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【2025最新SNS規制(後)】与件を使って未知の秘宝へ / 扉を開けたSNS規制

前編AI解説によると、試験におけるSNS情報発信が狙い撃たれたのは、それを悪用して自社誘導する業者を懲らしめるため。その情報商材の末路を見届け、次の宝探しが始まります。

Q
トム・クルーズやハリソン・フォード主演の大作のヒットの秘訣は、ハラハラドキドキで飽きさせない上、最後は必ず勝つ安心感。そこで「2次」対策でも「必ず勝てる」アプローチをチョイスしたい。
A

おぉ、自社ノウハウをネットや動画にぶち撒いて周囲を引き込み、多数派同質答案で2割狙いの同友館の真逆をするとは素晴らしい。そこでヒット映画との共通点をサーチしました。

①予測できないトラブル連続

インディの冒険は、予想外の罠や裏切り、敵の妨害が次々に襲いかかる連続トラブルの連鎖です。

診断士試験も、受験生の想定を裏切る未知の業種や出題形式が毎年登場し、過去問の延長では通用しない思考の地殻変動を覚悟し身構えます。

②時間と戦う瞬時の決断

落石を避け、扉が閉まる前に飛び込む──インディの名場面はすべて、瞬時の判断と行動が鍵です。

診断士試験でも、限られた時間内に設問の意図を読み取り、構成を組み、答案を書き切る決断力とスピードが試されます。

③与件の根拠を使うと扉が開く

冒険の中で得た碑文や地図が、最終的に秘宝への扉を開く鍵になるように、診断士試験でも、与件文にちりばめられた“根拠”を見つけ、正しく使うことで解答の道が拓けます。

与件は単なる素材ではなく、“謎を解くための鍵”なのです。

【2025最新SNS規制(後)】与件を使って未知の秘宝へ / 扉を開けたSNS規制

EBA「100字訓練」、全ノウ「与件を読まない想定問答」を試験委員が警戒するのは、【AI時代にそれを許すと与件を読まずに100字】がホントに書けてしまうため。そこで慌てず1問当たり1つのキラーワードを見つけ、言い換えずに100字に引用することで、安定A答案がぐっと近づく。

「試験と戦う!」「試験にリベンジ!」なる対決姿勢を改め、試験委員が考える望ましい情報発信に努めると、せまっちい試験の扉がフルオープンに。そこで前編「SNS規制とその狙い」を踏まえ、未知の秘宝に近づく扉を探します。

Step-1:SNSはなぜ規制?

①試験の公平性を脅かすSNS

SNS上における受験情報がとっくにピークを越えたとはいえ、試験委員はSNSのフィルターバブルやエコーチェンバーが試験の公正さにどのような悪影響を及ぼすかを注視している。第一部で検討したTAC・EBA・一発合格道場の事例では、模範解答や出題予想の共有が「模倣」「囲い込み」「売名」といった構造的リスクを生んでいることが明らかになった。

本章では、こうしたSNS情報発信がなぜ国家試験の公平な競争を侵すのかを分析する。国家資格である中小企業診断士試験では、公平な競争が何よりも重要である。しかし、SNSは情報発信の即時性と拡散性を備え、瞬時に多くの受験生に影響を及ぼし得るメディアである。この特性が試験の公平性を脅かす要因となっている。

②SNSに何かさせると有害

情報発信の競争が過熱すると、「誰よりも早く」「誰よりも正しく」という競争意識が強まり、真偽の検証がおろそかになる。その結果、注目を集めるための虚偽情報や誤った解釈が氾濫し、自作自演的な投稿を誘発する危険性がある。

例えば、SNS上で試験会場の様子や出題内容を想像させる噂が飛び交い、確証のない情報が受験生に不必要な不安を与える一方で、フォロワー数や課金力で発言力が偏れば、受験界にヒエラルキーが生まれ、「影響力=合格力」という誤った認識が形成されるおそれがある。

③未検証の噂が飛び交う上に商業利用

さらに、SNS発信が商業目的と結びつくと、運営者や講師側の経済的利害が情報の中立性を侵食する。広告収入や有料教材の勧誘を伴う投稿は資格の公共的価値を毀損し、受験情報の信頼性を低下させる可能性がある。

