この試験の勝ち方は1つではない
今年の「2次」受験生、特に初学スト生はラッキー。
- 2016年度合格者数の800人台への絞り込み。
- 経産省方針たる副業解禁を見据え、診断士受験者増の見込み。
- 「2次」受験者5,000人確保のため2017年「1次」は確実に易化。
- 「1次」通過者が予想外に増えると、倍率5倍の「2次」1,200人合格が視野。
おや、「闇」と呼ばれたあの「2次」が、今年はなぜか合格しやすい。そこで最近の合格スタイルの多様化を踏まえ、昨年842人、今年1,200人(予想)の合格パターンを「行動フロー」で把握していく。
2017年合格予想
合格率の変動、合格環境変化と合格者の多様化
さらに今年のラッキーさとは、
自分の合格を脚色するなとの一喝により、
多様な合格事実が客観的に示され、読み手はそこから選択可能。
- 従い卵の複数のカゴに分散し、安全確実合格を狙うもアリ。
- 卵を1つのカゴに盛り、ハイリターン逆転合格を狙うもアリ。
ただ留意するのが、当試験特有のトラップ。
- 「合格率5%の難関国家試験」にも関わらず、試験ブログを見慣れると、
- 「これで合格なら、自分が合格しないハズがない」と思えてしまう。
では誰が合格、誰が不合格なのさ?
それを示すのが、1⃣合格率モデルと 2⃣合格行動フロー分析。
1⃣合格率モデル
「2次」合格率は20%。年代別・受験回数別ではどうなるか?
年代別の合格率は、30代をピークに、40→50→60代と右肩下がり。諸説あれども、
年齢が上がるほど、本来の合格実力に達しない方が受け続ける
と仮定して一旦納得。すると受験経験年数別・合格率モデルの仮定に続く。
- 「2次」受験者の構成比は、初学スト:2年目S:過年度=3:3:4。
- 最も手堅いのは2年目Sランク生。観察結果から合格率30~50%。
- 初学スト生も、同じく観察結果から合格率20%程度。
- 割を食うのが「2次」3回目以降の過年度生。
過年度生の合格率=15%とする根拠も観察結果もないけれど。
- 基本的には合格実力順から合格イチ抜けする試験。
- 年齢が上がるほど合格率が下がることは既知。
- その結果、受験回数が増えるほど合格率は下がると推定できる。
でもこの話、スト合格が偉いとか過年度がダメという議論でなく。自分の立ち位置に応じた戦略を選べば、当試験は実力下位から逆転合格できることを示す。次にその詳細を見る。
2⃣合格行動フロー分析
「2次」は実力上位20%でなく、上位70%から薄く広く合格
「2次」合格体験記を読み不思議に思うのは、
- 一定の勝ちパターンこそあるが、それで必ず合格ではない。
- 生真面目・精緻に解く人もいれば、ざっくりエイヤで合格する方も。
- コイツが合格?と目を疑う一方、実力十分の不合格者も多数。
その説明が、①合格者の多様性と②実力下位からの逆転合格。つまり「2次」事例のストーリー上、強者が常に勝つより、弱者が工夫・連携して勝つ方が望ましい。そう覚悟が決まると、以下の仮説イメージに納得。
最新合格体験記の合格パターン
- 合格者の上半分:周囲が書く答案を想像し、そこに併せる。
Sランク、合格率50%~、下り坂合格 - 合格者の下半分:マイベスト答案を書き、上手く周囲と揃えば合格。
Aランク、合格率20%~、登り坂合格 - これに初学スト(対策2ヵ月)⇔受験経験者(〃1年以上)で別れ、少なくとも2X2=4通りの合格タイプ。
実力Sランク、下り坂合格 ・講師の話をちゃんと聴く、つまり国語把握能力の高い方は、1年目合格率5割、2年目MAX8割まで持っていける。 ・ただし2年目の勉強スタイルは下り坂。成長実感を得ることは少なく、2年目不合格後はほぼ皆離脱。 |
実力Aランク、登り坂合格 ・講師の話を聴き洩らす、つまり平均的な国語能力でも、1年目合格率2割、2年目5割まで持っていける。 ・2年目の勉強でも多少の成長実感を持てるため、2年目不合格でも翌年再挑戦する判断ができる。 |
つまり当試験、お勉強がデキる奴だけでなく、なるべく多様な方が合格、しかも下位70%からでも十分逆転合格を狙える様に、遊びを持たせたデザイン。
ちぇっ、こう説明するのに数年がかりとは、やはり良くできてるや、この試験。
今日のまとめ
「2次」とは、ノウハウ自慢の自称先輩が今年また受けると8割落ちる。当サイトの様に、妙に自信満々な奴が受けても5割落ちる。
でも年1,000人は必ず誰かが合格。ではその闇を誰が最初に解き明かす?当サイトは今週水曜12:00にある記事を予告ぶっこみ。ではまとめ。
・誰が受かり、誰が落ちるかを考える。
・試験ブログの読みすぎは、合格者の水準を実態より低く、答案の水準を高く見積もるリスクを考慮。
・合格タイプが最低4つあるなら、自分がどこを狙うか意識できる。