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【はじめての財務・会計⑤】Ⅳには出ないモブキャラ攻略 / 財務諸表等規則・収益認識・CF計算書

「財務」は年25マーク出すので5+1年あると150マーク。うち「事例Ⅳ」第1問経営分析(11)第2問CVP(17)第3問NPV(18)ファイナンス(48)→その他会計(55)と、徐々にモブ度が増すとわかります。

Q
今回「はじめての財務・会計」と題する5回シリーズで、秋の「事例Ⅳ」に備えて学習すべき優先順位を明確にした。初学ストのビッグウェーブに乗って今年で合格する気が満々なので、ヒントを教えて?
A

「財務・会計」は毎日コツコツとも言われ、計算でひたすら手を動かして体で覚える勉強が主体。しかしそればかり続けると応用がからっきしになるため、余力を作って文章題も攻略します。

①「Ⅳ」第1~3問は計算中心(46マーク)②ファイナンスは計算⇔文章題で半々(48マーク)③最後に残る会計知識問題(55マーク)
簿記知識は不要
この部分では、BS(バランスシート)の基本的な構造を理解すればよく、詳細な簿記知識に立ち入る必要はありません。
計算と文章題の両面対策
ファイナンスの計算問題では数値をもとにした正確な分析力を、文章題では理論の背景や解釈、論理展開を問われるため、両面の対策が必要です。
最低限の基礎知識の習得
この分野は文章題として出題されるため、基本的な用語や概念、主要なルールについて最低限の理解をしておくことが必要です。
計算力の強化
CVPやNPVの計算問題が中心です。各理論の基本的な考え方を理解し様々なケースで応用できるよう、計算問題を繰り返し演習してください。
事例Ⅳ第4問の知識問題の活用
第4問知識問題が時折ファイナンスから出題されることがあります。これに備えて、基本理論の復習と、実際の事例への応用力を養うことが望まれます。
重点は他分野にあり
出題頻度が低く、「事例Ⅳ」での得点源とはなりません。主要分野に比重を置きつつ、もしものときのために基本事項を押さえる程度にします。
問題のパターン把握
過去問や模擬試験を通じて、出題傾向や計算のパターンを把握することで、試験本番で迅速かつ正確な解答ができるようになります。
バランスの取れた学習計画
計算問題の反復練習と、文章題の読解・論述演習を並行して行うことで、両方のスキルをバランスよく向上させましょう。

【はじめての財務・会計⑤】Ⅳには出ないモブキャラ攻略 / 財務諸表等規則・収益認識・CF計算書

隣のふぞろいの「財務」「Ⅳ」対策がサッパリなのは、計算練習ばかりに偏重するため。そこで「ファイナンス」以降の文章題も押さえる余力を持つことで、いざ本番でヲタヲタしない賢さUPな。

単年度で見ると一見ランダムな会計知識問題も、時系列にすると傾向がうっすら見えてくる。さらにウチの強みは、TAC正答率ランクをお借りして、正答率AB以外は後回しと割り切ることです。

論点別に解くならD社の過去マスで良く、特に計算問題は10年分解いても問題なし。ですが今日の会計知識に限ると、再出題可能性ゼロの古い過去問より、TAC過去問を使って「正答率C以下を後回し」にするのが賢明です。

❶第1問シリーズ:売上原価(PL作成)

原価とは、商品や製品を販売するために直接かかった費用を示すもので、商業簿記の売上原価では期末棚卸資産の評価、工業簿記の製造原価では仕掛品の計算が中心となります。正確な在庫評価や仕掛品の進捗管理は、収益との対応関係を明確にし、利益計算や財務分析に直結します。

こうなると10点満点
期末棚卸資産の数量・単価が正確に把握され、適切な評価方法が明確で、システムと連動して管理されている。

収益認識

取引が発生した際にどのタイミングで売上として計上するかを定める基準です。近年は国際会計基準(IFRS)や国内基準の改訂もあり、契約内容や履行義務、引渡し時点など多角的な視点から判断されます。

