J事例Ⅲ

【HAKS流】「Ⅲ」ミニケース

○○だから・どうして・どうなった問題とは?


対応策・改善策パターン問題の解き方
○○だから(外部)
→どうして(内部)
→どうなった(内部)
この手順で、「だから→こうして→こうすることで〇〇になる」という流れを作る。

さて、前回は「事例Ⅲ」間問題の「だから・どうして・どうなった」のうち、「どうして???」がいかに重要かをお伝えした。今日は趣向を変えてノートから脱線し、もう少しこの点を深堀しましょう。

HAKS流 2次ノート「Ⅲ」~○○だから・どうして・どうなった

図解にすれば上の様な感じ、この中で与件本文に書いてある「だから」「どうなった」をいくら一生懸命考えても、一昔前の「抜き」で対応できた試験ならともかく、今や正解には程遠いと考えている。この「どうして?」を考えるトレーニングとして、ちょっとミニケース(ミニ事例 )を作ってみたので、やってみましょう。

ミニケース ~良い解答と悪い例

【ミニケース】
金属部品メーカーを営むC社は見込生産方式を採用しており、取引先はX社とY社の2社がある。X社は30年前位からの取引先で、JIS規格に則った電器製品を作るメーカーであり、部品にも標準品を使用している。Y社は3年前から取引を始めた自動車部品メーカーで、1部品当たりの出荷量は多くないものの、納品単価は非常に高い。また、年度ごとの自動車の仕様に合わせてY社製品の仕様も頻繁に設計を変えており、その都度、取引先のメーカーにも仕様の変更を求めている。近年、C社では納期の遅れが頻繁に発生しており、何とか間に合わせるために残業も発生している状態である。
【問題】
C社の生産管理上の問題点を改善するためにはどのように対応すればいいか?答えよ。
【悪い例】【良い例】
C社は30年前からのX社との取引から見込生産を採用しており、対応策は製品の受注方法に従って生産方式を変更する事である。
3年前のY社製品の受注に対応できずに、納期遅れと残業と言う問題が発生しているため、具体的には標準品で受注量も多い製品は見込生産、特注品で受注量も少ない製品は受注生産で対応し、
受注生産方式を採用して、対応するべきである。全体を通した生産計画を立てることで、効率的な生産で遅納や残業を削減する。

さて、何が悪いか?

これは、事例Ⅲで教わる特有の、①「問題を裏返せば解決策になる」という古典的な解法で「受注生産」を解答する安直さもさることながら、②解答の前半戦は「与件の抜き」に終始していて、「な~んにも考えてまへん」と言うのがバレバレなところ。

正直、作問者は「ソコは俺が書いたんだから~」という事であまり重視していないのではないだろうか?

良い例を図解する

良い例を図解するとこう↓。

悪い解答が「だから」と「どうして」を一生懸命書いて、肝心の改善策がおろそかになることに比べ、「どうして」と心の中で問いかけをすると、違いが出てくる。

「カイゼン活動」でも「なぜ?なぜ?なぜ?」の精神が重要と説くように、ここでもその心を使って、解答していく。すると、本質的になぜにこの問題が発生しているのかがよくわかり、対応策に納得感のある物が書ける。

最後に「どうなった」?

ちなみに「どうなった」の部分を無理に書くことはないが、設問そのもので「問題」を答えさせるケースが多い。この時に「経営レイヤー」なのか「オペレーションレイヤー」なのかで迷う人がるので、これは設問では次のように割り切って考えたると良い。

これは昨年の第1問、第2問の「課題と対応策」で問われた聞き方であるが、HAKSは昨年から対応済みの極めて古い論点。某金型受験校は「第1問と第2問の解答がテレコでも"〇"のはず」と仰天解説を加えていたが、、、HAKSは文字通りひっくり返りそうになった記憶がある。

まあ、いずれにしても「問題」「課題」を問われたら、レイヤーに気を付けて、改善策の提案ではしっかりと「与件の奥にある事」を自然な形で記述できる力を身に着けてほしいと思います。

次回はまたノートに戻ります!

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