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【はじめての法務④】ここを当てると暗記王 / 民法32マーク

なぜ診断士を目指す上で、弁護士も戸惑うような難問揃い? 暗記7科目の最後(中小除く)のトリを務めるのは、覚えた所は出ず、出た所を覚えても次には出ない「民法」です。

①もともと不慣れ

民法は法学未経験者にとって、日常とかけ離れた概念や論理が多く、前提知識ゼロからの習得が求められる。

②覚えた所が問われない

範囲が広く、学習した条文や論点がピンポイントで出ないことが多く、徒労感を感じやすい。

③覚えようにも枝葉末節

条文や判例は細かく複雑で、全体像よりも細かい例外や条件が問われるため、記憶効率が極めて悪い。

④どう対策すべきか全く不明

他科目と違ってスコアメイクのセオリーが確立されておらず、過去問演習も手応えが掴みにくい。

Notebook LMにR5~R6民法を解かせた結果。どうしても当てたい方は、AIのアシストを検討するのも良さそうです。

年度設問正答率AI解答出題領域
R520B所有権
R521D5履行(譲渡・相殺)
R517(1)A相続
R517(2)B相続
R620D×1契約(成立)
R621B1契約(成立)
R623B3契約(解除)
R624D0不法行為

債権・契約(成立・時効・解除)

難問奇問だらけの「民法」の中で、この「債権・契約」はビジネスローとも呼ばれ、本来なら取りたい領域。ところがR5再試験5マークは全て難しく、ムキになっても解けません。

契約(成立)

R2第1問 契約成立 ※R2改正民法 Cランク

覚えていなきゃ、当たりません。

令和2 年4 月1 日に施行された「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法(以下本問において「改正民法」という。)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、本問においては、附則に定める経過措置は考慮しないものとする。
×ア 改正民法においては、詐欺又は強迫による意思表示(→○判断能力を有しない人がした法律行為)は無効とすると改正された。
×イ 改正民法においては、法定利率を年5 パーセントとするとの定めは改正されなかった(→○年3%に改正された)
×ウ 改正民法においては、法律行為の要素に錯誤があった場合の意思表示は無効とするとの定めは改正されなかった(→○取り消せるように改正された)
○エ 改正民法においては、保証人が個人である根保証契約は、貸金等根保証契約に限らず、極度額を定めなければ効力を生じないものと改正された。
R2第21問 契約成立 ※R2改正民法 (1)D (2)Aランク

「定型約款」をくだらなくすると、「お互い面倒なことはやめよーぜ」。あんな小さい字で細々説明されたら、互いにやってられません。

以下の会話は、株式会社Zの代表取締役甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置は考慮しないものとする。
甲 氏:「インターネットを使ったBtoCの新しいサービスを始める予定です。そのサービスを利用してもらうに当たっては、ルールを作って、そのサービスの利用者に守ってもらいたいと考えているのですが、どのようにすればよろしいでしょうか。」
あなた:「そのルールは、定型約款に該当し得ることになります。定型約款を御社とサービス利用者との間の合意内容とするためには、サービス利用者の利益を一方的に害するような内容でないこと等を前提として、その定型取引を行うことを合意した上で、御社が【A】 。」
甲 氏:「ありがとうございます。他に対応しなければならないことはありますか。」
あなた:「一時的な通信障害が発生した場合等を除き、【B】 。」
甲 氏:「分かりました。途中でその定型約款の内容を変更しようと思ったときには、変更は可能なのでしょうか。」
あなた:「【C】 。その定型約款は慎重に作成する必要がありますので、私の知り合いの弁護士を紹介しますよ。」
甲 氏:「よろしくお願いいたします。」
(設問1 )
会話の中の空欄AとBに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
AB
○アあらかじめその定型約款を契約の内容とする旨をサービス利用者に表示していれば足ります定型取引を行うことの合意前においてサービス利用者から請求があった場合にその定型約款の内容を示さないと、定型約款は契約内容となりません
×イあらかじめその定型約款を契約の内容とする旨をサービス利用者に表示していれば足ります定型取引を行うことの合意前においてサービス利用者から請求があった場合にその定型約款の内容を示さないと、定型約款は契約内容となりません。これは、合意後に請求があった場合も同様です
×ウサービス利用者との間で定型約款を契約の内容とする旨の個別の合意をするしかありません定型取引を行うことの合意前においてサービス利用者から請求があった場合にその定型約款の内容を示さないと、定型約款は契約内容となりません
×エサービス利用者との間で定型約款を契約の内容とする旨の個別の合意をするしかありません定型取引を行うことの合意前においてサービス利用者から請求があった場合にその定型約款の内容を示さないと、定型約款は契約内容となりません。これは、合意後に請求があった場合も同様です

