日本人はこまめに改善したがり、生産管理の定義は複雑すぎて手に負えない。そこでニチ子(日程・調達・工数)と重代(進捗・現品・余力)に単純化したのが、診断士試験の功績です。
そりゃ生産管理は米国発のIEを除き主に国内で発展したから、どうしても用語がわかりにくい。そこで生産管理production management=計画planning+統制controlと、併せて英語で覚えるのがコツな。
持続的な競争優位を築くには、VRIOのI(模倣困難性)とO(組織力)が不可欠。同業D社がIもOも両方苦手な点に目をつけ、「事例Ⅲ」でのスコア格差が確定しました。
生産管理の説明を生成AIに頼むと、あえて製造業でなくオフィスワークやサービス業の例で答えてくれる。これならホワイトカラーのあなたも納得です。
日程計画と進捗管理は、プロジェクトや業務の進行状況を管理し、スケジュール通りに作業を進めるための重要な手法です。例えば、オフィス内での新しいITシステムの導入プロジェクトを考えてみましょう。このプロジェクトでは、ソフトウェアの開発、テスト、トレーニング、そして導入などのフェーズがあります。日程計画では、これらの作業を適切な順序でスケジュールします。進捗管理では、各フェーズが計画通りに進行しているかどうかを監視し、予定よりも遅れが生じた場合には、適切な対策を講じます。
調達計画と現品管理は、必要な資材や製品を効率的に調達し、在庫を管理するための手法です。例えば、小売業での在庫管理を考えてみましょう。店舗では、商品の調達計画を立て、需要予測に基づいて適切な数量の商品を仕入れます。現品管理では、在庫レベルを監視し、売れ行きの良い商品を再発注し、滞留在庫を最小限に抑えます。また、商品の回転率や棚卸しの頻度なども考慮されます。
工数計画と余力管理は、労働力の効率的な配分と時間の管理を目指す手法です。例えば、サービス業でのプロジェクトマネジメントを考えてみましょう。プロジェクトでは、各メンバーのスキルや経験を考慮して、作業量やタスクの割り当てを行います。工数計画では、それぞれのタスクに必要な時間やリソースを見積もり、プロジェクト全体のスケジュールを立てます。余力管理では、作業が予定よりも早く進行した場合や、予期せぬ問題が発生した場合に、柔軟にリソースを再配分することで、プロジェクトの遅延を最小限に抑えます。
【過去問RTA 生産管理②】日程+調達+工数計画36マーク / ニチ子と重代で丸暗記
要するに試験合格のためでは気が重たいが、「生産管理」の学びはあなたのオフィスワークにまるっと役立つ。そこに気付くか過去問の答をムキになって覚えるかが、上位5%⇔同業D社の分かれ目です。
日程計画
日程計画はジョブショップスケジューリング、PERTなど主に計算問題で出題します(3/19掲載予定)。R5と再試験では、知識問題が2問出ました。
調達計画
①需要予測
大工場の連続見込生産に欠かせないのが需要予測。よって「事例Ⅲ」ではまず出ません。
②発注方式
同じく個別受注生産が多い「事例ⅢC社」では、発注方式自体はあまり問われず、むしろEOSやEDIで電子化します(R5事例Ⅲ)。
③現品管理
事例ⅢC社はだいたい現品管理がダメダメなので、この論点は良く出ます。
④小売店の在庫管理
「店舗管理」で年1マーク必ず在庫の話が出ますが、「生産管理」側でまとめて覚えます。
工程計画(IE)
IEのように出題論点が多い領域では、D社に頼らず自力で体系化や表を作る目利きが大事。ここはテキストに倣い、工・動・稼・時(こうどうかじ)で語呂合わせです。
①工程分析
工程分析は分析記号が年1マーク出ます。レイアウトと関係する知識ですが、今のところ「事例Ⅲ」出題の気配はありません。
②動作研究
同じような記号でも、動作研究で使うのはサーブリック記号です。事例Ⅲでは、連合作業分析(マンマシンチャート)がH30に唐突に出題されました。
③稼働分析
稼働分析とは、工員が働いているかサボっているかの観察。試験上はあまり出ません。
④時間研究
工場が利益を出すには原価計算が必要で、そのために標準時間が必要。まさかの「Ⅲ」出題に備え、R1→R5の順に並び替えると出そうな所が予測できて安心です。
今日のまとめ
当試験の初学優遇の前提から、直近5年「1次」以外の知識は「Ⅲに」出題しないし、出しても没問。そこで「Ⅲ」の超絶知識にムキになるより、ニチ子と重代でフレームワークの丸暗記です。