
昨年70点なら60点、昨年60点なら50点と、今年のスコアを下げた「事例Ⅰ~Ⅲ」の中でも、特に点が伸びにくかった「Ⅲ」。その原因を、根拠を散らして「無難なピンボケ答案」を書けと説くスクール指導と睨んで、サーチします。
【狙い撃たれたスクール指導例】
"正解がないことへの対策は、どのような出題意図でも60点を取れる答案を目指すことです。中小企業診断士の2次試験には唯一の正解がありません。正解がなく出題意図がわかりにくい問題に対して、100点を狙うというのはリスクが高くなります。高得点を狙ったリスキーな解答より、どのような出題意図であっても合格点が取れる安全な解答で部分点を確保するほうが得策と言えます。"
出典:スタディング 中小企業診断士講座
世間の常識以前の話として、こんな間抜けを呼んで対価を払う中小経営者はゼロ人以下。いくら全てが後追いパクリでステマ出身スタディングとはいえ、試験委員の目に触れる所にこんなお痛を書いたら一発退場な。


整理されていないカオスな現場に、いきなり高度なAI導入を提案しても、データが整わずエラーを起こすだけで成果は出ない。
属人化した作業やブラックボックス化した工程が巨大な壁となり、AIの力を発揮させるための前提条件が満たされていない状態にある。
まず着手すべきは、IoTやタブレット等の製造DXツールを活用して現場データを収集・可視化し、作業の「標準」を定めることだ。
デジタル化された客観的な「基準」を作ることで、初めてAIが正しく学習し、分析を行うための強固な土台(インフラ)が整う。
標準化で得たデータを基に、生成AIなどを活用して、ベテラン職人の頭の中にある「カン・コツ」といった暗黙知を言語化・形式知化する。
形式知化されたノウハウは、生きたマニュアルとして共有可能になり、技能伝承を加速させ、組織全体のレベルを底上げする武器となる。
言語化された現場の強みを深く理解した診断士は、単なる現状改善にとどまらず、AIと人が協調する未来の生産体制をグランドデザインする。
現場のリアリティに基づく高解像度な戦略を提案し、C社の持続的な競争優位性を生み出すことこそが、これからの診断士の活躍の場だ。
【事例Ⅲ対策】スクールのピンボケ指導を避けて踏み込むS答案
製造DXで先行した大規模製造業がAI活用し、新たな付加価値を創る時代。まだそこに至らぬ中小製造業では、DX導入の要件定義にAIを使う【標準化発想】でR7「Ⅲ」の減点加点傾向を読み解きます。
R7第3問:制約違反の「在庫」で減点
60点を超えたSランクの答案は、社長が懸念する「資金繰り」と「在庫リスク」という制約を正しく読み取り、倉庫スペースが求められる「在庫」「半製品デカップリング」を避けています。
彼らは物理的な在庫を持つ代わりに、「週次計画の日次化」や「リアルタイム共有」によって情報の鮮度を上げ、2日という短納期に対応しました。
不合格となったD答案の多くは、短納期と聞くやいなや「定期発注」や「デカップリングポイント」といった定石知識を無批判に当てはめてしまいました。
この知識の暴走は、社長が明確に否定した「在庫を持つ」という方針に違反することになり、基礎点すら失う致命的な失点につながりました。
本事例の正解は、モノを積むことではなく、「生産管理システム」で情報を高速に流し、受注から生産までのタイムラグを消すことでした。
70超えS答案の一例が示した通り、ITで情報を整流化すれば、金のかかる在庫を持たずとも変動に強い現場は作れるのです。
製品在庫を持たずに短納期といえば半製品デカップリングポイント! すぐそう決めつけるTACはじめスクール勢の前に、「保有スペースの倉庫は禁止」の制約条件が立ちはだかります。
R7第2問:コストダウンには精神論より「標準化」
低得点の答案は、多忙を極める現場に対して「OJTで教育する」や「意識を高める」といった、具体性を欠く精神論を提案する傾向にありました。
