一昨日・昨日・本日と3回連続で続く「生産」正答率CDランク解説は、一昨日=みんなが当たる同額原価、昨日=試験に出ない後回し知識、本日=隣と差がつく差額原価と色がくっきり。今日で同業D社の決め付けⅢノウハウをキレイに一掃です。
過去問といえばお皿回しな同業D社が苦手にするのは、どの領域が大事かの重みづけ。そしてD社のような「Ⅲ」の決め付け・苦手化を避けるには、生産管理=ニチ子と重代を得意化します。
試験委員が涙を流して喜ぶ生産性UP~隣が苦手な生産管理はAI学習~
①生成AIに選択肢の誤りを説明させる | ②誤りを見逃さないエラー検知力(1ーβ) | ③エラーを直して正しい知識に |
---|---|---|
説明: 生成AIが提供する説明を通じ、受験者は正答に加え誤答の背後にある誤りの理由を深く理解することができます。これは単なる暗記ではなく、知識の本質的な理解を促進します。 | 受験者が誤答を修正する過程で、間違いに気づき、誤りを見つけ出す力が養われます。これは試験においても日常業務においても重要なスキルです。 | 誤答の誤りをAIに指摘させ、それを自ら正しい知識に修正することで、既存の知識が再構築され、正しく長期記憶されます。 |
具体例: IEの正答率Cランクの誤答選択肢をAIに詳しく解説させることで、どこがひっかけポイントなのかを先に効率よく押さえることができます。 | 生成AIが提供する誤答の説明を受けて受験者が誤答を修正することで、例えば日程計画の骨子や進捗管理のポイントでの誤解を自分で見つけて修正する力が高まります。 | 生成AIが示す誤答の説明を踏まえ、例えば月1回の生産計画をせめて週次化したり、製造業DXの導入効果を具体的に提案することができます。 |
【最後の2択】隣が苦手な生産管理(日程・調達・工数計画) / 事例Ⅲ向け知識対策(後)
日程計画 CDランク1選
良問:R5再試験第11問 進捗+現品+余力管理(生産統制ALL)
生産統制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 現品管理は、資材、仕掛品、製品などの物について加工の状況を管理する活動で、現物管理ともいう。 | 〇イ 進捗管理は、仕事の進捗状況を把握し、日々の仕事の進み具合を調整する活動で、進度管理ともいう。 | ×ウ プルシステムは、前工程から引き取られた量を補充するためにだけ、生産活動を行う管理方式で、前工程引き取り方式ともいう。 | ×エ 余力管理は、各工程または作業者について、現在の負荷状況と現有能力とを把握し、現在どれだけの余力または不足があるかを検討し、生産数量を増減させる活動で、工数管理ともいう。 | ×オ 流動数管理は、流動数分布を利用して、生産システムの問題点を把握したり、改善の方法を検討する分析手法である。 |
JIS定義に関する出題ですが、変動させるのは「生産数量」でなく作業者側の「人数や分担」であるとのひっかけです。 | ||||
現品管理は、資材、仕掛品、製品などの、「加工状況ではなく」物の移動や保管の状況を管理する活動で、現物管理ともいいます。 | 進捗管理はプロジェクトや生産管理において基本的かつ重要な要素です。計画通りに進行しているかを確認し、必要に応じて調整することで、最終的な目標達成に貢献します。 | プルシステムは、「前工程ではなく」後工程の要求に応じて必要な量を生産する管理方式で、後工程引き取り方式ともいいます。 | 余力管理は、各工程または作業者について、現在の負荷状況と現有能力とを把握し、「生産数量の増減ではなく」作業の割り当てや調整を行う活動で、工数計画と連動する。 | 流動数管理は「問題点の把握や改善ではなく」、生産ラインにおける仕掛品の数を管理し、生産の滞りや無駄を減らすための管理手法です。 |
× | →〇 | |
×ア | 加工 | 運搬・移動や停滞・保管 |
×ウ | 前工程 | 後工程 |
×エ | 生産数量を増減 | 作業の再配分を行って能力と負荷を均衡させる |
×オ | 生産システムの問題点を把握したり、改善の方法を検討 | 次式で表される当期仕込量に従ってワークを供給し,生産を統制 (当期仕込量=当期生産量+基準仕掛量−前期仕掛量) |
1次「生産管理」の中で生産管理論点(ニチ子と重代)は、馴染みがなくて不得意なのに「事例Ⅲ」で問われやすい。興味を持って理解を進めるべく、この良問を使わない手はねぇな。
R5第13問 進捗管理 Dランク
個別生産における進捗管理手法の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
○a | ○b | ×c | ×d | ○e |
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差立て板 | カムアップシステム | 製造三角図 | 追番管理 | ガントチャート |