国語的に、×ア一択です。

(設問2 )
会話の中の空欄Cに入る記述として、最も不適切なものはどれか
×ア 定型約款の中に、民法と異なる変更要件に係る特約を規定すれば、いかなる特約であっても、当該特約に従って自由に変更ができます(→○双方に合理的な範囲で、相手の了承なく変更可)
○イ 定型約款の変更は、効力発生時期が到来するまでに周知しないと、その効力を生じないことがあります
○ウ 定型約款の変更をするときは、効力発生時期を定め、かつ、変更する旨及び変更後の内容並びにその効力発生時期を周知しなければなりません
○エ 変更がサービス利用者の一般の利益に適合するときは、個別にサービス利用者と合意をすることなく、契約の内容を変更することができます
R3第20問 契約成立 ※R2改正民法 (1)B (2)Dランク

A→買主の軽過失の度に返品されたら売主側はたまりません。B→Y社に事由があるから返品や修理するので、因→果が逆。

こちらは商法の細かい知識になるので、当てなくてOK。

以下の会話は、X株式会社の代表取締役甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。
なお、民法については「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が、商法については「民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(平成29 年法律第45 号)により改正された商法がそれぞれ適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。
甲 氏:「弊社は、卸売業者であるY社から、1,000 本の腕時計を仕入れたのですが、昨日納品された腕時計の中に、秒針が動かないものがありました。弊社は、秒針が動かない腕時計について、新しい腕時計をY社に納品し直して欲しいと思っているのですが、そのようなことは可能でしょうか。」
あなた:「はい、可能です。ただし、【A】 。」
甲 氏:「ありがとうございます。念のため確認しますが、大丈夫だと思います。」
(数日後)
甲 氏:「先日おっしゃっていた件、確認した上で問題ありませんでしたので、Y社に秒針が動かない腕時計について、新しい腕時計を納品し直して欲しいと申し入れたところ、Y社からは、修理させて欲しいという申し出がありました。そもそもこのようなことは可能なのでしょうか。」
あなた:「はい、可能です。ただし、【B】 。」
甲 氏:「なるほど、よく分かりました。」
(10 か月後)
甲 氏:「10 か月ほど前に相談させていただいた卸売業者であるY社から納品された腕時計の件で、先週、10 か月前に納品された腕時計の一部に別の不良が見つかりました。店頭で販売した腕時計について、購入者の方から、全く動かなくなるというクレームがありまして、Y社に対して、何らかの請
求はできませんでしょうか。」
あなた:「【C 】ですので、商法第526 条が直接適用されて、買主である御社に目的物の検査及び通知義務が課されます。そのため、腕時計が動かなくなるという不良が直ちに発見できないものだったとした場合、【D】 。いずれにせよ、今後は契約書を専門家に見てもらった方がいいと思いますので、よろしければ私の知り合いの弁護士を紹介しますよ。」
甲 氏:「ありがとうございます。よろしくお願いします。」
(設問1 )
会話の中の空欄AとBに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
AB
○ア秒針が動かないことが買主である御社の責めに帰すべき事由によるものである場合は、できません修理という方法が買主である御社に不相当な負担を課するものである場合は、できません
×イ秒針が動かないことが買主である御社の責めに帰すべき事由によるものである場合は、できません秒針が動かないことが売主であるY社の責めに帰すべき事由によるものである場合は、できません
×ウ秒針が動かないことが買主である御社の故意又は重過失によるものである場合は、できません。しかし、御社の軽過失によるものである場合は、できます(→○削除)修理という方法が買主である御社に不相当な負担を課するものである場合は、できません
×エ秒針が動かないことが買主である御社の故意又は重過失によるものである場合は、できません。しかし、御社の軽過失によるものである場合は、できます(→○削除)秒針が動かないことが売主であるY社の責めに帰すべき事由によるものである場合は、できません
(設問2 )
会話の中の空欄CとDに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
×→○
×ア商人間の売買まだ1 年経過していない(→○もう6 か月経過している)ので、Y社に対する請求は可能です
○イ商人間の売買もう6 か月経過しているので、Y社がその不良につき悪意でない限り、Y社に対する請求は困難です
×ウ少なくとも当事者の一方のために商行為となる行為(→○商人間の売買)まだ1 年経過していない(→○もう6 か月経過している)ので、Y社に対する請求は可能です
×エ少なくとも当事者の一方のために商行為となる行為(→○商人間の売買)もう6 か月経過しているので、Y社がその不良につき悪意でない限り、Y社に対する請求は困難です
R5再試験第18問 契約成立 ※R2改正民法(難)

