物事は終わりよければすべて良し。既に3ヵ月近く前の試験の5~10点に一喜一憂するより、来る口述試験を2分×4問でスラスラ完答する方がいかに大事か、3回シリーズで解説します。
「知るは一生の得、ふぞろいは一生の恥」とはよくぞ言ったもの。そこで来る口述で面接官が誰をからかうか、いつものAI推定です。
からかい対象① 知識偏重 | ②自信過剰で準備不足 | ③詳しく答えようとする |
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理論や暗記で試験に合格したとしても、実際にどのようにその知識を現場で活かすかが見えていない。 | すでに合格した実績や知識が誤った成功体験となり、口述試験の準備を怠る | 口述試験の目的を理解せず、試験官の問いに答えようとしすぎて、トンチンカンな受け答え |
試験の目的や狙いを理解していない受験者は、知識を一生懸命伝えようとするあまり、実際に必要とされている実務的な思考や対応力から外れていきます。知識偏重を見抜くために、試験官は実務でどう応用するか、予期せぬ状況にどれだけ柔軟に対応できるかを試す質問を投げかけるでしょう。 | 受験者が試験の形式を軽視している(例えば、「和暦の生年月日と氏名を言えば合格」と思っている)場合、試験官はその自信過剰な態度を試す質問をすることができます。そこで急に西暦で生年月日を尋ねるかもしれません。 | 口述は正解を伝えるよりも、コミュニケーション力やアドリブ力を重視する場です。そこで面接官は一貫して正解ばかりにこだわる受験者に対し、あえて会話がぎこちなくなるような状況を作り出すことがあります。 |
【口述試験でハッピーエンド①】必ず避けたい勘違い5選 / よほどでなければ全員合格の罠
口述面接官は2人いて、その2人目は1人目での受け答えを見ながら「どの質問で試してやろうか」と考える。2人目に意地悪質問されてアウアウした時は、【自分は試験に嫌われた下位2割】の自覚を持ちます。
Step-1:和暦の生年月日と名前を言えば合格
「和暦の生年月日と氏名を言えば合格」は有名な事実ですが、ここで気を抜いて準備を怠るか口頭試問に真摯に答えようとするかの2択となり、「最後までやり切る誠実性」の差として人生の成否を分けます。口述試験の対話を通じて実務能力や柔軟な思考を示すことは大きなプラスになるため、表面的な試験ノウハウに惑わされず、内容を深く理解した準備を心がけましょう。
Step-2:きっとボクなら大丈夫!(裏付けのない過信)
筆記合格の達成感からくる過信は危険です。準備不足のまま臨むと、想定外の質問に対応できず、緊張が極度に高まり「顔面蒼白・頭真っ白」となります。試験官は表面的な自信ではなく、内容に裏付けられた準備の度合いを確かめようとするため、ふぞろい合格程度で慢心せずに入念な準備を徹底しましょう。
Step-3:よほどでなければ全員合格の罠
全員合格に近い口述でも準備を怠った受験者を見抜く狙いがあり、A~D社の話題に触れない受験者は嫌われます。そこで2分間の回答にPREP法を用いるときは、(P)まず質問に対しオウム返しをした上で、(R)その理由を述べる第1要素では必ずA~D社の具体的要素を話します。すると(E)たとえ話のくだりでは一般知識や事例と無関係の話で済み、最後の(P)では最初と同じ結論で締めくくれば済むので慌てません。
Step-4:2分は600字のペースを知らない
2分で話せる内容は原稿用紙1枚半(約600字)相当であり、暗記だけで対応するのは非現実的です。試験で重要なのは、暗記ではなく、論点を簡潔に整理し、自然な流れで話す力であり、さらに与件文や質問に即した柔軟な対応力も求められるため、暗記に頼らず要点を把握して組み立てられる力を意識して磨くべきです。
Step-5:正解を答えようとしすぎる
口述試験で「正解があるはず」と考えすぎると、緊張や逃げの姿勢を招きます。試験官が求めているのは正確な答えではなく、与件企業への具体的言及を含めた柔軟なコミュニケーション力です。たとえ自信がなくても、与件文から得た知識をもとに自分なりの意見を積み重ねると面接官は助け船を出してくれ、そうでなく答をはぐらかそうとすると猛然と襲い掛かってきます。
今日のまとめ
であるからこそ、口述2分×4問をスラスラ答え切った時のハッピーエンド感は半端ない。そして口述対策に真面目に取り組むことで、ふぞろい扱いを回避できるオマケもつきます。