作業の進捗状況を視覚的に管理するためのボードです。各作業のステータスや担当者、期限などをボードに書き出し、全員が確認できるようにします。 | 機械加工などで使用される進捗管理手法で、各工程の作業開始時間と終了時間を記録し、次の工程への指示を出す仕組みです。 | 複数の生産要素(例えば、原材料、作業時間、機械など)を三角形の頂点に配置し、それぞれの要素間の関係を視覚的に示す図で、進捗管理とは異なります。 | 製品や部品に追番号を付けて管理する方法です。追番は生産着手順を示すことができますが、進捗管理には別の手法が必要です。 | 横軸に時間、縦軸に作業を配置した図で、各作業の開始・終了時刻や進捗状況を視覚的に管理します。 |
a | b | c | d | e | |
×ア | 〇 | 〇 | × | 〇 | |
〇イ | 〇 | 〇 | 〇 | ||
×ウ | 〇 | × | |||
×エ | × | × | |||
×オ | × | 〇 |
このR5第13問⇔R5沖縄再試験第11問のどちらが教育効果が高いかといえば、科目またぎの良問になっているR5再試験第11問に軍配があがる。こうして作問技術は進化します。
調達計画 CDランク6選
R2第35問 需要予測 Cランク
需要予測に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア これから発売する新商品の需要の予測を行う場合には、移動平均法が適している。 | ×イ 指数平滑法を用いた需要予測は、当期の実績値と前期の実績値を加重平均して、次期の予測値を算出するものである。 | ○ウ 重回帰分析による需要予測では、適切な変数を選択すれば、需要に影響を与える各変数の影響を回帰係数として推定できる。 | ×エ 重回帰分析を行うに当たって説明変数を選定する際には、各説明変数の間に高い相関が認められるものを選ぶ方が良い。 | ×オ 直前の需要の変化に対応した予測を行う場合には、指数平滑法を用いることができない。 |
重回帰分析はみんな知らないテキスト外で、「相関性が低い」ものを選ぶ必要があり、一般的なイメージと逆なため誤答しやすくなっています。 | ||||
これから発売する新商品の需要に予測に市場動向を反映するためには、時系列データを扱う指数平滑法や時系列解析が適しています。 | 指数平滑法を用いた需要予測では、前期より当期のデータに高い重みをつけて加重平均し、次期の予測値を算出します。 | 重回帰分析は適切な変数を選択することで、各変数が需要に与える影響を回帰係数として推定できるため、需要予測において非常に有用です。 | 重回帰分析とは2つ以上の変数で回帰分析を行うことですが、相関性の高い指標ばかり選ぶと正しい結果が得られません | 直前の需要の変化に対応した予測を行う場合には、指数平滑法が特に適しています。 |
× | →○ | |
×ア | 移動平均法 | 指数平滑法や時系列解析(難) |
×イ | 当期の実績値と前期の実績値を加重平均して | 前期より当期の実績に重みをつけて |
×エ | 選ぶ | 除く(やや難) |
×オ | 用いることができない | 有効になる |
AIの発展により、需要予測はさらに進化する。全く無視すると時流に取り残されるので、当問を使ってキャッチアップします。
R3第12問 発注方式 Cランク
発注方式における発注点あるいは発注量の決定に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア ダブルビン方式における発注量として、発注点の2倍を用いた。 | ×イ 定量発注方式における発注点として、調達期間中の平均的な払い出し量を用いた。 | ○ウ 定量発注方式における発注量として、経済発注量を用いた。 | ×エ 定期発注方式における発注量として、(発注間隔+調達期間)中の需要量の推定値に安全在庫を加えた量を用いた。 |
一見もっともらしいですが、実は「発注間隔」が不要で「調達期間」だけで良い、一言多いタイプのひっかけです。 | |||
ダブルビン方式における発注量は、2つ並べて1つ使いきると発注するので、発注点の1倍になります。 | 定量発注方式における発注点は、調達期間中の平均的な払い出し量+安全在庫です。 | 経済発注量(EOQ)を使うことで、在庫の保有コストと発注コストの合計を最小化することができます。 | 定期発注方式における発注量は、調達期間中の平均的な払い出し量+安全在庫です。 |
× | →○ | |
×ア | 2倍 | 1倍 |
×イ | 調達期間中の平均的な払い出し量 | 〃 +安全在庫 |
×エ | 発注間隔+ | (削除) |
発注方式は手を変え品を変え年1マーク出すので、過去問の答を覚える方式だと暗記がパンク。理解を追って理屈にするか、思い切って鉛筆転がすかの2択にします。
R3第14問 現品管理(流動数分析) Dランク
流動数分析に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×a 流動数図表では、横軸は累積量である。 | ×b 流動数図表では、縦軸は経過時間である。 | ○c 累積流入量は常に累積流出量以上である。 | ○d 流動数分析は見込生産と受注生産のいずれでも使える。 |
