「中小」が取れて晴れて企業診断士。活躍の場は2倍以上です。

【H30事例Ⅲ】ふぞ採点基準の「限界」

ふぞ採点が使えることは分かった。
同時に限界も見えてきた。

でもなぜ、ふぞは一発の3年遅れでその限界に気づいたの?

自分たちこそ正!とネットやセミナーで絶叫。 そのエコーチェンバーは出題側に嫌われることに、3年遅れで気づいたな。

ふぞ12採点基準に慣れると、H30「事例 Ⅰ」「Ⅱ」の様なオーソドックスな事例はお手のもの。 しかし同時にわかったふぞキーワード採点の限界とは、

具体性は評価できるが、わかりやすさ(キレイな日本語)は判定できない

そして「Ⅲ」の様に現場対応力を求められると一同慌てふためき、1年の努力を棒に振って8割ドボンにまっしぐら。では本当に限界か?詳しく見ていきます。

ふぞ採点基準の「限界」【H30事例Ⅲ】

1⃣ふぞ採点基準の「限界」

前回の「Ⅰ」に続き、今回の「H30Ⅲ」を採点した結果がこう。


KEC解答速報 (68点)
→当日公開と考えると、十分すぎる模範解答。
きゃっしいの事例解答 (73点)
→支持者も多い、前年280点ホルダーによる解答例。
③HAKS氏の上級者答案 (65点)
→「1次」知識はこう使え。診断士の役目は課題の発見・解決。
④当サイトのコピペ解答 (73点)
→「Ⅲ」はこんなものだろ。高を括った分アラが目立つ斬られ役。

くだらない記事ばかり書くお前のクソ答案が73点?

当サイトの解答例は「再現答案」でなく、「どこまで与件をコピペできるか」の検証用に、ワード打ちで伸縮自在に編集したものです。すると題意を多少外しても、キーワード採点だとスコアが伸びてしまう。

このFAR(False Acceptance Rate 他人受入率=間違ったものを正とする第2種の誤り)さえ知れば、今年の試験はいよいよイケそう。
画像:SE娘の剣

2⃣ふぞ採点はオーソドックスなH30「Ⅰ」「Ⅱ」では使える。でも「Ⅲ」に通用するかは慎重に。

では「Ⅲ」の採点です。

第1問 ABランク
顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C 社の業績は維持され てきた。その理由を 80 字以内で述べよ。 (20点)

第2問 作業方法(IE) Eランク
C 社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図 2 )を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。

第3問 (生産計画) Cランク
C 社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図 1 )を分析して、C 社の生産計画 上の問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。 (20点)

第4問 (生産統制) Cランク
C 社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備してお くべき内容を 120 字以内で述べよ。 (20点)

第5問 ABランク
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C 社が立地環境や経営資源を生かし て付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として 120 字以内で 助言せよ。 (20点)

今日のまとめ

気合の入った新作「Ⅲ」は、「1次」知識ブームの火付け役。

H29で設問構成を大幅に入れ替え、受験経験者の多くをフリーズさせたと思えば。H30は「生産計画→生産統制→作業方法」のレイヤーを第2→3→4で逆順に出題し、経営トップダウンの上から目線でやってくる診断士受験者様を、現場目線で迎え撃ち。

木内先生は、①事例をノウハウ・キーワードで解こうとしたり、②過去問の答えを暗記するベテが余程嫌いなんだねっ。

受験側の手口の研究にかけては、本業そっちのけで熱心そうだね。