「中小」が取れて晴れて企業診断士。活躍の場は2倍以上です。

【ラス2週振り返り】パターン化しすぎ=決めつけお化け / Word60字で事例の骨子(Ⅲ)

Q
10月下旬実施の虹では、多年度ループにハマったお化けが試験会場を彷徨い、「パターン化・・」「決めつけ・・」と耳元で囁くとの都市伝説が。おっかないので除霊しちゃって。
A

そう。採点作問基準を毎年変え、ベテは死んでも受からせないのが虹試験の特徴です。

ゆとりの隣に掘ろう落とし穴。隣を誤答に誘導できる虹試験
80分では解けない事例ではどこかの手順を省いて時短をしたい。そこに「この答はH○第△問!」をやらかすのがお化け。正しい記述順で決めつけないのがデキる君。(100字)

そんな決めつけする筈ない・・の思いを裏切り、80分の極限状態に追い込みお化けの素性をゲロさせるのが作問技術。歴史に残る決めつけお化け↓に目を通し、腹を抱えて大ウケします。

R3:QCDの何が課題か明言しない鞄のC社

設問モデル答案60字要約例
第1問 環境分析 情報整理 B
革製バッグ業界におけるC社の(a)強みと(b)弱みを、それぞれ40字以内で述べよ。
(a)企画から販売までの一貫受託生産力と、熟練職人の手作りによる高級自社ブランドの保有。(40字)
(b)受託生産品は低価格である他、新製品の企画経験が少なく、熟練職人の技術承継にも不安。(40字)
省略
第2問 生産現場 助言 D
フリーな課題設定→超難問に
バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、効率化を進める上で必要な(a)課題2つを20字以内で挙げ、それぞれの(b)対応策を80字以内で助言せよ。
(a1)生産計画を見直して受注小ロット化に対応。(20字)
(b1)①生産計画を月1回から週次に変更し、②受注量より多いロットサイズの生産を止めて過剰な製品在庫を避け、③納期が長い資材の在庫保有量を増やして生産計画に余力を持つ。(80字)
(a1)生産計画を見直して受注小ロット化に対応。(20字)
(b1)週次生産計画に変更、生産ロットを変えて製品在庫減、資材在庫見直しで余力を持たせる。(40字)
(a2)縫製工程の負荷を見直して生産を平準化する。(20字)
(b2)①熟練職人の職務設計を見直し、②自社ブランド品の生産・修理・仕上げ工程への作業割り当てを減らすことで、③縫製以外の工程の稼働率向上と生産リードタイムの短縮を図る。(80字)
(a2)縫製工程の負荷を見直して生産を平準化する。(20字)
熟練工の修理・仕上げ工程作業を減らし、工程稼働率向上と生産リードタイム短縮を図る。(40字)
第3問 生産管理 期待効果 C
C社社長は、自社ブランド製品の開発強化を検討している。この計画を実現するための製品企画面と生産面の課題を120字以内で述べよ。
製品企画面の課題は、①小売店や自社サイト経由で顧客ニーズを掴み、②永く愛着を持って使える、③将来の直営店向け新製品の企画経験を積む。生産面の課題は、①商品企画部と連携し、②生産管理担当者を育成して受注予測精度を高め、③欠品や過剰在庫を防ぐ。(120字)製品企画面では顧客ニーズを踏まえた直営店向け製品企画力を向上。生産面では担当者配置で受注予測を高め、欠品や過剰在庫を防ぐ。(60字)
第4問 新規事業 助言 C
C社社長は、直営店事業を展開する上で、自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出すか、それとも若手職人も含めた分業化と標準化を進めて自社ブランド製品のアイテム数を増やすか、悩んでいる。
C社の経営資源を有効に活用し、最大の効果を得るためには、どちらを選び、どのように対応するべきか、中小企業診断士として140字以内で助言せよ。
【A案:手作り高級】
熟練職人の手作りで高級感を出すよう助言する。対策は、①自社ブランド製品の高級感と企画から完成品までの一貫生産力を活用し、②作業割り当て時に熟練度以外も考慮して若手のOJTを進め、③熟練職人によるOff-JTを併用して多能工化を図り、④将来の直営店に修理工房を併設し従業員顧客双方の満足感を高める。(140字)
自社ブランドの高級感と一貫生産力に注目し、OJTによる若手育成とOff-JTによる多能工化を進める、熟練職人の手作り高級化を助言する。(60字)
【B案:分業標準アイテム増】
分業化と標準化を進めてアイテム数を増やすよう助言する。対策は、①自社ブランド製品の高級感と企画から完成品までの一貫生産力を活用し、②作業割り当て時に熟練度以外も考慮したOJTで若手に権限委譲し、③手作りの高級感を出す工程を標準化して、④将来の直営店の品揃えを満たすアイテム数を確保する。(140字)
自社ブランドの高級感と一貫生産力に注目し、OJTによる若手育成とOff-JTによる多能工化を進める、標準化によるアイテム増を助言する。(60字)
Q
注目の2択=R3第4問の答は1つでない。①事実→②事実→③推論のうち、①②コピペの部分点を取れればOK?
A

助言問題の結論への配点は必ずしも高くない。そこにH○第△問の答は××!と迷走するのが決めつけお化けです。

R2:技術屋肌のステンレス加工業者が進める納期改善

R1:工場新設を機に作業標準化を狙う熱処理業者

H30:短納期の待ちから新技術の攻めに転じるプラメーカー

今日のまとめ

Q
生産統制やQCD=全体の出来栄え・デザイン・バランスを重視するのに、現品キーワードの与件調達ばかりにお熱なのがベテやふぞ。進捗・余力管理がギクシャクするのも当たり前?
A

ついでにR3第4問2択の答は一つではない。事実→事実→推論の構成なら推論を仮に外しても、事実2つの部分点で60点には届く。それが決めつけお化けの除霊法な。