ヘタクソ勉強時間をうっかり増やすベテほどループの沼にハマる診断士試験では、いつまでに・どれだけ学習するかは自分次第。そしてデパートやamazonより幅広いとされる当サイトの学習コンテンツは、GWにやってみたい所がよりどりみどりです。

J事例Ⅲ

【誤答に導くデザイン(Ⅲ)】+2次のスクール選び

再びスクール優位の時代へ

逆立ちしても80分で解けない上に、合否=たまたまくじ引きとあっては
こんなクソ試験は独学+ふぞろいのワンチャン狙いで良くね?と安易なチョイスをしがちですが、その判断は少し待つのが吉です。

ここ数年スクール合格率の低下=劣勢が続く。その理由は、全国展開のTACやLECにふっるい茹で蛙なベテ講師がのさばり、時流に乗り遅れたから。

イマの試験は、薄っぺらな「1次」知識で、「2次」の小手先ノウハウを覚えるほど誤答に誘導。そこでこんなチョイスが有力です。

【2021年卒業目標】2次のスクール選びと難問「Ⅲ」対応

教えよう。これがイマの「2次」高合格率のスクールだ

1位:MMC 誰もが頷く模範解答の説得力
2位:EBA 突き抜け超絶理論の高額スクール
3位:TBC 講義は安いが登録後のブラック労働
4位:KEC 事例Ⅰに強いが、他は並み。

教えよう。イマ強い「2次」スクールの共通点は、「1次」対策コースも開いていること(※MMC除く)。

年々難化する「2次」では、①ノウハウ→②「1次」知識強化→③「1次」知識を使ったコミュ力重視と、年々進化が進みます。

ほう、こりゃまたフテ寝中の寝耳に水な、あったらしいトンデモ新学説を書いてきやがった。そこでこのトンデモが本当か、終わったばかりのR2「事例Ⅲ」を使い、検証を進めます。

1⃣事前に対応可~確実に取るBランク

R2「事例Ⅲ」第1問 (情報整理) 40字×2のSW

C社の(a)強みと(b)弱みを、それぞれ40字以内で述べよ。
★設問の意図
■C社に起きている、強み+弱み(問題点)を端的に指摘させる。
■弱みの指摘は、①単に現場の問題点コピペか、②一段上の全社視点かで答えが割れる
200%モデル答案
a)表面品質にこだわる溶接や研磨技術と、据付までの高い設計力による個別受注能力が強み。(40字)
b)営業部門の受注体制、生産部門の計画と統制に問題を抱え、納期遅延が生じることが弱み。(40字)
【強み】第3段落 技術やデザイン力を高め、一貫受注に成功
創業時は、サッシ、手摺など建築用金属製品の特注品製作から始め、特に鏡面仕上げなどステンレス製品の表面品質にこだわり、溶接技術や研磨技術を高めることに努力した。その後、ビル建築内装材の大型ステンレス加工、サイン(案内板)など装飾性の高い製品製作に拡大し、それに対応して設計技術者を確保し、設計から製作、据付までを受注する企業になった。
【弱み】第9段落 複雑な形状が遅れを加速 2⃣(1)4⃣
契約から製品引き渡しまでのリードタイムは、平均約2か月である。最終引き渡し日が設定されているが、契約、図面作成、顧客承認までの製作前プロセスに時間を要して製作期間を十分に確保できないことや、複雑な形状など高度な加工技術が必要な製品などの受注内容によって、製作期間が生産計画をオーバーするなど、納期の遅延が生じC社の大きな悩みとなっている。