正解〇イをR2改正民法として覚えていないと当たりませんが、さらに例外規定まであるのでまず解けない。リンク先を眺めれば、×アウエを含めてスルーで良いとわかります。

代理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 商行為の代理人が本人のためにすることを示さないで意思表示をした場合において、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、本人に対してその効力を生じない(→○生ずる(第504条))
〇イ 制限行為能力者が民法上の任意代理人として行った意思表示は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。
×ウ 民法上の委任による代理人は、本人の許諾を得たとき(→○本人の許諾を得たとき、またはやむを得ない事由があるとき(第104条))でなければ、復代理人を選任することはできない。
×エ 民法上の無権代理の相手方が催告権を行使した場合において、本人が期間内に確答をしないときは、追認した(→○追認を拒絶した(第114条))ものとみなされる。
R6第20問 契約成立 Dランク

当問はAIが誤答しました。よく調べると×イエは但書きレベルの誤答ひっかけであり、安心して暗記不要と分かります。

民法が定める売買契約の契約不適合責任に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 売主が種類または品質に関して売買契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合、買主は、追完請求、損害賠償請求および契約の解除をすることができるが、代金の減額請求については、民法に明文の規定はない(→○で規程されている(第563条))
×イ 買主が売買の目的物の数量に関して売主の契約不適合責任を追及する場合、買主は、その不適合を知った時から1 年以内に、(追加:売主が引渡しの時にその不適合を知っていた場合を除き)その旨を売主に通知しなければならない。
○ウ 引き渡された目的物が種類、品質または数量に関して売買契約の内容に適合しない場合について、売主が契約不適合責任を負わない旨の特約も可能であるが、かかる特約が存在する場合であっても、売主が知りながら告げなかった事実については責任を免れることができない。
×エ 引き渡された目的物が種類、品質または数量に関して売買契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、履行の追完を請求することができるが、売主は、買主が請求した(→○に対する)追完方法が売主(→○買主)に不相当な負担を課するものである(→○ない)ときは、買主が請求した方法と異なる方法により履行の追完をすることができる。
R6第21問 契約成立 Bランク

売買契約における手付に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 手付が違約手付の趣旨で交付された場合、証約手付の性質はない(→○を持つ)
×イ 手付が解約手付の効力を有する場合、売主は、買主に対し、口頭により手付の倍額を償還する旨を告げその受領を催告(→○て実行)することにより、売買契約を解除することができる。
○ウ 手付が解約手付の効力を有する場合、買主はその手付を放棄し、契約の解除をすることができるが、売主が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
×エ 手付が損害賠償額の予定としての効力を有する場合、解約手付の効力を有することはない(→削除)
R6第24問 不法行為(そもそも契約が成立しない) Dランク

不法行為とは、社会通念上、行ってはいけない契約のこと。不法行為が含まれる契約は成立しない=なかったことになります。

民法上の不法行為に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 慰謝料請求権は、身体または自由が侵害された場合には認められるが、財産権または名誉が侵害された場合には認められない(→○にも認められる)
×イ 被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を加えた場合において、使用者が当該第三者に対して使用者責任を負うときは、被用者は当該第三者に対して不法行為責任を負わない(→○使用者と共同で不法行為責任を負う)
○ウ 不法行為に基づく損害賠償債務は、被害者による催告を要することなく、当然に遅滞に陥る。
×エ 不法行為に基づく損害賠償請求権は、不法行為の時から10年間(→○20年間)行使しないときは、時効によって消滅する。

契約(時効・解除)

R2第18問 時効 Dランク

2020年改正民法に関する出題です。再出題はないので、時効の年数は丸暗記せず、5年が基本と覚えればOK。

時効に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成 29 年法律第 44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。
×ア 飲食店の飲食料に係る債権は、 1 年間(→○5年間)行使しないときは、消滅する。
○イ 債権について催告がなされ、その後本来の時効期間が経過し、時効の完成が猶予されている間に、当該債権についての協議を行うことの合意が書面でされても、それに基づく時効の完成猶予の効力は生じない。
×ウ 債権は、時効の完成猶予や更新がなければ、債権者が権利を行使することができることを知った時から 10 年間(→○5年間)行使しないときに初めて時効によって消滅する。
×エ 天災のため時効の更新をするための手続を行うことができないときには、その障害が消滅した時から 2 週間(→○3か月(民法161条))を経過して初めて時効は完成する。
R4第18問 時効 Cランク

やはり時効の年数の暗記は不要。当問は×イがなんとなくおかしいとバツをつければ十分です。

時効に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。
×ア 共同相続人に対する相続回復の請求権は、時効の完成猶予や更新がなければ、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から3 年間(→○5年間)行使しないときは、時効によって消滅する。
×イ 時効期間を延長する特約も、短縮する特約も、有効(→○延長する特約は無効で、短縮する特約は有効)である。
×ウ 人の身体の侵害による損害賠償請求権は、時効の完成猶予や更新がなければ、権利を行使することができる時から10 年間(→○20年間)行使しないときは、時効によって消滅する。
○エ 人の身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、時効の完成猶予や更新がなければ、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から5 年間行使しないときは、時効によって消滅する。
R5再試験第20問 時効 ※難