  • SNSの即時性・拡散性
    試験関連情報が瞬時に拡散し、公平な競争条件が損なわれる恐れがある。公式発表前の情報でもユーザー間で回覧されやすく、先手必勝の情報戦が展開される。具体例として、試験当日に出題傾向が話題になると、本来の学習プランから逸脱した対策を誘発する可能性がある。
  • 過剰な情報競争
    「誰よりも早く正しく」という意識が高まると、情報発信の速度が重視され、内容の精査がおろそかになる環境が生まれる。SNS上では不確かな「予想答案」や解答例が瞬時に広まり、多くの受験生がそれを参考に学習してしまう。これに依存しすぎると、本来必要な学習がおろそかになり、想定外の問題に対応できない事態を招く危険がある。
  • 影響力のヒエラルキー
    フォロワー数や課金力によって発信力が偏ると、SNS上で影響力の高い人の情報が過剰に注目され、「影響力=合格力」という誤解を招く可能性がある。実際の合格実績とは無関係に人気者の意見が支持されやすく、情報格差が合否に直結しうる。
  • 営利利用の弊害
    発信活動が商業目的と結びつくと、情報の中立性が損なわれやすい。スポンサー付き投稿や有料講座の宣伝が増えると、公平性への信頼が揺らぐ。特に、課金を前提とした情報では知識の独占が生まれ、受験生間の情報格差が拡大する恐れがある。
④試験運営の安定を損ねるSNS

SNS上には匿名アカウントも多く、情報の出典や信頼性を確認しづらい点も問題を複雑にしている。自称「高得点者」が公開する再現答案の信憑性は疑わしく、受験生に誤った安心感を与えがちである。一方でそれを過度に信じると、自己学習が停滞するリスクを生む。

また、過去問の類似問題や新傾向問題の予想にばかり気を取られ、本来取り組むべき論点理解が疎かになる受験生も少なくない。このような状況では、情報リテラシーの差が合否を左右しかねず、公平な競争環境が崩れてしまう。制度への信頼を損なわないためには、受験生もSNS上の情報を鵜呑みにせず、出典や根拠を確認するリテラシーを磨く必要がある。

受験指導機関は、SNSでの不正行為防止を公式に明言するなどして、全体への抑止力を高めることが望ましい。たとえば、不正情報拡散への罰則規定や公式発表のタイムライン厳守など、明確なルール整備が求められている。こうした対策は、受験生に「公式情報を優先する」というメッセージを示し、誤情報による混乱の防止に寄与するだろう。

⑤SNSの合格自慢は試験委員の監視下に

歴史的に見ても、公正な競争を維持するために試験関係者は情報管理に厳格である。たとえば、公認会計士試験や医師国家試験などでは、試験終了後の答案再現を禁じたり、持ち込み物検査を徹底したりすることで、不正情報の拡散を防いでいる。

中小企業診断士試験でもスマートフォンの持ち込みは原則禁止だが、休憩時間にロビーやトイレで情報が漏れ聞こえる危険性は残っている。制度側は受験生に節度ある行動を求める一方、受験生もSNSへの投稿が試験への敬意を欠く行為であることを自覚しなければならない。

さらに、SNS上では「確証バイアス」の影響も懸念される。同じ情報が繰り返し目に入ると、受験生は真偽にかかわらずそれを信じ込んでしまう傾向がある。これが学習の方向を誤らせる可能性があるため、試験委員会が公式見解を出さないことは必ずしも無策を意味しない。むしろ、SNS時代ならではの情報リスクを踏まえ、新たな防御策を常に検討していると捉えるべきである。

試験の歴史を紐解くと、EBA裸踊り事件の前年R3(2021)はSNSキラキラ勢が試験当確上位を席捲したとの噂も。試験委員がその対策に頭を悩ます所にあの再現答案晒しの裸踊りとは、「飛んで火に入るEBA」とからかわれる末路に納得です。

Step-2:試験のSilent update~作問採点基準を静かに変更

①作問採点基準進化を招く、SNS除け

試験委員会は公式に警告を発せずとも、出題構造や採点方針を工夫することで間接的に制裁を行っていると見られる。

具体的には、従来の丸暗記や定型的模倣だけでは得点できない問題形式が増えている。複数の要素を組み合わせた設問や具体事例を取り入れた問題では、一つの模範解答に依存するだけでは十分な得点が得られない。設問の抽象度を高めて解釈の幅を広げることで、教科書通りの定型回答だけでは対応できない問題が増えている。