×abは下線部あべこべなので、すぐ気が付きます。 | これは常にその通りですが、同業D社のように「決め付けはバツ!」と決め付けばかりしていると、ここをバツにしてしまいます。 | ||
流動数図表では、横軸は経過時間を表します。 | 流動数図表では、縦軸は受入から払出までの在庫量を表します。 | 何かを出庫するには、常にそれが入庫されている必要があり、累積流入量は必ず累積流出量以上となります。 | 流動数分析により、需要変動に柔軟に対応し、効率的な生産活動を行うことができます。 |
× | →○ | |
×ab | 累積量 | 経過時間(下線部あべこべ) |
a | b | c | d | |
×ア | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
×イ | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
×ウ | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
○エ | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
×オ | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
頻出の流動図表でも、図を省略されると答えにくくなる。大事な所は自分の目で見て、しっかり暗記な。
R1第33問 小売店在庫管理 Cランク
最寄品を主に取り扱う小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア 定期発注方式を採用した場合、安全在庫を計算する際に考慮する需要変動の期間は、調達期間と発注間隔の合計期間である。 | ×イ 定期発注方式を採用した場合、需要予測量から有効在庫を差し引いた値が発注量になる。 | ×ウ 定量発注方式を採用した場合、調達期間が長いほど発注点を低く設定した方が、欠品は発生しにくい。 | ×エ 定量発注方式を採用した場合の安全在庫は、調達期間が1日であれば、常に0になる。 | ×オ 発注点を下回ったときの有効在庫と補充点との差の数量を発注するように運用すれば、補充直後の在庫量は常に一定になる。 |
この選択肢では「需要予測量+安全在庫」に修正しますが、文字で覚えようとすると余計混乱するので、解説部のグラフで視覚的にイメージします。 | ||||
安全在庫の計算式も決まっていますが、そちらは未出題なので暗記不要。万一出ても鉛筆転がしで構いません。 | 定期発注方式を採用した場合、安全在庫を含む在庫レベルから現在の在庫量を差し引いた量が発注点となります。 | 定期発注方式を採用した場合、発注量は、需要予測量に安全在庫を加え、現在の有効在庫を差し引いた量になります。 | 発注方式の定期・定量にかかわらず、調達期間が0日(即納)であれば、安全在庫をゼロに設定できます。 | 発注点を下回った場合に、補充点と現在の在庫との差を発注することで、在庫が補充されます。しかし在庫の引当が起きるため補充後の在庫量が常に一定になるわけではありません。 |
× | →○ | |
×イ | 需要予測量 | 需要予測量+安全在庫量 |
×ウ | 低く | 高く |
×エ | 1日 | 0日 |
×オ | 常に一定 | (引当量を無視すれば)常に一定 |
こちらも図に描いてしまえば簡単ですが、図が省略されて答えにくくなっています。
R3第32問 小売店在庫管理 Dランク
最寄品を主に取り扱う小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〇ア 1 回当たりの発注量が一定の場合、サイクル在庫は一定になる。 | ×イ 欠品を防止するために設定する安全在庫量は、需要量の標準偏差が 2 倍になると半分になる。 | ×ウ 定期発注方式を採用した場合、販売量を一定とすると、 1 回当たりの発注量は発注から納品までの調達期間が長くなるほど少なくなる。 | ×エ 定量発注方式を採用した場合、発注量の決定には発注間隔があらかじめ決定されている必要がある。 | ×オ 発注点と補充点を設定して発注する方式を採用した場合、 1 回当たりの発注量は販売量の増減にかかわらず一定になる。 |
ブレ(リスク)が大きくなると、安全在庫の量は増えます。 | 発注点と補充点の差こそ常に一定ですが、「実際は少しずつ変動しなくね?」と疑わないと、ここを正解に選びがちです。 | |||
サイクル在庫とは発注間隔中の平均在庫量ではなく、単純に発注量の半分のことです。よってこのケースでは常に一定です。 | 欠品を防止するために設定する安全在庫量は、需要量の標準偏差が2倍になると、安全在庫量も少なくとも2倍になります。少なくとも半分にはなりません。 | 定期発注方式を採用した場合、販売量を一定とすると、1回当たりの発注量は発注間隔が長くなるほど増加します。 | 発注間隔を予め決定しておくのは、定量ではなく定期発注方式です。 | 発注点・補充点方式では発注点と補充点の間こそ一定量ですが、発注点を下回って売れ過ぎた場合など、発注量自体は変動します。 |
