Notebook LMはじめAI利用が普通になる中、多数派同質答案路線を突き進むと全員の答案が似通って、確実に8割落とされる。そこで2次=150hを「学習上限」とする発想転換で、隣のふぞを蹴落とします。

R6→R2の順に、過去問をひたすら100字マス目で解きまくる。「量をこなすことが正解」と誤解し、設問趣旨の違いや年度別の出題傾向を無視してしまう。
80分で間に合わないため、答案構成の思考を削り、「目に見えるキーワードを何個入れたか」を成果指標にしてしまう。結果、答案は因果関係のない単なる単語の寄せ集めになる。
「ふぞろい除け」に用意された多数の与件根拠を、100字マス目に並列列挙してどれだけ詰め込むかをノウハウと勘違いする。読み手に伝わらない“詰め盛り答案”に陥る。
「1次と2次は別物」と決めつけ、1次で培った知識や思考法を応用せず、新しく買い求めた“2次専用”フレーズ集や10年データブックを拠り所にする。基盤の知識活用が断絶される。
【2次150hは上限時間】待ちに待った「2次」開幕~多数派同質答案を避ける留意点
合格期待値5%未満のFランを、見事確率2割のワンチャンに押し上げてこそふぞろい商法。その思考停止の薄っぺらさとタメ口口語調のノウハウ踊りが、試験委員が8割狙い撃つワーストワンと気づくと、試験の備えが一変します。
診断士「2次」のあるべき評価ポイントは、設問に即した問題解決力と、その結論に至る思考の跡が答案上に可視化されること。ところが過去問と再現答案の暗記、そして定型フレーズの詰め込みに寄りかかる「ふぞろい勉」が多数派となり、思考機会そのものが奪われているのが実情です。
本報告書は、R6からR2へと遡って答を覚えるふぞろい勉とフレーズ暗記が生む思考停止を戒め、試験委員が望む「思考の爪痕」を残す学習をどう実現するか、生成AI(Notebook LM、ChatGPT5、Gemini)を使った発想転換を、できるだけ具体化して示します。
Step-1:ふぞろい勉の惨状と限界
最新年度から過去へ無差別に解き進める大量演習は、量を成果と取り違え、設問趣旨や年度差の理解を浅くします。
例えば、ある年の事例Ⅱが「既存顧客の深耕」を核に据え、翌年は「ブランド再定義」を狙っている場合、表面の語句は似ていても、出題意図は別物です。にもかかわらず、時間で押し切る学習では、与件の構図(誰の何の問題を、どの制約条件下で解くのか)を抽出せず、前年の構図を当てはめがちです。
未知の表現や新傾向に弱いまま手だけが動き、結果として本番の文脈変化に対応できず、答案に思考の軌跡が残りません。典型的には、「設問1の根拠拾いだけで15分超、設問2が時間切れ」という配分崩れを誘発し、以降の設問で因果を一本に繋ぐ余白が消えます。量を重ねるほど「考える前に書く」反射が強化される点が最大の落とし穴です。
10年分のフレーズを覚え、与件の語を並列列挙して100字を埋めても、因果が欠ければ羅列に過ぎません。悪い例として、「高齢化・販促不足・SNS弱い・新商品必要・観光需要増・地域連携…」と要素を積み上げるだけでは、読み手は「だから何を、なぜ今、どう打つのか」を辿れません。対して、良い例は次のようになります。
例:「来店は高齢顧客に偏重し更新需要が頭打ちのため、若年層への接点創出が課題です。地域イベントと連動した試着体験をSNS告知で誘因し、来店導線を再設計します。これにより客層を拡げ、単価と回転を同時に底上げします。」
ここでは「ため」「これにより」で因果を一本化し、理由→施策→効果の順に短く通しています。字数を満たす行為が目的化した瞬間、評価の軸(因果と一貫性)から外れます。フレーズの量ではなく、与件で証明できる線の太さが得点を分けます。
「根拠を多く拾うこと」自体をノウハウと誤認すると、他者の型をなぞる模倣が常態化します。例えば「強み×機会で差別化」「EC・SNS強化」「地域連携で集客」といった定番句は、与件の文脈に繋がらなければ説得力が出ません。
地場観光協会が既に動いている案件で外部の素人診断士が「地域連携強化」と唱えても、現状追認に留まり差がつきません。1次で培ったSTP、4P、ボトルネック分析を2次に接続せず、テンプレで空欄を埋めるほど、答案は画一化し、与件固有の読みが消えていきます。結果として、「誰が書いても同じ」答案が量産され、思考の跡が見えないまま多数派に埋没します。
テンプレ同質化した再現答案とその書き方を大量発信し、周囲を引き寄せマイ答案をそこに埋没させるのがふぞろい商法。ここで生成AIが発達し、最初からそこを蹴とばす優位性に気付いたのが上位5%です。
Step-2:試験委員が望む学習方向
思考の爪痕とは、与件の事実を理由に据え、設問要求と結論を因果で結んだ痕跡です。具体的には、①与件の客観事実(数・時系列・制約)を一句で示し、②その事実がもたらす課題(ギャップ)を一句で特定し、③課題に適合する施策と、④施策が解くギャップ(効果)を一句で言い切ります。
構成例:直近3年で来店数は横ばいだが客単価が低下し粗利減のため、セット販売比率の向上が課題です。トップ売れ筋と関連小物の同時陳列を行い、体験訴求を強めることで同時購買を促し、粗利率を回復します。」