また、「原因・結果」や「利点列挙」といった汎用的な答案構文への加点を抑え、独自性や論理的整合性を重視する採点基準へと移行している。

②受験⇔採点技術が鎬を削って毎年向上

採点官には一定の裁量が与えられている場合、SNSで流通する一般的な答案パターンに対し、具体例への適用や詳細な論述の欠如を理由とした減点が行うことができる。

  • 設問の構造化:複数の小問を組み合わせる、事例問題を導入するなど、複合的な出題形式を採用する。たとえば、時間軸を追って複数の経営課題を問う形式では、各問ごとに受験生の論理的思考を積み重ねる力が求められる。単独の知識だけでは各問をつなげることができず、模倣答案では高得点が得られない。
  • 抽象度の操作・解釈幅の拡大:問題文を抽象化し、受験生に多角的な考察を促す。具体的な企業名や事例を敢えて省略し、「経営課題を抽象的に述べよ」といった設問では、単なる知識の再生では不十分で、受験生自身の解釈とロジック構築が必要となる。
  • 汎用構文潰し:SNSで定着している答案パターン(因果関係列挙型、箇条列挙型など)を敢えて排除する。教科書的フレーズを並べただけの答案では高評価を得られず、独自に具体例を挙げたり多面的に検討したりする答案が求められる設問が増えている。
  • 採点官の裁量拡大:模範解答に沿った表現を用いても、答案全体の一貫性や創意工夫が感じられない場合は減点の対象となる。SNSに流通する一般的な解答例をそのまま写した答案は、論理的整合性が欠けるとみなされ、高得点を得にくい。
③答案9,000枚回収後に答を決める後出し採点

これらの施策により、SNS上にあふれる一般的な答案パターンを前提としない出題構造と採点が実現されつつある。具体的にはR4「EBA狙い撃ち」事件では、EBAメソッドで高得点を狙っていた受験生が軒並み不合格となった。

この結果は、試験委員会がEBA等で共有されやすい“答案パターン”を想定外の採点で突破した可能性を示唆しており、SNSによる予定調和的答案への過度な依存を許さない意図がうかがえる(以降は推論の域である)。合格発表後の分析会でも「これまでの学習法では太刀打ちできない問題が増えた」と指摘された。

④SNSで出回る答案が、採点基準進化を加速

試験委員会は公式見解こそ発表しないものの、出題と採点の両面から現行のSNS的学習法に対抗する仕掛けを講じており、SNSを積極活用していた指導者自身が出題意図に沿わない答案を示して不合格となる逆転劇も伝えられている。これらは偶然ではなく、出題者が意図的に従来の予測パターンを外した結果とも考えられる。

したがって、受験生は「自分だけは特別に情報を持っている」と過信するのではなく、常に基本に立ち返って思考する姿勢が求められる。また、採点現場では「型通りの回答は評価しない」という声も聞かれ、模範解答に沿っただけの答案よりも、自分の言葉で論理を組み立てた答案の方が高評価される時代になっている。

⑤試験委員の意図は明示せず暗示

このように、作問・採点を通じた間接的な制裁は、受験生に「独自の思考で解答せよ」というメッセージを強く送っている。試験委員会は直接的な規制を明示しない代わりに、設問や配点を巧妙に設計して受験生の行動を誘導しているのである。したがって、受験生はSNS上の情報に依存し過ぎず、問題文に忠実に取り組み、自らの論理構築能力を磨く必要がある。これが真の意味でのフェアな競争環境への適応法と言えるだろう。

診断士試験はR1から「1次」合格者を突然増やし、2021年の1,600名バブル合格でSNSキラキラ勢が増えたと思えば、翌2022のEBAチョンボでSNSにお灸を据える。この先もインディージョーンズも顔負けな、ハラハラドキドキが続くでしょう。