〇エ即時取得とは、「買ったら俺のもの」ですが、不動産については登記が必要なので正解。宅建でも取らない限り知らない筈、かつ診断士が判例まで覚える意味はないので、間違えてから覚えればOK。

民法上の時効取得及び即時取得に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 所持品預り所から他人のカバンを間違って受け取った場合でも、即時取得は成立する(→○しない(第193条例外規定))
×イ 占有開始の時に善意かつ無過失であったとしても、その後、悪意になった場合には、所有権の10 年の取得時効は成立しない(→○せず、20年の取得時効になる。(第162条))
×ウ 被相続人が他主占有をしてきた目的物につき、相続人が承継した占有が相続を機縁として相続人の自主占有になり、取得時効が成立することはない(→○がある(第185条、最高裁判例))
〇エ 不動産は、即時取得の対象とならない。
R2第19問 解除 ※改正民法 Bランク

解説は以下のリンクで。

詐害行為取消権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置は考慮しないものとする。
×ア 債権者による詐害行為取消請求が認められるには、被保全債権そのものが詐害行為より前に発生していなければならず(→○ならなかったが)、その発生原因となる事実のみが詐害行為より前に発生している場合に認められることはない(→○認めることとした)
×イ 債権者は、詐害行為によって利益を受けた者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しをすることはできるが、その行為によって利益を受けた者に移転した財産の返還を請求することはできない(→○できる)
×ウ 債務者が、その有する不動産を処分した場合であっても、当該不動産を譲り受けた者から当該不動産の時価相当の対価を取得していれば、債権者による詐害行為取消請求が認められることはない(→○原則ない(一部例外あり))
○エ 詐害行為の目的である財産が可分であり、かつ、その価額が被保全債権の額を超過するときは、債権者は、被保全債権の額の限度においてのみ詐害行為の取消しを請求することができる。
R3第19問 解除 ※改正民法 Cランク

改正論点もどんどん細かくなり、本番中にバツをつけるのは困難。鉛筆コロコロします。

民法の定める解除に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。
×ア 契約の性質により、特定の日時に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したときでも、催告をしなければ(→○しなくても)、契約の解除は認められない(→○認められる)
×イ 債権者が履行を催告した時における不履行の程度が軽微といえないのであれば、その後催告期間中に債務者が債務の一部を履行したため、催告期間が経過した時になお残る不履行が軽微である場合でも(→○では)、契約の解除は認められる(→○認められる)
○ウ 債務の不履行が債権者のみの責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、相当の期間を定めてその履行を催告したとしても、契約の解除は認められない。
×エ 債務の不履行につき、債務者と債権者のいずれにも(→○債務者に)帰責事由がないときは、債務の全部の履行が不能である場合でも、債権者による契約の解除は認められない。
R5再試験第23問 解除 ※難

契約(債権債務)関係の整理が大変ですが、国語の常識で〇ウななんとか選べる。細かすぎる×アイエはいずれも暗記不要です。

民法が定める解除に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 解除権を有する者がその解除権を有することを知らなかった場合でも、過失によって契約の目的物を返還することができなくなったときは、解除権は、消滅する(→○しない(第548条但書))
×イ 債務者がその債務を履行しない場合において、債権者が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときでも(→○を除き(第541条))、債権者は、契約の解除をすることができる。
〇ウ 債務の全部の履行が不能である場合でも、当該履行不能が債権者のみの責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、契約の解除をすることができない。
×エ 当事者の一方がその解除権を行使したときは、第三者の権利を害するとしても(→○害さない限り(第545条))、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負い、当該第三者も同様の義務を負う。
R6第23問 契約解除 Bランク

論点上は民法・契約解除になりますが、消費者保護法は出題されると当てやすいサービス問題になるので、ここの知識は覚えます。

消費者契約法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 事業者の軽過失に起因する債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する消費者契約の条項は、消費者契約法上、有効(→○無効)である。
○イ 事業者の債務不履行により生じた消費者の解除権につき、当該事業者にその解除権の有無を決定する権限を付与する消費者契約の条項は、消費者契約法により無効となる。
×ウ 事業者の重過失に起因する債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除する消費者契約の条項は、消費者契約法上、有効(→○無効)である。
×エ 消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、または違約金を定める消費者契約の条項は、その全体(→○不当に高額な部分)が消費者契約法により無効となる。

典型契約

R2第22問 典型契約(請負)※改正民法 Cランク

細かすぎる×イは暗記不要。

請負又は委任に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。
○ア 委任において、受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない。
×イ 請負人が品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡した場合、注文者は、その引渡しを受けた時(→○その不適合を知った時(難))から1 年以内に当該不適合を請負人に通知しない限り、注文者が当該不適合を無過失で知らなかった場合でも、当該不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることはできない。
×ウ 不可抗力によって委任事務の履行をすることができなくなったときは、受任者は、既にした履行の割合に応じた報酬さえも請求することはできない(→○を請求できる)
×エ 不可抗力によって仕事を完成することができなくなった場合において、仕事内容が可分であり、注文者が既履行部分の給付によって利益を受けるときでも、請負人は、当該利益の割合に応じた報酬さえも請求することはできない(→○を請求できる)
R3第2問 典型契約(消費貸借)※改正民法 Bランク

