【ダブスト事例Ⅳ】キャッシュフロー3兄弟はここで見分ける

【ダブスト事例Ⅳ】キャッシュフロー3兄弟はここで見分ける

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「キャッシュフロー」に不安がある方に朗報。

「Ⅳ」で最難関といえば「キャッシュフロー」。しかも①CF計算書 ②NPV ③FCF の3兄弟が3つの章に分かれて出てくる。

ああ、もう。どうして1つにまとめてくれないの?

そんな疑問を持った方は、ぜひこちらのリンクを(著者aerozol様承諾済)。キャッシュフローがなぜ苦手になるか、どう対策するか。よくまとまっています。

中小企業診断士の一次・二次試験を制す財務攻略テク〔設備投資の経済性計算〕

ほう、ふむふむ。これは見やすくわかりやすい。では納得したら次のSTEPへ。

①CF計算書 ②NPV ③FCF(企業価値)は別論点。
本来混ぜて解いてはいけない。だからテキストは別の章。

ええ、そんな?

キャッシュフロー3兄弟の見分け方

企業経営には工夫と改善、PDCA。だから「Ⅳ」対策でも、3章に分かれた「キャッシュフロー」を1つにまとめてみたくなるのは自然です。

ところがこの3兄弟、たまたま苗字が同じ赤の他人が1人混じってます。

①CF計算書⇔②NPVは赤の他人

設備投資案を評価するにあたり、CFが用いられる。CFの計算では、設備投資によって生ずる現金収入額(CIFキャッシュインフロー)および現金支出額(COF:キャッシュアウトフロー)を見積もる。「キャッシュフロー計算書」とは基本的に異なるので、混同しないようにする必要がある。
「財務」スピテキ 2015年度版P.112

②NPV⇔③FCF(企業価値)は計算方法が違う兄弟

企業価値は(中略)、正味CFから投資等によるキャッシュアウトを控除した額である。
投資の経済性計算においては、正味CFの合計と投資額のバランスを考慮するため、基本的に投資額を控除しない。「キャッシュフロー」という概念は共通であるが、「何を求めるための基礎となるキャッシュフローなのか」によって計算方法が異なるので注意しよう。
「財務」スピテキ 2015年度版 P.154

①CF計算書
赤の他人
②NPV
③FCF(企業価値)
Bランク Sランク Bランク
制度会計 管理会計 ファイナンス
「営業CF」 「税引後CF」 「FCF」
※H24第3問では
単に「キャッシュフロー」
間接法
直接法
正しい表示が目的
税引後CF(ボックスで)
資本コストで割引きNPV
設備投資の経済性
FCF(公式利用)
WACCで割引き企業価値
企業価値の評価や最大化

3兄弟で混乱する理由と対策

会計に詳しい人なら、別論点と捉え専用の解法セオリーを当てはめ、荒稼ぎする「キャッシュフロー3兄弟」。ここで混乱する理由が、ちゃんとあります。

先に対策:NPVのCFはボックス図で求める

解法セオリー:税引後CIFボックス

解説

このボックス図は、昨日紹介したH24の第1問。緑色の税引後営業利益+減価償却費が、NPVの計算対象となるキャッシュフローです。あれでもこの定義、どこかでみたことが? そう、診断士受験者なら全員必須の「あの公式」です。

次に原因:FCFの公式は便利。でも使い過ぎ+勘違いに注意。

解説:便利さ

FCFの公式は、診断士「キャッシュフロー3兄弟」をフルカバー

FCFの公式の便利さとは、本来の企業価値算定に加え、診断士「Ⅳ」に出てくる「キャッシュフロー」の理屈を説明できる所です。

本来の役割
→③企業価値=FCF÷(WACC-成長率)
理屈説明機能
→②NPV「税引後キャッシュフロー」を説明。営業利益×(1-t)+減価償却費
→①CF計算書の表示~運転資本の増減額

解説:使い過ぎと勘違い

FCF=営業CF+投資CF?これはファイナンス専用。

ファイナンスの実務、例えばM&Aで企業価値を評価するときは、上の式では面倒なので、企業のCF計算書を取り寄せ、FCF=営業CF+投資CFでさっと計算します。

この「さっと」が曲者で、例えば2式を勝手にこう変形すると、何か足りない。

営業CF=税引後営業利益+減価償却費±運転資本の増減額

ファイナンスは素早くアバウト。会計は多少時間をかけても正確に。もともと発想にズレがあります。そのズレを放置したまま、

△企業価値の分母はFCF(=営業CF+投資CF)だったな。
ではNPVの分母は営業CFで良いな?

