体験記

得点開示の今までとこれから(前)【2次専念者向け座談会】

投稿日:2019年7月12日 更新日:

「1次」は知識の4択マーク、「2次」はマス目に記述式。

そんな出題スタイルを頑なに変えないのに、2015年の得点開示以降、①初学者をやたら優遇 ②出題傾向や採点基準が毎年進化 ③「1次」知識の重視が鮮明に。

今までの勉強をつづけてもヤバいな。

それは全員思っているのに、誰も答えを持っていない。ダメじゃん、それじゃ時流を先読む診断士の役目を果たしてないよ。そこで「無理を言ってお願い座談会」。最新診断士2人の力を借り、得点開示時代の「2次」対策の今までを振り返り (前編) 、これからを大胆予想します (後編)

得点開示の今までとこれから【2次専念者向け座談会】

日時:2019年7月9日(火)21:00~22:30
場所:テレビ会議
参加者:きゃっしい氏、ぱおーん氏、司会:ふうじん

※初学スト280点のきゃっしい氏と、受験歴5回以上の歴戦の兵(俗称:ベテ)のぱおーん氏。詳しいプロフはこちらをご覧いただき、その異業種コラボで何が起きるか?

1⃣はじめに

F:今日はドッキリな座談会にご協力いただきありがとうございます。初めに、近況を教えてください。

きゃっしい(K):会社を立ち上げ、今年の4月から診断士として独立しました。現在はこれまで勤めていた会社からの業務委託や、仲間の診断士からの紹介の案件を中心に仕事をしています。今後、徐々に仕事の幅を広げていきたいと思っています。
また「1次」対策書としてご好評をいただいている「一発合格まとめシート」は、2020年度版の改訂作業を8月から始めることにし、今年は9名のチームメンバーに手伝っていただくことになりました。

ぱおーん(P):診断士としては企業内になりますが、取材の学校など、起業前でも参加できる活動に積極的に参加するようにしています。

F:起業や副業など、働き方の一歩先を選べることが診断士の魅力ですね。私も診断士としては企業内ですが、働き方や学び方の最先端を常に感じて発信できる。そして「試験ブログ」にとどまらない、次のステージが視野に入ってきました。

2⃣この10年の試験対策の変化(進化)を振り返る

F:当サイトで言う「試験サークル(一般には受験生支援団体)」の活動が10周年となり、この間の試験の変化をまず振り返ります。

①2009年頃~ ローリスクメソッド、根拠編集詰め込みの時代

P:「2次」対策でいえば、①2009年頃 ②2014年頃 ③2016年~の3段階で進化しています。①2009年頃はローリスクメソッド(TAC)の影響力が強く、一定方向に決め打ちせず、分散させた根拠を編集力で幅広くぶっこめ、というやり方でした。この頃のTAC合格者数は、300人台後半とされていました。

K:えっ、そんなにいたんですか。

F:初学ストレートコースの合格率は今と大差ない筈ですが、2年目上級生のコースでは合格率4割を超えるクラスがあるほど、とにかく強かったですね。

②フレームワーク、金型の時代。レイヤーの勃興。

P:②2014年前後はフレームワークや金型の時代と言われ、MMCへの支持が高かったです。○○面では~といった「金型解答」をまだ使っている方もいますが、段落単位で設問と対応づければ、それなりの解答が作れた時代です。一方で事例の出題傾向は、「事例Ⅱ」が2012~2014年までのコーズ・リレーテッドやデシル分析などの知識傾向が強かったのが、2015年以降は商店街や醤油メーカーなど「複数ターゲット」「複数チャネル」を問う傾向に変化しました。

F:当サイトは「誰でも当たって点差のつかないショボいダナドコ」とネガティブですが、リテールマーケの基本がわかると、前向きな受け止め方もあります。

K:合格した2017年試験の「解法実況」シリーズが好評で、実はいまそれより前の過去問の「解法実況」にも挑戦しているところです。過去問の出題傾向の違いは、確かに感じます。

