近年学習人気がガクっと下がり、「こんなの学んでどーする?」と思われがちな「運営管理」。その分試験作問も工夫するので面白いように点が伸び、隣のふぞろいが一生追いつけない大差をつけるチャンスが到来します。
それを診断士らしく一言でいえば、「金融やITは変動費がかからず」「一つのアイデア次第で爆益だから」。するといい年こいてムダ知識を一つ一つ覚える隣のムダ勉をからかえます。
×ふぞ:あと1個キーワードで+2点!の誤り | ×ベテ:超絶知識のEBAはもっと誤り | ○誰でもできる標準作業で安全60点へ |
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事例Ⅲは、製造現場の基本的な生産管理・品質管理の原則を問う問題であり、いわゆる「誰にでもできる標準作業」を理解することが求められています。 | EBA信者の中には、隣の誰も知らない「超絶知識」こそが正解であると囃し立てる者もいますが、これは現実の経営現場や試験の趣旨から大きく逸脱しています。 | 生産・品質管理は、企業が安定した運営を行うための基本中の基本です。試験においても受験者が現実の製造現場を想定し、標準作業として誰でも実施できるプロセスを理解しているかを評価します。 |
単にキーワードをあと1つ詰めれば点数が増えるという発想は、試験全体の出題趣旨を見誤っており、基礎となる運営管理の知識や標準作業の意義を軽視するものです。 | 実務においては、誰にでも理解・実践できる標準化された手法が評価されるべきであり、特殊な知識に偏ると試験全体の一貫性や説得力が損なわれ、正直周囲の迷惑です。 | つまり、奇抜な知識や追加のキーワードで高得点を狙うのではなく、基礎に忠実で確実に60点程度の安定得点を確保することが最も望ましいアプローチです。 |
【丸わかり誤答パターン】受験2年目は安全+第一 / 運営管理の基礎知識
つまり「事例Ⅲ」の観点ではEBAよりふぞろいが余程マシだが、それでも標準作業の範囲を超えて100字マス目にキーワードモリモリするのは異常に間違い。今日はクールに構える「運営」過去問を使い、試験における安全教育な。

隣のふぞろいが一生知らない/嫌がるTAC正答率で「運営」を把握
①正答率A~Cが主だが、一部Dランクを出題して平均点を下げる
②誤答タイプは単純暗記の「目的語」「形容詞エラー」が多くて簡単
③計算問題は得点率が下がり、スコアや試験時間の調整に使われる
つまりEBAやふぞろいが上位5%にからかわれるのは、【やたら何かを覚えよう】【それを吹聴しよう】とするため。そうでなく「1次」誤答選択肢をAIに解説させ、そのエラーを検知するのが安全教育です。
誤答パターン①:主語(用語入れ替え)
選択肢の内容そのものは正しいが、全く違う用語の説明をしているパターン
生産システムの管理方式に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ
誤答×acが典型的な主語入れ替えで、下線部2つを入れ替えるとそのまま正解に。×bが軽度のひっかけ、×eが重度のひっかけになり、当てる方が難しい設問でした。
×a オーダエントリー(→○生産座席予約)方式では、顧客が要求した納期どおりに生産するために、受注したオーダを製造設備の使用日程や資材の所要予定などに割り付けて生産する。 ×b JIT生産方式では、全ての工程があらかじめ作成された生産計画に従って(→○に加えて柔軟に)、必要な物を、必要なときに、必要な量だけ生産する。 ×c 生産座席予約(→○オーダーエントリー)方式では、生産工程において生産中の製品に顧客のオーダを引き当て、顧客の要求に応じて生産中の製品仕様の選択や変更を行う。 ○d 製番管理方式では、製造命令書において、対象製品に関する全ての加工および組み立ての指示書を準備し、同一の製造番号を付けて管理する。 ×e VMI(Vender Managed Inventory)では、顧客の在庫、出荷、販売などの情報を納入業者と共有することで、納入業者が供給して顧客(→○したが業者名義の)の資産となった在庫を管理する。 |
a | b | c | d | e | |
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×ア | 正 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
×イ | 正 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
×ウ | 誤 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
×エ | 誤 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
×オ | 誤 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
誤答パターン②:目的語(用語入れ替え)
選択肢に含まれている用語が異なっていたり、順番が逆になっていたりするパターン
