善の進め方を助言 | 受注増加と納期短縮要請で混乱している工程管理業務の課題を整理し、改善を助言 | 材料費・人件費高騰に対応した原価管理・契約プロセスの課題を整理し、価格交渉のための社内対策を助言 |
難しいことを難しく、ひどいと超絶知識を吹聴するベテ専スクールに対し、ECRSして全て簡単に考えるのが上位5%。なんなら次は4コマ漫画で、もっとわかりやすくしてやんよ。
Step-2:単純化が済んだら過去問を「古い年から」
R2第2問は営業部門と製造部門の納期遅延の原因を分けて整理し、それぞれに対する解決策を問うものでした。営業部門の問題は受注管理や顧客対応の不備という上流原因が中心で、製造部門の問題は工程計画や現場の統制不足という下流原因が大きく関わります。
第3問では納期遅延対策として社内IT活用を助言する問題で、これは事務室レイヤーの計画や情報共有の仕組みを強化する上流施策です。
第4問のモニュメント事業の拡大に向けた戦略では、会議室レイヤーで中長期の成長方向性を示すことが求められました。R2年度は新型コロナ禍の影響で製造現場の混乱が強調された年でもあり、上流の計画と下流の統制が乖離した典型例といえます。
R3第2問は受注生産工程の効率化をテーマとして、課題整理と改善策の助言を求めています。これは現場での作業標準化や段取り改善が中心で下流起因の問題ですが、上流での生産計画や部材供給の調整不足も背景にあります。
第3問では自社ブランド製品の開発強化に必要な製品企画面と生産面の課題が問われ、事務室と現場が密接に連携することが求められます。
第4問は直営店事業に向けた自社ブランド製品戦略と社内対応を助言する問題で、会議室レベルの戦略立案が必要でした。ここでは経営資源配分やマーケティング戦略など、上流要因が重視されました。
R4第2問は、新規受注時に長期化する要因を整理し短納期化の課題と対応策を助言する問題で、事務室(生産計画層)の課題が中心でした。上流原因として金型製作における設計変更手続きの遅れや顧客要求の曖昧さがあり、下流原因として工程計画の不備や人員配置の不適切さが挙げられます。
第3問は小ロット化への対応策を助言する問題で、現場レベルでの段取り替え時間の短縮や多能工化が求められました。
第4問は生産リードタイム短縮のためのデジタル化について問われ、事務室と会議室の両方にまたがる内容でした。デジタルツールの導入計画や現場への展開方法など、上流の設計と下流の運用を一体的に考える必要がありました。
R5第2問は、コロナ禍後の受注増加に伴う生産面の課題と改善策を問うもので、事務室と現場に関わる課題でした。
第3問では材料価格の高騰を受けた資材調達管理、在庫管理、製造工程管理の課題が問われ、ここでは調達先の見直しや在庫の適正化といった上流側の対応に加え、製造現場での歩留まり改善や情報共有の不足といった下流側の問題が含まれます。
第4問では自社企画製品の販売実現に向けた製品企画開発の課題を整理する問題が出され、経営戦略層である会議室レベルの対応が求められました。
R6第2~4問は、いずれも生産能力向上とコスト管理がテーマでした。第2問では増加する受注量への対応として製造工程の課題を整理し、生産能力を向上する工程改善が問われました。これは事務室(生産計画層)の問題であり、原因は上流の工程設計や計画の遅れにあります。
第3問では工程管理業務の混乱を整理し改善策を助言することが求められ、これは現場レベルの統制力不足(下流原因)とともに、上流の計画精度が低いことも影響していると考えられます。
第4問は材料費・人件費の高騰に対応する原価管理や契約プロセスの課題を整理し、価格交渉に向けた社内対策を問う内容で、これは会議室(経営・戦略層)と事務室の両方に跨るテーマです。上流ではコスト意識の欠如や契約戦略の不足が問題となり、下流では製品の原価管理体制の整備が求められました。
事実上初見ランダム出題化した「Ⅲ」でも、その第2~4問には地道な生産管理(計画+統制)の改善問題を入れてくる。目先の変化に戸惑わず、1次知識を使って【どこで問題が起きたか】を最初に特定すれば勝ち確です。
Step-3:Ⅲの安定60点に向けたアクションプラン
設問を読んだら、以下の順序で考えると整理が容易です。
- 発生場所の特定 – 問題が会議室・事務室・現場のどこで表面化しているかを即断します。発生場所によって解答レベル(戦略/計画/統制)が変わります。
- 原因方向の確認 – 問題の根本原因が上流か下流かを判断します。例えば納期遅延なら、営業部門の受注管理不備(上流)なのか、現場の能力不足(下流)なのかを見極めます。
- 因果で答案化 – 発生場所と原因方向を特定したら、因果関係を明確にして答案を構成します。例えば「受注増加に対し生産能力が不足している(事務室・上流)→要因は計画精度不足と現場の能力不足→工程計画の見直しと多能工化を提案」のように、理由・課題・対策を流れに沿ってまとめます。
このプロセスはECRSの原則(Eliminate:排除、Combine:統合、Rearrange:順序変更、Simplify:単純化)とも親和性が高く、不要な情報を削ぎ落とし、論点を整理して答案を書く手助けになります。
事例Ⅲでは、複雑な現場改善や工程管理を簡潔に説明する必要があります。そこで活用したいのがECRS原則と視覚化です。改善案を考える際には、まず不要な工程や重複作業を排除し(Eliminate)、類似工程を統合し(Combine)、工程の順序を見直し(Rearrange)、最後に全体を単純化(Simplify)する順で考えます。これは各種対策記事でも繰り返し推奨されており、暗記よりもフレームワークを持って考えることの重要性が強調されています。
さらに、改善策や工程の流れは工程図やマトリクスにして視覚化すると、解答者自身の理解が深まるだけでなく、答案の文章も簡潔になります。例えば、受注から出荷までのフロー図を簡単に描いて問題点を示し、その横に改善後のフローを示すと、課題と解決策が一目で分かります。また、ECRSに沿った改善項目を表や箇条書きで示すことも効果的です。
過去問分析から浮かび上がるのは、1次試験の知識が設問レイヤーの把握や問題点の特定に不可欠であること。生産計画では需要予測、日程計画、ラインバランス、サプライチェーンの情報共有といった知識、現場改善では標準化、多能工化、技能伝承、5S活動、小集団活動などが頻出です。また、IT 活用に関するDRINK(データベース、リアルタイム情報共有、統合管理、ネットワーク、コミュニケーション)フレームワークも、今更これを書いても加点はありませんが、施策の整理や着手順の決定に役立ちます。
加えて、近年は原価管理や価格交渉など経営層寄りの課題も増えています。ここでは標準原価計算、原価企画、交渉準備、購買戦略など経営会計の知識が求められます。事例Ⅲは単なる現場問題ではなく、経営戦略と現場改善をつなぐコンサルティング事例であることを意識する必要があります。
常に問題→原因→施策→効果の因果で捉える「事例Ⅲ」は、その辺りに転がる合格自慢より生成AIの方が遥かに上手で、しかも図解や表にまとめてくれる。ここは10月に「Ⅲ」をいち早く得意化し、AIを使い倒した者勝ちです。
今日のまとめ
隣のふぞのわかっていない慌てぶりを観察すると、「Ⅲ」の因果と変化がWで苦手とよくわかる。そして内容こそカスリもしないがR5Ⅲの大難化を業界で唯一的中させた当サイトの予想が、今年も当たる確率は5割以上です。