× | →〇 | |
×イ | 半分 | 2倍 |
×ウ | 少なく | 多く |
×エ | 定量 | 定期 |
×オ | 販売量の増減にかかわらず一定になる | 残る有効在庫の量に応じて変動する |
発注方式は原理原則で考えれば難しいことをやっていないが、試験対応上は全選択肢を読む必要があり、当てにくい。ここで「2次」の点差はつかないので、スルーして苦手意識を持たない方が吉です。
R4第31問 小売店在庫管理 Cランク
小売店舗における在庫管理に関する以下の文章の空欄A~Cに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
ある商品について、当該店舗の発注担当者は在庫量を毎日確認し、需要予測に基づいて必要と見込まれる数量を毎日発注している。ここで行われている発注方法を一般的に【A】 という。
適正在庫を維持するためには、発注量を決めるための需要予測量を計算する期間を【B】にする必要がある。また、毎日計算する発注量は、需要予測量と安全在庫の合計数量から発注時の【C】 を減算して求める必要がある。
A | B | C |
---|---|---|
定期発注方式 | 調達期間と発注間隔の合計期間 | 有効在庫量 |
A | B | C | |
×ア | 定期発注方式 | 調達期間 | 手持在庫量 |
×イ | 定期発注方式 | 調達期間と発注間隔の合計期間 | 手持在庫量 |
〇ウ | 定期発注方式 | 調達期間と発注間隔の合計期間 | 有効在庫量 |
×エ | 定量発注方式 | 調達期間 | 有効在庫量 |
×オ | 定量発注方式 | 調達期間と発注間隔の合計期間 | 手持在庫量 |
当問は空欄【C】の手持在庫量⇔有効在庫量の違いがわかりにくい。有効在庫とは、引当先の決まっていないフリー在庫のことです。
工数計画(IE) CDランク4選
R5第16問 分析記号 Cランク
JISで定義される作業者工程分析に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×a 作業者および作業者が取り扱う物を、工程図記号を使って分析する。 | ×b 「作業」、「検査」、「移動」、「手待ち」、「余裕」の5つの工程図記号が使われる。 | ×c 複合記号では、主となる工程を内側に、従となる工程を外側に書き表す。 | ×d 作業者が部品を組み立てる工程は、流れ線を合流させて書き表す。 | 〇e 運搬作業者が物の運搬を行う工程は、「作業」の工程図記号を使って書き表す。 |
この選択肢はもっともらしいですが、「取り扱う物」ではなく「作業そのもの」を分析せよとする、トンチの様なひっかけです。 | ここも迷いやすいので、この際覚えてしまいます。 | |||
作業者工程分析では作業内容や作業が行われる場所などを分析し、取り扱う物については分析しません。 | 作業者工程分析で使う工程図記号は「作業」「検査」「移動」「保管」の4つであり、「手待ち」「余裕」は用いません。 | 複合記号では、主となる工程を外側、従となる工程を内側に書きます。 | 作業者が部品を組み立てる工程は、「作業」の工程図記号を使って書き表します。 | 運搬作業者が物の運搬を行う工程は、(移動ではなく)「作業」の工程図記号を使って書き表します。 |
× | →〇 | |
×a | が取り扱う物 | の作業 |
×b | 「手待ち」、「余裕」の5つ | 「保管」の4つ |
×c | 内側 | 外側(下線部あべこべ) |
×d | 流れ線を合流させて | 「作業」の工程図記号を使って |
a | b | c | d | e | |
×ア | 正 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
×イ | 正 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
×ウ | 誤 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
×エ | 誤 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
〇オ | 誤 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
ふわっと覚えている領域では、突然訊かれても答えにくい。その時は確実に当たる選択肢(例えば×c)を一つ決め、後は正誤の組み合わせを見てふわっと決める。×dも変じゃね?と気づけば△アオの2択になります。
R5第10問 余力管理 Cランク
