この1年をプロ野球に例えると、真夏の2日の「1次」がオールスターで、年明けに発表される「2次」当選は歓喜のビールかけ。これで来年2025年の試験をどう捉えるか、12/6~8の3日間の特集に注目です。

合格体験記

ほぼ独学で529点、最新の目の付け所が満載:「1次」合格体験記~ハイチ様

最近ヒマになったので、徒然に世相を斬ってみた by吉田兼好

『徒然草』は兼好法師による全243段からなる随筆です。内容は、人生論あり、友情論あり、思わず笑ってしまう失敗談あり、辛口の人間批評や政治批評あり、ことわざのようなキラリと光る警句あり、歴史上の人物の逸話あり…バラエティ豊かです。
出典:左大臣どっとこむ

昨日の体験記がキレイな国語の「枕草子」で、今日は世相に斬り込む「徒然草」? すると次回は世の無常を嘆く「方丈記」だな。

そうだよ。こう聞いてニヤリとする国語力(=行間を読む力)が、これからの試験合格ラインの目安に。ポカンとした方は高校国語の復習からだ。

なんだよ、「2次」の現国で手一杯なのに、古文は勘弁。

では今日のハイチ様の「1次」体験記は、①部下に仕事を任せられる余裕が出たので、②徒然に試験を受けたら、③ほぼ独学で529点のハイスコアを叩き出す。そんな見事な手際で、これからの「1次」試験対策を教えてくれます。

特に独学者には必読で、すぐ使えるヒントが沢山。ではどうぞ。

ほぼ独学で529点、最新の目の付け所が満載:「1次」合格体験記~ハイチ様

1⃣診断士に挑戦した理由・きっかけ

広告系男子、40代です。

国内大企業および所属業界、そしてサラリーマンキャリアの大きな曲がり角が見え隠れしてモヤモヤし始めた
そこで「ライフシフト」と「AI代替率0.2%」に軽々しく乗っかって、「人生100年時代」の始まりの始まりを始めるために受験を決めました。要するに、経営知識の万遍のない拡充と能力証明的称号を求めたということです。

2⃣学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目、「1次」科目別点数

知識・保有資格

  • 簿記1級、税理士簿記論(25年前)
  • 学生時代(25年前)に会計士の勉強をしていたので、うっすらと経済学と会社法

得意科目:経済、財務
不得意科目:法務、中小

科目別点数
経済:84
財務:80
企業:73
運営:79
法務:76
情報:72
中小:65
合計:529

3⃣学習スタイルとそのメリット・デメリット

通信の「診断士ゼミナール」を教材として活用した実質的独学

【メリット】
・廉価(診断士ゼミナールはスピテキ一式より安く、通信系でも最安値の一つ)
・講義動画を、通信環境がない場所でも視聴できるよう、事前にスマホにダウンロードできる。すると通信料がかからない、2倍速視聴ができるメリットが。
・テキストが手作り感満載のパワポのためメリハリがあり、暗記をしやすい。6年分の過去問の解説がついていて、理解も深まった。
・松永講師の独特の口調や言い回しが楽しく、飽きずに視聴できた。
・いつでもどこでも自分の都合やペースに合わせた学習ができる。
【デメリット】
・約10ヶ月で7教科学習という長丁場のため、全体スケジュールはTACのカリキュラムを参考にしました

4⃣一次挑戦までの受験回数、学習時間とその作り方

受験回数:1回
学習時間:600時間強(10月~8月)
時間の作り方

  • 1週間に最低25時間というノルマを自分に課し、平日の日中+終業後に2~3時間。土日に合わせて10時間~で帳尻を合わせた。
  • 自宅では集中力が切れるので、会社帰りにほぼ毎日カフェ勉を。

