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合格体験記

【短期合格座談会】最速合格の狙いと実際

効率化や手抜きの工夫でスト合格。

2次って国語の試験で、要は「時短」の勝負でしょ?

試験が進化したら、合格スタイルが多様化へ。つまりフルカバレッジで学習時間↑が有利とされた試験でも、学習時間をわざと抑えてスピード勝負を挑むチャレンジャーが台頭してきた(=セミフルカバレッジ)。

4択マークの「1次」なら、テキスト読むのはそこそこに、過去問回せば受かるでしょ?

ネットやSNSのそんな噂は本当か。本日のパネラー2人のスペック、スコアから、まず目を疑う様なびっくりさです。

パネラー①
そーや氏
パネラー②
kskn氏
注目→「2次」30hで合格!?「2次」150hで260点!?
スタイル独学TAC通信
1次 120h
換算455点
600h
換算483点
2次 30h
58,74,48,67=247点
150h
61,67,58,74=260点
当サイト推定576位
偏差値62
180位
偏差値68

【短期合格座談会】最速合格の狙いと実際

日時:2019年4月21日(日)18:30~20:30
場所:TV会議
パネラー: そーや氏 、kskn(きしけん)氏 司会:ふうじん

1⃣短時間学習スタイルの進め方

①自己紹介 (学習スタイル、学習時間、「1次」「2次」受験回数、スコア)

①「1次」120hの超速合格と、②通信600hの効率合格。

司会F:試験の変化につれ、従来型の長時間より、短時間・短期間の「コスパ合格」への注目が高まっています。まず合格までの学習スタイルやスコアを教えてください。

S(そーや):完全独学で、「1次」教材はTACスピテキ・スピ問・過去問を使いました。「1次」「2次」の受験回数は1回、学習時間はそれぞれ120+30の合計150hです。「1次」スコアは1科目免除の455点相当(63%)、「2次」は247点です。

K(kskn):「1次」を2回受けましたが、1年目は独学で「情報」1科目のみ合格。2年目はTAC通信に切り替え、600h学習で483点相当(1科目免除)です。「2次」の学習時間は150hで、スコアは 260点でした。

②学習時間を増やすなら、何点を目指すか

闇雲なハイスコア狙いより、実現可能な「得点計画」で

F:従来に比べ、学習時間がむしろ短い方が合格しやすくなっています。では逆に学習時間を増やしたら、ベストで何点位取れるでしょう?

S:あまり細かい暗記はしない方なので、「1次」は480点程度を狙います。「2次」は安定して240点を取った上で、「Ⅳ」は出題次第で上積みできます。

K:2次の「Ⅰ~Ⅲ」は、「1次」と違い学習時間を増やしてもスコアは伸びないので、やはり60点を安定させることを狙います。ただ「Ⅳ」は学習努力次第で60点以上にスコアが伸びます。

F:「2次」70点を狙う2年目上級生と異なり、初学の場合は60点が狙い目と言えそうです。

③「1次」試験対策の詳細

診断士を目指した理由

学習への適性と、将来的な独立志向。

S:診断士を目指した理由は2つ、①自分に向いていると思った ②現職から独立した時に人的ネットワークが役立つ魅力を感じたことです。

K:同じく2つあり、 ①自分に向いていると思った ②現職から独立できるチャンスが広がると感じたことです。特に独学1年目の「1次」不合格後は、この①②を思い出し、自分に向いているから、独立を意識して学習を続けよう。それがモチベーションになりました。

学習開始時の職務、保有資格(試験に役立つものから上位3つと、その効果)

他資格を活かす、または実務との相乗を狙う。

S:現職は金融系ソフトウェア会社の営業であり、特に財務会計ソフトを扱っています。そのため簿記1級、応用情報技術者の2資格を持っていて、特に簿記1級の原価計算・CVP分析の知識は試験に直結します。

K:現職は専門商社の営業職ですが、海外提携工場の生産管理も任されるため、製造現場にも詳しい利点がありました。保有資格はFP3級ですが、これは「法務」の民法や相続の知識で役に立つ程度でした。

F:全くのノー勉で「1次」7科目挑戦は大変なので、他資格があると有利に。これは一般に「試験慣れ」とも言われています。

「1次」の科目別学習法

超速合格者のどっきり暗記術。

S:短時間で勝負する時で全科目に共通するのは、過去問の使い方です。具体的には①出題傾向をつかみ ②本番で知らない用語を選ばないように全体をさっと眺めます。

K:独学1年目はテキストのインプットを中心に進め、結果が出ませんでした。2年目はやり方を変え、通信講義の視聴以外は問題集の演習に充て、解きこなせるレベルまで進めました。

S:科目別には独自の作戦を立て、免除の「情報」以外の6科目を、求められるスキルから①国語系(経営+財務) ②パターン暗記系(経済+運営) ③用語暗記系(法務+中小)に分けて考えました。

「経済学」は暗記で解ける?

K:え、「経済」で暗記とは、どういうことでしょう?

