人生に悔いを残すふぞ認定を避けるべく、過去問は必ずR1→R6へと解き進む。するとどんなヒントが見つかるか、初回の今日は「試験委員が促す学習行動」特集です。

・診断士「2次」採点基準を「曖昧さから具体性へ」と大きく転換した狙いを示すのがこの表です。
・旧来型スクール答案のような一般論や知識暗記が安全60点答案とされた時代が終わり、与件無視や思いつき記述のベテ答案・NG答案同様の非加点扱いが進みます。
・一方で、与件に基づき明確な根拠を示し、対象・手段・期限を具体的に書き、誰が読んでも同じ行動が取れる答案を開示高得点にすることで、試験委員が促す学習行動変化が進んでいます。
【過去問をR1→R6に解き進む】与件・設問文のヒントが促す学習行動&NG表現10選
Notebook LMを始めとする学習特化型AIが急発展し、AIの使い手有利と決まった2025年。さらに過去問をR1→R6に解き進め、試験委員が促す正しい学習行動のヒントが続々発見されます。
Step-1:スクール退潮を招いた試験の変化
近年の採点傾向を理解するには、「加点されるか否か」と「表現が曖昧か具体的か」を二軸にしたマトリクスで整理するのが有効です。かつては曖昧でも部分点が得られる旧来スクール型答案が存在しましたが、現在ではその多くが非加点化しています。また、知識を大量に盛り込むベテラン答案も、与件に即さなければ評価されません。
結果として加点対象となるのは、与件に根差し、具体性を持ち、因果関係が明確に示された答案だけになっています。この図式を踏まえると、曖昧や知識披露ではなく、与件との適合性と論理展開が重視されていることが分かります。
旧来スクール答案は「減点されないように安全な一般論を書く」という指導に基づいていました。しかし、R1以降は「最大の理由を述べよ」など一意の答えを求める設問が増え、列挙型や一般論は題意に沿わないとして非加点となりました。ベテラン受験者が頼った知識暗記型の答案も、出題者の意図から外れれば具体的でも加点されません。
こうした変化は、採点者が「与件に即し、論理的に因果で結ばれた提案」を評価するよう方針を変えたことによります。知識や安全運転が役立たないのは、試験が実務力を測る方向へ移行したためです。
この変化の背景には社会的な要請があります。企業経営においては、曖昧なスローガンではなく、実行計画と効果測定を伴う具体策が必要とされています。診断士試験も同様に、実務で活用できる人材を選抜するため、曖昧表現を加点対象から外しました。
これにより、テンプレートや暗記に依存したスクール型指導は成果を上げにくくなり、課金型の長期学習モデルも効果が薄れています。今後は、受験者もスクールも、与件読解を重視し、因果で論理を結び、実装性のある提案を短時間でまとめる学習行動に切り替えることが不可欠です。
デジマ界隈ではかなり以前から「解像度」、試験では「一般知識解答を避けた具体性」が問われるようになった。その時流を踏み誤ったのが知識偏重のベテ専スクールで、結果オーライで捉えたのがキーワード専業のふぞろいです。
Step-2:試験委員が嫌うNG表現10選
| 区分 | NG表現 | 例文 | 嫌われる理由 | 解像度の高い具体表現 |
|---|---|---|---|---|
| スクール&ふぞ答案 | ①与件無根拠の抽象効果 | 「売上拡大」「収益向上を図る」 | 誰でも書ける抽象語で、与件の根拠や因果がない | 「新規顧客を年間200人増やし、売上を前年比10%伸ばす」 |
| ②対象不明の万能語 | 「強化する」「促進する」「拡充する」 | 主語・対象が曖昧で、実行行動に落とせない | 「既存顧客向けにSNS配信を週3回行い、半年でリピート率を10%改善する」 | |
| ③並列列挙だけ | 「①新規開拓 ②既存維持 ③商品開発」 | 因果がなく、単なるリストアップに過ぎない | 「新規開拓を進め、販路拡大により売上構成比を2割改善する」 | |
| ④ふぞろい構文 | 「理由は①②③。以上により〜」 | 思考の痕跡が見えず、形だけの結論 | 「展示会出展で試用体験を提供し、来場者1000人から新規顧客獲得につなげる」 | |
| ベテ答案 | ⑤フレームワーク名だけ | 「3C分析を行う」「4Pを活用する」 | 知識披露であり、与件への適用がない | 「3Cの競合視点から、主要A社との差別化として短納期対応を強化する」 |
| ⑥制度名・知識の羅列 | 「下請法を活用」「地域資源活用法を利用」 | 知識暗記の披露に過ぎず、与件に結びつかない | 「地域資源活用法を踏まえ、X焼のブランドを用いた観光商品を半年以内に企画する」 | |
