合格体験記

【2017合格体験記】暗記が苦手な方は注目。「1次」3回の後の「2次」一発合格 ~ya様

おや、テンプレがそっくり同じ?

一発合格道場での体験記募集がスタート。12月中に最新体験記が豊富に読めるとは、初学スト生には嬉しい悲鳴です。おや、でもテンプレまでそっくり同じ?

いえいえ、読みやすさ、比較可能性を考えるとこの形が便利。そもそも別資格某スクールのテンプレが下敷きで、いわゆる業界標準です。要はどこでも同じで、互換性。これも嬉しい悲鳴です。

では2017「合格体験記」トップバッターは、ya様。

いきなりですが、過去に例がないほど充実した体験記です。

口述試験前に書かれた「合格体験記」として、史上初の第一号? そして続く体験記のハードルをどれだけ上げるか。ではどうぞ。

合格体験記:暗記が苦手な方は注目。「1次」3回の後の「2次」一発合格 ~ya様

1. 診断士に挑戦した理由・きっかけ

【年齢・職業】
1978年生まれ39歳、服飾雑貨の会社で生産管理を担当しています。新卒入社16年目の中間管理職です。

【きっかけ】
30歳台後半となり自分の能力の限界感から、体系的な勉強をして知識を増やし、少しでも現状を打開したい、と思ったからです。そして、学びの過程で起きるであろう、様々な発見や出会いに身を任せてみるのも面白いかな、と期待し緩やかにスタートしました。

情報収集は2014年6月頃からで、学習を進める中で合格の可能性を感じ始め、本腰を入れて勉強を始めたのが2015年4月頃です。

2. 学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数(合格年)

【保有資格など】
通関士、FP、業界の専門資格など。
得意科目・不得意科目はありません。

【1次試験】
2017年 合格

科目 2015 2016 2017
経済 60 - -
財務 76 - -
経営 61 - -
運営 70 - -
法務 44 36 64
情報 44 56 72
中小 48 70 -

 

【2次試験(筆記試験)】
2017年 合格

3. 学習スタイルとそのメリット・デメリット

【学習スタイル】
独学で小さくスタートし、徐々に市販テキストや受験校の通信教育を取り入れていきました。首都圏に通勤しているものの、自宅が郊外にあり共働きで子育てをしているため、通学スタイルは必然的に取れませんでした。(通勤時間は長い)

メリット
・小規模にスタートしたので早期撤退ができる点。
・学習方法や時間捻出が工夫次第である点。
デメリット
・正しい学習方法をつかみ損ねると回り道になる点。つまり、お金も時間も肥大化やすい(私の場合、悪い選択ではなかったと思っています)。
・特に1年目で不合格になった「法務」「情報」「中小」で学習量が成果に繋がらず苦労しました。
・孤独な戦いとなり、受験生同士の情報交換ができない点。

 

4. 2次合格までの受験回数、学習時間とその作り方

【受験回数】
1次試験3回、2次試験1回

【学習時間】
合計2,700時間
(1次対策1,800時間、2次対策900時間)
(1年目600時間、2年目850時間、3年目1,250時間)

【投資金額】
50万円

【学習時間の確保等】
168時間(1週間)の活動を記録し、浪費している時間を勉強時間に充てるべく、工夫することを楽しみながら生活スタイルを試行錯誤しました。

最終的に平日で3.5時間、休日で2時間、月90時間は確保しました。学習場所と配分は、電車(通勤中)50%、カフェ(出社前)20%、自宅(夜)20%、図書館(休日)10%です。テキストに加え、スマートフォンや、倍速再生ができる軽量のポータブルDVDを活用し、どこでも勉強ができたのはよい工夫だったと思います。

通信教育は確かに受験生同士の交流やライブ感がありません。しかし一方向の講義のみで十分ならば、受験意思決定のハードルが低くなります。

5. 2次合格までの学習法

「1次」対策 「2次」対策
1年目 「通勤講座」
「TAC」市販テキストと過去問
無し
2年目 「TAC」市販テキスト・過去問
「TBC」市販テキスト・無料動画
「TBC」通信教育・過去問
「集中特訓財務・会計 計算問題集」
「意思決定会計講義ノート」
「ふぞろいシリーズ」
3年目 「TAC」通信教育 「TAC」通信教育
「TBC」過去問
「ふぞろいシリーズ」
「TAC」簿記3級通信教育

 

6. 学習時・受験時のエピソード

1次試験で感じたこと

1次は3回受験しました。独学からスタートしたため、正しい学習方法をつかむのに苦労をしました。

「中小」は独学2年目で合格しましたが、「法務」「情報」は、2回の不合格で独学の限界を感じ、TAC通信教育に切り替えました。結果的には「情報」の易化に助けられようやく通過できた、という感じです。

