「中小」が取れて晴れて企業診断士。活躍の場は2倍以上です。

【合否手応え】平均点は220、合格ラインは偏差値59

「事例Ⅳ」はなぜ素点ではなく、
下駄を履くのか?

果報を待ってフテ寝していちゃ8割落ちる。そこに気づいて合格予定者(仮)として行動再開すると、こんな噂に気が付きます。

  1. 受験校採点サービスは正直当たらない。
  2. 採点基準は毎回変わり、出題側の専権事項。
  3. 但し「Ⅳ」は素点ではなく、下駄を履く。
  4. 「2次」は5,000人全員に合格チャンス。

診断士とは合格したらおめでとう!ではなく、そこが士業としてのスタートラインに。近年は「たまたま」「まぐれ」先輩を差し置き、確実合格の実績をひっさげて活躍する方が鎬を削る世界ですから、果報を待ってフテ寝しているヒマなどありません。

そこで上の4つの噂はどれほど確か? 1つずつ見ていきます。

1⃣合格手応えと噂の検証

①受験校採点サービスは正直当たらない。

②採点基準は毎回変わり、出題側の専権事項。

③但し「Ⅳ」は素点ではなく、下駄を履く。

④「2次」は5,000人全員に合格チャンス。

2⃣スコアの正規分布~平均点は220、合格ラインは偏差値59

協会開示得点の平均は220点位では?

先日こちらのグラフを描いた後、複数の方にそう教えていただきました。そして正規分布を前提に条件を追加していくと、出題側の開示がなくてもスコアごとの順位や偏差値を推定できます。

判明している条件
・5,000人が受験、上位20%が合格。
・上位20%の半数500人が240点台。→250点以上で上位半数。
・4事例計の最高点は280点前後。
・4事例計の平均点を220点(事例あたり55点)と仮定する。
・正規分布の仮定より偏差値60=上位15.87%

得られる推論
①平均点220、標準偏差23と置くと、240点=上位20%(偏差値59)ピタリに。
②この時、250点で上位10%(偏差値63)に。
③220~239点の1001位~2500位に1,500人が分布
④総合B評価(200~239点)には3,000人が分布
⑤以上の仮定を正とすると、自分の協会開示得点からおよその順位(+偏差値)が決まる。

今日のまとめ

もう「たまたま合格」なんて言わせない。

→合格ボーダーの±10点の範囲に1,150人が入り、うち500人が合格。確かに1点の「たまたま」に見えますが、試験の上位20%とは「実力で勝ち取る」以外にありません。

「なぜ合格したかわからない!」とも言わせない。

→再現答案が周囲とズレても、逆にテクニカルな答案に飽きた採点者が、「これは見所あり」と高得点を付けることがある。そんな噂が根強くあります。ただ1事例だけラッキーでも240点は越えませんから、「自分の答案は複数の採点者に気に入られる内容だった」。遠慮などせず、自信を持って。

この推定が正とは限らず、出題側は平均点をいくらでも上下できます。でもファイナンスと初歩の統計知識を使えば、この推定の「確からしさ」は自分の手で確認できる。

そう、診断士「2次」の合否はもう「たまたま」ではない。だから果報を待ってフテ寝している場合じゃありません。