生産管理 ①主語(用語入れ替え)【規模の経済】

2019年5月18日

規模の経済
生産量の増大に伴い、原材料や労働力に必要なコストが減少する結果、収益率が向上すること

出典:コトバンク

「規模の経済」といえばこの一冊。

当サイトに酷評されがちな同友館社の出版物ですが、過去問完全マスターといえば、とにかく論点タテ解きにうってつけ。

しかも1次過去問とは「解く」他に、①誤答選択肢を「自力で」正解知識に直し、②2次対策の最新知識テキスト代わりに使うものだった。

そんな過去問インプットの効果が広く知られると、昨年しくった2年目上級生はあわあわ?

うんにゃ、誤答選択肢まで頭に入れるには、過去問を数回転させて正解を覚えることが前提に。これから覚えるスト生より、「過去問を読めば思い出す」2年目上級生は数段有利に。

そんな「保険受験」レベルの過去問読み込みが、試験のレベルを引き上げる。ここ3年の「Ⅲ」難化により注目の「生産管理」では、6回シリーズの誤答パターンを用意しました。いつものタテ解きリストを片手にゆるーくどうぞ。

規模の経済×過去問:生産管理 ①主語(用語入れ替え)

テキスト代わりのABランク

H29第1問 基本用語 Bランク

UNJ=Uウンウン・N悩む・J時間。主語入れ替えを知ると、MTUNJ(=ウンウン悩まずスラスラ解いている時間 ) が伸びる。

生産システムにおける評価尺度に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア MTBF は、故障した設備を運用可能状態へ修復するために必要な時間の平均値である。
×イ 稼働率は、人または機械の利用可能時間有効稼働時間で除した値である。
○ウ 原材料生産性は、生産量を原材料の総使用量で除した値である。
×エ スループットは、製品を発注してから納入されるまでの時間である。

UNJが減ると、もっと大事な理解に時間を使える。過去問を素早く解ける様になることって、大事です。

アは×MTBF→MTTR、エは×スループット→〇リードタイムの簡単な入れ替え。イも分母⇔分子が逆になった入れ替えです。次。

H28第3問 管理方式 Bランク

「主語」が文頭にいる時は、イージーな用語入れ替えが怪しい。

プッシュ型管理方式およびプル型管理方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア プッシュ型管理方式では、顧客の注文が起点となって順番に製造指示が発生するため、余分な工程間在庫を持つ必要がない。
×イ プッシュ型管理方式では、生産計画の変更は最終工程のみに指示すればよい。
×ウ プル型管理方式では、管理部門が生産・在庫情報を集中的に把握する必要があり、大掛かりな情報システムなどの仕掛けが必要となる。
○エ プル型管理方式では、稼働率を維持するための作りだめなどができないため、過剰在庫が発生する可能性は少ない。

アイは×プッシュ→〇プルです。ウは×大掛かりな~が必要→〇かんばんなどの簡単な仕掛けで足りる、に直します。

H30第8問 IE動作研究 Aランク ※良問

何気ない問題が、出題意図を知るとテキスト代わりの良問に。

NC 工作機械 5 台を 2 人の作業者でオペレーションしている。ワークの着脱作業は作業者が行う。作業者によってワークが取りつけられプログラムが入力されれば自動的に加工が行われ、終了すると自動的に停止する。現在、この職場では作業者の稼働率が高く、機械が段取待ちで停止していることが多く発生している。
この職場における改善活動に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 各機械の稼働率を調べるため、管理図を作成した。
×イ 機械の停止時間を短くするため、加工時間を短縮する加工方法の検討を行った。
○ウ 作業者の持ち台数を検討するため、マン・マシンチャートを作成した。
×エ 製品の平均スループットタイムを短くするため、MTM 法による分析を行った。

当問は〇ウ一択ですが、アイウがなぜ×かを知ると、「2次」で使える知識が増えます。

冒頭のIEの体系図(工程・動作・稼働・時間)をまずじっと眺める。正解〇ウは動作研究(連合作業分析)の知識なので、×アは稼働分析、×エは時間研究だから間違いと落とす。×イは機械とヒトの関係が逆です。

もちろん「運営」60点にこんな深読みは不要ですが、「Ⅲ」の点差になるなら話が別です。

H27第7問 生産情報Sys Bランク

「主語」が文頭にいないのは、省略系。別な用語の説明でないかを疑う。

コンカレントエンジニアリングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア (コンカレントエンジニアリングとして)企業の目標の達成を阻害する制約条件を発見し、それに対処するためのシステムの改善を図った。
×イ 資材供給から生産、流通、販売に至る物またはサービスの供給連鎖をネットワークで統合化し、情報を共有することによって経営業務全体のスピードおよび効率を高めた。
〇ウ 製品の企画段階から設計、生産、販売までの過程を統合化し、リードタイムの短縮を実現した。
×エ 製品のライフサイクルの中で使用される製品に関する種々のデータを互いに関連付けて、一元的な管理を行った。

用語入れ替えの変形で主語が省略されている時は、主語を補って考えるのがスムーズです。アイエは×コンカレントエンジニアリングではなく、それぞれTOC、SCM、PDMの説明です。