当問もR2改正論点ですが、国語の常識で○イ一択です。

民法が定める消費貸借に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。
×ア 金銭の消費貸借契約がその内容を記録した電磁的記録によってなされたとしても、その消費貸借は、諾成的消費貸借契約としての効力を有することはない(→○(削除) ※否定→肯定)
○イ 書面により金銭の消費貸借契約を締結した場合、貸主から金銭を受け取る前に借主が破産手続開始の決定を受けたときは、当該消費貸借は、その効力を失う。
×ウ 書面により金銭の消費貸借契約を締結した場合、借主は、貸主から金銭を受け取る前であっても、当該契約を解除することはできない(→○できる)
×エ 書面により金銭の消費貸借契約を締結した場合、当該契約書に返還時期を定めたときは、借主は、当該返還時期まで、金銭を返還することはできない(→○できる)
R5再試験第24問 典型契約(賃貸借) ※改正民法

なんとなく〇エは選びたい。

民法上の不動産の賃貸借及び転貸借に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、借地借家法その他の特別法の適用はないものとする。
×ア 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を賃借人の債務不履行により解除したことをもって、転借人に対抗することができない(→○できる(第613条但書))
×イ 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、転借人は、転貸借に基づく債務の範囲内であれば、特約がなくとも、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を超えて(→○限度として(第613条))、賃貸人に対して直接履行する義務を負う。
×ウ 不動産の譲渡人が賃貸人であるときは、その賃貸人たる地位は、譲渡人と譲受人が合意したとしても、賃借人の承諾を得ない限り(→○得なくても)、譲受人に移転しない(→○する)
〇エ 不動産の賃貸借を登記すれば、賃借人は、対象不動産の譲受人に賃貸借を対抗することができる。

①b契約(履行)

譲渡・相殺

R3第18問 譲渡 (1)D (2)Bランク

×エの過失⇔重過失は語感で落とせる。×アイの証明書通知不要は難知識なので、イウの2択に絞れば可。

(設問2)は先取特権と呼び、担保物件の一種として優先して弁済を受けることを指します。

【甲氏】
弊社の製造するタオルにつき、卸売業者であるY社との間で売買契約を締結しようと考えているのですが、Y社の資力に不安があり、何かあったときに売掛金を回収できるようにしておきたいです。とりあえずY社の代表取締役の乙氏に連帯保証人となってもらうことを考えていますが、他に何か良い手段はありますか。

【あなた】
例えば、Y社の第三者に対する複数の債権に対し、まとめて担保を設定する集合債権譲渡担保というものがあります。これは、担保目的で集合債権譲渡契約を締結するものです。そして、【A】。

そういった制度があるのですね。Y社の第三者に対する売掛金債権を対象とした場合、預金債権のように譲渡が禁止されている売掛金債権であっても、何かあったときに、当該第三者に対する請求ができるのでしょうか。

譲渡が禁止されている売掛金債権については、当該第三者が債務を履行しない場合において、御社が当該第三者に対し、相当の期間を定めてY社への履行の催告をし、その期間内に履行がないとき等は除き、【B 】。

なるほど。他には何か良い手段はありますか。Y社と何らかの合意をしない限り、担保は成立しないのでしょうか。

Y社と合意をしなかったとしても、御社がY社にタオルを引き渡し、所有権も移転した場合において、当該タオルに先取特権という権利が成立し、当該タオルを競売することができます。

当該タオルがY社から小売業者に売られてしまった場合には、どうしようもないのでしょうか。

【C】 。なお、【D】。

ありがとうございます。どうすべきか難しいですね。

以下の会話は、X株式会社の代表取締役甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置は考慮しないものとする。
(設問1 )
会話の中の空欄AとBに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
AB
×ア債権譲渡登記をし、債務者に登記事項証明書を交付して通知をして初めて(→○(削除) ※証明書による通知不要(難))、第三者対抗要件を具備することができます御社が、その禁止に係る特約が締結されたことを知っていた場合には、請求できません
×イ債権譲渡登記をし、債務者に登記事項証明書を交付して通知をして初めて(→○(削除) ※証明書による通知不要(難))、第三者対抗要件を具備することができます御社が、その禁止に係る特約が締結されたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった場合には、請求できません
○ウ債権譲渡登記をすることで、第三者対抗要件を具備することができます御社が、その禁止に係る特約が締結されたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった場合には、請求できません
×エ債権譲渡登記をすることで、第三者対抗要件を具備することができます御社が、その禁止に係る特約が締結されたことを知り、又は過失(→○重過失)によって知らなかった場合には、請求できません

