スクール解答と見比べ、今日もモヤモヤ。
10月の80分×4本マッチから1ヵ月以上経ってもまだモヤモヤし、後一週間もあると思うとちょっとイライラ。今日はそんなあなたへの朗報からです。
- スクール・サークル=師弟/先輩後輩のタテ関係を200%中抜き。同期受験者のヨコつながりコミュニティへようこそ
- ①合格者以上だけが知る何かは、受験側には知らされない。
②そこで12/6合格発表前に、受験同期のヨコでつながる。
③来年は受験同期の中の合格者から、そっと情報をヨコ流し。
④都合の悪いことを隠すスクール・サークルの中抜きが完了。
そうか、合格発表で上下の差が開く前に、最新合格者(候補)と対等でつながろう。だから11/30(土)が受付締切に。
そうだよ。そしてコミュニティ内で「学び合う」レベルの目安はこの位。【受験同期のベスト解答】のラストは、あの教育的な超良問のR1「事例Ⅲ」です。
80分で終わる解き方【受験同期のベスト解答(Ⅲ)】
Contents
1⃣R1「Ⅲ」は教育的な超良問
2⃣設問分析(難易度、レイヤー、期待得点)
3⃣ベスト答案(改善前→改善後)
+改善前答案とそのギャップ分析
1⃣R1「Ⅲ」は教育的な超良問
この図は「事例Ⅲ」で問われる知識のレイヤーですが、「Ⅲ」の題意は「誰でもできる標準作業」であり、かつ「標準時間内に終わる」設定です。
分かった。①答えが合わない ②時間内に終わらないのは、勉強の仕方のどこかに問題ありだねっ。
20人に1人だけど、模範解答みたいな答案を書く奴がいる。毎年スベるベテと何が違うの?
そりゃ最初の設計図から違う。ベテ受け狙いで「知識抜きの国語読み」をネットに書くAASには、160分掛けても解けない難問だったな。
2⃣設問分析(難易度、レイヤー、期待得点)
設計図?そういえば、第2問→第3問(設問2)にかけて、事業戦略→レイアウト→生産統制(日程・調達・工数)までキレイに並んでいるねっ。
ふむ、「新工場の在り方」にはビビったが、教科書通りってのはこのことか↓。
そうだよ。 今年の「Ⅲ」は難問だけど、出題側が用意した設計図に従えば、合格答案は80分で十分書ける。そこを【受験同期チーム】によるベスト解答で、わかりやすく、具体的に見ていきます。
第1問 SWOT、過去、難易度B、期待得点15点
「事例Ⅱ」と同じSWOT問題ですが、こちらは点差が開きます。1.5倍に盛られる前の再現答案を見比べると、差がつく理由は一目瞭然でした。
【ベスト答案】
強みは、①熱処理加工について有資格者を中心に特殊な技術を蓄積し、②設計から機械加工まで前工程を内製化し、③汎用機械加工機を扱う技能を持ち受注生産に対応できる点。
第1問は「Ⅲ」定番のSWOT問題に。与件文の「強み」にピンとくれば良いので、外した方は過去問の強みパターンをリスト化しておけば大丈夫。
- 【改善前答案】
- 強みは、①熱処理加工について有資格者を中心に品質を保持し、②設計から機械加工までの一貫生産体制を持ち、③汎用機械加工機を扱う技能を持つ社員を有していること。
- C社の強みを与件文に探し、制限字数内に端的にまとめる設問。
- 【企業概要】【生産の概要】より、C社の特徴を表す与件文をピックアップすればOK。
- 加工機の扱いに慣れたベテラン=属人化=弱みと判断ミスするかも。
- 与件にない「一貫事業」と書いてしまうと、知識解答に取られるリスクが(→表現を丸めた)。
第2問 事業構造(受託生産)、現在、難易度C、期待得点12点
受託生産の効果は、「受注量増」「X社ノウハウの吸収」で何となく2つ書けそう。リスクは類推が要るので、過去問知識が浮かばない場合は無難なコピペで逃げると安全です。
【ベスト答案】
効果は、①生産量が2倍になることでの生産稼働率の向上効果、②X社生産ノウハウの獲得による生産品質の向上効果。リスクは、①X社の生産状況に対する依存リスク、②加工能力不足時の納期遅延リスク、である。
- 【改善前答案】
- 効果は、機械加工部門生産量が約2倍になる他、システム構築以外にもX社の支援を受けて各種の改善も期待できること。リスクは、加工能力不足による品質不良や、量産加工技術への移行が滞ること。
- 生産面での効果とリスクを多面的に記載したい問題。生産面なので、QCDを意識した内容にしたい。
- 生産面でのという制約が。つい組織面や営業面や財務面に関することを書いてしまいがち。
- 効果は与件の根拠をそのまま使えるが、リスクは類推して書くため、言い過ぎにならないよう、改善前より無難な解答に変更した。
【検討チーム】
受託生産の効果+リスク(=メリデメ)を挙げる問題。従来の問題点→原因→解決策パターンと異なるので、書き方に戸惑った方がいるかも。
第3問(設問1) 生産方式(レイアウト+工数)、現在、難易度C、期待得点12点
第3問は、設問解釈の時点で(設問2)→日程+調達、(設問1)→工数とレイアウトと判断できれば後は根拠のコピペに。そこが浮かばないと時間が足りず、知識解答の殴り書きになりがち。
【ベスト答案】
新工場の在り方は、①マシニングセンタ等の汎用機械導入による自動化、②IE等の作業設計により作業を見直した上で従業員の多能工化、以上で生産性を高め、③作業標準化と従業員教育により、作業者のスキルに頼らない作業品質を確保すること。