最後の2択がCランク

H30第1問 基本用語 Cランク

述語次第で結論が変わる日本語は、「主語」「冒頭の説明」は正と思い込む習慣があるので、ここでウソをつかれると気が付きにくい。その出題心理を逆手に取ると、周囲がUNJするCランクがスラスラ当たります。

生産における管理目標(PQCDSME)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 職場環境に関する評価を行うために、検査によって不適合と判断された製品の数を検査対象の製品の総数で除して求められる不適合率を用いた。
○イ 職場の安全性を評価するために、延べ労働損失日数を延べ実労働時間数で除し1,000 を乗じて求められる強度率を用いた。
×ウ 生産の効率性を評価するために、労働量を生産量で除して求められる労働生産性を用いた。
×エ 納期に関する評価を行うために、動作可能時間を動作可能時間と動作不能時間の合計で除して求められる可用率を用いた。

アは×E環境→〇Q品質、エは×D納期→〇P設備生産性の説明です。冒頭・主語以外は正しいので、ここでUウンウン・N悩む・J時間は勿体ない。

H29第2問 生産情報Sys Cランク

気が付きにくい「主語入れ替え」を、更に難しくするとこんなパターンに。

生産システムにおける ICT の活用に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〇ア CAE(Computer Aided Engineering)を導入することにより、製品開発過程の早い段階での事前検討が可能となり、開発期間の短縮が期待できる。
×イ CAM(Computer Aided Manufacturing)を導入することにより、時々刻々変化する生産現場の状況をリアルタイムで把握することが可能となり、納期変更や設計変更などへの対応が容易になる。
×ウ PDM(Product Data Management)を導入することにより、メーカーとサプライヤーが在庫データを共有することができ、実需に同期した精度の高い予測に基づく生産が可能になる。
×エ POP(Point of Production)を導入することにより、タイムバケットに対して計画が作成され、調達・製造すべき品目とその量、各オーダーの着手・完了時期の必然性を明確にすることが可能となる。

先に正解に直すと、イエウの順に、×CAM→POP、×POP→〇ERP、×PDM→SCMです。当問ではエウの正解知識ERP、SCMが設問内にいないため、難易度が上がります。

捨てるか拾うかDEランク

H28第11問 計画と統制 Dランク ※重要

重要知識=日程・調達・工数の3計画は、ニチ子と重代でくだらなく。

元記事:【生産管理】ニチ子と重代
工数計画およびそれに対応した余力管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか
×ア各職場・各作業者について手持仕事量と現有生産能力とを調査し、これらを比較対照したうえで手順計画によって再スケジュールをする。
○イ工数計画において、仕事量や生産能力を算定するためには、一般的に作業時間や作業量が用いられる。
○ウ工数計画において求めた工程別の仕事量と日程計画で計画された納期までに完了する工程別の仕事量とを比較することを並行的に進めていき、生産能力の過不足の状況を把握する。
○エ余力がマイナスになった場合に、就業時間の延長、作業員の増員、外注の利用、機械・設備の増強などの対策をとる。

先に正解を書くと、アの「手順計画によって再スケジュール」は、(生産計画上の)×工数計画→〇日程計画です。

当問がDランクになるのは、日程⇔調達⇔工数計画の違いは「運営」でなく「Ⅲ」で初めて知る方が多いため。Dランク=難問と捨てる周囲を尻目に、〇イウエを「Ⅲ」で使える工数計画の知識として、まるっとイタダキ。

H27第6問 VA/VE Eランク ※捨て問

VA/VEはまるっと捨てる。なおトヨタHPによると「必要な機能を最小のコストで得ること」。

VE には、現場の基本的な VE 活動手順と7つの VE 質問を組み合わせて、その問いにひとつずつ答えていく方法がある。
VE 活動手順と VE 質問の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
〇ア 改善案の作成 - 他に同じ働きをするものはないか。
×イ 機能の定義 - それは何か。
×ウ 機能の評価 - それは必要な機能を果たすか。
×エ 対象の選定 - それは何をするためのものか。

当問は100人中100人が×イを選ぶ気がしますが、正解は〇アです。

でも2次「Ⅲ」は生産事例であって設計事例ではないので、VA/VEを仮に出題するなら10年以上先でしょう。VA/VEを「捨て」とするのは、「必要といえない知識に余計なコストがかかる」ためです。

今日のまとめ

「戦略論」では意外な盲点だった①主語(用語入れ替え)は、「生産管理」ではイージーなA~Cランクに。

それは「生産管理」は同じ論点が繰り返し問われる。ついでにCAD・CAM・CAE入れ替えなどの代表的な誤答パターンを覚えりゃスコアはすぐ伸びる。これが過去問完全マスターが実現した「規模の経済」効果です。

そこで①初学者なら過去問回転で正解をまず覚え、②2年目上級生(保険含む)なら誤答選択肢を「読み直して」思い出す。これで秋の「Ⅲ」のスコアがガラリと変わるぜ。

でも待て。○○の経済って、他にもあったぞ。

はい、そうすぐ思い出せるのが、過去問回転によるインプット(=記憶定着)の効果。明日・明後日はもっと意外な「盲点」をご用意しました。

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