工数管理や余力管理に関する以下のa~dの記述と用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a工数 | b余力 | c工数低減 | d工数の山積山崩 |
---|---|---|---|
仕事量の全体を表す尺度で、仕事を1 人の作業者で遂行するのに要する時間。 | 各工程または個々の作業者における、現在の作業負荷状態と現有作業能力の差。 | 作業習熟や改善活動、設計改良などによって作業時間を減らすこと。 | 作業の実施時期をずらすなどにより生産の負荷平準化を行うこと。 |
a | b | c | d | |
×ア | 工数 | 作業余裕 | 工数低減 | 工程編成 |
〇イ | 工数 | 余力 | 工数低減 | 工数の山積山崩 |
×ウ | 工程能力 | 工程能力指数 | 工程分割 | 工数低減 |
×エ | 標準時間 | 作業余裕 | 工程分割 | 工数の山積山崩 |
×オ | 標準時間 | 余力 | 工数の山積山崩 | 工程編成 |
d「山積山崩」が当てやすい以外は、記述abcともに用語がどれも紛らわしい。JIS定義の紛らわしい所から出題するので、慌てずに間違えて覚えるのが吉な。
R2第17問 標準時間 Cランク
標準時間の設定に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a 作業を遂行するために必要と認められる遅れの時間が余裕時間で、観測時間に占める余裕時間の割合が余裕率である。 | ×b 正常なペースと観測対象作業のペースを比較してレイティング係数を求め、ストップウオッチを用いて観測された観測時間の代表値をレイティング係数で割ることによって正味時間を求める。 | 〇c PTS 法では、人間の作業を基本動作に分解し、その基本動作の性質と条件に応じてあらかじめ決められた時間値を組み合わせて作業の標準時間を算出する。 | 〇d その仕事に適性をもち習熟した作業者が、所定の作業条件のもとで、必要な余裕をもち、正常な作業ペースによって仕事を遂行するために必要とされる時間が標準時間である。 | |
余裕率の分母は「観測時間」でなく「標準時間」であるとの、知らなければ解けないひっかけです。 | ||||
余裕時間と余裕率は、作業の観測時間ではなく、標準時間における余裕の量や割合を示す概念です。紛らわしいですが、「観測時間」を「標準時間」に直します。 | 観測時間の代表値にレイティング係数を割るのでなく掛けることで、正味時間を求めることができます。 | PTS法は、作業の時間基準化や効率化に役立ちます。 | この標準時間は、簿記の標準や時間管理の基準として使用されます。 |
× | →○ | |
×a | 観測時間 | 標準時間 |
×b | 割る | 掛ける |
a | b | c | d | |
×ア | × | × | ||
×イ | × | ○ | ||
×ウ | × | ○ | ||
×エ | × | ○ | ||
○オ | ○ | ○ |
IEのクッソ詰まらないくどくど長い選択肢から、ピンポイントで誤答箇所を見つけて直す。この訓練で、エラー検知力(1-β)が上がります。
R3第15問 標準時間 Dランク
標準時間に関する以下の文章において、空欄①と②に入る記述a~eの組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
標準時間は、正味時間と余裕時間の合計で表される。【①】 時間は正味時間で、 【 ②】 時間は余裕時間である。
× | a 部品や材料に直接加工を行うために必要な |
× | b ロットごとまたは始業の直後・終業の直前に発生する作業のために必要な |
① | c 規則的・周期的に繰り返される作業のために必要な |
② | d 作業を遂行するために必要と認められる遅れの |
× | e 目的とする生産に直接関係ない作業により生ずる遅れの |
①正味時間 | ②余裕時間 |
---|---|
規則的・周期的に繰り返される作業のために必要な時間 | 作業を遂行するために必要と認められる遅れの時間 |
正味時間(JIS Z8181-5503) 主体作業,準備段取作業を遂行するために直接必要な時間。normal time, net time
余裕時間(JIS Z8181-5503) 作業を遂行するために必要と認められる遅れの時間。allowances
① | ② | |
×ア | a | b |
×イ | a | e |
×ウ | b | d |
×エ | c | b |
○オ | c | d |
「生産管理」ではJIS定義がまるっと訊かれる設問も多いが、当問の①正味時間はJIS定義とも表現が少し異なる。ここで大事なことはJIS定義の丸暗記ではなく、突然訊かれても国語の語感でふわっと答えるセンスです。
今日のまとめ
面白い?
「生産管理」に難しい知識やノウハウは全面不要で、基本用語を覚えてもらいたい。ただ全問を簡単にし過ぎると同業D社が舐めプをするので、やや意地悪にしたのが正答率CDランク。生成AIを使えばその下処理もスムーズです。