当サイト名物といえば、座談会。
画像はSkypeより(汗)
オマエのつまらぬ蘊蓄より余程良い。でも頻繁に行えないのは、時間・場所・移動の制約があったから。ところが、
今回は、F2FでなくWeb会議でやりませんか? |
そう提案をいただき、使ったのはAppear.inなる無料のWeb会議ツール。ほう、ID設定もアプリも不要で使いやすい。
診断士が3人集まれば井戸端座談会。 |
この時代、立ってる者とITは使いよう。当試験のオープンイノベーションは終わらない。いえまだ始まってすらいない? では座談会スタートです。
【最新現役診断士座談会】イマの試験はここが変わった。
日 時:2018年2月14日(水) 第1部20:30~ 第2部21:30~ 場 所:Web会議 |
参加者: 第1部 Hさん1次1回2次2回 TAC新宿通学 Yさん1年目スト合格 群馬からTAC大宮通学 Sさん1次2回 2次2回 TAC池袋通学 |
第2部: Tさん 1年目速習スト合格 TAC横浜渋谷八重洲通学 Mさん1次3回2次3回 TAC通信+スクーリング Nさん 1年目スト合格 TAC八重洲通学 司会:ふうじん |
※TAC合格祝賀会の縁からお声がけしたため、TAC生100%ですが。座談会内容にTAC宣伝要素はゼロなので安心ください。また2部に分けたのは、無料Web会議が4人までしか使えないためです(苦笑)。
第1部 ~「2次」確実合格を狙う余地あり
1⃣ 「2次」に合格したポイント
司会F(ふうじん):本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。今日のテーマは「イマの試験はここが変わった」。そのため、何が変わったかのか誰でも知りたい。では早速ですが、「自分が2次に合格した」ポイントを教えてください。
Hさん:「事例Ⅳ」で安定的に稼ぐ。そこが最大のポイントでした。逆に「事例Ⅰ~Ⅲ」は、2回受けた「2次」の1年目では、過去問5年分を国語の試験的に解くことでやっと。2年目にやり方を大きく見直し、合格に至りました。
Sさん:ポイントは2つ。①Hさんとは逆に「事例Ⅰ~Ⅲ」の解答プロセスを固めた。②受験校クラスの自主勉強会制度を活用し、見えない点、わからない点の解消を進めたことです。
Yさん:私は「1次」「2次」とも、ボーダーすれすれの合格でした。その中で、「ふぞろい10年分のバックナンバーを買い揃え」、そこに注力した。あと「Ⅳ」については、TACの教材が安心感があります。CVPやNPVなどの領域別に回転させていけば、「Ⅳ」の得点は安定するでしょう。
F:ありがとうございます。面白そうなのは、Yさんの「ふぞろいバックナンバー10年分」。なぜその作戦を選び、具体的にどうしたか、個人的に大変興味がある点です。
※後日ご紹介予定あり。
2⃣-1 今年また「2次」を受けるなら。変える点、変えない点。
変える | 変えない | |
Hさん | 解答骨子など、 より確実・安定した解き方を目指す |
80分間のおおまかな解答手順 時間配分、SWOT、メモなど |
Sさん | より論理的に思考を深める解き方、 根拠マークなどの解答処理手順を |
「社長の思い」などの制約条件 「聞かれたことに丁寧に答える」など、事例の本質 |
Yさん | 作成中 | 作成中 |
H:いわゆる「80分間の解答手順」、つまり設問文や問題本文の読み方、SWOTなどのベースになる点は変えずに維持しますね。一方、要求解釈や解答骨子の作り方など、「事例Ⅰ~Ⅲ」の解答精度を高める、安定させる努力はまだ足りないと思っています。
S:同じく、周囲が口を揃える「制約条件」「事例の本質」の所は変えません。でも、「事例Ⅰ」「Ⅱ」ごとに、事例企業にどの知識を当てはめ、妥当な答えを論理的に導くか。そこはまだ工夫できそうです。そこを進めると、事例の得点は安定しますね。
F:へぇ、「事例Ⅰ~Ⅲ」は、表面上の出題傾向は毎年変化しますが、得点は安定するものですか?