そう勘違いし、FCFの公式応用でNPVを解きだす方もいますが、ちょっと待て。そのやり方は不正確で間違えやすいんです。

初学者の「Ⅳ」はNPV最優先。CF計算書は後回し

CF計算書→NPVの順では苦手化。
NPV→CF計算書の順なら得意化。

キャッシュフロー3兄弟が苦手になるのは、もともと別な3論点がFCFの公式でつながってしまい、「3論点全部を得意化しないと! 」その勘違いが原因です。

特に①CF計算書⇔②NPVは赤の他人。苦手な方は①を捨て、②NPVだけ得意化する方が点が伸びます。そこで、「Ⅳ」の①CF計算書はどんな出題かを見ておきます。

出題頻度B、難易度ランダムの嫌がらせ論点
H23第1問 Cランク
→営業CFをフリーハンドで求めさせ、そこそこの難易度。
H25第2問  Eランク
→NPVの問題を装った希代の悪問。こんなの誰も解けっこない。
H28第2問  Aランク
→1次「財務」レベルの易問。満点取れて当たり前。

おや、出題頻度+正答率A~Eにすると、もしこれが「1次」なら捨て論点。

論点がごっちゃな問題に出会った時は

以下は、H28第2問の設問文です。(設問1)はCF計算書の出題、(設問2)はNPVの出題ですが、「キャッシュフロー」がごっちゃにされ、一見違いが分かりづらい。

D 社は新しい本社社屋の建設計画を進めており、社屋は用地取得の年後には完成して引き渡しを受ける予定である。以下の設問に答えよ。

(設問1)
前期と当期の財務諸表を用い、空欄に金額を記入して当期の営業活動によるキャッシュフローに関する下記の表を完成せよ。 (表は省略)

(設問2)
新しい本社社屋を建設するための投資の内訳および減価償却に関する項目は~(中略)。
以下の金額を求め、その金額をa 欄に、計算過程をb 欄に、それぞれ記入せよ。

① 土地および建物・器具備品について、投資額、6年後の売却価値およびそれぞれの当初投資時点における現在価値はいくらか。
② 新しい本社社屋を建設するための投資の意思決定に際し、新設される2店舗が営業を開始した後の税引後キャッシュフローの増加分はいくら以上と見込まれているか。

当問と解くと、(設問1)⇔(2)の数字が全くつながらない。つまり別論点が「キャッシュフロー」でごっちゃになる様に出題しています。ではこの対策を、最後のまとめで。

今日のまとめ

①CF計算書 ②NPV ③FCF(企業価値)は別論点。
本来混ぜて解いてはいけない。

NPVが苦手な時、「関連しそうなCF計算書を得意にしよう」と手を出して、両方苦手に。

それはもともと別論点の「キャッシュフロー3兄弟」を、FCF公式の一本やりで、無理につなげて理解しようとするから。

そこでね、「キャッシュフロー3兄弟」は、設問文の用語の違いで見分けます。

「営業キャッシュフロー」
→あぁ、CF計算書の問題か。解法セオリーはこれだな。
「税引後キャッシュフロー」
→あぁ、NPVの問題か。 〃。
「フリーキャッシュフロー」
→企業価値の出題頻度は低いけど、大事だから怪しいぞ。

「Ⅳ」過去問は本当にそうなっているから、ぜひお試しを。そして論点見分けて、解法セオリーを使い分け。すると「キャッシュフロー」に関しては、平均的合格者の1/5の学習時間で2倍の点が取れます。

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