S:経済学部出身でミクロ・マクロの基本は知っていたので、「テストのパターンで点を取る」ことに専念しました。具体的には①ミクロ全て ②マクロのIS/LMあたりはグラフのパターンで、③マクロ諸理論は用語の暗記で正答できます。

K:私の括り方は、①数学系(経済+財務) ②ビジネス実務の知識(経営+運営) ③暗記系(法務+中小)です。暗記については、Sさんはどんなやり方でしょう?

S:フォトリーディングと言いますか、用語を「文字として捉えず」に、テキスト頁内の「配置・位置関係」で覚えていくやり方です。

F:事前知識がある方の場合、テキストの「配置・位置」を覚えておくと、4択マークの試験なら解ける。苦手科目対策として、今後注目されそうです。

「1次」の合格手応えと、「2次」に着手した時期

「1次」終了後の「2次」着手で間に合わせる、短期合格者のスピード感とは。

F: 「1・2次並行学習ブーム」と言われますが、時短・効率型スタイルの場合、「1次」合格の手応えや「2次」学習を意識するタイミングはいつ頃でしょう。

S:昨年3月に学習を始め、6月末のTAC模試で「1次」合格の手応えを感じました。具体的には初見で解いた過去問が30点だった「運営」が、模試で56点に伸び、学習の方向性が間違っていないと確認できた時です。

K:同じく、6月末のTAC模試から7月にかけてです。具体的には、過去問で60点取れる手応えが掴めたので、残り1ヵ月あれば480点程度の力はつくと感じたことです。

S:最終的に「1次」合格を確信したのは、本試験1日目4科目の終了時点でした。また、「2次」対策を意識しはじめたのは、本試験2日目3科目の終了時点です。

K:「2次」対策を意識したのは、4月末のTACチェック模試です。このとき、「Ⅰ~Ⅲ」は国語の問題として解けると感じ、後は「Ⅳ」を合格レベルに持ち上げれば良いと考えました。「2次」対策を実質スタートしたのは、8月の「1次」終了後です。

2⃣短期合格スタイルのメリット・デメリット

F:短期合格スタイルの場合、「1次」終了後の8月に「2次」対策を始めて、合格240点に間に合ってしまう。「2次」対策は後半に譲り、まず「1次」対策でのメリ・デメを教えてください。

S:平均的に良く言われる「1次」800h、「2次」200hの学習時間についてですが、全くのノー勉、初学の方であればこの目標で良いと思います。しかし予めビジネス知識や他資格経験がある方なら、この時間より短縮できます。

K:800h、200hとは、平均値でなく中央値としては意味があります。つまりだいたいそれ位やっておけば合格に届くのは確かです。でも「1次」をもっと学習したり、逆に短時間で効率的に合格を目指すかは自分で決めることなので、 結果としてその時間に落ち着くならともかく、800h、200hという数字そのものにはあまり意味がなさそうです。

S:「2次」については200hで合格できると言われますが、逆に確実合格を目指すなら、400h以上あっても良さそうです。

F:「2次」は150h、つまり週15h×10週間あれば合格実力に達するのは確かでしょう。でも150hの合格実力と、400hの確実合格力。この違いが、今後は明確になっていきそうです。

S:短期合格スタイルのメリットは、出やすい問題に注力すること、また過去問の傾向からヤマ当てが出来ることです。逆にデメリットは出題傾向が変わると失点や足切りリスクに直面するため、①少なくとも440点は目指す ②難易度がブレる科目を抱き合わせてヘッジする、などのリスク回避策が欠かせません。

K:メリットは、試験に掛けるリソース(時間や費用)を節約できること。デメリットは試験合格に特化し過ぎると、知識の定着が抜ける所です。そこで、自分のキャリアやビジネスに使う科目は深く、そうでない科目は浅くなどの、メリハリ付けが欠かせません。

3⃣前半(1次対策)まとめ

F:4択マークの「1次」は、過去問の答えだけ眺めて受かる方もいる。でもそれは単に無理ゲーでなく、5月から学習本格化する方なら参考になる。座談会前半はそんな収穫がありました。では8月「1次」を受験する方へのアドバイスをお願いします。

S:「1次」は受験校に与えられたカリキュラム通りにやれば良い、だから自分の学習進捗度合を自分で把握していない。そんな受け身のスタイルの方を多く見かけます。そこから一歩抜け出すには、自分の学習進捗度合を掴む「ポジショニング」と、目指す合格スコアまでにやることを決める「スケジューリング」が効果的です。

K:フルカバレッジで完璧を目指せる場合は良いですが、行き詰まりを感じる方はセミフルカバレッジに切り替える、割り切りがあって良いでしょう。過去問重視の学習に早めにシフトすることで、自分の向き不向きに応じた「得点設計」が出来ます。

座談会前半まとめ

最速合格狙いの方には、後半「2次」はもっと役立つ内容に。そこでびっくりしないよう、前半を軽くまとめます。

【1次】最速合格
・「1次」は従来の常識と異なる、短時間で通過できる。
・短期合格には、「王道」に限らず自分なりの勝ちパターンで。
・7科目の「1次」対策は、試験に出ない所を上手に手を抜く。
・試験に出る所に集中し、難化リスクはヘッジでカバー。
【2次】効率合格
・国語力と計算に自信があれば、「2次」対策は8月スタートで。

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ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

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