Q
コロナの余波で料理の楽しさに目覚める男子が続出との噂。そこでちょろっと味見で「1次」のお試し受験も悪くない?
A
「1次」をちょろっと受けて、「2次」もふらっと受かれば儲けもの。8割クジがハズれてから本気で学び始めてもオッケーな、受験スタイルの多様化が進みます。
【1次合格体験記】1.5年計画で「1次」お試し受験の結果は?~T.Dさん
1⃣診断士に挑戦した理由・きっかけ、年齢(任意)
- きっかけは社内CDPの一環で経営戦略関連の資格を取得し、この知識を活用してステップアップできないか、と考え中小企業診断士を受験することにしました。
2⃣学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数(合格年)
- 学習開始前の知識等
IT企業勤務のため、学習開始時はIT関連の知識とベンダ系資格をベースに持っていました。 - 得意科目
前述の経営戦略に係る資格の取得により、得意科目は「経営」と「情報」でした。この2科目は事前学習無く科目合格することができました。 - 不得意科目
反面、「財務」、「中小」など業務と関連性の低い科目は、点数が伸びづらかったように思います。 - 「1次」スコア
経済 | 財務 | 経営 | 運営 | 法務 | 情報 | 中小 | 計 | |
2021年 | 72 | 40 | 68 | 51 | 68 | 60 | 55 | 414 |
2022年 | 免除 | 64 | 73 | 62 | 免除 | 免除 | 54 | 平均63.3 |
3⃣学習スタイルとそのメリット・デメリット
- 学習は通信のSTUDYINGを活用して進めました。
- メリット
月並みですが場所を問わず手軽に学習できることです。また、スマホアプリには練習問題や過去問をスマホで解いて解説を見られる仕組みが実装されているため、テキストを持ち歩かなくても一通りの学習ができます。加えて、不正解の問題のみ反復して練習できる機能など、デジタルの強みを生かしているのも良い点です。 - デメリット
動画教材にもかかわらずアニメーションが少ない点です。マインドマップに一連のキーワードを並べたものを順にスクロールしつつ解説を聞くのですが、紙のテキストを見ながら音声を聞くのとさほど変わりが無く、動画の良さを活かし切れていないように思います。 - その他の教材は「石川経済」や「過去マス」、Web上の解説サイトなど、必要に応じて活用し知識の補充をしました。
4⃣1次合格までの受験回数、学習時間とその作り方
- 1次合格まで1.5年計画としていたため、1次試験を2回受験しました。
学習時間は通勤や昼休みのようなスキマ時間の活用と、帰宅後に行い2~3時間程度を確保していました。また、テレワークの日は通勤時間を勉強に充てることで、集中して取り組める時間が確保できました。 - 学習時間については2021年度300H、2022年度800H程度です。
5⃣1次合格までの学習法
- 学習方法は、前半のインプット時期は1か月単位で1科目を集中して行う方法が自分には合っていたように思います。試験前の2~3か月はアウトプットへシフトし、過去問を中心に周回することで知識の定着を行いました。また、間違えた問題は解説+ネット検索で情報を補完する方法で復習しました。時間がかかる反面、論点を多面的に理解できるため応用力は付いたと思います。
- なお、ネット上では「資格とるなら.tokyo ~中小企業診断士になるために~」というサイトの過去問解説が参考になるためよく利用していました。
6⃣私の思う当落分岐点 ~試験合格への転機を感じた、あの瞬間~
- 得意科目である「情報」を免除にすると決心した点です。
当初の計画では「情報」を2回目の1次試験で得点源とする予定でしたが、1回目で科目合格してしまい、免除にするか改めて受験するか悩んでいました。熟考した結果、「情報」に使う予定の勉強時間を苦手科目の「財務」に割り当てて克服することを選びました。 - これにより2回目の1次試験で「財務」は60点を超えることができ、2次試験の事例Ⅳを見据えた知識習得にも繋がったと思います。
7⃣学習時・試験当日のエピソード
- 2022年の1次試験の朝、会場へ行くためには1つしかない公共交通機関が大雨で運行停止となり、多くの受験生が改札前で騒然としていました。試験開始に間に合う時間に運行再開しましたが、多くの受験生に影響があったと思います。
- 前日は試験会場に近い場所で宿泊するのが最も安全だと感じた一件でした。
8⃣これから合格を目指す方へのアドバイス
- 学習を継科目合格を活用して1次合格を目指す場合は、過去試験の難易度について傾向分析を行うことをお勧めします。科目免除を利用すると、受験する科目が難化した場合のリスクが大きくなります。
- 実際、私が受験した2022年度は科目免除とした「法務」「情報」は易化しており、受験した「財務」「経営」は難化するという苦しい戦いになりました。 よって過去の難易度傾向を踏まえて科目免除・受験を選択することで、よりスムーズに1次合格に近づくのではないかと思います。
「2次」は初回ワンチャンが一番受かりやすいから、「1次」をうっかり受かるか、しっかり学習時間を積み増してから受かるかはチョイスして良い。くれぐれもだが、要領良い奴は初学短時間で受かるから、ヘタクソ合格自慢は死んでも回避な?