長時間勉強だけが能じゃない。
診断士合格者の学習時間目安は20h×50週=1,000時間。それはそうなのですけれど、あくまで目安であって、
- それより短時間で効率的に合格する方もいれば、
- 1,000時間以上かけて成果さっぱりな方もいる。
今日の受験体験記は、格安型通信=通勤講座を使い「1次」を200h学習で通過した、まぁくん様。では早速どうぞ。
受験体験記:効率合格。通勤講座のメリット・デメリット ~まぁくん様
1. 診断士に挑戦した理由・きっかけ
長年税理士事務所に勤務しており、税理士試験に挑戦していたが、後輩が税理士となったことと自分の年齢も踏まえ、「事務所内にもう一人税理士が増えるより、コンサルタント業務をこなせる人材となったほうが、事務所の付加価値が上がるのでは」と考え、方向転換して診断士試験へ挑戦することにした。
2. 学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数(合格年)
個人的にパソコンやネットが大好きであったため、情報関連の知識を一般常識として知っていることが多かった。試験に関する保有資格は簿記2級。税理士事務所勤務の為、得意科目は「財務・会計」である。不得意科目は「経済学・経済政策」。
1次科目別点数 (平成28年度)
「経済学・経済政策」 48点
「財務・会計」 80点
「企業経営理論」 66点
「運営管理」 59点
「経営法務」 50点
「経営情報システム」 60点
「中小企業経営・中小企業政策」63点
(計426点)
3. 学習スタイルとそのメリット・デメリット
「通勤講座」でweb学習を行っていた。2倍速の講義を1回転した後、仕事が忙しくなったため、直前期まで何もできず。試験の1月くらい前から「通勤講座」内の問題演習を繰り返し行なった。
メリットとして、通勤講座の問題集は誤回答のみ何度も繰り返し出題されるシステムとなっており、不得意部分を集中的に勉強できた事が挙げられる。過去問も同様のやり方で、過去5年分くらいの問題はすべて完答できる程度までの演習が短時間で行えた。
デメリットは、通勤講座の2次試験対策について、1次試験程に練られたメソッドがなかった事で、初年度は1次試験対策の素晴らしさからそのまま通勤講座を信じて学習を続けていたが、全く対応できずに撃沈。2回目となる今回は基本独学で対応した。
4. 2次挑戦までの受験回数、学習時間とその作り方
受験回数 1次1回 2次2回
学習時間 初年度 1次200時間程度 2次50時間?
2年目 2次322時間(スタプラにて記録分)
5. 2次挑戦までの学習法
「1次」 通勤講座のみ |
「2次」 初年度 通勤講座 |
「2次」 2年目
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6. 学習時・受験時のエピソード
TAC模試の後、1日で4科目という過酷な試験に慣れるため、過去問を使って自分で模試を行おうと計画した。
初めて図書館での模試を行う日、あいにくの台風上陸で図書館の学習室は自分を含めて3~4人。学習途中で災害警報のアラームが鳴り出し(図書館職員さんのスマホを含め全員の警報がなっていた)アナウンスもあった中、それでも集中してテストを行えたときに、これなら本番も大丈夫だと手応えを感じました。
(妻からは「警報が鳴っているのに家族の事は心配にならないの!」と大目玉でしたが)
7. これから合格を目指す方へのアドバイス
当初考えていた、事務所の将来に役立つためという目的は、4月に税理士となった後輩が独立し、私個人もクライアントからの勧誘で12月に転職する事となったため、全く的外れなものとなってしまいました。
しかしこの勉強を始めてみると、これまで苦労しても全く身につかなかった税理士の勉強と違い、非常に楽しく、すぐに実務で応用可能な内容がとても多くて、資格取得の可否に関係なく、かならず自分の職業人人生に役立つものだと感じながら続けることができました。
特に2次の学習は、社会人に必要なロジカルシンキングとは、ということを意識しながら進める必要があったため、知識を覚えるだけではなく、能力開発の面で非常に有益でした。この学習効果が得られる資格試験は「中小企業診断士」のみであり、その事に自信を持って勉強を続けていけばいつか結果が得られると思います。
受験体験記 ~まぁくん様 まとめ
「1次」って、200hで合格できるの?
結論から言うと、できます。「財務」を苦手にしない、「試験慣れ」がある等の条件付きですが。とはいえ、
誤解答のみ自動的に何度も繰り返し解ける問題集。
時間効率上、このやり方の優位性は他の資格試験でも実例があり、「通勤講座」を採用(予定)の方は自信を持って取り組めますね。
片や、2年目「2次」は、ふぞろいを重視した独学の王道パターン。「Ⅳ」の有利さを活かし、合否の結果がどう出るか。ぜひ続きが知りたい所です。
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