「中小」が取れて晴れて企業診断士。活躍の場は2倍以上です。

【高スコア答案分析(Ⅲ)】「診断士体」の使い方

【診断士体】
読点や箇条書きを駆使し、100~150字の長文を1センテンスで滑らかに書くこと。またそれを素早く採点する技術。

一般に読みやすいとされる1文の文字数は30~40字だそう。ところが、①読点・箇条書きを駆使して ②100~150字を1センテンスで一筆書きする、「診断士体」なる独特の言い回し。初学者が最初に面食らうのがここです。

H30「Ⅲ」第5問(Bランク易問)の例を見てみます。

答案① 120字×1文答案②40字×3文
[コピペ先行][結論先出し]
戦略は①工業団地組合との連携を強化し戦略は、インサート成型の受注拡大とする。
②習得した高度なインサート成型技術により顧客企業の工程数の短縮や納期の短縮、コスト削減を図り、付加価値を向上させ①工場団地内の助け合いに加え金属加工部品を調達し、 国内に戻った家電製品の生産需要を捉える。
③以前の国内生産品が戻り始めた機会を活かし②加工技術や低コストに短納期や小ロット対応を加え、 顧客企業への工程短縮やコスト削減
顧客企業やそれ以外の企業からの受注の拡大を図る。付加価値提案を助言する。

この場合、答案②より①が〇です。「世間一般に好まれる」①の結論先出しは、もしそこでミスると、採点心理上、後続が総崩れになりやすいため。それより、与件の事実をコピペで書き連ね、最後にそうっと結論を。そう発展した経緯を考えれば、「診断士体」を使いこなして損はしません。

では4事例中最低スコアの超難問、H30「Ⅲ」の高スコア分析です。

【高スコア答案分析(Ⅲ)】「診断士体」の使い方

1⃣超難問にドボンでも、解答技術は年々進歩

今回の仮説検証には、以下4つの解答例を使いました。


KEC解答速報
→当日公開と考えると、十分すぎる模範解答。
きゃっしいの事例解答
→支持者も多い、前年280点ホルダーによる解答例。
③HAKS氏の上級者答案
→「1次」知識はこう使え。診断士の役目は課題の発見・解決。
④当サイトのコピペ解答
→「Ⅲ」はこんなものだろ。高を括った分アラが目立つ斬られ役。

2⃣コピペ時代の得点仮説(Ⅲ)

Bランク~第1問にSWOT復活。最終第5問がコピペで書ける易問サプライズ。

Cランク~定番問題ながら変化球で難化

Eランク~渾身の作問ながら、ひっかけが強烈すぎて実質没問

今日のまとめ

診断士体(読点や箇条書きを駆使した、100~150字1センテンスのキレイな日本語)の書き方はこれでわかった。ついでにブログを探せば、①詳しい書き方 ②メリットもすぐ見つかります。

だからこの試験では、「書き方」に時間を掛けたり、技を競う意味は薄い。

すると「Ⅲ」作問者の思惑通りに、生産管理用語のあてはめ方、使い方へと議論が進む。そしてこの力作事例に何を学び、あと半年どう備えるかで点差が開く出題を今年もしてくれる。

工夫した良問を出すと事例の人気が高まる。もう「Ⅲ」のブームは待ったなしです。