強みは第3、弱みは第9段落の根拠を編集な。だがここから、「納期遅延解消」を巡る、壮絶な宝探しゲームが始まりやがる。

第2問(1) (2)(期待効果) 問題点は・・。対応策は・・。60字×2分割で採点生産性を飛躍的に向上

C社の大きな悩みとなっている納期遅延について、以下の設問に答えよ。
(設問1) C社の営業部門で生じている(a)問題点と(b)その対応策について、それぞれ60字以内で述べよ
★設問の意図
■従来なら120~150字で答えさせた「問題点と対応策」を、60字×2に分割。
■(期待効果)来年以降は120字で出しても、60字×2で答える構文が主流になり、採点性が向上。
200%モデル答案
問題点は、①仕様や図面の変更による顧客とのやりとりで製作期間を圧迫し、②製作段階の打ち合わせで工場稼働を下げていること。(60字)
対応策は、①営業受注時点で作業チームと連携して適切な納期を決め、②操業時間中の打ち合わせを控えて納期遅延を回避すること。(60字)
根拠の記述
第7段落 受注&承認時点で遅れ発生し、そのうえCADは2次元。 2⃣(1)3⃣4⃣
受注、設計、据付工事施行管理は営業部が担当する。顧客から引き合いがあると、受注製品ごとに受注から引き渡しに至る営業部担当者を決め、顧客から提供される設計図や仕様書などを基に、製作仕様と納期を確認して見積書を作成・提出し、契約締結後、製作図および施工図を作成して顧客承認を得る。通常、製作図および施工図の顧客承認段階では、仕様変更や図面変更などによって顧客とのやりとりが多く発生する。特にモニュメント製品では、造形物のイメージの摺合わせに時間を要する場合が多く、図面承認後の製作段階でも打ち合わせが必要な場合がある。設計には2次元CADを早くから使用している。
第8段落 協力会社の日程確保も遅れの要因 2⃣(1)4⃣

その後、製作図を製造部に渡すことにより製作指示をする。製作終了後、据付工事があるものについては、営業部担当者が施行管理して据付工事を行い、検査後顧客に引き渡す。据付工事は社外の協力会社に依頼し、施行管理のみ社内営業部担当者が行っている。
第9段落 複雑な形状が遅れを加速 2⃣(1)4⃣
契約から製品引き渡しまでのリードタイムは、平均約2か月である。最終引き渡し日が設定されているが、契約、図面作成、顧客承認までの製作前プロセスに時間を要して製作期間を十分に確保できないことや、複雑な形状など高度な加工技術が必要な製品などの受注内容によって、製作期間が生産計画をオーバーするなど、納期の遅延が生じC社の大きな悩みとなっている。

納期遅延の要因は、①設計前 ②生産段階中の2つの顧客やりとり発生。③据付工事を含むかは、スクールにより意見が割れます。

(設問2)
C社の製造部門で生じている(a)b問題点と(b)その対応策について、それぞれ60字以内で述べよ。
200%モデル答案
問題点は、①作業チームの技術力工程順序・工数見積の標準化の遅れに加え、②スペースや高さの制約で加工物の移動が多いこと。(60字)
対応策は、①チームの技術力を平準化して工程順序や工数見積を柔軟にし、②設備配置の再見直しで移動を減らし稼働率を向上させる。(60字)
根拠の記述
第11段落 遅延理由① 技術屋肌の各チームは能力もバラバラ 2⃣(2)3⃣
製作工程は、切断加工、曲げ加工、溶接・組立、研磨、最終検査の5工程である。切断加工工程と曲げ加工工程はNC加工機による加工である、作業員2名が担当している。溶接・組立工程と研磨工程は溶接機や研磨機を用いた手作業であり、4班の作業チームが受注製品別に担当している。この作業チームは1班5名で編成され、熟練技術者が各班のリーダーとなって作業管理を行うが、各作業チームの技術力には差があり、高度の技術が必要な製作物の場合には任せられない作業チームもある。
第12段落 遅延理由② 技術を求めるボトルネック+気分屋デザイナーの手直し要求 2⃣(2)3⃣
ビル建築用金属製品は切断加工、曲げ加工、溶接・組立までは比較的単純であるが、その後の研磨工程に技術を要する。また、モニュメント製品は立体的で複雑な曲線形状の製作が多く、全ての工程で製作図の理解力と高い加工技術が要求される。ビル建築用金属製品は製作完了後、製造部長と営業部の担当者が最終検査を行って、出荷する。モニュメント製品は、デザイナーの立ち合いの下、最終検査が行われ、この際デザイナーの指示によって製品に修正や手直しが生じる場合がある。
第13段落 遅延理由③(デタラメな差立dispatching)2⃣(2)3⃣
生産計画は、製造部長が月次で作成している。月次生産計画は、営業部の受注情報、設計担当者の製品仕様情報によって、納期順にスケジューリングされるが、溶接・組立工程と研磨工程は加工の難易度などを考慮して各作業チームの振り分けを行いスケジューリングされる。C社の製品については基準となる工程順序や工数見積もりなどの標準化が確立しているとはいえない。
第14段落 遅延理由④(IE工程分析) 2⃣(2)3⃣
工場は10年前に改築し、個別受注生産に適した設備や作業スペースのレイアウトに改善したが、最近の加工物の大型化によって狭隘な状態が進み、溶接・組立工程と研磨工程の作業スペースの確保が難しく、新たな製品の着手によって作業途中の加工物の移動などを強いられている。
第15段落 遅延理由⑤(IE稼働分析) 2⃣(2)3⃣
製造部長は、全社的改善活動のテーマである納期遅延の問題点を把握するため、作業時間中の作業者の稼働状態を調査した。それによると、不稼働の作業内容としては、「材料・工具運搬」と「歩行」のモノの移動に関連する作業が多く、その他作業者間の「打ち合わせ」、営業部担当者などとの打ち合わせのための「不在」が多く発生していた。