Step-3:SNS規制で扉が開く~これからの望ましい情報発信

①自己アピールやセルフブランディングを避け、客観的な発信を

試験が公的資格である以上、受験生の情報発信には公的な言語と態度が前提となる。SNS投稿では常に敬語を用い、軽率な口調や扇動的な表現は避けるべきである。

また、自己PRや商業的利益の追求ではなく、「知見の共有」を主目的とする姿勢が望ましい。合格体験談であっても、「自分が優秀だった」という自己顕示ではなく、「この学習方法ではここが重要だった」という具体的な知見として発信することが、他の受験生への貢献につながる。

②ですます調の正しい日本語~タメ口口語調は問題外~
  • 公的言語・態度の遵守:試験関連の投稿では丁寧語や敬語を用い、呼び捨てやタメ口を避ける。礼を欠く表現や感情的な書き方は、公的資格の品位を損ないかねない。
  • 知見共有への転換:自己顕示的な投稿ではなく、学習のノウハウや重要ポイントを具体的に共有することに重点を置く。たとえば、事例問題に対する解答アプローチや、ミスを避けるポイント、参考になった書籍情報など、他者の学習を直接助ける内容を提供する。
  • 構造型発信の推奨:設問の意図や背景を分析し、因果関係や思考プロセスを整理して示す。たとえば、経営課題の要因と結果を図表でまとめる、設問ごとの解答手順を箇条書きするなど、論理的な解答の組み立て方を共有する発信が有効である。
  • 商業色の排除:営利目的の宣伝や有料コンテンツへの誘導を行わず、透明性の高い情報提供に徹する。情報源を明示し、アフィリエイトやステマ的な手法を控えることで、発信内容の信頼性を担保する。
  • 上位者による知識共有:学力上位5%の受験生は自らの高い学習成果を社会に還元する意識を持つべきである。たとえば、100字訓練の優秀回答例、設問対応表、段階的思考チャートなど、再現性の高い学習ツールを作成・公開し、後続者をサポートする取り組みが期待される。
  • AI時代の思考支援:ChatGPTなどAIに頼らない思考支援的な情報共有が重要になる。単なる答えや結論を示すのではなく、問題の本質を解説し、論理的な思考プロセスを示すことで、受験生自身が考える力を養えるコンテンツを提供する。
③課金業者は結局白い目で

情報発信は「社会貢献」であるべきだという意識も広まりつつある。たとえば、自らの勉強法を無料で提供することで受験生同士の連帯感が深まったという声がある一方で、金銭的見返りを重視した営利発信はコミュニティの批判を浴びやすい。今後はSNSでの評判や合格実績が情報の質と信頼性のバロメーターになっていくだろう。

SNSでの発信活動は世代交代によるギャップも生んでいる。若年層受験生はSNSでの情報共有に積極的だが、年長者は「試験の品位に欠ける」と懸念する声がある。こうした両者の隔たりを埋めるには、情報発信の望ましい姿勢について受験界全体で議論を尽くす必要がある。学習方法の多様化を認めつつ、公正性の確保を共通目標に据えることで、より成熟した情報共有文化が育まれるだろう。

④受験側の次の出方を見守る主催側

公的資格としての社会的責任を受験者が自覚し、受験生・試験設計者・情報発信者が協力することで、公正かつ信頼性の高い試験文化が実現するだろう。SNS時代において、こうした成熟した情報発信こそが試験制度の信頼を守り、次代を担う受験生を育てる土壌となるだろう。

中小企業診断士試験は国家資格として社会的注目度も高まりつつある。受験者自身が公的言語・公的態度を身につけ、情報共有のあり方を見直すことは、資格制度全体の価値向上につながる好機でもある。

R4「EBA裸踊りの再現答案SNS晒し」イベントで、試験委員がすかさず反撃したことに、E社・D社を除く全受験関係者が拍手を送る。EBAに次いで同友館が二部落ちするかは、今年の情報発信の出方次第です。

今日のまとめ

Q
一連のSNS規制に学ぶ教訓として、再現答案を必要以上に晒して周囲にパクらせ、多数派同質化を狙うE社・D社の情弱商法はもう試験に通用しない。
A

そしてSNS規制が開けた扉がもう一つ、事例の加点は非ベテ反ふぞ一択へ。具体的には、誰も知らない超絶知識への加点を見送り、ふぞがマス目をうっかり詰めると減点し、「これぞ」のキラーワードに絞って引用することで、試験当確の扉が開くのです。

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