| ⑦冗長で硬いおじさん構文 | 「〜であるところの」「〜することによりまして」 | 冗長で読みづらく、時間を浪費する | 「〜することで〇〇を実現する」と短く能動で言い切る | |
| ⑧受動・抽象副詞乱用 | 「〜されている状況にある」「大いに促進される」 | 主体不明で因果が不明確 | 「営業部が会員制度を導入し、既存顧客の来店頻度を半年で15%増加させる」 | |
| NG答案 | ⑨全てやるやる答案 | 「〜や〜や〜など全て実施する」 | 資源制約を無視し、優先順位を欠く | 「主力商品のEC販売に集中し、半年で売上比率を20%へ高める」 |
| ⑩達成値・期限なし | 「早期に改善する」「適切に実施する」 | 成果が測れず、実効性がない | 「半年以内に在庫回転率を4回→6回へ改善する」 |
①~④は今後減点もあり得る致命傷、⑤⑥はベテがやらかす勉強しすぎ、⑦~⑩は加点されないマス目の無駄遣い表現です。
試験委員が嫌う答案は、大きく三つに分類できます。いずれも共通しているのは、与件と設問への対応が弱く、実行可能性や論理的な再現性に欠ける点です。改善の方向性は与件根拠を明示し、具体的な因果で結ぶ答案に直すことです。
| スクール答案 | 抽象的な効果、対象不明の万能語、単なる列挙、ふぞろい構文などが含まれます。 |
| ベテ答案 | フレームワーク名や制度名を羅列したり、冗長で受動的な文章に頼る型です。 |
| NG答案 | 全部を実施すると書いたり、期限や達成値を示さないものです。 |
「売上拡大を図る」「顧客満足を高める」といった表現は一見正しく見えますが、対象も手段も期限も示されず曖昧です。結果として、誰でも書ける一般論となり加点されません。また、「理由は①②③。以上より〜」といった形式は、因果が不明で思考の痕跡が伝わらないため普通に嫌われます。
改善策は「既存顧客の来店頻度を半年で10%高めるため、会員制度を導入する」といった形で、誰に対し何を行い、いつまでにどのような効果を狙うかを具体的に書く。これにより、与件に即し、因果も明確に示された答案となります。
ベテ答案で目立つのは知識をひけらかす、例えば「3C分析を行う」「下請法を活用する」といった記述です。しかし、それ自体は与件課題の解決につながらず、非加点となります。改善するには「競合との差別化として短納期対応を強化する」といった形で、理論を実装策に変換することが重要です。
また、NG答案の「全部やる」「早期に改善」も同様で、資源制約や効果測定が曖昧です。「半年以内に在庫回転率を4回から6回に改善する」と数値や期限を明示することで、再現性ある実行策になります。共通処方は、曖昧さを具体化し、測定可能性を示すことです。
Step-3:R1→R6与件&設問文の変化と、試験委員が望む学習行動
R1では「最大の理由を述べよ」と問う設問が出され、列挙や知識暗記型の答案は排除されました。受験生は与件を読み込み、因果関係を捉えて一つの真因を示す必要があり、R2では「理由と狙い」といった二要素を同時に求める設問が増え、抽象語や一般論は加点されなくなりました。
これにより、受験生は設問を分解して要素を正確に捉え、与件根拠と結びつける力を鍛える必要に迫られました。望ましい学習行動は、暗記よりも題意分解と骨子設計を重視し、短い文で因果を言い切る練習です。
R3では与件文が平易で具体的になり、単なるキーワード当てはめが効かなくなりました。設問も「狙いと問題点」など多角的な視点を要求するものに変わり、一面的な答えでは不十分でした。R4では助言問題が中心となり、100字で実装可能性の高い提案を書くことが求められました。
この結果、受験生は読む・設計・書くの時間配分を意識し、与件から複数の効果を導ける因果連鎖を考える訓練を重ねるようになりました。さらに、設問文をなぞって答え始めるなど、問いに忠実で簡潔な書き方が有効とされました。
R5以降は、設問間での一貫性や優先順位付けが重要となりました。R6では与件根拠に沿うことが厳格に求められ、提案が実際に誰がいつどのように行うのかまで記述できているかが評価されました。これにより、答案にはKPIや期限を添えて実装可能性を示す工夫が重視されるようになりました。
学習行動としては、設問横断的に方針の一貫性を点検し、数値や期限を加える練習が望ましいといえます。今後は一貫性・実装性・可観測性がより強調される可能性があり、受験者は柔軟に対応する姿勢を持つことが重要です。
このR1→R6にかけての「事例Ⅰ」作問変化は生成AI推定によるもので、ヒトの手では未検証。今週9/8~12の5日間で検証し、その確からしさを見極めます。
今日のまとめ
その同友館の最大ミスは、試験の採点は学生バイトとの噂に基づくキーワードの盛り詰め一点豪華主義。そしてそこ以外の加点基準があり得ることは、当の試験委員が最もご存じです。