C経営

【はじめての企業経営理論②】国語で差が付く競争戦略 / 5フォース・競争基本戦略・競争地位別戦略

辞書より分厚い過去マス片手に、合格ノウハウは誰かに教わるものと疑うことを知らない、隣のノロマな同友館。あのヘタレにうっかりパクられることのない、国語力の差別化ドリルが加速します。

Q
試験主催者による計画的な学習時短で、ベテふぞの試験合格率をMax2割に抑えてきたのは何より。それと同時にあまりにあっさり受かるため、そのパクったノウハウの深みがゼロになってきたのが楽しみ?
A

隣の合格ノウハウの浅はかな点とは、初学たまたま合格の誘導に乗せられ、8割落ちるリスクに気づかないまま高らかにそのノウハウを歌い上げる点。そうでなく8割誤答の「1次」選択肢を、上手に使うとこうなります。

①鵜呑みにしない猜疑心②文章構造の意識が高まる③正文化を通じて語彙力UP
誤答選択肢の中には表面的には正しそうな記述も含まれているため、そのまま受け入れるのではなく、まず疑問を持ち検証する姿勢が求められます。これにより、文章の真意や根拠を自ら問い直す力が育まれ、受験時の論理的思考や柔軟な対応力に直結します。誤答を正文化する際、どの部分に論理の飛躍や文法上の誤りがあるのか、主語、目的語、述語、修飾語の各要素を丹念にチェックする必要があります。このプロセスが、文章全体の構造を深く理解し、正確な表現力を高める基盤となります。誤った表現を正確な言葉に置き換える作業では、適切な語彙の選択が不可欠です。対義語や類義語の知識を整理し、豊富な表現力を養うことにより、受験後の論述や面接で求められる的確な表現力が向上します。

【最小字数で正文化:経営②】国語で差が付く競争戦略 / 5フォース・競争基本戦略・競争地位別戦略

前回の成長戦略も今回の競争戦略も、重要論点は必ず年1マーク出題される。その誤文テクニックがどう年々向上するかを追いかけると、「2次」の誤答誘導に乗らない、最も有効なドリルになります。

5フォース(ポーター)

業界の収益性を分析するフレームワークで、新規参入の脅威、代替品の存在、顧客や供給者の交渉力、競争の激しさといった要因から、企業の競争環境を評価します。

Q
「経営」R6第7問 5フォース(新規代替) Aランク
M.ポーターの「業界の構造分析(5フォース分析)」における代替品に関する記述として、最も適切なものはどれか。
A

誤答×アイエオは、結論がすべてあべこべ。最もイージーなAランクを最初にどうぞ。

誤答選択肢とその訂正

×ア ある業界に代替品が存在することは、その業界の潜在的な収益性に(→○負)の影響を及ぼす。
×イ 代替品となるものが少ないほど、代替品の脅威は大きく(→○小さく)なる。
○ウ 代替品のコストパフォーマンス比の向上が急速であるほど、その代替品の脅威は大きい。
×エ 代替品を提供する業界の利益率が高いほど、代替品の脅威は小さい(→○大きく)
×オ 何を代替品と見なすかは客観的に識別しやすい(→○しにくい)ものである。

R2第3問 5フォース(売手・買手) Cランク

何度も繰り返し覚えると、突然「2次」で問われても思い出せます。×オのHHI指数は「経済学」で出てきます。

「業界の構造分析」の枠組みに基づいて考えられる、売り手(サプライヤー)と買い手(顧客)との間での交渉力に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 新たな企業が売り手として参入できる場合には、新規参入が不可能な場合と比べて、売り手に対する買い手の交渉力は低下(→○上昇)する。
×イ ある売り手が供給する製品と他社の競合製品との間での互換性が高い場合には、互換性が低い場合と比べて、売り手に対する買い手の交渉力は低下(→○上昇)する。
×ウ ある売り手が供給する製品を買い手が他社の競合製品に切り換える際に、買い手がその製品の使用方法を初めから学び直す必要がある場合には、その必要がない場合と比べて、買い手に対する売り手の交渉力は低下(→○上昇)する。
○エ 売り手が前方統合できる場合には、前方統合が不可能な場合と比べて、売り手に対する買い手の交渉力は低下する。
×オ 売り手側のハーフィンダール指数がゼロ(→○10,000(100×100))に近づくほど、買い手に対する売り手の交渉力は高くなる。
R5再試験第5問 5フォース(売手・買手)

