【論点タテ解き「経営法務」】#2会社法~社長「甲氏」の独壇場

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社長「甲氏」の独壇場。
彼が次に持ち掛ける相談は?

「法務」過去問名物といえば、診断士の「あなた」に会話形式でやたら相談したがる社長「甲氏」の存在。

ところが彼の凄い所は。会社法の各論点に知悉し、満遍なく質問して「あなた」の力量を試してくるトコ。

1⃣株式会社の機関 2⃣設立・株式・計算 3⃣組織再編
スピテキP.55~91
タテ軸=会社の機関、ヨコ軸=会社の種類。タテヨコ表を描いてとにかく暗記。
P.92~119
会社の設立から株式の種類、決算報告まで。ストーリー仕立てで理解。
P.120~139
事業の成長には買収吸収、あるいは事業の売却も。手順とメリデメを整理。

すると受験校の教え方も出鱈目ではなく、「甲氏」の聞きたそうな論点ごとに整理して教えます。

会社法で聞かれる論点は、この3分類。

TAC過去問タテ解き表(2018)

1⃣機関~会社に要るのは経営者。誰をどう置く?

2⃣設立~株式会社の特徴はやはり「株式」。そこを詳しく。

3⃣組織再編~事業の売ったり買ったりは、大事な成長戦略

#2会社法~社長「甲氏」の独壇場

そうか、会社法過去問はケース問題や会話形式が多い。つまり、こう↓気づくと過去問を解き進むペースが上がります。

  1. 最低限必要な知識の暗記を済ませたら、
  2. それを「甲氏」と一緒にケーススタディ。
  3. 再びテキストに戻り、周辺知識もセットで理解。
1⃣-1株式会社の機関(タテ軸)

H28年第1問 Bランク 基本問題

株式会社の役員に関する記述の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×a 定款で定めれば、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上の割合を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって、監査役を解任することができる
×b 定款で定めれば、増員として選任された監査役の任期を、他の現任監査役の任期の満了する時までとすることができる
○c 公開会社でない株式会社は、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社でない限り、取締役の任期について、定款で定めることにより、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時まで伸長することができる。
○d 正当な理由なく取締役を解任された者は、解任によって生じた損害の賠償を株式会社に対して請求することができる。ここでいう損害には、残存任期中に支給を受けるはずだった取締役の報酬等も含まれる。
×ア aとb
×イ aとd
×ウ bとc
○エ cとd

当問は、テキストに戻るまでなく、スピテキP.89「役員のまとめ」で復習完了。監査役に関するa、bはどこが間違いか一目瞭然。するとc、dが○で正解はエ。では選択肢がどんなこと言ってるか、再びP.89を読むと、取締役についての知識が2つ増える。教育的良問。

H26年第3問 Cランク 最後の2択

A氏は、X株式会社(以下「X社」という。)に対しB氏をX社の取締役に選任する議案を株主総会に提出したい。
これに関する記述として最も適切なものはどれか。
 ただし、X社は取締役会設置会社であり、A氏の所有株式数は10株で、X社の議決権のある株式数は2,000株である。また、当該議案と実質的に同一の議案は、過去3年間上程されていないものとする。
○ア A氏はB氏を取締役とする議案の要領を株主総会の招集通知に記載することを請求することはできないが、取締役選任の議題があれば株主総会においてB氏を取締役とする議案を提出することができる。
×イ A氏はいかなる場合もB氏を取締役とする議案を株主総会に提出することはできない。
×ウ A氏はいつでもB氏を取締役とする議案の要領を株主総会の招集通知に記載することを請求でき、かつ、株主総会においてB氏を取締役とする議案を提出することができる。
△エ A氏は株主総会の8週間前までであれば、B氏を取締役とする議案の要領を株主総会の招集通知に記載することを請求できるが、株主総会においてB氏を取締役とする議案を提出することができない

正解はア。正答率はCランクになるが、アが問う知識は深く、アを選ぶのでなく、イ~エに×をつけ消去法でやっと選ぶのが実態。イウは、「いかなる」「いつでも」と妙に強く言い切るのが怪しい。後はアエのどちらが嘘をついているかのセンスで落とす。スピテキの太字でない点まで、覚えす2ぎないことがポイント。

1⃣-2株式会社の種類(ヨコ軸)