「情報」 ※3年目通信
基礎知識ゼロなのでテキスト頼りでした。しかし本試験で2回とも市販テキストにも載っていない問題が多く、歯が立ちませんでした。結果、受験校による最新対応の講義を選び、それを信じてやり抜くしか他に方法が思いつきませんでした。
「法務」※3年目通信
単なる暗記と捉えていたことが失敗の原因でした。試験対応として、テキストのどの知識から引っ張ってくるべきか、理解して説明ができる状態にするべきだと気づかされてからは、手応えを感じました。
「中小」 ※独学
どのテキストを選ぶかが重要でした。「TBC特訓問題集」「中小企業白書」を活用してからは手応えを感じました。

 

2次試験で感じたこと

2次は1回目の受験で合格となりました。運がよかったというのもありますが、2年目からは、2次の学習も並行して行い、結果として納得いく学習が出来たこともあると思います。

1次がようやく60点で合格しても、2次を迎えるにあたり不安感が残ります。2015年「財務」は76点でしたが易化年ということもあり、そのままの実力では2次「事例Ⅳ」を善戦できなかったと思っています。1次の合格科目でも、「経済」を含めて再度納得できるまで復習もしました。

正しい試験対策を十分してきた人達にとっては、合否は運みたいなもの。作問者との相性に左右されることもあると思います。合否は、白黒がはっきりつくけれど、受験者の能力をはっきり示すものでもない。不合格であっても、同じ事を言うと思います。

また、この試験は適性検査である、と位置付けた方が確かにしっくりくると思います。国家資格のお墨付きを与えて中小の社長からクレームがきたら中小企業庁は困るので。

ビジネス環境に予定調和などないわけで、試験制度の枠組みの中で不確実性を再現し体験させようと意図的に仕掛けているのでは?などとさえ感じていました。それなら、キーワードをならべても差別化はできないし、浅はかな回答など試験委員の方々にすぐに見抜かれてしまう。不確かなことに挑む上での姿勢は、謙虚さと試行錯誤だと感じました。

2次試験の合格発表までの心の支えは、模試で上位7.5%に位置していたこと。その後の添削では、酷い結果もありましたが、正しい軌道に乗っていると信じて取り組んできました。

7. これから合格を目指す方へのアドバイス

受験者それぞれバックグランドが異なるので、ある人の勉強方法が自分に合うとは限らないと思います。

試行錯誤しながらフィットするもの、納得できるものを選んで取り組んできました。お金も時間もかけすぎてしまいましたが、十分な情報収集と覚悟があれば、もう少し近道ができたとも思います。2014年に戻って「開始前の私」にアドバイスをするなら以下の感じです。

  1. 1週間に割ける勉強時間によって、受験勉強の年数が決まる。
    凡人の私なら、1次は1,000時間、2次は500時間が合格水準と見積もり、ITや簿記などの既習領域があれば、▲100時間、▲200時間などと修正する。
  2. 他の方の体験記は読んでもいいが、引きずられてはいけない。
    極めて優秀な方の勉強方法・勉強時間ならば、凡人の私にはあてはまらない。覚悟を決めて、生活スタイルに合わせ受験校の講座で取り組むと効率は良い。
  3. 簿記3級は先行しておくと確実に有利に展開する。

8.「2次」筆記の年2回化案について (任意記入)

※当サイトは、「2次」準備に11週間では足りず、1年間では長すぎる。そんな視点から「2次」の年2回化を提案しています。こちらにつき、意見をお伺いしました。

 

賛成です。

合否で人生を左右する人が多くいると思います。もし合格実力を備えていて不合格なのであれば不条理極まりないことです。

試験委員の方や運営サイドの負担は増すことに違いないと思いますが、中小企業診断士という試験プログラムはとても学び甲斐があります。多くの方がこの試験を通じて学び、実力のある多くの方が本来手にすべき合格を勝ち取って活躍されることは、日本の発展に必ずや資するものになると信じています。

そういった可能性が広がることについて、反対する理由などありません。

合格体験記 ~ya様 まとめ

Q:ya様は、なぜ挑戦1~2年目の暗記科目で苦戦したか?
→H27、H28ともに「難化年」だったからです。

Q:なぜ挑戦3年目は無事「1次」に合格したか?
→H29「情報」が易化したからです。※「法務」は難。

さぁ、ではなぜ「1次」3回の挑戦後、H29「2次」を一発合格したか?

残念、その答えは当体験記のどこにも書かれていません。でもなんとなく想像できる方が多いのでは。今ここで当サイトが補足などしなくても。この後に続く体験記と併せて読めば、きっと伝わることでしょう。

 

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