合格体験記

もうあの合格自慢は要らない子【筆記合格体験記第1弾:きっかわ様】

採点基準は出題側の専権事項

画像:pixiv

今年はイケると思ったがダメだった。そんな悲痛な声が全国の8割を埋めた昨日ですが、それでも1,175名は試験に受かる。

ではどうすりゃ良いかって? そりゃ①前年高得点答案に寄せたり、②特定のスクール・サークルに依存するから、③その悪目立ちが狙い撃たれる。

イマの世の中、初頭効果と終末効果。そして第一印象が重視される時代では、全国第一号の体験記が今年の議論をリードします。

では全国第一号はどんなスタイル? 札幌在住きっかわ様の筆記合格体験記をどうぞ。

もうあの合格自慢は要らない子【筆記合格体験記第1弾:きっかわ様】

1⃣診断士に挑戦した理由・きっかけ、年齢(任意)

札幌在住のきっかわ(34歳)と申します。診断士に理由は社会人としてもっと面白い事をしたかったから。でも会社を辞める勇気がないので、会社に居ながら自分の肩書を増やす方法を模索していたところ、中小企業診断士の資格を知った。過去問を見たところ、仕事に役立ちそう、と思い受験を決意した。初受験はH28のときです。

2⃣学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数(合格年)

新卒の時は印刷会社の営業だったので、工場(運営管理)のことはなんとなく知っている程度の知識はあった。また、大学が政治経済学部だったので、経済学は用語を知っている程度には身近だった。簿記や会計の知識は皆無だった。

  • 得意科目
    運営管理
  • 不得意科目
    財務会計、経営法務、中小企業政策
  • 「1次」科目別点数
H28 H29H30R1
経済○60
財務68
経営○60
運営6069
法務56
情報68
中小○63

3⃣学習スタイルとそのメリット・デメリット

学習スタイル

  • H28,H29はスタディング(当時は通勤講座)でインプット中心に勉強をしてしまった。結果、覚える量が多すぎて科目の重要なポイントがわからず、また演習時間が足りなくて不合格科目が続出した。
  • H30からアウトプット中心の学習に切り替えた。アウトプットは『TACスピ問』と『TAC過去問』、インプットは『まとめシート』と『TACポケテキ』を活用。『TACスピ問』は最低2周解いて、誤答選択肢の「どこが間違っているか」まで覚えるようにした。
  • 経済学
    これは別物。石川先生の分厚い『ミクロ経済学』『マクロ経済学』を講義動画付きで勉強するのが長い道のりだが一番の近道であった。『TACスピ問』解いて、わからないところは石川先生の本を読む、という繰り返しが、一番力をつけることが出来る方法だと思う。
  • 財務会計
    これはとにかく数を解く。『集中特訓 TAC財務会計計算問題集』は解説がわかりやすく初学者向けに適していた。この問題集の解説でも理解できないときは、ググる、をやっていた。

メリットとデメリット

  • メリット
    試験本番で「この問題、見たことある」という感覚がたくさん発生する点。平常心で試験に臨むことが出来る。
  • デメリット
    特にないが、強いて言うなら「頻出でない論点を捨てる」ことになるので、単一の科目で80点以上は取れない可能性が高いと思われる。ただ一次試験は絶対評価なので「みんな解けない問題は、自分も解けなくていい」スタンスで臨めばダメージは少ない。
  • 二次試験の学習スタイル
    これは「きゃっしい流」で取り組んだ。kindle Unlimitedを契約して電子書籍で『二次試験勉強法』を読む。第一にタイムマネジメント、第二に読み易い日本語で書くことを心がけた。

4⃣2次筆記合格までの受験回数、学習時間とその作り方

  • 1次は4回、2次は2回。学習時間は朝勉と通勤時間、昼休みを使って学習していた。
  • メリットは、家族に邪魔されず勉強ができる点。デメリットは、まとまって時間を確保できない点(この点は2次試験の80分で解く訓練を積めなかったので、制約となった)。
  • 80分をまとまって確保できなかったので、「勉強時間が5分あるなら設問解釈まで、15分あるなら与件読みまで、40分あるなら解答メモ作成まで」という細切れ時間の活用を許容した。
  • 直前期は休日にカフェで勉強することを家族に許してもらい、事例を80分で解く訓練をしていた。

5⃣2次筆記合格までの学習法

2次試験合格には書く能力が必要と考えたので、EBAの「100字トレーニング」を契約して、200%スタイルのカンファに参加した。「きれいな日本語研究会」のLINEグループに参加し継続して解くのを心がけた。iPadとアップルペンシルを購入して、いつでもどこでも手を動かすことを意識した。

6⃣学習時・試験当日のエピソード

私は未就学の男児2人を育てていて、朝の勉強中に子どもが起き出すことが多くあった
物理的に勉強が中断されてしまうので恨めしい時期もあったが、「家族を幸せにするために資格試験の勉強しているわけだし、ここでイライラしては本末転倒だな」という気持ちで毎日の学習を進めていた。

受験生の皆様におかれましては、「子どもが小さいから勉強できない」などと言い訳せず、与えられた環境でどのように勉強時間を確保できるか、習慣化できるかを楽しくトライしてみてください。

試験当日のエピソードは、自分は札幌会場で受験をした。一人に長机1台が割り当てられる座席配置だったので、広々と受験することが出来た。自分も含め、おじさんばかりなのが気になった…。

7⃣これから合格を目指す方へのアドバイス

ひどい言い方をすれば、「2次」筆記は出口のない「魔窟」
この試験は、1次試験はマークシートで暗記、反復で攻略できるし、正解できた達成感が得られてスキルアップの実感があるが、2次試験は正解がないので手ごたえがないまま不合格と受験を繰り返してしまう可能性がある。
2次試験は仲間がいた方が良い
自分が少数派なのか、なぜ周囲と同じ解答を作れなかったのか、という視点を持てるので、解答が迷走しない。そして答案を見せ合う事になるので、読みやすさを意識できるようになる

2次試験は合格率20%の相対評価だが、確率を計算すると2回受ければ合格率は36%、3回なら48%、4回なら59%、5回なら67%になる。諦めない心と、諦めにくい環境作りをして、「継続は力なり」を実現するのも、目指すべきスタイルの一つと考えます。

※筆記合格体験記ここまで※

ほう、当試験の地方×独学で、良く陥りがちなのが、インプット中心の知識偏重学習。ラスト2年でスコアが伸びるのは、「R1」易化のプラスはあれど、アウトプット(問題演習)中心への転換な。

ところが、そのノリで「2次」過去問演習バカに陥ると、その先に待つのは出口のない「魔窟」。こんな合格体験記が開口一番飛び出すのも、当試験のクジ引きたる所以です。

そうだよ。採点基準が毎年変わるから、昨年の合格自慢やノウハウはもう要らない子。そして今年の合格体験記では、この全国第一号の内容をペースセッターに、今までにないこれからに挑みます。

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