売り手買い手の交渉力を、独占度・参入障壁・スイッチングコストから読み解く高低クイズです。この手の出題を一つ一つ暗記するのがベテ、理解できないのがふぞです。

 「業界の構造分析」の枠組みに基づいて考えられる、売り手X業界とその顧客であるY業界との間での交渉力に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア X業界が供給する製品をY業界の企業が他社の競合製品に切り替える際に、その製品の使用方法を初めから学び直す必要がある場合には、その必要がない場合と比べて、X業界に対するY業界の交渉力は高い(→○低い)
×イ X業界の企業が供給する製品と同業他社の競合製品との間での互換性が高い場合には、互換性が低い場合と比べて、X業界に対するY業界の交渉力は低い(→○高い)
×ウ Y業界の企業がX業界へ後方統合できる場合には、後方統合が不可能な場合と比べて、Y業界に対するX業界の交渉力は高い(→○低い)
×エ Y業界の企業にとってX業界の製品の強力な代替品が存在する場合には、代替品が存在しない場合と比べて、Y業界に対するX業界の交渉力は高い(→○低い)
○オ Y業界のハーフィンダール指数がゼロに近づくほど、X業界に対するY業界の交渉力は低くなる。
R3第6問 5フォース(業界内競争) Bランク

猫が見ても○オ一択。同業D社のような1社独占には、公的規制がかかります。

脅威業界社数売り手買い手新規参入
代替品
×ア5社×1社5社
×イ4社×1社×1社
×ウ4社5社(1強)5社(1強)
×エ6社×1社×1社
○オ○2社○10社○5×10社以上
次の文章を読んで、問題に答えよ。
X社は全社的な成長に向けて、新たな業界に参入して、新規事業を展開することを計画している。参入先の候補として考えられているのは、AからEの5 つの業界である。社内で検討したところ、各業界の重要な特性として、次のような報告がプロジェクトチームから上がってきた。なお、X社では、いずれの業界においても、各業界における既存の取引関係を用いるとともに、製品・サービスの質とコストに関して既存企業と同様の条件で参入することを想定している。
A業界:この業界には、既に5 社が参入している。主要な原材料は老舗のF社から5社に対して安定的に供給されている。A業界の製品は規模が類似した代理店5 社を通じて販売されている。
B業界:この業界では、4 社が事業を展開している。G社が主要な原材料に関する特許を保有しているために、これら4 社は、原材料をG社から購入する契約を結んでいる。これら4 社の製品は、H社が全量購入している。
C業界:この業界には、既に4 社が参入している。主要な原材料は5 社から購入できるが、生産工程での安定性を考えると、その1 社であるK社の原材料が優れているために、K社の販売数量は他の4 社の合計よりも多い。C業界の製品の販売を委託する企業は5 社存在するが、その中でもL社が強い営業力を有し、他の4 社を圧倒した市場シェアを獲得しており、ガリバー的な存在である。
D業界:この業界では、6 社が事業を営んでいる。D業界の製品は技術革新により年々性能が向上しているが、その性能向上は、主要な原料を供給するM社の技術革新を源泉としているために、全量をM社から調達している。D業界の製品は特殊なサポートが必要であることから、そのサポート体制を有するN社を通じて全量が販売されている。
E業界:この業界には、既に2 社が参入している。原材料の汎用性は高く、コストと品質で同等の水準となる供給業者が10 社存在している。顧客は5 つの業界であり、いずれの業界でも、規模が類似した10 社以上が事業を展開している。
以上に記された情報に基づいて、各業界での競争状況、供給業者の交渉力、買い手の交渉力を業界構造として総合的に考えた場合に、X社が参入する業界として、最も高い収益性(売上高に対する利益率)が期待されるものはどれか。
×ア A業界
×イ B業界
×ウ C業界
×エ D業界
○オ E業界
R4第4問 5フォース(業界内競争) ・競争地位別戦略・(1)B (2)Cランク

絶対シェアなら×アの0.30、首位企業A社に対する相対シェアなら30%/45%=○ウ0.67に。(設問1)は間違えてふぅんと見直せばそれでOK。

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
消費財を生産・販売するX業界における市場シェア(占有率)は、以下のとおりである。
A社 45 %
B社 30 %
C社 15 %
D社 10 %
なお、B社はA社と比較して市場シェアでは劣るものの、製品技術の面では、X業界でA社と対抗できるだけの経営資源を保有している。
(設問1 )
X業界におけるB社の相対市場シェアとして、最も適切なものはどれか。なお、小数点第3 位を四捨五入とする。
×ア 0.30
×イ 0.33
○ウ 0.67
×エ 1.50
×オ 2.00