S:しますね。特に「事例Ⅰ」がそうです。私の開示得点は77点ですが、受験校演習でも本試験でも、65点は必ず取れる答案を書いたつもりです。具体的には、「事例Ⅰ」なら「書かせたい答え」に決まったパターンがありますよね。過去問を解き重ねたり、分析、ディスカッションをすると、その勘所を掴めます。
F:TAC池袋校は自主学習会による合格率の高さで有名ですね。今年の合格率はどうでしたか。
S:私の学習会では、13名中5名が合格しました。他のグループでも複数の方が受かっており、合格率は高いと思います。
F:ざっとですが、4割前後は受かる。「勉強会」の強みはそこですね。
S:他に市中のセミナーにも参加しました。複数の合格者が自分の解答手順を広めあう。そんなセミナーがあり、他人の解き方を知ることも役立つと思います。
2⃣-2 出題が変化したときの現場対応
【事例Ⅳ】
F:昨年ひどく難化した「事例Ⅳ」ですが、「Ⅳ」が得意なHさんは、現場でどう対応されましたか。 H:開示得点は75点です。 F:おぉ、やはり「Ⅳ」は実力に応じ、ある程度安定的に稼げそうです。 H:経営分析は3問中の2問正解で良く、BS連結を考慮する負債比率の数字は外してOKと判断しました。第2問CVPは数字を当て、第3問NPVは割引回収期間法の採用まで、第4問連結はポエムを書いてこの得点です。 F:「Ⅳ」で連結が出るなど、誰も想像しませんからびっくりしますよね。ポエムを書くコツはありますか。 H:要は何か書けば良いのですが、疑心暗鬼に難しく考えると、マス目が埋まらない懸念があります。第1問経営分析で連結BSの考慮が要るので、第4問でも何か連結の知識を書くはずだ。出題側がそんなひっかけ、揺さぶりを掛けている気がします。 |
【事例Ⅲ】
F:揺さぶりと言えば、「事例Ⅲ」出題の変化にも驚いたのでは。どう対応されましたか。 H:前年の問題とガラリ変わった。試験委員が交代したのか?そんな印象を持ちました。第1、2問も難しいですが、第3問はマーケっぽいアイデア解答を書くことを思いとどまるのが大変でした。結果は59点です。 S:第1問のSWOT、強み根拠の「抜き」がない。でもそこは自分のメモでやり、第1~4問で散らばって使えば良い、そう判断しました。 Y:書く文字数が多い、つまり160字クラスの巨大なマス目が4つある解答用紙に驚きました。また前年事例の図を使って解く印象が強く、文章だけの問題本文に逆に戸惑ってしまいました。 F:過去問のパターンを知ればヨシでなく、その一歩先の意図まで掴みたい。そこで、「2次」対策を早めスタートする流れが強まっています。 |
3⃣-1「1次」「2次」平行学習のタイミング
F:「自分が挑戦初年度だったら」のつもりで、「2次」学習にいつ、どこから着手するか。そのアドバイスをお願いします。
H:そういっても、「1次」対策で手一杯。「2次」早期着手できる方はそう多くないのでは。「Ⅳ」を先に済ませておく方も見かけますが、現実的にはなかなか厳しいはず。
Y:「1次」「2次」を合格ラインスレスレで通過した印象から言えば、5月GW以降はとても無理。ちょうど今頃2~4月ならなんとか、と考えます。やり方としては、ふぞろいのバックナンバーを1冊入手し、流し読みする程度でも良さそうです。
S:自分が通った通学クラスの今年の自主勉強会に顔を出しています。スト生の勉強会では、「2次」のショート事例を用意し、どの知識をどう「2次」で使うか、そんな練習をしています。でもやはりGW以降は「1次」専念ですね。
F:2~4月、つまり「情報」~「中小」の暗記3兄弟の時期は、「2次」着手の余裕があるとする声が多いですね。暗記科目の学習負担は軽くなったのでしょうか。
H:「法務」はやや手強いですが、H29の難易度なら「情報」「中小」は暗記で対応できるので、学習時間はそうかかりません。
F:奇問難問を追うのでなく、周囲も知る問題を自分は確実に当てる。H28「情報」は悪問ですが、そんな効果があった様です。
3⃣-2 スト合格しそうなタイプとは?
