クールな会計男子の強みは、ヘンテコ事例Ⅰ~Ⅲの連続にも慌てない冷静沈着さ。そして当サイトが考える標準学習時間=「1次」600h、「2次」150hを、見事に再現いただきました。
1. 診断士に挑戦した理由・きっかけ、年齢(任意)
仕事でメーカーの経理をしており、仕事をしていくうえで業績向上や改善に貢献できるビジネスパーソンになりたいと感じていました。社内公募で経営企画部門に異動するかもしれないということになり、企業経営や関連知識を習得したいと思い、2023年5月に中小企業診断士の学習をスタートしました。(ただし、最終的には経営企画部門への異動は辞退しました)
元々、大学4年生の時に中小企業診断士の勉強を当時の通勤講座(現スタディング)を利用して行っており、科目等の全体感は理解していたので、イメージはなんとなくついている状態から学習をスタートしました。
年齢:35歳
2. 学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数(合格年)
学習開始 | - |
学習開始時保有資格 | USCPA、日商簿記1級、CIA、TOEIC920 |
得意科目 | 「財務」、「経済」 |
不得意科目 | 「中小」、「情報」 |
1次科目別点数(2023年)
経済 | 財務 | 経営 | 運営 | 法務 | 情報 | 中小 | 計 |
76 | 80 | 67 | 67 | 68 | 68 | 47 | 473 |
3. 学習スタイルとそのメリット・デメリット
1次 | 独学 |
2次 | 独学+Webのチーム学習(ミライスタイル) |
×メリット | ×デメリット | |
---|---|---|
独学 | ・色々と試行錯誤して自分の学習スタイルを身に付けられる。 ・遅い時期から学習をスタートしても周りと比較して焦らなくて済む。 | ・試行錯誤するのに時間がかかる。 ・学習のペースを掴むのに時間がかかる。 |
Webのチーム学習 | ・マイルストーンにできる。 ・学習するモチベーションを保ちやすい。 ・誰かと学習の辛さや楽しさを共有できる。 | ・チームへの貢献が必要になるので、ある程度時間や手間はかかる。 ・参加するチームにはよるが、ある程度学習方法に制約は出てくるかもしれない。 |
4. 筆記合格までの受験回数、学習時間とその作り方
回数 | 1次→1回、2次→1回 |
学習時間 | 1次→400時間、2次→150時間 |
作り方(平日) | 通勤時、出勤〜始業開始、昼休み、勤務時間中、時間を固定して勉強していました。 (弊社では勤務時間の一部を自己啓発等に使うことが推奨されています) 通勤時は1次→まとめシートの音声版、2次→LECの過去問総ざらいなど、音声学習していました。 |
作り方(休日) | ・1次は2,3時間は勉強するようにしていました。2次は5時間くらいしていました。 ・自宅だと集中できないので、職場、コワーキングスペース、ファーストフード店を利用していました。 |
5. 筆記合格までの学習法(1次・2次)
1次
利用テキスト | 「まとめシート(上下)」 「スピードテキスト」(辞書代わりに使用) 「過去問マスター」 「速習!ミクロ/マクロ経済学」(Youtubeの解説を一通り視聴しました) 「ビジネス実務法務検定3級テキストいらずの問題集」 「知的財産管理技能検定3級学科スピード問題集」 |
学習方針 | ①インプットとアウトプットを連動して行い、演習は忘却曲線に沿って復習する。 (元々過去問マスターを3回転くらいやろうと思っていましたが、科目によって異なりますが1〜3回転くらいしかできませんでした) ②財務は元々知識があったので勉強しない。 |
2次
利用テキスト | 「まとめシート流ゼロから始める2次対策+年度別解法集」 「解き方の黄金手順」 「全知識」 「TAC事例Ⅳ問題集」 「事例Ⅳ30日完成」 「LEC過去問総ざらい道場」 |
学習方針(Ⅰ~Ⅲ) | ①まず「まとめシート」や「黄金手順」を参考に、解き方の型を身につける。 ②ミライスタイルで教わった通り、読みやすい文章の型を身につける。 ③自分が書いた答案をChatGPTで読み込み、論理構造や読みやすさなどを採点してもらい、改善が必要な箇所も教えてもらう。 ④「全知識」や「まとめシート」を繰り返し読み、1次の関連知識をアウトプットできるようにする。 |
学習方針(Ⅳ) | ①「TAC事例Ⅳ問題集」を繰り返し学習する。 |
6. 私の思う当落分岐点 ~試験合格への転機を感じた、あの瞬間~
2次学習時に「ふぞろい」を使って採点しようと思い読んでいましたが、いまいちどのようなことを書けばよいかピンと来ませんでした。たまたまYouTubeで中小企業診断士関連の動画を見ていたところ、一風変わった動画を見つけなんとなくわかりやすいなと感じ、遅くはなりましたが9月最終週あたりからセルフ模試に参加したことが2次を合格できた転機だったと思います。15文字×2要素×3センテンスを文章の型にして回答を作成するようになってから安定した答案を作成できるようになりました。また、定期的なチーム学習や毎朝の変わったYouTube動画視聴を通じて学習するモチベーションを保つことができました。
7. 学習時・試験当日のエピソード
1次 | ・短期の学習だったこともあり、正直1次試験すら受かると思っていませんでした。1次は問題演習をちゃんとした科目もあれば、あまり演習していない科目もあって、今年は何科目か科目合格できれば良いなというくらいの気持ちでした。ただ、直前の詰め込みが功を奏し、何とか合格できました。試験当日はだいたいの科目で時間があまると思うので、無駄なあがきはせず早めに退出し、直前まで次の科目の詰め込みを行いました。休み時間は好きな日本語RAPを聞いて、自分ならできるとできると根拠のない自信を持って試験に臨んでいました。 |
2次 | ・会場によって異なると思いますが、私が受験した2次の試験会場はトイレが少なかったので結構混んでいました。あらかじめトイレの場所を確認することと、試験が終わったらとりあえず早めにトイレに行ったほうが良いです。 ・帰りの電車で見ず知らずの受験生の方に声をかけられました。その方は2回目の受験で、遠方から来ており、1回目はモヤモヤした気持ちで帰られたそうで、その時もモヤモヤした気持ちがあって誰かと話したい気分だったとのことでした。私はWebチーム学習のメンバーで当日再現答案を作成する予定をしており、試験の話をできる仲間がいて良かったと感じました。 |
8. これから合格を目指す方へのアドバイス
・まずは学習する習慣を身に付けることが肝要かと思います。個人的には早めに出勤し、通勤時や出勤〜始業開始まで学習することがおすすめです。時間を固定することで習慣化しやすくなります。
・1次は暗記がメインなので1人で独学でもギリギリ何とかなりますが、2次はチーム学習することがおすすめです。前に記載した通り、チームメンバーのノウハウ共有やモチベーション維持に役立ちます。
・2次学習は答えがはっきりとわからない試験なので、最初は様々なやり方を試した方が良いと思います。その中で自分に合う方法を取捨選択し、自分の型を作るのがおすすめです。ただし、1次試験後から学習を開始される方は学習できる期間が短いので、最初の1〜2ヶ月くらいは色々試してみて、3ヶ月目はある程度絞り込みをしていった方が良いです。
・ストレートで合格できましたが、正直自分がちゃんとした知識を身につけられているかは疑問です。そのような状態でもガチャで合格はできるかもしれませんが、最初の学習動機に立ち返り、【なぜ自分が勉強しているかを常に考え、謙虚に学習を続ける】ことが大切だと感じています。