製造部門の遅延要因は、第11~15段落にバラして配置。この問題点を素早く60字にまとめさせるスピード対応が、出題意図な。

2⃣答えが割れる「助言問題」・・で一体、何を書くのさ?

直接の解答根拠が見当たらず、一見何でも書けてしまう「助言問題」。以下2問の模範解答次第で、各スクールの対応力が丸わかりです。

第4問 (助言) 第1問 複雑な製品形状のモニュメント×大型化=ビジネスチャンス

C社社長は、付加価値の高いモニュメント製品事業の拡大を戦略に位置付けている。モニュメント製品事業の充実、拡大をどのように行うべきか、中小企業診断士として120字以内で助言せよ。
★設問の意図
■第1問のSWを使うのが鉄板ながら、根拠レスの助言問題は一見何でも書けてしまう。
■知識系アイデア解答⇔与件の根拠を使った対応かで、採点基準は出題側の意向次第に。
200%モデル答案 2020/11/8修正
C社は、①表面品質にこだわる溶接や研磨技術に加えて、レイアウト改善による大型モニュメント対応により品揃えを充実させ、②据付までの高い設計力に加えて、営業と生産部門が連携した短納期対応を実現し、個別受注力を高めて事業を拡大する様に助言する。(119字)
①この根拠は当てたい:高付加価値なモニュメント受注を強化
第4段落 3代目社長が始めたモニュメント事業4⃣
その後、3代目である現社長は、就任前から溶接技術や研磨技術を生かした製品市場を探していたが、ある建築プロジェクトで外装デザインを行うデザイナーから、モニュメントの製作依頼を受けたことを契機として、特殊加工と仕上げ品質が要求されるステンレス製モニュメントの受注活動を始めた。
第5段落 モニュメントは需要&収益性の点で注力事業へ 4⃣
モニュメント製品は受注量が減少したこともあったが、近年の都市型建築の増加に伴い製作依頼が増加している。受注量の変動が大きいものの、全売上高の40%を占め、ビル建築用金属製品と比較して付加価値が高いため、今後も受注の増加を狙っている
②この根拠は当てにくい:で、なぜ大型なのよ?
第2段落 装飾性の高い個別受注生産が得意 1⃣
C社が受注しているビル建築用金属製品の主なものは、出入口の窓枠やサッシ、各種手摺、室内照明ボックスなどで、特別仕様の装飾性を要求されるステンレス製品である。またモニュメント製品は、作家(デザイナー)のデザインに従って製作するステンレス製の立体的造形物である。どちらも個別受注製品であり、C社の工場建屋の制約から設置高さ7m以内の製品である。主な顧客は、ビル建築用金属製品については建築用金属製品メーカー、モニュメント製品についてはデザイナーである。
第14段落 遅延理由④(IE工程分析) 2⃣(2)3⃣
工場は10年前に改築し、個別受注生産に適した設備や作業スペースのレイアウトに改善したが、最近の加工物の大型化によって狭隘な状態が進み、溶接・組立工程と研磨工程の作業スペースの確保が難しく、新たな製品の着手によって作業途中の加工物の移動などを強いられている。