このように、結論だけでなく結論に至る筋道を短く刻むことで、読み手が頷きます。修辞の巧さではなく、与件で立証できる因果の短い一本道が評価の中核です。
無制限のやり込みは、作業化と盛り詰め志向を助長します。2次対策の上限を150hと定め、1問ごとに「与件解釈→構成→記述→省察」を濃く回します。例えば、与件に「在庫圧縮の要請」と「短納期要望」が併記される場合、施策は単なる販促ではなくSCM側に重心を置くべきです。
ここで時間をかけるのは“書く作業”ではなく、“読む→選ぶ→捨てる”の意思決定です。時間を縛ることで、「どの因果を残すか」を選ぶ訓練が進み、答案の密度が上がります。少問深掘りで、「別解の可能域」を自分の言葉で説明できる状態を目指します。
前年の型やフレーズは、今年の事例企業にそのまま適用できません。例えば、前年は「EC拡張」が解であっても、今年は「高齢顧客のUI障壁」が与件の主因なら、打ち手は店頭体験とサポート導線の再設計が先です。
必要なのは、当年の与件に即した新しい筋道を自分の言葉で組み立て直すことです。テンプレを参考にしても、最終的には与件の数字・制約・組織状態に合わせて再構成し、既視感のない論理で応える姿勢が欠かせません。合否を分けるのは「知っている表現」ではなく、「今年の文脈で成立する因果」です。
年1回しかない作問採点を段階的に変化させ、自らが望む学習行動を促す試験委員。R1から傾向を変えておベテを根絶したとき、R4から傾向を変えた「ふぞろい除け」が今年成就するかに注目です。
Step-3:AI時代で変わる、150hの使い方
Notebook LM、ChatGPT5、Geminiに答案を書かせ、その長文を自分で100字に要約・改稿します。重要なのは“写経”ではなく、“翻訳”です。AIの長文から理由・施策・効果を抜き出し、飛躍や冗長を削って一本の線に束ねます。
「既存顧客の高齢化により客数は維持だが単価が低下。若年層への接触点が不足。SNS広告と店頭イベントの併用で来店動機を創出し、体験価値を通じて購買に繋げる。」
これを100字方向に訳すと、
「高齢化で単価低下のため、若年層接点の創出が課題。SNS告知と店頭体験が連動する来店動線を再設計し、新規獲得と単価回復を同時多元的に狙う。」
この「AI案→100字推敲」を繰り返すと、理由→施策→効果の配列が身体化され、冗語の違和感が感覚的に分かるようになります。さらに、AI案に欠けている「制約順守(人員・資金・期間)」を一語で補う練習を加えると、答案の現実性が増します。
9月の平日は手書き解答を避け、AIに新作事例と複数解答を生成させ、論点配列・因果の置き方・効果の射程を読み比べます。
例えば、同一与件に対し、A案は「既存深耕→LTV改善」、B案は「新規導線→客数増」を選ぶことがあります。ここで、「与件の制約(人員2名増やせず、広告費上限月30万円)」を当てると、B案の実現性は下がり、A案の優位が立ちます。
別の例では、事例Ⅲ相当で「工程内不良の増加」と「段取り時間の長さ」が併存する際、AI案①が「検査強化」を推し、AI案②が「段取り短縮→ロット最適化」を推すことがあります。原価構造とボトルネックを与件の数字で押さえれば、②が全体最適に資する理由を説明できます。
こうして「別解のどちらがより与件に適合するか」を言語化する訓練が、思考の幅と深さを同時に高めます。
9月にAIで“型”を磨いたら、10月に入り平日でも80分で手書き演習を加え、AIで得た線の引き方を自分の言葉に定着させます。例えば、答案の冒頭一文を「理由(与件)→課題→施策」の順で統一し、与件の数字を一つ入れます。
例:「直近2年で回転率が▲0.4低下し売上が伸び悩むため、在庫圧縮と陳列回転の再設計が課題となる。」
この導入から与件企業の戦略一貫性を考慮した答案にすると、読み手は因果の主線を見失いません。あるべき答案の骨格に自信がついた10月以降は、平日の一部を手書きへ移行しても構いませんが、手書きで解く事例本数を最小限に調整して上限150h内に抑えます。AIは思考の補助であり、最終的に爪痕を残すのは人です。文字の選び方、言い切りの角度、因果の太さとは、時間制限を設けて自分の手で磨くことがベストになります。
昨年までの「2次」対策は、過去問を解く回数・本数を増やして「80分を作業化」するのがメイン。しかし「2次」標準で150h、短い人で50hでバンバン受かる時代では、2次勉しすぎてベテ文章の癖悪化が致命傷になります。
今日のまとめ
「過去問暗記→フレーズ盛り詰め」は、字面の充足と引き換えに思考の痕跡を失わせます。試験委員が評価するのは、与件の理由から施策と効果へ通る短く強い一本道です。上限150時間で質に寄せ、生成AIを前提に作る→削る→言い切るの循環を回すことで、量頼みのふぞろい勉を脱却できます。
その答は簡単で、既存受験ノウハウを否定するほど当確しやすい。理由は受験ノウハウ=レイトマジョリティ向け数年遅れで、実務コンサル=試験の遥か先の先手で勝負を競うため。