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【Ⅳはまず60点】キャッシュフローでテンパるあなたのために①

「営業CF」→制度会計(CF計算書)
「税引後CF」→意思決定会計(NPV)

 

「事例Ⅳ」を勉強し、特に2年目に入ったとき「キャッシュフロー」がまだ苦手。そんな方は、ぜひこちらのリンクを(著者aerozol様承諾済)。キャッシュフローがなぜ苦手になるか、どう対策するか。よくまとまっています。

https://www.chusho-shindanshi.com/ichijishiken/zaimu-setsubi-technique/

【事例Ⅳ】キャッシュフロー3兄弟はここで見分ける

でも待った。そもそもCF計算書(制度会計)⇔NPV(意思決定会計、ファイナンス)は赤の他人の別論点。そもそも別論点を、自己流・我流で一つにつなげるからごっちゃごちゃ。

そこで「Ⅳ」の出題者は、CF計算書を問う時は「営業CF」、NPVを問う時は「税引後CF」と用語を厳密に使い分け、「この問題の解き方はこっちだよ」。こっそりサインで教えてくれます。

ではズバリ、見分け方を。

1⃣ 営業CF⇔税引後CFは赤の他人

設備投資案を評価するにあたり、CFが用いられる。CFの計算では、設備投資によって生ずる現金収入額(CIFキャッシュインフロー)および現金支出額(COF:キャッシュアウトフロー)を見積もる。「キャッシュフロー計算書」とは基本的に異なるので、混同しないようにする必要がある。
「財務」スピテキ 2015年度版P.112

2⃣ FCFの公式~NPVと企業価値がごっちゃになる原因

企業価値は(中略)、正味CFから投資等によるキャッシュアウトを控除した額である。
投資の経済性計算においては、正味CFの合計と投資額のバランスを考慮するため、基本的に投資額を控除しない。「キャッシュフロー」という概念は共通であるが、「何を求めるための基礎となるキャッシュフローなのか」によって計算方法が異なるので注意しよう。
「財務」スピテキ 2015年度版 P.154

今日のまとめ

NPVとFCFは兄弟。でもCF計算書は赤の他人。

ではなぜ赤の他人か。診断士講師でもはっきり説明できる方は多くないでしょう。ではこうするのはどうかしら。

設問文の指示が、
①「営業CF」→CF計算書の問題として解く
②「税引後CF」→NPVの問題として解く
①CF計算書
赤の他人
②NPV
③FCF(企業価値)
Bランク Sランク Bランク
制度会計 管理会計 ファイナンス
「営業CF」 「税引後CF」 「FCF」
※H24第3問では
単に「キャッシュフロー」
間接法
直接法
正しい表示が目的
税引後CF(ボックスで)
資本コストで割引きNPV
設備投資の経済性
FCF(公式利用)
WACCで割引き企業価値
企業価値の評価や最大化