【「Ⅰ」89点答案座談会(後)】「事例Ⅰ」の本番対応

高得点答案ほど読みやすい。だから誰でも真似できる。

昨年起きた合格者総入れ替えの「セカンドインパクト」。その原因はどうやら「目を瞑っても再現できる、ハイスコアの高再現性答案」でした。ところが早くもそれを上回ったのが、「アドリブ感のブレを意図した、再現性6~7割のハイスコア答案」。

H30「事例Ⅰ」開示89点再現答案(Tochiro様)

↑お手数でなければ、「もらっていくよ」「俺の答案の方がマシ」。ぜひご感想をお聞かせください。その一言が、今年の試験を変える・・かも?

【後半の部】「事例Ⅰ」の本番対応

では昨年の「Ⅰ」79点ホルダーと今年の89点ホルダーが対談するとどうなる? 少し意外な展開が待っていました。

日時:2019年3月7日(木)20:00~
場所:TV会議
パネラー:Tochiro氏(トチロー、T)、ぱおーん氏(P)
ゲスト:きゃっしい氏(C)、司会:ふうじん(F)

6⃣「事例Ⅰ」の再現答案、再現度、開示スコア

再現答案の再現性って、どうなのさ?

司会F:座談会後半は、開示89点、72点の再現答案をベースに、加点された箇所、失点した箇所を明らかにします。

T:今回示した再現答案の再現度は、60~70%。それはいかにもプロ感漂うテンプレ解答は採点者に嫌われると考え、アドリブ感を出すために意図的にブレ幅のある解答を書いたためです。第1~4問を通じそこそこ加点される内容ですが、89点になると、実力以上のスコアです。そこで、個々の設問の実得点以外に、「全体の一貫性」などの、特殊な加点要素があるのではと考えます。

P:第1~3問までの4マスは、8~9割の安定した出来と再現性です。難問の第4問はスコアも再現性も5割程度です。

7⃣易問 第2問(1)(2)の具体的処理

80分で解けない試験では、5問全てに全力投球するとドボン。最初にやるのが得点期待値順。

F:80分では間に合わない試験であり、得点期待値の高い易問から解くことがセオリーとされます。H30「事例Ⅰ」については、第2問(1)(2)が易、第1、3問が勝負所、第4問が難問と考えて良いでしょうか。

C、T、P:はい。

T:第2問は(1)(2)ともコピペで処理できます。(設問1)はファブレス企業が最終消費者向け製品の販売に人手は割けないことを考えれば、技術者中心の社員構成、研究開発の重視など、根拠を使って編集するだけです。同じく(設問2)も製品売切り⇔消耗品継続のコピペ以外になく、後は編集するだけです。

F:ここで時間をロスせずスッと書くことも、ハイスコアへのコツですね。

8⃣勝負所 第1問、第3問の具体的処理

この問題は勝負所。そこで要求解釈をもう一段丁寧にし、根拠のコピペ+「1次」知識で結ぶ。

T:第1問は「競争戦略の視点から」とシバリがあるので、「大手との競争回避」「ニッチ市場」を使い、A社が現在まで成長してきた理由を「1次」知識を使って示せば合格点です。

逆に第3問「組織改編の目的」は、機能別組織とチーム制の違いを混同して、やや失点気味です。人材育成の視点から「コア人材」を挙げましたが、スクール模範解答のような「事業承継」「後継者育成」の点には、試験中は気がつきませんでした。

9⃣難問~確実合格への勝負所 第4問の具体的処理

難問第4問の理想はスクール解答。現実的には浮かべた根拠の乱れ打ち?

F:最後はしばしば難問になる、最終マス目の第4問です。初学者はここは捨て問とし、「根拠を適当に殴り書きして解いたフリ」がセオリーですが、実力十分経験者は他の設問で時間を浮かし、ここで勝負を賭けるそうです。

T:第1~3問までの解答時間を削る基本は、手順の外段取り化です。やり方は人により異なってきますが、使う知識を事前に体系化することで、知識選びの判断に時間をかけたりミスを減らすのは、誰でもやることでしょう。

F:この点はスクールの解答技術が進んでいて、この記事で紹介したスクールA解答速報は、独創性・チャレンジ精神の2ワードをコピペしながら、組織学習の「1次」知識に適切に紐付けしており、ぜひ自分も書いてみたいと思わせる完成度です。

C:独創性から「高次学習」を引き出す所には感心します。また誰が解いても時間が足りない点で、外段取り化を進めることは同感です。きゃしいの解法実況中継では、与件の言い回しをコピペ乱打するやり方を紹介しましたが、幸の日も毛深い猫の様なフレームワークを用意しておくと、短時間で使える言い回しを拾いやすくなります。

🔟結び

F:ありがとうございました。最後にまとめと、今年受験する方へのメッセージをお願いします。

C:「事例」の出題傾向や採点基準は年々進化しますが、特に「事例Ⅰ」が求める本質的な点は変わりません。つまり経営戦略から企業ドメインを再定義し、全社戦略に基づく組織設計と組織学習を進めていくストーリーを頭に置けば、「事例Ⅰ」への対応力はすぐ上がります。ぜひ「事例Ⅰ」を最初に得意化してください。

T:「思いは手法の上にある」と考えます。特に受験期間が長引くと手法に意識が傾きがちですが、なぜ学習を続けるかの意欲が先にないと、結果は出しにくいでしょう。「2次」試験には3年掛けましたが、1年目は国語重視、2年目は知識重視、3年目はその両方と意識を変えた所、その通りのスコアになったと考えます。

事前準備と外段取り化は有利な武器ですが、手法だけに捉われず、本試験当日にはフラットな気持ちで事例に向かうような心構えを、ぜひお願いします。

まとめ~座談会のミライはどこへ行く?

前半に比べ、後半はどこかで聞いた様なネタばかり!ふん、前年79点、今年の89点ホルダーと言えど、大したコトないね。

うん、その見立てはハズレじゃないけど、アタリでもない。つまりおっと残念55点。座談会後半が予想以上にショボいのは、何かボトルネックがあるため。つまりパネラーの思考に司会(F)の理解が追い付かないとこうなります(汗)。

このメンバーを集めてこれで終わりの訳がない。ヨシ、では俺が議論のヒントを出してやる。「89点再現答案」への感想・ご意見・活用アイデアをお待ちしております。

・・というか当試験に多い、①「知ってる知らない」「ノウハウ」でクローズに受かりたがる傾向を、②オープンに発展解消させるには。お願い、力を貸してください、なのです。

ボタンを押して今日もイタダキ↓。
試験の進化は待ったなしです。

にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へ
にほんブログ村