H28年第2問 Cランク 基本問題

 X株式会社(以下「X社」という。)の株主であるA株式会社(以下「A社」という。)からの譲渡承認請求に関する以下の会話は、中小企業診断士であるあなたとX社の代表取締役甲氏との間で行われたものである。会話の中の空欄に入る語句として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、X社は、発行する株式の全てが譲渡制限株式であり、取締役会設置会社であるとする。また、これらの点を除き、定款に特段の定めもX社とA社との合意による別段の定めもないものとする。

甲 氏:「当社の株主A社から、このような請求書が内容証明郵便で届きました。」
あなた:「どれどれ・・・。『A社が保有している株式をB株式会社(以下「B社」という。)に譲渡したいので、B社がその株式を取得することについて承認するかどうかを決定してほしい。もし、承認しない場合には、X社かX社が指定する第三者に買い取ってほしい。』という内容ですね。甲さんは、B社が株主になっても構わないのですか。」
甲 氏:「正直B社という会社がどういう会社なのか全く分からないので、できれば株主にはなってほしくないですね。」
あなた:「この請求書は、いつX社に届いたのですか。」
甲 氏:「平成28年8月10日です。」
あなた:「そうすると、□   □までに、承認しない旨の通知がA社に届かないと、承認したものとみなされてしまって困ったことになりますね。承認しない旨の通知も内容証明郵便で送った方がいいと思います。また、その後に、X社が買うか、買取人を指定するかの手続も控えていますから、早く顧問弁護士の先生に相談した方がいいと思いますよ。」
甲 氏:「分かりました。すぐにでも連絡を取ってみます。」

×ア 平成28年8月16日
×イ 平成28年8月17日
×ウ 平成28年8月23日
○エ 平成28年8月24日

当問は、急にカレンダーを見せて驚かせるが、株式譲渡制限会社の基本問題。

・株式公開(上場)しない、つまり中小企業の殆どは譲渡制限会社なんだよ。
・譲渡制限会社は、株主になってほしくない人を拒否していいんだよ。
・でもその場合は、連絡を受けて2週間以内に返事をしてね。

なんだ、そんなつまらんことが聞かれるのか。そう割り切ったら正解エをグリッとマークし、テキストに戻って株式譲渡制限会社の知識をセットで覚える。

H24第18問 Bランク 「参考」だけれど大事

会社法では、機関の設計が柔軟化され監査役を設置しない株式会社も認められる。監査役の設置に関連した説明として最も適切なものはどれか。
○ア 株式会社が委員会設置会社の場合は、監査役を設置することはできない。
×イ 株式会社が、公開会社でも会計監査人設置会社でもない場合は、監査役を設置することはできない
×ウ 株式会社が、大会社でも委員会設置会社でもない場合は、監査役の設置は任意となる。
△エ 株式会社が、大会社でも公開会社でもない場合は、監査役の設置は任意となる

当問は、2015年の改正会社法により、従来の「委員会設置会社」が「指名~」「監査等~」に分かれたため参考問題扱い。だが機関設計出題の「一体なんのことを聞いてるの?」感を掴むため、必ず解いておく問題。

監査役設置の必須・任意・不可は昔からよく問われる定番。基本知識はこう。

公開会社 譲渡制限会社
大会社
大会社以外 ○ウ △イエ

 

委員会設置会社 ×ア

アを覚えていれば一発で選べるが、そうでない場合はイウエの吟味が必要。この時字面を追っても訳わからなくなるので、上記の様な表(最大パターンでP.86)を試験開始とともにメモしておくと迷わない。アエの2択に絞れればよく、エが間違いになる理由は後から追加すればOK。

2⃣-1 設立・株式

H27第2問(1)~(3) Cランク 最後の2択

自己株式の取得に関する以下の会話は、中小企業診断士であるあなたとX株式会社(以下「X社」という。)の総務部門の担当者である甲氏との間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。なお、X社は、公開会社ではなく、取締役会設置会社であるとする。また、定款に特段の定めもないものとする。