(設問2 )
会話の中の空欄CとDに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

CD
×ア小売業者に売られた当該タオルの代金債権を差し押さえることができますY社への当該タオルの代金の支払いの前に、御社又は他の一般債権者による差押えがなくとも、支払いの後に(→○前に)、御社又は他の一般債権者による差押えがあれば可能です
○イ小売業者に売られた当該タオルの代金債権を差し押さえることができますY社への当該タオルの代金の支払いの前に、御社又は他の一般債権者による差押えが必要になります
×ウ小売業者に売られた当該タオルを競売する(→○代金債権を差し押さえる)ことができますY社への当該タオルの代金の支払いの前に、御社又は他の一般債権者による差押えがなくとも、支払いの後に(→○前に)、御社又は他の一般債権者による差押えがあれば可能です
×エ小売業者に売られた当該タオルを競売する(→○代金債権を差し押さえる)ことができますY社への当該タオルの代金の支払いの前に、御社又は他の一般債権者による差押えが必要になります
R5再試験第22問 譲渡 ※難

正解〇アですが、そんな細かい所は知らなくてよいので、×イウエにバツをつける練習問題にする。いずれも暗記不要であり、学術研究ではないので判例など不要とわかります。

民法が定める債権譲渡に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〇ア 債権が二重に譲渡された場合、譲受人相互の間の優劣は、通知又は承諾に付された確定日付の先後によって定められるのではなく、確定日付のある通知が債務者に到達した日時又は確定日付のある債務者の承諾の日時の先後によって決せられる。
×イ 債権の譲渡は、譲渡人が債務者に確定日付のある証書によって通知をし、又は債務者が確定日付のある証書によって承諾をしなければ、債務者(→○債務者以外の第三者(第467条))に対抗することができない。
×ウ 債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生していることを要する(→○要しない(第466条))
×エ 被差押債権の債務者(→○第三債務者(第505条、最高裁判例))は、同債権の債権者に対して反対債権を有していた場合、反対債権の弁済期が被差押債権の弁済期よりも先に到来するときに限って相殺することができる。
R4第20問 相殺 Cランク

相殺という手段があると知ればよく、そのできる・できないを覚える必要はなし。パスです。

相殺に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。
×ア 債権が差押えを禁じたものである場合でも、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができる(→○できない)
×イ 差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え前に取得した債務者に対する債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできない(→○できる)
×ウ 相殺の意思表示には期限を付することはできないが、条件を付することはできる(→○もできない)
○エ 二人が互いに相手方に対し同種の目的を有する債務を負担する場合で、自働債権が弁済期にあれば、受働債権の弁済期が到来していなくとも、期限の利益を放棄することで、相殺することができる。
R5第21問 相殺 Dランク

相殺の難問出題が続きますが、当問を解くことで「自働債権⇔受働債権の違い」がわかれば良いと納得できます。

 相殺に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。
×ア 差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え前から有していた差押債務者に対する債権を自働債権とする相殺をもって差押債権者に対抗することができない(→○できる(第511条))
〇イ 相殺の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。
×ウ 不法行為から生じた債権を自働債権(→○受動債権(第509条))として相殺することはできない。
×エ 弁済期が到来していない債権の債務者は、その債権を受働債権(→○自働債権(第505条))として相殺することができない。

保証

R2第20問 保証※改正民法 Cランク

細かすぎるので無視。

事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29 年法律第44 号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとする。
○ア 個人事業主の配偶者であって、当該事業に現に従事していない者が、主たる債務者である当該個人事業主の保証人になろうとする場合、保証債務を履行する意思を公正証書により表示する必要がある。
×イ 自然人が保証人となる場合、保証契約の締結の日前14 日(→○一箇月)以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。
×ウ 主たる債務者が法人である場合のその取締役(→○取締役等以外)が保証人になろうとする場合、保証債務を履行する意思を公正証書により表示する必要がある。
×エ 法人が保証人となる場合には、保証契約は書面で行う必要はない(→○ある)
R4第19問 保証 Dランク

細かすぎるので無視。

保証に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。
×ア 事業のために負担した借入金を主たる債務とし、法人(→○個人)を保証人とする保証契約は、その契約に先立ち、その締結の日前1 か月以内に作成された公正証書で当該法人が保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。
○イ 主たる債務者が死亡して相続人が限定承認した場合でも、保証人は主たる債務の全額について保証債務を履行しなければならない。
×ウ 保証契約がインターネットを利用した電子商取引等において、電磁的記録によってされただけでは有効とはならず(→○有効となり)、電子署名が付される必要がある(→○はない)
×エ 保証契約締結後、主たる債務者が保証人の承諾なく、主たる債務の債務額を増額する合意をした場合、保証債務の債務額も増額される(→○は増額されない)
R5再試験第21問 保証 ※やや難

