あの悪夢の4事例から3週経つと、試験の話はすっかり過去のもの。そこで今日はあの大失態を挽回する「口述成功」の手順と、失敗した時のリスク。そして明日は失敗してもまた挽回と、ドキドキハラハラの展開が続きます。
当試験の受験平均は44歳、合格平均40歳で、40歳以上は高齢認定、55歳以上は実質ノーチャンスの年齢フィルタに。特に40歳以上で今後のキャリアを加速するには、人生の実質ラストチャンスである口述を必ず成功させます。
営業ロープレは、営業スキルを向上させるための実践的な訓練方法として広く行われています。これにより、実際の商談や顧客対応のシミュレーションを行い、即応力や問題解決力を鍛えることができます。
中小企業診断士の口述試験もコンサルタントとしての適性を試す一環として位置づけられます。試験官との対話で、受験者が実際のビジネスシーンに即した対応を取れるか、コンサルタントとしての論理的思考力や課題解決能力を確認する目的があります。これにより受験者自身が自分の適性を自覚し、どの方向でキャリアを進むべきかを再認識する機会となります。
口述試験のようなコンサルロープレで失敗すると、自己肯定感が低下し、コンサルタントとしての自信を喪失することがあります。その結果、外部で活躍する道を選ぶことなく、社内の企業内診断士にとどまる選択をする場合が多いです。このような失敗は、実務能力を高める機会として逆に活かすことができる一方で、外部でのキャリアを築くためには乗り越えなければならない試練となることもあります。
【一度のミスが命取り】口述試験はコンサルロープレ / 40代の加速と減速
当試験の受験&合格平均年齢が右肩上がりに高齢化するのは、自分のキャリアを悲観し、試験を駆け込み寺にするオジが続出するため。しかし顔面蒼白アウアウのゆとり脳には、2人の面接官は塩対応です。
Step-1:口述失敗者には塩対応と、時に圧迫面接
今やコンプラ&口コミ評価の視点から、企業の新卒&中途採用に圧迫面接などありえず、舌打ち一つしようものなら大騒ぎ。ところが1,600名バブル採用の国家試験では、圧迫面接があるので注意します。
塩対応の理由 | 時に圧迫面接する効果 | |
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診断士として実際に企業の経営課題に関わる際、成果が求められる厳しい現場対応が必要です。そのため、試験段階からプレッシャー耐性や冷静な対応力を問う目的があります。 | ①世間は大企業の中ほど甘くない | 厳しい面接はプレッシャー下での対応力を試し、心理的耐久力の強化につながります。この経験により、受験者が実務での困難にも冷静に対処できるようになります。 |
厳しい面接を通じて、逆境でも迅速に対処し、相手の意図を汲み取れる適性を持つかどうかが見極められます。口頭での柔軟な対応力はコンサルタントに求められる重要な資質の一つです。 | ②適性の見極め | 厳しい対応により、事前準備や練習では対処しきれない現場力が試され、受験者が持つ真の実力が浮き彫りになります。これにより、より適切な評価が可能になります。 |
突然の厳しい質問や態度により、試験中に即応力や問題解決能力が試されます。即応力の鍛錬は実務でも重要で、試験でもその意識が求められます。 | ③圧迫面接のプラス面 | 塩対応で厳しく評価することで、安易に高評価を出すことを防ぎ、受験者全体の質を均一に保つ効果があります。これにより、公平で透明性の高い選考が実現されます。 |
Step-2:日頃から鍛えていれば大丈夫~営業ロープレの功罪~
ダイバーシティ&インクルージョン時代には、性格の向き不向きが成果を左右する。なぜ営業会社が深夜残業してまでロープレするかのメリデメをどうぞ。
○営業ロープレの利点 | ×営業ロープレの欠点 | |
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実際の営業場面を想定して練習するため、商品説明や反論対応のスキルが磨かれ、現場での応用力が高まります。 | ①現場力のUPとギャップ | シミュレーションでの顧客対応は、実際の複雑な顧客ニーズや状況を再現しきれない場合があり、実務との差が生じることがあります。 |
想定シナリオに基づくため、営業担当者が自信を持って顧客対応でき、緊張や不安の軽減につながります。 | ②重圧とストレス耐性を見る | 同僚や上司の前で行うため、特に新人社員にはプレッシャーがかかり、実力が発揮できないケースもあります。 |
ロープレ後に上司や同僚から具体的なフィードバックを受けることで、改善点が明確になり、効率的なスキル向上が図れます。 | ③適性の見極め | ロープレには時間や人手が必要なため、頻繁に実施できない場合があり、担当者全員のスキルアップが均等に進まないリスクがあります。 |
Step-3:口述=コンサルロープレ=ここでトチると後がない
大学卒業までは優秀だった銀行マンが続々使い捨てられるのと同様、1,600名バブル合格時代の診断士は「最初のワンチャン」を逃すと復活の目がない。よほどのD社ノウハウ信者以外はその覚悟を持って口述に進みます。
○コンサルロープレの利点 | ×コンサルロープレの欠点 | |
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口述試験で具体的な課題に対して口頭で解決策を説明することで、社内知識やスキルが社外でも通用するか、実務力を確認できます。 | ①どこに出しても強心臓 | 試験形式のため、緊張で本来の実力を発揮できないことがあり、日常業務では見られないパフォーマンス低下が生じる可能性があります。 |
試験官の質問に迅速かつ的確に答える必要があり、コンサルタントに必須のコミュニケーション力や、要点を端的に伝えるスキルが鍛えられます。 | ②アドリブとコミュ力 | 試験ではシナリオが固定されているため、実際の現場での多様な課題や変化を十分に再現しきれず、現実とのギャップが生じる場合があります。 |
限られた時間で考えをまとめ、説得力のある解決策を提示することで、クライアントのニーズに応える問題解決力が身につきます。 | ③課題解決型人材へ | 短時間での質疑応答で判断されるため、受験者の能力が一面のみで評価されやすく、長期的なスキルや深い知識を測りにくい点が課題となります。 |
今日のまとめ
口述の成否は40代キャリアの加速と減速を左右する。そして口述対策が発達し、受験者の8割は普通に2分スラスラするので、残り2割の失敗理由を調べておくのが大事です。