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【科目学習セオリー】「運営」は暗記か理解か

前置き
Q:「運営」は暗記科目か理解科目か?

A:基本は「JIS定義」に代表される暗記科目です。ただここ2年は「得点を抑える」意図が明らかで、対策しづらくなりました。

得点を抑える」意図

①易問が2点、難問が3点配点
→これは「難問を増やさず平均点を抑える」狙いです。もし「3点問題が大事」と勘違いして学習範囲を増やすと、確実にドボン。
②計算問題の増加
→「財務」セオリーで言えば、②簡単だが時間のかかる問題です。初見問題が多く、過去問の解き方を覚える学習ではそう通用しません。
③国語の問題の増加
→「生産管理」ではJIS定義がしっかり。「勝手な言い換え」「あいまい表現」がNGで用語入れ替えが中心でしたが、「企業経営理論」的な長文選択肢も増えています。

では難化した「運営」にどう対応?

「理解しよう」「覚える範囲を増やそう」と学習時間を積み増すと、確実にドボン。

「運営」試験委員がまず教えたいのは、QCDやECRS。顧客の要求に生産時間を増やして対応したら、ただでさえここの所の人手不足。残業代がかさんで採算割れし、赤字経営に。そうじゃないよ。

学習時間は増やさない。
→理解するのは「2次」論点。残りは原則暗記で対応。
計算問題や国語の問題
→「運営」だけで対策しない。計算なら「財務」、国語なら「経営」を先に得意化し、技術の転用でコストを抑える。

ところで、「運営」の知識・理解・スコアが最も伸びるのは、全7科目の学習が一巡した今この5~6月です。

暗記学習
→「情報」「法務」「中小」の3兄弟で、暗記法をマスター。
理解学習
→「経営」「法務」の国語問題で、「要するに、とまとめる」「他人に説明する」理解法をマスター。

うん、「日本の製造業は真面目にコツコツやるから素晴らしい」。「運営」は結局そこに戻ってしまうので、対策セオリーも明確です。

【科目学習セオリー】「運営」は暗記か理解か

一発合格まとめシートの「科目別学習セオリー」。

ドリル凡例

問題点 ・・赤
原因・・黄
対策・・青

当サイトの、「要するに」の一言メモ例

テキストP.229 運営管理の学習方法

<全文引用ここから>

運営管理は、生産管理と店舗・販売管理というタイプの異なる2つの分野が範囲に含まれているため学習する範囲が広く、覚えないといけない内容も多い科目です。運営管理の学習のポイントを以下に説明します。

1⃣体験やイメージと連動させる

運営管理は範囲も広く、覚えるべきことも多い科目です。そのため、記憶を確実に定着させる工夫が必要です。

記憶を定着させる方法の一つとして、体験やイメージと連動させるという方法があります。記憶には知識の記憶である意味記憶と体験の記憶であるエピソード記憶の2種類があると言われており、体験に基づいたエピソード記憶の方が記憶に残りやすいと言われております。

通常の学習の場合、意味記憶が中心となりますが、意識してエピソード記憶も活用してみましょう。

生産管理の分野では

製造業の方は自社の工場と結び付けて自社の生産設備はどうなのか、自社の生産性向上のための取り組みはどうなのか、と考えてみるとイメージが付きやすいと思います。そして、それをもし中小企業診断士の勉強をしている勉強仲間がいれば勉強仲間に、いなければ家族などに説明してみてください。

説明する側は、人に説明することで自分のイメージをより強化できますし、説明される側も○○さんの会社はこうなっているんだ、というように説明してくれた人や説明してくれた場面と関連づけて覚えることができるため覚えやすくなります。

また、製造業にお勤めでなく、周囲にも製造業の人はいない、という方でしたら、理解しにくい部分についてはインターネットの動画を見てイメージを持つというのも文字だけでなく、イメージで思い浮かべることができるようになるため良い方法だと思います。

「生産管理」は学問というより実務。生産現場の取り組みを観察して後付けで理論化した知識なので、「理解するより使い方を知る」方が早い。実務例のエピソード記憶が有利なため、グループ学習が近道です。

店舗・販売管理の分野では

普段の生活でも消費者として身近に接しているため比較的イメージしやすいかと思います。この分野でも、買い物の時に「今日はスーパーの視察の日だ」と自分で決めて、学んだことを確認しながらスーパーを回ったり、家族と買い物に行ったときに家族に説明するなど、体験と結びつけることで記憶に残りやすくなります。

日頃の買い物経験がない方はまずいません。店舗・販売管理は誰もが得意化。

ただし「家族への説明」はほどほどに。「うちのパパは仕事そっちのけで試験勉強」を家族に強く印象付け、不合格時の撤退障壁に。

2⃣問われ方に慣れる

運営管理はここ2年、難易度が高まっており、企業経営理論のように日本語の意味が捉えにくい問題や、消去法で削っていっても最後の2択で判断に迷う問題が増え、単純に知識の暗記だけでは対応しにくくなっています

そのため、単に知識を増やすだけでなく、実際に問題を解きながら、知識がどのように問われているかを理解し、問われ方に慣れるという対策の重要性が高まっています。

そのためには、企業経営理論の対策と同様、過去問を解く際、単に選択肢を選べるというだけでなく、なぜそれを選んだのかということを説明できるまで理解を深めておくことが重要です。

<全文引用ここまで>

まとめ

難化した「事例Ⅲ」に備え、「運営」でも理解を深めよう。

その判断は正しいですが、事態はもう少し面倒で。いま出題傾向が変化した「事例Ⅲ」対策で、どの知識をどこまで理解が必要か? その答えはまだ見掛けません。

そこでまず、確実に覚える工夫をしてみる。

すると「財務」同様、「運営」の理解も後からついてくる。そんな気がしてきます。

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

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