F:とはいえ、試験の倍率上、「2次」を早くやる=スト合格でもなさそうです。例えば、スト合格しそうな方の特徴などはありますか。
H:養成答練80点。これを全科目で取るペースの方なら、「2次」対策を平行して進める余裕があるかも。「1次」500点を超えると、「地頭が良い」とも言われ、その位の知識があれば「2次」に受かりやすい気はします。
F:合格体験記でたまに見かける「答えは与件に書いてある」と言えちゃうタイプですね。確かにそうなのですが、「何をどう読めばそうなる?」。その発想は周囲から見えにくい所が難点ですね。
S:少しくらい小難しい文書ならスラスラ読み込なす、国語力の要素がありそう。また、「論理的思考力」も違いが出るのでは。受験各校の「2次」過去問解説を取り寄せて見比べると、思考のパターンは一つでなく、それぞれのクセの違いに気が付きました。
F:受験校模範解答は、各校のエース級講師が作るので、非凡な解答や特色が出ますね。解答や助言内容にはそう差がなくても、そこに至る思考プロセスには個体差が。「2次」の難しさは、そんな所にもありそうです。
Y:スト合格者とは、そこと張り合わず、やはり素直に解いていますね。
H:悪い事態を想定する、リスク思考はどうでしょう。本試験で「事例Ⅳ」解答用紙が配られたとき、何か変な文字がうっすら透けて読めた気がしました。「これは、今年もヘンなどっきり問題だ」。そう心構えすると、「頭まっ白」の回避につながります。
4⃣最後に~ 来年の自分からイマの自分にアドバイス
F:本日は、「現役診断士の視点から」様々な話をお聞かせいただきありがとうございました。では最後に、来年の自分からイマの自分へのアドバイスを、一言お願いします。
H:診断士の肩書があると、いろんな方と出会い、対等以上の立場で話ができる。今年はいろんな所に飛び込むチャンスだよ。そう助言します。
S:堅実に成果を得る。具体的には、稼いで→再投資→さらに成長。そう助言します。
F:へぇ、「稼ぐ」「再投資」とは、どのようなことでしょう。
S:実は既に開業コンサルタントを務めています。診断士取得を機会に顧問契約を増やし、経験を積んで、ビジネスの幅を広げる。そんなチャンスの年ですね。
Y:診断士の合格同期を見ても、地方の方は少なく、不安になりがちです。距離のハンディキャップは関係ないよ。そんな行動に移したいです。
F:その通りですね。例えば今日のWeb座談会だって、やると決めれば距離は関係ない。皆様、本日は貴重なご意見ありがとうございました。
座談会第1部まとめ
イマの試験はどこが変わった?
ええとそれって、
- 出題のランダム・ルーレット化?
- 現場対応能力?
- はたまた組織学習によるラディカル・イノベーション?
いえいえ、それももちろんあるけれど。
自分の合格スタイルこそが正しいと、 いちいち主張・強調する手間が省けた。 |
だって4つ並んだ開示得点を見せ合えば。自分の狙いは確実合格かビギナーズラックか。いちいち言わなくたってわかるんです。
すると合格スタイルは一つでなく年々多様化。そこを上手に組み合わせると、リスクを下げてリターンが増加。さぁH30「2次」のミライがうっすら見えてきた。第2部は明日に続きます。
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