これも主語入れ替えパターン、×イウエオがどの地位戦略の説明かを考えます。

(設問2 )
X業界におけるB社の市場地位や状況を前提とした場合、B社の戦略として最も適切なものはどれか。
○ア A社から市場シェアを奪取しようとする場合には、経営資源を、すべての市場セグメントに偏りなく投入するのではなく、特定の市場セグメントに集中的に投入する。(→○チャレンジャーの説明)
×イ A社よりも低価格の製品を供給するフォロワーとして、A社からの攻撃を回避する。(→フォロワーの説明)
×ウ A社をはじめとする競合企業への同質化によって、市場シェアの拡大を図る。(→リーダーの説明)
×エ B社の市場地位を利用して、小売店でのシェルフ・スペースの確保を、A社をはじめとする競合企業よりも有利に進める。(→リーダーの説明)
×オ 規模の経済や経験曲線効果を利用して、A社をはじめとする競合企業に対するコスト面での優位性を確立する。(→リーダーの説明)
R5第3問 5フォース(業界内競争) Dランク

正答率Dですが、よく考えられた良問。5フォースの真ん中にある「既存業者間の競争」を考えます。独占度(HHI)が高いので業界ABに絞り、次に差別化が進んでいる業界B(○イ)です。

下表では、業界A~Eの競争状況が示されている。M.ポーターの「業界の構造分析(5フォース分析)」に基づき、既存企業間の対抗度の最も低い業界を下記の解答群から選べ。ただし、他の条件は全て等しいものとする。
×ア 業界A
○イ 業界B
×ウ 業界C
×エ 業界D
×オ 業界E

競争の3つの基本戦略(ポーター)

企業が競争優位を確立するための戦略で、コストを極限まで抑えるコストリーダーシップ、独自性を打ち出す差別化、特定の市場に特化する集中戦略のいずれかを選択することが重要です。

画像:Globis学び放題
Q
「経営」R6第6問 コスト・リーダーシップ Cランク
企業が垂直統合を行う動機や理由はさまざまである。このうち、O.ウィリアムソンの取引コスト(transaction cost)理論の観点からの説明として、最も適切なものはどれか。
A

論点をやや捻っていますが、選択肢を眺めるとド定番のコスト・リーダーシップの設問になる。正解○アの意味が不明なので、イウエオを×にして消去法にします。

誤答選択肢とその訂正

○ア 相手企業との取引関係構築の際に、関係特殊的な資産への多額の投資を必要とするため。(→取引コストの説明)
×イ 自社に蓄積された余剰資金を活用し、資本効率を高める必要があるため。(→資本効率向上の説明)
×ウ 自社の企業規模を拡大し、規模の経済性を高めるため。(→規模の経済の説明)
×エ 市場の新規性が高く取引相手の企業が存在しないが、自社資源を柔軟に再配分して直接進出することができるため。(→新規市場参入の説明)
×オ 複数の事業を傘下に収めることで、範囲の経済性を高めるため。(→範囲の経済の説明)

R2第4問 コスト・リーダーシップ(規模の経済) Aランク

何度も襲ってくる誤答選択肢のボケを使って、ツッコミ力で覚えます。

企業の競争優位に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア PIMS(Profit Impact of Market Strategy)プログラムでは、市場シェアの追求と知覚される相対的な品質の追求は両立できない(→○できる)ことが、明らかにされている。
×イ 経験効果における習熟度は業界の特性に関わらず一定であるために(→○ということはなく)、累積生産量の増加に伴う単位当たり費用の変化は、いかなる業界においても同様の習熟度を係数とする式で示せる(→○示せるとはいえない)
○ウ 経験効果を利用したコスト・リーダーシップを追求する場合には、競合企業よりも多くの累積生産量を達成するために、できるだけ早い時点で参入することが有効な方策となる。
×エ 製品差別化が有効である場合には、価格が上昇しても、競合する製品への乗り換えが生じにくいことから、需要の交差弾力性は高い(→○低い)
×オ 範囲の経済は、多角化を進める要因であることから、特定の事業においてコスト・リーダーシップを追求する上でも、影響をもたらさない(→○考慮する)
R3第7問 コスト・リーダーシップ(規模の経済) Cランク