環境配慮型生産に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
この設問の狙いは、誤った用語を入れ替えるだけで「ライフサイクルアセスメント」や「カーボンニュートラル」など近年注目される経営用語を効率的に記憶させる点にあります。
○a 1 つの製品が原材料から生産されて誕生し、使用され、廃棄されるまでの製品のライフサイクルを把握した。
×b 製品の原材料の採取から、製造、使用及び処分に至るまでの環境負荷を総合的に評価するためにサーキュラーエコノミー(→○ライフサイクルアセスメント)を行った。
×c 温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させたライフサイクルアセスメント(→○カーボンニュートラル)を実施した。
○d 製品の原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでに排出された温室効果ガス排出量をCO2排出量に換算して、カーボンフットプリントを算定した。
誤答パターン③:述語(結論あべこべ)
日本語の構造上、最後まで読み進んで急に結論が逆になることがある。明らかにおかしいので一番当てやすい。
チェーン小売業の物流センターの機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。
「述語(結論あべこべ)」パターンの狙いは、選択肢の誤りが明確であるため、受験者自らに誤りの理由を考えさせること。また×アは、クロスドッキング→ピッキングと韻を踏み、覚えやすい効果を狙っています。
×ア クロスドッキング(→○ピッキング)は、出荷指示に基づいて、商品を庫内の保管場所から取り出し、取り揃えることである。
×イ 小売業者の仕入条件が店頭渡しの場合、在庫型物流センターの在庫の所有権は小売業者(→○サプライヤー)にある。
×ウ 通過型物流センターでは、温度管理が必要な低温商品を取り扱うことができない(→○できる)。
×エ 店舗での発注から納品までのリードタイムは、在庫型物流センターよりも通過型(→下線部2つがあべこべ)物流センターを利用する方が短くしやすい。
○オ 物流センターを利用すると、店舗に対する複数の納入業者からの納品を取りまとめることができ、店舗での荷受作業を軽減することができる。
誤答パターン④:形容詞エラー
高い⇔低い、長い⇔短いなどの修飾語を逆にするパターン。主語・目的語・述語エラーに比べて気づきにくいので、注意力が上がる効果があります。
設備レイアウトに関する記述として、最も適切なものはどれか。
テキストより簡単なあべこべ問題です。来年R7はここまで簡単にすることはないでしょう。
×ア 工程別(→○製品別)レイアウトでは、各製品はそれぞれの加工順序に従って工程を移動するので、一般に各製品の進捗管理が容易である。
○イ 製品別レイアウトでは、製品を製造する流れに沿って設備を配置し、各設備は一定期間同じ製品を加工するので、一般に自動化が容易である。
×ウ 製品別レイアウトを採用すると、工程別レイアウトを採用する場合に比べて、一般に製品が完成するまでに必要な運搬距離が長く(→○短く)なる。
×エ 多品種を扱う職場において工程別レイアウトを採用すると、製品別レイアウトを採用する場合に比べて、一般に各設備の稼働率は低く(→○高く)なる。
誤答パターン⑤:計算問題
比較的易しいテキストレベルの暗記が続く「運営」では、そのバランスを取るため計算問題を難しくする。ここも得意化すると隣のふぞろいと大差が付きます。
誤答パターン⑥:長文の因果ズレ(ケース問題)
「運営管理」のようにひたすら用語を暗記する科目でも、「経営法務」のように知識を応用させるケース問題になることも。今後見かけた時は要注意です。
ある職場のDI分析を行った結果を下図に示す。この図から読み取ることができる改善施策として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
実務環境の複雑化に伴い、単なる暗記が多かった「運営」でも応用力を求めるようになりました。DI分析など現場データを用いたケース問題により、実践的な判断力と改善提案力を評価する試験へと進化するでしょう。
×ア 優先的に改善すべき対象は運搬工程Aであり、巡回経路を決めて定期的に運搬するといった間接運搬システムの導入を検討する。(→○工程Eの施策)
○イ 優先的に改善すべき対象は運搬工程Bであり、運搬頻度を少なくするか、または運搬距離が短くなるようにレイアウトの改善を検討する。
×ウ 優先的に改善すべき対象は運搬工程Cであり、運搬頻度を少なくするか、または運搬距離が短くなるようにレイアウトの改善を検討する。(→○工程B)
×エ 優先的に改善すべき対象は運搬工程Eであり、コンベアで結ぶといった直接運搬システムの導入を検討する。(→工程A、導入が済んでいる)
今日のまとめ
運ゲーガチャの「2次」では、ベテやふぞでも2割で受かるので、2年目「2次」にそっちを選ぶエラーが起きがち。そうでなく、EBAやふぞを選ぶと翌年も8割落ちるエラーを探すのが、今年もっとも安全な学習法です。