分析半分・提案半分(H27)から、
助言中心(H29)に大転換。
上の図は、当サイトが作成した直近5年分の設問エクセルから、レイヤー×セオリー(黄色)に加え時系列に展開したもの(緑・青色)。
黄色:レイヤー×セオリーは、確かにその通り。 緑色:設問レイヤーへの配点は、まんべんなく。 青色:要求能力は年によりガラリと変わる。 |
目立つのは、H27「分析半分・提案半分」→H29「分析1・助言3」に変化したこと。同じ試験で要求能力がこんなに変わるの? まずサンプルを見てみましょう。
第1問 (設問1) 20点 Bランク B商店街周辺の環境変化に基づき、今後のターゲットを分析する能力、提案する能力を問う問題である。 |
第1問 (設問2) 10点 Cランク B商店街周辺の今後のターゲットの特徴に基づき、誘致すべきサービス業を分析する能力、提案する能力を問う問題である。 |
第2問 20点 Cランク B商店街が実施する物産市当日の来街客のニーズを推測し、物産市の内容と連動しながら非食品小売店が採るべきマーケティング戦略を分析する能力、提案する能力を問う問題である。 |
うん、明らかにやる気がないね(汗)。さすがに周囲から注文がついたか、ここまで割り切った「趣旨」はその後出ていません。
第1問 20点 Bランク B社の強みと、競合する大型スーパーや百貨店の現状を分析する能力を問う問題である。 |
第2問 25点 Bランク データベースに登録された購買履歴や住所などを活用しながら新たな予約会を成功させる施策について、助言する能力を問う問題である。 |
第3問 30点 Dランク 地域内の需要の変化を踏まえて、中小建築業と連携しながらターゲット層の顧客生涯価値を高める施策について、助言する能力を問う問題である。 |
第4問 25点 Cランク 地域内の人口構成を踏まえて、新たなターゲット層を設定し、ターゲット層のニーズに応じた施策について、助言する能力を問う問題である。 |
え、「助言する能力」がズラリ3つも? またヤル気のなさが始まった・・。そう捉えてもよし、「いやいや、助言に一歩踏み込むことを求めたんだよ」。積極的に捉えるもよし。
でも大事なことは、H29「事例Ⅱ」は助言姿勢を明確にせず、根拠だけ抜き書きした答案は低評価。そう判断してもう走り始めたスクールがあることです。
「出題の趣旨」が採点基準?~事例Ⅱ
「事例Ⅰ」同様、「Ⅱ」でも設問レイヤー×要求能力から、解答構成要素を決めていきます。
まず試しに解いてみた。でも答えは一つじゃないな。そう感じた時に読むと役立つ記事です。
分析最優先の「Ⅰ」と異なり、「Ⅱ」では具体策の提案が加点対象。
マーケの実務は多種多様。本試験では「当てよう」より「何か教わろう」。そう割り切るくらい柔軟に。
今日のまとめ
H29「事例Ⅱ」の採点基準は、提案程度→助言重視に大きくシフト? いえ、まだそう断じるのは早計です。あの試験委員が「出題の趣旨」程度で尻尾を掴ませるとは思えません。でもね。
「出題の趣旨」は、採点結果を踏まえた後出しの感想文だな。 でもこれを受け、進んだ組は来年「助言」を解答の柱に据えるな。 |
その程度の先読みまでなら大丈夫。だって当試験、周囲が書く答案に合わせるほど、採点者もついその気になってそこに配点。そうなる可能性が高いのですから。
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