やや難しい分、正解を見てから嘘つき選択肢を読んで心底ウケる。するともう一生忘れません。

競争戦略に関する事項の説明として、最も適切なものはどれか。
×ア M.ポーター(M. Porter)によれば、競争戦略の基本は、規模の拡大による低コスト化の実現と製品差別化の同時追及(→○と集中の3点)があり、製品差別化と結びつかない低コスト化の追求は、短期的には成功を収めても、中長期的には持続的な競争戦略にはならない。
×イ ある特定の製品の生産・販売の規模を拡大することによって、生産・販売に関わるコスト、特に単位当たりコストが低下する現象は、「範囲(→○規模)の経済」と呼ばれており、コスト・リーダーシップの基盤となる。
○ウ 経験効果とは、累積生産量の増加に伴い、単位当たりコストが一定の比率で低下する現象である。この累積生産量と単位当たりコストの関係に基づくと、将来の累積生産量から単位当たりコストを事前に予測して、戦略的に価格を設定することができる。
×エ 製品差別化が実現している状況では、当該製品の顧客は代替的な製品との違いに価値を認めているために、競合製品の価格が低下しても、製品を切り換えない。したがって、このような状況では、需要の交差弾力性は大きく(→○小さく)なる。
×オ 製品ライフサイクルの初期段階で、コスト・リーダーとなるためには、大幅に価格を引き下げて、一気に市場を立ち上げるとともに、市場シェアを高める「上澄み(→○市場浸透)価格政策」が有効である。
R5第4問 コスト・リーダーシップ(規模の経済) Aランク

テキストレベル&穴埋めで過去マスでも当たる正答率Aランですが、経験曲線→参入障壁→コストリーダーシップ→価格戦略までピタリと一つにツナがる良問です。

ABC
×ア上澄み価格大きく速い
×イ上澄み価格小さく遅い
×ウ上澄み価格小さく速い
○エ浸透価格大きく速い
×オ浸透価格小さく遅い
経験曲線効果を用いた価格戦略に関する以下の記述について、空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
それまでにない全く新しい製品を発売する場合や、製品自体の存在が認識されておらず市場がなかなか拡大しない場合、製品ライフサイクルの初期段階でコストリーダーとなるためには、【A】戦略をとる必要がある。この戦略は、需要を喚起させるために思い切った低価格を設定し、ライバル企業よりも先に自社製品の生産数量および販売数量を増やすというものである。当該製品の経験曲線効果が【B】、コスト低下のペースが【C】場合、この戦略はより効果的である。

Q
「経営」R6第8問 ポーター衰退産業 Bランク
衰退業界とは、景気変動や短期的要因によるものではなく、長期にわたって販売数量そのものが下降を続けている業界のことである。M.ポーターの衰退業界の競争戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。
A

ポーター理論は、5フォース・3つの基本戦略の他にも多数乱戦(H30第5問)などがあります。深追いせず参考程度にします。

誤答選択肢とその訂正

○ア 買い手が価格に敏感でなく、かつ買い手の交渉力が小さいほど、業界の売上が縮小しても、残存者は利益を得やすい。
×イ 企業が業界内で強力なポジションを占めているほど、企業による業界の衰退予想はより悲観的(→○楽観的)になりやすい。
×ウ 急激かつ無軌道な衰退プロセスが予想されるほど、その業界の競争の激しさは減少(→○増加)する。
×エ 業界衰退期の戦略の1 つである刈り取り(→○拠点確保)戦略とは、高い利益率を生み出す特定のセグメントを見い出し、その防衛を目指す戦略である。
×オ 業界衰退の速度は、技術進歩や人口変化などの環境要因によって決まるもので、個々の企業の撤退戦略とは関係ない(→○にも影響される)。

R2第6問 差別化(価値連鎖) Cランク

当問は国語クイズ(二重否定)になっていて、解きづらくなっています。まずア~エ=A社に有利な条件4つにマル。するとオは×ライバル製品を優先→〇ライバル製品より優先、に直せます。

設計、生産、販売などの活動から構成されるバリューチェーン(価値連鎖)の中で、どのステージ(活動)を自社で行うかの決定が、その企業の垂直統合度を決める。
自社で行う活動の数が多いほど垂直統合度が高く、その数が少ないほど垂直統合度が低いとした場合、完成品メーカーA社の垂直統合度を高くする要因に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア A社が使用する素材については、仕入先が多数存在しており、どの仕入先からでも、必要な時に品質の良い素材を仕入れることができる。(→統合度が低くなる)
×イ A社が使用する部品を製造しているすべてのメーカーは、A社に納入する部品製作のために専用機械を購入し、その部品はA社以外に納入することはできない。(→統合度が低くなる)
×ウ A社の完成品を使用する企業や工場は、A社の完成品を使用できなくなると、日常業務が成り立たなくなったり、生産ラインが維持できなくなったりする。(→統合度が低くなる)
×エ A社は、完成品を作るために必要な原材料や部品を提供している会社との間で、将来起こりうるすべての事態に対してA社が不利にならないような契約を交わすことができる。(→統合度が低くなる)
〇オ A社は販売代理店を通じて製品を販売しているが、景気の回復局面ではその販売代理店はライバル会社の製品を優先して販売する。
R4第6問 差別化(価値連鎖) Bランク