〇エを選べればラッキーですが、他の難問に比べ、×アイウもなんとなくバツにはできそう。

民法が定める保証に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 主債務者が債権者に対して解除権を有する場合でも、主債務者が解除権を行使しない限り(→○その債務を免れる限度において(第457条))、保証人は債権者に対して債務の履行を拒むことができない(→○できる)
×イ 主債務者が債務を承認した場合には、主債務の時効が更新するが、保証債務の時効は更新しない(→○も更新される(第457条))
×ウ 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その効力を生じない(→○生じる)
〇エ 連帯保証人が債務を承認した場合には、連帯保証債務の時効は更新するが、主債務の時効は更新しない。

②物権

R2第17問 所有権(相隣関係) Cランク

暗記不要です。

民法に定める相隣関係に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、公法的規制は考慮せず、別段の慣習はないものとする。
×ア 導水管を埋め、又は溝を掘るには、境界線からその深さと同一以上(→○1/2以上)の距離を保たなければならない。
×イ 分割によって公道に通じない土地が生じたときは、その土地の所有者は、公道に至るために、その土地を囲んでいる全ての土地のうち損害が最も少ない場所を通行しなければならない(→○することができる)
×ウ 屋根を隣地との境界線を越えて隣地に出す場合は違法であるが、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根を設けること適法(→○違法)である。
○エ 隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切らせることができるにとどまるが、隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、自らその根を切ることができる。
R5第20問 所有権(共有) Bランク

どちらかと言えば知財の知識で解けますが、不動産が出てくるので民法に分類しました。これは当てたい。

共有に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。
×ア 意匠権の各共有者は、その登録意匠をその持分に応じて実施をすることができる(→○できない)
×イ 商標権の各共有者は、他の共有者の同意を得なくてもその持分を譲渡することができる(→○できない)
〇ウ 著作権の各共有者は、自ら複製等の著作権の利用をする場合でも、他の共有者全員の同意が必要である。
×エ 不動産の各共有者は、共有物の全部について、自己の持分に関係なく使用をすることができる(→○できない)

④相続

ごくたまに常識で当たる以外は、問題を見るのも嫌になる「相続」。多数出題された年は「周囲も無理だね?」と割り切って、知財や会社法を先に当てます。

これらの難問の解説はスキップし、正答率ABランクに絞って解きましょう。
R3第7問 (1)D (2)Cランク
R4第22問 Dランク

R2第4問 相続 Aランク

難問だらけの相続ですが、〇ウの死亡後3か月以内はテキスト知識として押さえる。×アイは参考程度とし、暗記不要です。

民法においては、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をする「限定承認」が定められている。この限定承認に関する記述として、最も適切なものはどれか。
なお、本問においては、法定単純承認事由は発生しておらず、また、相続放棄者、相続廃除者、相続欠格者はおらず、遺産分割協議は成立していないものとする。
×ア 限定承認者は、限定承認に関する公告期間の満了前であっても(→○であれば)、主要な相続債権者及び遺贈者に対しては一切弁済を拒むことはできず(→○ができる)これらの者から請求があれば、相続財産を超える部分についても、その全額を弁済しなければならない(→削除)
×イ 限定承認者は、限定承認をしたあと 1 年以内であれば(→削除)、その理由を問わず、撤回することができる(→○できない)
〇ウ 限定承認は、家庭裁判所において伸長がなされない限り、自己のために相続の開始があったことを知った時から 3 か月以内にしなければならない。
×エ 限定承認は、相続人が数人あるときであっても、共同相続人のうち一人が単独で行わなければならず、共同相続人の全員が共同(→下線部あべこべ)して行うことはできない。
R4第21問 相続 Bランク

相続は難問続きとわかっていますが、当問は正答率Bなので、がんばって解いてみます。Eは相続放棄をしているので子のKはゼロ。するとX死亡時にまだ生まれていないLも相続できると決まります。

被相続人Xが死亡し、相続が生じた。AはXの配偶者である。B、C、E及びGはA及びXの子である。DはCの配偶者であり、I及びJはC及びDの子である。FはEの配偶者であり、KはE及びFの子である。HはGの配偶者であり、GとHとの間には胎児Lがおり、胎児LはX死亡後に生きて生まれた。A、C及びGはX死亡以前に死亡していた(下図参照)。
EはXの相続について相続放棄をしたが、それ以外の相続人は承認した。
この場合、Xの相続財産について、それぞれの相続人が相続する割合として、最も適切なものはどれか。
なお、遺言はなく、遺産分割協議も整っておらず、相続人はいずれも廃除されていないものとし、寄与分及び特別受益についても考慮しないものとする。
BIJKL
×ア1/31/61/61/3-
〇イ1/31/61/6-1/3
×ウ1/41/41/4-1/4
×エ1/41/81/8141/4
R5第17問 相続 ※会話 (1)A (2)Bランク