こうなると10点満点
各契約の履行状況に基づき認識時点と測定基準が一貫しており、最新基準に沿った運用がなされている。

❷現金・CF計算書

資金繰り・銀行勘定調整表

資金繰り表は一定期間のキャッシュ・インフローとキャッシュ・アウトフローを把握し、企業の短期的な資金需要と余剰資金を管理するためのツールです。経営判断や融資の検討、リスク管理に重要な役割を果たします。

こうなると10点満点
短期の現金流動が正確に予測・管理され、シナリオ分析等で迅速な資金対応が可能となっている。

CF計算書(間接法)

間接法によるキャッシュ・フロー計算書は、損益計算書上の当期純利益を起点とし、非現金項目や運転資金の変動を調整して営業活動によるキャッシュ・フローを算出する方法です。企業の実際のキャッシュ・ポジションを示すうえで有用です。

こうなると10点満点
損益計算書との整合性が保たれ、非現金項目や運転資金の変動が詳細に調整され、各活動のフローが明確にされる。

❸財務諸表等規則

有形・無形固定資産

有形固定資産は建物、機械設備など物理的資産、無形固定資産は特許権、商標権、ソフトウェアなど物理的形態のない資産を指します。耐用年数、減価償却(償却方法)、時価評価や減損処理など、各資産ごとに適切な会計処理が求められます。

こうなると10点満点
資産ライフサイクル全体が正確に管理され、適切な償却・減損処理が定期的に実施されている。

負債・引当金

企業が将来支払う義務のある債務、引当金は将来の特定の支出に備えて計上する見積もり額を指します。正確な分類と見積りが重要であり、流動・固定の区分、引当金の妥当性評価が必要です。

こうなると10点満点
負債は原因別に正確に分類され、引当金は合理的な見積りと内部統制で透明性が確保されている。

税効果会計

会計上の利益と税務上の所得との間に生じる一時的な差異を調整するため、繰延税金資産・負債を計上する手法です。企業の実態に即した税負担を正確に反映させるために重要な会計処理です。

こうなると10点満点
一時差異が的確に分析され、繰延税金資産・負債が合理的に算出・開示され、将来の税負担も検討されている。

その他財務諸表等規則

財務諸表等規則は、企業が作成する財務諸表の形式、記載事項、開示内容などについて定めた法的ルールです。透明性・比較可能性の確保と、投資家や利害関係者への適切な情報提供が目的です。

こうなると10点満点
最新の規則に完全準拠し、必要な情報が正確・タイムリーに開示され、注記も充実している。

❹会社法(計算書類・配当)

会社法では、計算書類(財務諸表)の作成、承認、公開方法や、株主への配当の決定プロセスなどが規定されています。法的根拠に基づく適正な情報開示と、株主の権利保護が重視されます。

こうなると10点満点
計算書類の作成、承認、公開プロセスが明文化され、配当も透明で合理的に決定されている。

❺連結会計他

連結会計は、親会社とその子会社の財務情報を一体としてまとめる会計処理です。内部取引の消去や非支配持分の計上など、個別会計との違いを理解することが基本となります。

こうなると10点満点
内部取引の消去や非支配持分の計上が正確に行われ、グループ全体の財務状況が明瞭に報告されている。

今日のまとめ

Q
この記事1つで、「財務」5+1年全149マーク中の55マークをカバーする。そして「事例Ⅳ」出題の可能性はまずなく、正答率Cランク以下ばかりだから、ここは注力しないで良いと分かる。いつもわかりやすい説明をありがとうございます。
A

まさにその通りで「事例Ⅳ」対策なら経営分析→CVP→NPVまで、1次「財務」60点のクリアなら「ファイナンス」を強化すると良い。そしてこの55マークを解き直す利点とは、隣の計算練習偏重を回避できること、それと万一「Ⅳ」ポエムで出た時のボーナス点です。