これは主語ひっかけパターンと呼び、(垂直統合ではない)何の戦略の説明か=何が主語かを考えます。

ある企業では、近隣農家からブドウを仕入れて、仕入れたブドウだけを使って自社でワインを製造し、製造したワイン全量を近隣の酒販店に卸売りしている。この企業の垂直統合に当たる行動として、最も適切なものはどれか。
×ア 近隣農家からの仕入れが不安定であることの対策として、ブドウが収穫される半年前に仕入価格を決定し、その価格で買い取ることにした。(→仕入方法の説明)
×イ 販売戦略を見直し、製造したワイン全量を近隣の酒販店に販売することを止めて、製造したワインの半分を遠方の酒販店に販売することにした。(→チャネル戦略の説明)
○ウ 販売戦略を見直し、製造したワインの一部を自社で運営するWeb サイトで消費者に直接販売することにした。
×エ ワインケーキ需要の拡大を受けて、自社で製造したワインをワインケーキの製造業者に原料として販売することにした。(→B2B戦略の説明)
×オ ワイン需要が堅調なことを受けて、近隣農家からのブドウの仕入れを増やし、生産能力向上のための設備投資を行った。(→需要予測・設備投資の説明)

競争地位別戦略(コトラー)

市場における地位に基づき、リーダーは市場を牽引し、チャレンジャーはリーダーに挑み、フォロワーは安定した模倣戦略を取り、ニッチは特定市場で専門性を活かして競争します。

Q
「経営」R5再試験第4問 競争地位別戦略
業界の参入障壁が高まることが想定される状況に関する記述として、最も適切なものはどれか。
A

ポーターの基本戦略(参入障壁)とコトラーの競争地位別戦略をミックスした良問です。総合問題として仕上げにどうぞ。

誤答選択肢とその訂正

×ア インターネットの普及に伴いEC という新しい販売チャネルが生まれ、潜在的な顧客が飛躍的に増加した。(→障壁が低くなる説明)
○イ 従来よりも巨額の運転資本を必要とする新しいビジネスモデルが業界内で普及した。
×ウ 代替品の技術が大きく進化し、そのコストパフォーマンスが大きく向上した。(→障壁が低くなる説明)
×エ 誰でも利用可能なオープンな標準規格が業界内で誕生し、高品質な製品が低価格で消費者に提供可能になった。(→障壁が低くなる説明)
×オ 当該業界の提供する製品の需要が拡大し、その製品の平均的な価格が上昇した。(→障壁が低くなる説明)

R5第5問 競争地位別戦略 Bランク

5フォースの業界内競争を、今度はコトラーの競争地位別戦略で見ていく。中学入試算数レベルの表から4つの戦略を選ぶと、答えが5秒で決まる良問です。

下表では、ある市場のある年度におけるメーカー企業(企業A~D)の売上高(売上数量と売上金額)が示されている。「競争地位別戦略」に基づいた、各社のとる戦略に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア 企業A(→○企業C)は、数量シェアを増加させるために、積極的に価格を下げる。
×イ 企業Bは、製品単価が最も高く市場拡大の利益が大きいため、市場全体の拡大(→○ニッチ市場の獲得)を第一に目指す。
×ウ 企業C(→○企業A)は、製造コストを上げて製品品質を高めながら、競合からの顧客獲得を狙う。
○エ 企業Dは、最大のシェアを維持するためには、他社の行動に対して同質化を行うだけでなく、自社からのイノベーションも検討する。

今日のまとめ

Q
今日の正文化ドリルは大変役立つ。それは正しい知識を前提に残る3つの誤答選択肢のエラーを探すと、主語・目的語・述語といった国語の文章構造が自然と身に付く点だ。
A

おっと、正文化ドリルの効果はそれにとどまらない。誤答を正文化する過程において正しい語彙が備わる他に、試験委員の直筆による正しい国語が身に付くのです。

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