甲 氏:「今、有償での自己株式の取得を検討しているのですが、手続について教えてもらえませんか。株主総会の決議が必要なのは分かっているのですが。」
あなた:「株主との合意によりX社の株式を取得するということですよね。有償で自己株式を取得する場合、取得対価の帳簿価格の総額が□ A □を超えてはいけないことになっているのですが、その点は大丈夫ですか。」
甲 氏:「はい、それは既に確認しているので大丈夫です。」
あなた:「よかったです。では、手続ですが、株主全員に譲渡の勧誘をする方法(①の方法)と特定の株主から取得する方法(②の方法)の2つがあります。②の方法では、特定の株主だけから株式を取得するので、その株主の氏名を株主総会で決議する必要があります。ただ、②の方法の場合、他の株主は、自己を取得の相手に加えるように請求することができます。」
甲 氏:「なるほど。2つの方法で株主総会の招集手続に違いはありますか。」
あなた:「書面又は電磁的方法による議決権行使を認めないことを前提とすると、総会の日の□ B □前までに招集通知を発送しなければならないのは、①の方法でも②の方法でも変わらないのですが、②の方法の場合、自己を取得の相手に加える旨の請求を行う機会を与えるために、その請求ができることを招集通知の発送期限までに株主に通知しなければなりません。この通知と招集通知を兼ねるとすると、②の方法の場合の方が、①の方法の場合よりも早く招集通知を発送しなければならないことになります。」
甲 氏:「決議要件はどうでしょうか。」
あなた:「□ C □」
甲 氏:「なるほど。ありがとうございました。」
あなた:「今回の場合にどちらの手続が具体的に良いのかは、専門家にきちんと相談した方がいいと思います。顧問弁護士の先生に連絡を取ってみてはどうでしょうか。」

(設問1)
 会話の中の空欄Aに入る語句として最も適切なものはどれか。× ア 資本金の額
× イ 資本準備金の額
× ウ 投資有価証券の額
○ エ 分配可能額
(設問2)
 会話の中の空欄Bに入る期間として最も適切なものはどれか。× ア 5日
× イ 1週間
○ ウ 2週間
× エ 1か月
(設問3)
 会話の中の空欄Cに入る記述として最も適切なものはどれか。× ア ①の方法の場合でも②の方法の場合でも特別決議です。
× イ ①の方法の場合でも②の方法の場合でも普通決議です。
× ウ ①の方法の場合には特別決議ですが、②の方法の場合には普通決議です。
○ エ ①の方法の場合には普通決議ですが、②の方法の場合には特別決議です。

設立ストーリーと少し異なる自己株式論点ながら、株主総会の招集通知や特別決議とコンボになり、ストーリー仕立てで学べる良問。過去問回転学習「だけ」をすると、このような論点またぎの捻りにからっきしになるので、当問のようなパターンの再出題はアリと覚悟しておく。

答を先に知っていれば、(1)エ (2)ウ (3)エを選ぶしかない知識問題。

2⃣-2計算

H24第20問 Cランク 最後の2択

 株式会社が作成する計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書の取扱いに関する記述として、最も不適切なものはどれか
なお、本問の前提となる株式会社は、取締役会および監査役を置くが、会計参与、会計監査人は設置していない。
○ア 株式会社は、計算書類を作成した時から10年間、当該計算書類とその附属明細書を保存しなければならない。
×イ 計算書類及び事業報告については監査役の監査を受けなければならないが、附属明細書は監査役監査の対象とはならない
○ウ 事業報告は、株式会社の状況に関する重要な事項を記載し、定時株主総会の日の2週間前の日から5年間その本店に備え置かなければならない。
△エ 取締役は、計算書類及び事業報告を定時株主総会に提出し、計算書類については承認を受けなければならないが、事業報告については内容の報告で足りる。

ここも簿記とつながる論点。知らずに本試験で出会ったら鉛筆を転がす。過去問として出会ったら「財務」の企業会計原則で出るかも? と機転を利かせ、知識を覚える。アウはテキスト知識そのまま。イエの2択で悩んでも、「株主総会が事業報告を否決しても意味なくね?」とイメージすれば正解には届きます。

今日のまとめ

会社法過去問は正答率A~C。つまり「当てさせる」ための出題。

会社法の過去問は、短答式→ケース問題→会話形式と、年々日本語が長文化する傾向に。でも本試験ではそんな日本語いちいち読まず、必要知識を思い浮かべてスラスラ正答。

でもね、正答率A~Cで解きやすいので。

長文要旨を素早く掴む、「2次」基礎練習を兼ねる。
甲氏の次の相談は何か、事前に予想しておく。

「1次」対策に集中していたら、「2次」対策も兼ねちゃった。過去問の早期着手には、そんな旨い話が転がっている様です。

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