相続の過去問を眺めておけば、(設問1)〇ア遺留分は正答率Aです。

以下は、中小企業診断士であるあなたと、X株式会社の代表取締役甲氏との会話である。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。なお、甲氏には、長男、次男、長女の3 人の子ども(いずれも嫡出子)がいる。
あなた:「原則として、ご自身の財産をどのように処分するのも自由ですが、民法は、遺族の生活の安定や最低限度の相続人間の平等を確保するために、一定の相続人のために法律上必ず留保されなければならない遺産の一定割合を定めております。この制度を【 】といい、生前贈与や遺言の内容によっては、株式や事業用資産を承継したご次男が、他の相続人の【 】を侵害したとして、その侵害額に相当する金銭の支払を請求される可能性があります。場合によっては、承継した株式や事業用資産を売却せざるをえない事態もありえますので、注意が必要です。」
甲 氏:「将来もめずにうまく会社を引き継ぐ方法はないですか。」
あなた:「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律、いわゆる経営承継円滑化法に、民法の特例が設けられています。先代経営者から後継者に贈与等された自社株式について、一定の要件を満たしていることを条件に、【 】の算定の基礎となる相続財産から除外するなどの取り決めが可能です。これにより、後継者が確実に自社株式を承継することができます。必要があれば、知り合いの弁護士を紹介します。」
(設問1 )
 会話の中の空欄に入る用語として、最も適切なものはどれか。
〇ア 遺留分
×イ 寄与分
×ウ 指定相続分
×エ 法定相続分

相続時の経営承継円滑化法は、一応テキスト知識です。×アイエは細かくなるので、ムキにならず程々に。

(設問2 )
 会話の中の下線部について、経営承継円滑化法における民法の特例に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 経営承継円滑化法における民法の特例を受けることができるのは、中小企業者のみで(→○に限らず)、個人事業主の場合は、この特例を受けることはできない(→○ができる)
×イ 経営承継円滑化法における民法の特例を受けるためには、会社の先代経営者からの贈与等により株式を取得したことにより、後継者は会社の議決権の3 分の1(→○過半数) を保有していれば足りる。
〇ウ 経営承継円滑化法における民法の特例を受けるためには、経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可の双方が必要である。
×エ 経営承継円滑化法における民法の特例を受けるためには、推定相続人全員の合意までは求められておらず、過半数の合意で足りる(→○が求められている)
R5再試験第6問 相続

当問は、「経営承継円滑化法」と断っておきながら、×イウは単純な民法知識の出題です。×エの除外合意+固定合意だけ覚えます。

 民法及び中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律が定める遺留分に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〇ア 共同相続人の1 人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。
×イ 相続人が被相続人の配偶者と被相続人の弟の2 名である場合、その弟の遺留分の額は、遺留分を算出するための財産の価額に3 分の1 (→○2分の1)を乗じた額となる。
×ウ 相続人に対してなされた生前贈与は、相続開始の6 カ月(→○1年)前以内になされたものに限り、遺留分を算出するための財産の価額に含まれ、それ以前になされた相続人に対する生前贈与が遺留分を算出するための財産の価額に含まれることはない。
×エ 「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づく遺留分に関する民法の特例である除外合意(→○固定合意)とは、会社事業の後継者が経営者(旧代表者)から贈与等により取得した自社株式等について、遺留分の計算に算入すべき価額を合意時の価額に固定する合意をいう。
R5再試験第25問 相続

こちらは当試験特有の重箱の隅なヘンテコ知識でなく、正解〇ウは一般常識クイズ。×イエは豆知識レベルで暗記不要です。

民法が定める遺言に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 遺言は、2 人以上の者が同一の証書ですることができる(→○はできない(共同遺言の禁止))
×イ 自筆証書によって遺言をする場合、これと一体のものとして相続財産目録を添付する場合、その目録については、他人に依頼してパソコンで作成したものとすることはできるが、その目録を両面印刷で行ったときは、少なくともその片面(→○両面)に署名し、印を押さなければならない。
〇ウ 撤回された遺言は、その撤回の行為が取り消されたときであっても、その遺言の効力を回復しないが、その撤回の行為が錯誤、詐欺又は強迫による場合には、遺言の効力を回復する。
×エ 未成年者であっても15 歳に達していれば、法定代理人の同意がなくても遺言ができるが、同意なくしてなし得る遺言は、単に権利を得、又は義務を免れる行為に限定される(→削除 ※法定代理人が要るのは契約であり、遺言には不要)

今日のまとめ

Q
人類には上には上がいて、難問知識の上には上がある。ここでまとめて解いて、Notebook LMに解説させることで、「民法」がトンデモなく難しいとわかる。
A

登山家がエベレストを目指すように、難しいものに難しく挑むことも価値がある。しかし特に覚えず鉛筆を転がしても、スコアはそう変わらない割り切りも、時に求められる試験です。

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