現実的な対応として、根拠+解答方向性がはっきりしない第4問はスクール解答の様にピタリとは当たらない。第一、それをやったら80分では間に合わない。

その分、大型モニュメント対応を柱に書くと、それがたまたまであっても加点が期待できます。

第3問 (助言・後回し)

C社社長は、納期遅延対策として社内のIT化を考えている。C社のIT活用について、中小企業診断士としてどのように助言するか、120字以内で述べよ。
★設問の意図
■設問の制約条件が少なく、一見何でも書ける。
■設問文の根拠は、ほとんど他の設問で使用済。
■解答の多くは、①情報項目列挙か、②一般知識解答に。
■第14~15段落より、③IE知識→生産計画+統制に紐付ける時間の余裕はない。
200%モデル答案
C社は、①3次元CADを導入して顧客承認段階までのやりとりをスムーズにし、②作業チームの余力や進捗管理をデジタルデータ化して生産計画変更や差立を柔軟にし、③IoTセンサー技術で不稼働を検知して設備稼働率を高め、納期遅延を解消するよう助言する。(117字)
※最後の③はマス目が余った苦し紛れのアイデア解答
根拠の記述
第14段落 遅延理由④(IE工程分析) 2⃣(2)3⃣
工場は10年前に改築し、個別受注生産に適した設備や作業スペースのレイアウトに改善したが、最近の加工物の大型化によって狭隘な状態が進み、溶接・組立工程と研磨工程の作業スペースの確保が難しく、新たな製品の着手によって作業途中の加工物の移動などを強いられている。
第15段落 遅延理由⑤(IE稼働分析) 2⃣(2)3⃣
製造部長は、全社的改善活動のテーマである納期遅延の問題点を把握するため、作業時間中の作業者の稼働状態を調査した。それによると、不稼働の作業内容としては、「材料・工具運搬」と「歩行」のモノの移動に関連する作業が多く、その他作業者間の「打ち合わせ」、営業部担当者などとの打ち合わせのための「不在」が多く発生していた。

ラスト2つの第14~15段落のIE記述を、どう活かすか。こりゃ超絶EBAか、突き抜けTBCでもないと、まともな答えは書けねぇ。

こらこら。いくらマス目が余っても、「IoTセンサーで不稼働検知」なんてアイデア解答に、1点もくれるはずがありません。

今日のまとめ

すみません、R2「Ⅲ」は難しすぎて、もう降参です。
マーケの何をどう勉強すれば良いか不明の「Ⅱ」と対照的に、覚える・やるべきことがありすぎる「Ⅲ」。
すみません、受験側の対応は「過去問の解き方を覚える」ことが主であり、この事例は到底解けません。

80分で解けない事例のもう一つの題意は、80分で解ける答案を考えさせる、狙いの品質な。

受験側に80分では解かせない一方、60字×2分割で採点性を改善し、12月当選発表に向け納期ピタリに仕上げる。これは見事なお手並みです。

そうか、生産管理(計画+統制)ばかり対策したけど、生産現場の基本はQCD
だから、独学ワンチャンでたまたま受かれば良いとCコストをケチると、多年度ループにまっしぐら。

そして診断士「2次」対策、特に「事例Ⅲ」の対応は再びスクール優位の時代へ。そこでは○「1次」知識を体系かつ網羅的に学ぶことを含み、×「2次」の小手先ノウハウは要らない子になります。

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

-J事例Ⅲ

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