【闇･沼知らずの陽キャ】ストレート合格三冠 / トップチームの組織とマインド

TAC正答率Cとは正答率40～60%の設問で、過去問の答を覚えるお勉強ばかりしていると誤答に誘導されるような、少し意地悪な問題になります。4択から絞った最後の2択は、受験者の注意深さや間違いを見抜く能力を促すためにわざと紛らわしい誤答選択肢として設定されており、このCランクを当てる力が2次与件の正答力にも直結します。

500点超えのトップ層は過去問を何周もする間に、前年の誤答選択肢が翌年の正解選択肢になることに、直感的に気が付きます。試験の出題傾向や傾向に沿った知識をテキストで探しながら、過去の問題を分析し、次の出題や正解を予測しています。こうやって前年の誤答選択肢を注意深く確認し、翌年の正解選択肢として予測することで高得点を実現するほか、2次与件で問われる知識を想定する力が高まります。

診断士試験では複数の科目や論点を組み合わせた問題が出題されることがあり、その科目や論点をまたいだ知識の関連性に注目すると、知識が芋づる式に増えていきます。科目や論点の関連性を把握しつながりを見つけることで、問題解決能力が高まるため、1次高得点者がそのまま2次ストレート合格しやすい裏付けの一つになります。

2次試験の合格基準は、4事例の平均得点率が60%（240点）以上であることです。そこで合格するには、特定の事例だけで高得点を目指すことと、4事例で平均的に60点を取るアプローチの2つがあります。

H30以前の唐突に知識を書かせる出題では、事例ごとに点数がばらつくため、AAAA合格することが至難とされました。しかし国語力による評価を併用するようになると、その論理的な文章表現や端的な解答力はどの事例にも共通するため、AAAA合格する方が増えたと考えられています。

採点基準がキーワードの数から国語の読みやすさにシフトする理由には、合格枠増加に向けて採点枚数(筆記受験者数)を4,600→9,000へと倍増させたことも関係します。ふぞろい基準のようにキーワードを正確に数える採点は時間がかかるため、一見した読みやすさに加点するように採点基準が進化したことが考えられます。

過去問の答えを覚えるベテラン受験者は、頭の回転が鈍くなり口述試験で詰まりやすい傾向があります。過去問の答えに依存することで、柔軟な思考や創造性が制限され、新たな問題に対して適切な回答を出すことが難しくなります。

一方、思考を柔軟に切り替えるストレート勢は、受け答えにおいて優れたコミュニケーション能力を発揮しやすくなります。彼らは柔軟な思考力を活かして、設問に対して適切な回答を即座に考え出すことができ、口述試験で自信をつけてビジネスでの活躍を加速します。

診断士試験では、このような特性を持つコミュニケーション能力の強さが合格に有利であることがわかっています。したがって、筆記試験に専念するだけでなく、口述試験におけるビジネスコミュニケーションのスキルを意識することが重要です。コミュニケーション能力の向上は、合格に向けた戦略的なアプローチとなるでしょう。