「中小」が取れて晴れて企業診断士。活躍の場は2倍以上です。

【みんなが欲しかった】4巻セット1で「1次」合格?

低価格を叩くには低価格。
ついにTACが本気を出した?

診断士といえば難関資格。講義週2コマ&週25hのストイック学習がマストで、それでたまたま合格20%!そんな通学スタイルが陳腐化し、スタディング(旧:通勤講座)や超速短時間合格に支持が移ると、ついにあのTACが本気を出した?

画像:CYBER BOOK STORE

TAC通学 295,000円
スタディング 44,980円
スピテキ+過去問 30,996円
みんほし+過去問 10,714円

うん、どう見ても競争意識むき出し。

しかし、フルカラーの新作テキストが従来価格の1/3と聞くと。「そんな本では合格できないよ」「ボクの様に辞書より分厚い過去問でなくっちゃ」。とにかく自分の成功体験と異なることは、手当たり次第に「すっぱい葡萄」にするのが試験サークルの掟です。

いやいや、当試験の題意の一つがイノベーション。当サイトらしい、少し変わった書評でどうぞ。

【(TAC新作)みんなが欲しかった】4巻セット10,000円強で「1次」合格?

1⃣「みんなが欲しかった」はどんなテキスト?

要するに、最強「スピテキ」の姉妹版。
60点への絞り込みと分かりやすさが特徴。

ではどこがどう絞られた?実際に買って比べた、論点数・重要度・収録ページ数の対応表でどうぞ。

2⃣主観レビューの前に定量比較

データ①収録論点数+ページ数比較(重要度ランク別)

データ②収録論点数+ページ数比較(出題領域別)

この時点で、当テキストの性格がある程度読めてきます。

  • スピテキ準拠により、低価格+互換性の一石二鳥。
  • その分図表やカラーを多用し、わかりやすさを重視。
  • 「1次」60点クリアに向け、「2次」用の参考知識は切捨て。
  • もともと知識がある方には良いが、「2次」対策には物足りない。
  • つまり試験合格より、「勉強に興味を持った」ライトユーザーむけ。

3⃣このテキストを「欲しかった」のは、主に今から学習をスタートする方

①これから学習スタートの方
・今年の「1次」はお試しで、手応え次第で本格チャレンジ。
・他資格持ちなど「試験慣れ」。「1次」は軽くイケる自信あり。
②既に「1次」対策中の方
・前半3科目と違い、後半の暗記科目はサラリと済ませたい。
③再受験/保険受験の方
・スピテキよりわかりやすいテキストで、「流れ」を学び直し。

4⃣HPの宣伝文句を鵜呑みにしたら負け。「!」を見たらすかさずツッコミ。

でもね。要はスピテキベースの焼き直し。辞書より分厚い問題集やスピテキが苦手な方が、当テキストで魔法の様にすらすらわかる? そんなことは200%起きない覚悟が必要です。そこでHP上の「!」だらけの宣伝文句に、ツッコミドリルを。

教科書の中身をご紹介!

独学者にうれしい機能がまだまだあります!

実力養成には同シリーズの問題集がおすすめ!

世の中、モノゴトには何かメリットがある時、同じ数だけデメリットがあります。メリ・デメを客観評価し自在に上げ下げできないと、「合格さえすりゃ言い放題」扱いなので気を付けて。

今日のまとめ

低価格を叩くには低価格。

当サイトの売りと言えば、TACスピテキ+過去問準拠の「1次」対策。つまり①正答率A~Eランクを意識し、②誤答選択肢の誤りを1つずつ自分で直す。③するとそれが血となり肉となり知識セオリーとなって、「2次」をスルリと最速合格へ。

でもそんな机に齧りつく学習スタイルじゃオジサン臭くてもう古い。だって「1次」はスタディングで済ませ、「2次」はふぞろい+勉強会で十分合格実力に。そこに古典派通学スタイルの典型、TACが割って入るのは、大変興味深いものです。

正直こんなチョロいテキスト2冊で受かるほど、「1次」の暗記は易しくない。ところがTAC出版は何やら勝算ありげ。そこで次回はより辛口モードで、その狙いを探ります。