P:「事例Ⅰ」は、「何を聞かれているか不明」な抽象度の高い難解な出題は消えました。

K:少なくとも「何を聞かれたか位はわかる」程度に落ち着いてきました。

F:レイヤーで切り分けの指導が定着してきたのも、この頃ですね。

③得点開示で「わかりやすくキレイな国語」の時代へ

P:③2015年の得点開示を受け、2016年以降の合格傾向は大きく変化しました。具体的には、ある程度あいまいだった採点基準を精緻化させたのではないでしょうか。すると、それまでの好き勝手に何か書けば誰かが合格から、「理論を応用させる」力を判定する。つまり「1次」知識重視への流れになると、納得が行きます。

F:2016年以降も毎年様相が違っていて、①2016年は集団ゴールの年、②2017年からはわかりやすくキレイな日本語がブームです。

K:2015年得点開示の翌年に、すかさず高得点答案の分析や答案の見せ合いをした学習グループで、10人中8人が合格した逸話は、試験ブログで見かけた覚えがあります。

P:その後は、「答案の書き方」次第で合否が変わることに周囲も気づいたのか、「集団ゴール」の話は聞かなくなりました。

F:Pさんは「2次」を複数回受験されていますが、H30年に合格された決め手、また現在「多年度生」と言われる方へのアドバイスはいかがでしょうか。

P:2015年の得点開示が起きても、その後の2回(2016~2017)はやり方を変えず、ある意味漫然と受け続けました。合格した2018年は周囲の動きを見て、①与件重視 ②「1次」知識重視に変えています。

F:「2次」対策の主流はおよそ3年サイクルで交代するのですが、その変化はこの先ますます早まりそうです。一方、「1次」対策は5年サイクルで、①テキストINPUT → ②過去問INPUTに進化していますが、その話は別の機会で検討します。

3⃣2015年得点開示から、2018年「セカンドインパクト」まで。

F:さて、2018年のブログ記事「きゃっしいの解法実況」「だいまつの永久保存版」は、併せて試験対策の歴史を変えた「セカンドインパクト」と言われます。
まず事例の解き方とは一般にその方の一身専属で、80分の短時間で瞬間反射的に解くため文章化しにくいものですが、「解法実況」をあれだけ詳しく(クソ長い文章で)書けた理由を教えてください。

K:理由の一つは、①過去問や事例演習の際に、何となく書くのではなく、何をどう書くかの意識付けを心掛けていたことです。それと②もともと文章を書くことが好きなので、当日の解き方を書き出してみると次から次へと書きたいことが浮かび、あれだけ詳しい内容になりました。

P:「解法実況」の記事は、合格年に実際に参考にさせていただき、「結果的に答案が似通っていく」効果が出ています。これは、「2次」試験本来の狙いが「理論の応用能力を問う」ことにある。つまり理論をふりかざすことより、「相手にわかりやすく伝える」スキルが重要であるためでしょう。

F:あの記事を書いた反響はいかがでしたか。

K:役に立った、実際に真似してみた、という感謝の声を多くいただきます。ただその使い方は、①答案のスタイルだけ参考にする ②解法実況まで詳しく手本にするまで、さまざまな方がいらっしゃいます。

P:出題側が得点開示を使い、「望ましいタイプの答案の書き方」を示したことと、その書き方が詳しく実況されたことで、実は高得点答案の方がわかりやすく、書きやすい。「2次」筆記に対する印象を一変させたことは、やはり「セカンドインパクト」との評価に値すると思います。

前半まとめ

セカンドインパクトの張本人と、その煽りを食らったぱおーん氏がコラボしたら、妙に意見が一致した。これは後半の「得点開示のこれから」にも期待できそうです。ではお二人の前半意見をコンパクトにまとめます。

ぱおーん氏(受験歴5回以上)
①「2次」対策の主役は、この10年間で2回交代した。
②「理論を応用させる力」と「わかりやすく書く力」がほぼイコール(※)。
③得点開示の波に乗り遅れたが、やり方を変えた年に合格できた。

わかりやすく書くには、理論の理解が前提だからだぜっ。

きゃっしい氏(セカンドインパクトの張本人)
①得点開示以前の経緯は知らないが、過去問をさかのぼると傾向変化を感じる。
②セカンドインパクトの背景は、「文章を書くことが好きだった」。
③だいまつ氏に負けまいとムキになったら、結果が残せた。

ボタンを押して今日もイタダキ↓。
試験の進化は待ったなしです。

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