5⃣1次挑戦までの学習法

「中小」以外の6科目で、以下を一巡させる
①診断士ゼミナールの講義動画を2倍速で視聴
②テキストを通読
③過去問を制限時間内に解く+解答解説の読み込みを、6年分
④最後にテキストを通読
※暗記、特に公式類の暗記は避け、その公式が導かれる背景を理解する
⑤ ③の2周目をやる
テキスト類はPDFに
テキスト、過去問、問題集はすべてPDF化してiPadに入れて、Apple Pencilで学習した。コピーの手間や持ち運ぶ荷物を軽減し、省スペースでストレスがなく学習できます。
GWまでの暗記強化策
GWのLEC模試で全科目60点クリアを目指して全科目のテキストを通読。また模試の直前3日間で一気に「中小」の暗記を詰め込み。
【中小対策】
・データが古い過去問は一切手を付けない。
・診断士ゼミナールのテキストに加え、「中小経営」は「まとめシート」、「政策」は同友館の「過去問完全マスター」を併用。
・「法務」の会社法(機関)の暗記は「まとめシート」の図を使用。
5月以降の「2次」準備と7月直前期
・GWのLEC模試で「1次」通過のメドは立ったので、5~6月は過去問3周目と、診断士ゼミナールのテキストの「7回読み」を目指して学習した。
※この時期に「2次」の情報入手と参考書類を購入。
・7月に入ると、大原とTACの一次模試も受験。3周目で誤答した問題を集めて、ファイナルペーパー的なものを作り、本試験直前の2,3日にやり込んだ。
画像:amazon

6⃣学習時・試験当日のエピソード

(1)学習時

  • 7科目の範囲が広いため、最初に学習した科目を忘れてしまう不安があった。しかし、一発合格道場の「橋げた理論」を信じて、不安は感じませんでした。
  • 「7回読み」が効果的です。最初の3,4回は全体俯瞰的に深さよりスピードを重視した「眺める」感じで読むと、頭の中に地図が徐々に完成される感じに。テキストの目次を使い、大枠を意識するようにした。

(2)試験当日

  • 試験当日に向けては、数日前から睡眠時間と起床時間のコントロールを行ったほか前日は有給休暇を取得。
  • 当日はファイナルペーパーのファイナルペーパー(←何度やっても憶え切れなかった過去問5,6題)を、直前まで読んだ
  • 冷房対策を入念に行い、様々な上着を持参した。
  • 持参物で言うと、マークシート記入の効率を上げるためにシャープペンは1.3㎜のものを、消しゴムもよく消えるやつ(コクヨのリサーレ)を使用。

7⃣これから「1次」合格を目指す方へのアドバイス

❶参考書は絞った方がいい
上に挙げた以外にも参考書や白書、試験委員の著書などを購入しましたが、結局使わず、まとめノートの類も作りませんでした。この絞り込みは、散漫にならない意味で効果があったと思います。
❷締切効果とゴール逆算
試験勉強は、ゴールを設定して追い込むと効率が上がります。
①GWのLEC模試の直前1週間に全科目を通して詰め込んだ。②過去問を回転させて試験形式に慣れた。③そこからテキストに戻って足りない知識を補充する形で勉強。この3つが役立ちました。
❸手持ちスキルの個人差~学習スタイルの人それぞれ
学習方法には個人差があるとされますが、僕の場合は簿記履修済や、勤務時間の融通が利くなど、学習時間を確保しやすい有利な点がありました。
事前のスキルや学習可能時間は個人差があるので、目標スコアに応じ、やり方は人それぞれに変えていく方が良いでしょう。
❹学習時間配分と、暗記⇔理解のウェイト
・「1次」対策とは暗記⇔理解のどちら?と考え込む方もいますが、全てを理解しようと慌てるより、暗記で済む所は暗記で。それでもだめな時は「丸暗記」「語呂合わせ」を使います。
・暗記対策は繰り返しがポイントなので、学習時間に応じた暗記でスコアが伸びます。次に「理解」を深めるために過去問を使い、「なぜ間違えたのか」を確認します。すると次の解き直しで「この選択肢はこの理由で間違っている」と思い出すことで、理解が定着します。

ここは暗記、そこは理解、あそこは捨てと教えてもらえるのが通学のメリットなら、自分で取捨選択する目利きをするのが独学のメリットです。

ほう、①7回読みで大枠把握と軽めの暗記を済ませ、②興味がある所から理解に進め? そんな最新の旨い手口を徒然に教えてくれるなら、早く続きを聞きたいねっ。

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