これは「誰がいつやるのか」という視点が抜け落ちており、ただでさえ残業が多いC社の現場に新たな負担を強いる「管理放棄」とみなされました。
高得点者は、教育の前に必ず「マニュアル化」や「標準化」を提案し、ベテランの頭の中にある暗黙知を誰でも使える形式知に変える手順を踏みました。
70点超えS答案のように、教える内容をルール化して初めて、OJTは時間のムダではなく有効な技術承継の手段となります。
コストダウンの論理は、「標準化」で作業のバラツキをなくし、「段取り時間」を短縮して稼働率を上げることで初めて成立します。
単語を並べるだけでなく、この物理的な改善が結果として「人件費抑制」や「収益改善」につながるという因果のパスを通せた答案が評価されました。
オツムが少々ふぞろいな元人類が、好き勝手なノウハウを言い散らかしてきたのが試験のこれまで。AIの力でこれまでの「好き勝手」が試験委員の望む方向に形式化されたとき、「Ⅲ」大ボーナスの年がやってきます。
R7第4問:食品・医療が求める安全施策を具体化
第2問で書いた「技術承継」や「効率化」を第4問でも使い回した答案は、食品や医療という新分野特有の「厳しさ」を理解していないと判断されました。 既存事業の延長線上で考えてしまうと、顧客が何より求めている「安全性」という視点が欠落し、設問要求に対する応答として不十分になります。
上位層は、食品・医療業界への参入において「異物混入防止」や「トレーサビリティ」といった、品質保証の仕組みが不可欠であることを見抜きました。
70点超えS答案のように、不適合の記録を「データ化」して原因を追究する姿勢が、信頼が命の新市場で選ばれるための鍵でした。
事例Ⅲでは、効率を追うべき設問と品質を守るべき設問があり、S答案はその「誰のために何をするか」という目的を柔軟に切り替えていました。
全ての設問で「教育」や「営業」といった同じ切り口に逃げる金太郎飴答案にならず、相手の顔を見て施策を変える対応力が合否を分けました。
これまでの「Ⅲ」ラス問は、第1問SWで捉えたC社の強みを書くのが鉄板。R7ラス問はそうでなく、「これからのC社」に必要な強みを書く、現場対応アドリブの柔軟性を問いました。
R8「Ⅲ」対策:事例Ⅱマーケで学んだ「解像度」をⅢに展開
S答案が証明した通り、システムを入れる前に「業務プロセスの標準化」を行い、アナログな情報の乱れを整えることがDXの絶対条件です。
AIやITという魔法の杖に頼るのではなく、現場に落ちている紙メモや口頭指示という「ムダな情報伝達」を整理する泥臭い力が問われています。
再現答案の比較から分かったことは、「意識する」を「チェックリスト化する」に書き換えるだけで、評価が精神論から管理施策へと劇的に変わる事実です。
採点者は受験生のやる気ではなく、現場が勝手に回るための「仕組み」を見ているため、意思ではなく行動を記述する癖をつけてください。
テキストの暗記に終始せず、C社の工場にある「ホワイトボード」や「積み上がった在庫」を脳内で映像化し、そこにある具体的な痛みを感じ取ってください。
そのリアルな想像力さえあれば、借り物の知識ではなく、目の前の社長と現場を救うための「生きた助言」が自然と書けるようになります。
R7「Ⅲ」作問採点の全体を通じ、AI代替黒字リストラに怯えるJTCホワイトカラー層がベテ専スクールに課金し覚えたノウハウ・パターンを低スコアに誘導。「自社の現場をわかっていますか?」「彼らと対等にコミュニケーションできますか?」。そう問いかける変化を感じるセンスが当確力です。
今日のまとめ
「その企業に合った最適解より、どの企業でも合格点を取れる安全な助言」? そんなピンボケ指導を平気でWebに載せるノロマな受験産業をどう排除? そこで来年の「Ⅲ」は一転大ボーナスになると予想します。