- 【改善前答案】
- 新工場の在り方は、①作業標準化と従業員教育を行うことで、作業者のスキルに頼らない作業品質の維持を図り、②SLP等で設備レイアウトを検討した上でマシニングセンタ等の汎用機械の導入により、X社以外の部品製造に対応しつつ生産性の向上を図る。
- 第13段落社長の方針を具体化する問題である。
1→汎用機化(マシニングセンタ等)
2→従業員教育と作業標準化で品質の維持
3→機器の選定(マシニングセンタ等)、工程レイアウト(SLP等)で生産性を高める
4→従業員教育 - 1と3が設備面,2と4が人的な面なのでまとめて①で作業標準化と従業員教育→品質の維持、②でレイアウトと汎用機械導入→X社以外にも対応することと生産性向上、と一旦まとめた。
- レイアウトの視点で「マシニングセンタ」を使うために、①②③の箇条書きにし、①②→一人当たり生産性、③→教育・標準化による品質維持とした。また作業教育については「多能工」として、生産性向上にも使っている。
【検討チーム】
「新工場社長方針」に気づいた方はそこからコピペ、そうでない方は(設問2)を先に解いて残った根拠を使えたか。いずれにせよ、設問解釈の仕方次第で、解答編集時間が変わってきます
第3問(設問2) 生産計画(日程+調達)、現在、難易度C、期待得点12点
「後工程引取」の知識が聞かれ、140字とマス目が長いので点差がつきやすい設問です。
【ベスト答案】
必要な検討は、①全社的生産計画の立案と余力管理による工程間の負荷と能力を調整する応援体制、②納品3日前の確定受注情報に応じた頻度で日程計画を見直す体制、③仕掛品在庫を削減するための生産ロットサイズの見直し、④適切に材料調達するための材料発注サイクルの見直し、⑤調達材料の保管方法。
- 【改善前答案】
- 生産計画は、機械加工部と熱処理加工部を統合し、納品3日前の確定受注情報に応じ作成頻度を高める。仕掛品在庫・材料在庫を削減するため、受注量に合わせて生産ロットサイズを小さくし、加工直前に材料を調達する。余力管理により、能力と負荷を均衡させ、後工程引取方式に対応する。
- 設問から対応づけられる第8段落(生産計画)、第11段落(後工程引取方式)及び第12段落(外注かんばん)から設問の制約条件である「生産管理」上の具体的な分類を識別できるかを問う問題である。
- 生産管理とそれ以外のレイヤーのコンタミを誘う本問は伝統的な出題傾向に沿うもので、今年特有のトラップとは言えない。
- スクール解答を集めると、本試験中に与件から読み取れる根拠に+αの知識もあるため、そちらも織り込む様にした。
【検討チーム】
長いマス目で「生産上必要な検討」を聞かれた場合、ある程度事前知識に加点要素ありと考えます。そのリスクを取らない場合は、レイヤーを外さず、与件の根拠を丁寧にコピペしてマス目を埋めます。
第4問 全社将来戦略、将来、難易度C、期待得点12点
ラスト問題はド定番の「応接室お帰りなさいブーメラン問題」。一年培った事例の知識をC社の課題にぶっつけやがれっ。
【ベスト答案】
X社以外の自動車部品メーカーに対し①高い熱処理加工技術や特殊な設備②機械加工の量産体制や後工程引取方式に対応した新工場、等で高品質な部品を要望に沿った量や期間で安定的に納品出来る事を商談会で訴求し、X社依存脱却のための受注拡大を図る戦略。
- 【改善前答案】
- C社の戦略は、X社向け自動車部品以外の量産機械加工の受注を強化し、新工場の稼働を高める。そのために現在各部の関係者が参加する検討チームを発展的に改組し、X社以外の販路開拓、後工程引取方式の全社への拡大、ベテラン技能の承継などを、全社横断的に進める。
- 書ける範囲が幅広いため、戦略についてその人なりの確固たる考え方を持っていないとうまくまとめにくい。
- 【改善前】は時間不足のため、「1次」組織論に引っ張られた知識解答になっている。
- 【改善後】は、新工場の稼働率UPよりX社への依存脱却を切迫な課題と捉え、「商談会」を使って、X社以外の販路開拓に具体性を持たせた。
「応接室お帰りなさい」問題は、知識アイデア解答に幅広く加点ありと考えられます。ここは受験経験者の稼ぎ所に。
今日のまとめ
さぁ、2020年に向けたグループワークで一歩抜け駆け。
当日再現答案を集めては、ベスト答案と称して何やら1ヵ月こそこそやっていた。それはつまりスクール・サークルの中抜きが真の狙い?
そうだよ。試験委員をX社に例えれば、80分で解ける事例を160分掛けて間違うC社は下請けに選ばないだろ?
しかもAASは教育手順書(国語読み)の誤りを意地でも認めないしっ。
そう。だから2020年はまずAASから中抜きの刑な。
さらに採点基準はどうせ後出し。①80分では間に合わないベテオジサンの解き方と、②標準作業/標準時間で間に合わせてくる若手組。出題側がどちらを診断士に登録させたいかは、いよいよ今年の「Ⅲ」で明確になりそうです。
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