原書を読む時間を節約しました。
ビジネスに使える7科目の知識を広く浅く学ぶ、それが診断士受験のメリットです。1次で「覚え」、2次で「使う」その教育システムで、原書を読まずとも一端の経営通に。
いえどっこい。着手1~2年目の「たまたま合格」を逃すと幾何級数的に合格ハードルが高くなるこの試験。広く浅くとのんびり構える場合ではなく、「2次」で使う知識を選択集中し、最低そこは周囲の200%増しで得意化する。最新・先端の試験の勝ち方はそっちです。
診断士「2次」は与件コピペの国語の試験。
↓
コピペ国語力+使う知識のバランスが大事。
↓
「1次」7科目の知識量は理解するには半端ない。
↓
「2次」で使う知識は理解、それ以外はクソ暗記。
↓
そこで「戦略論」を理解できる国語力を鍛える。
国語力を鍛える基本は、良書を読んだり考えたりする他に、自分の思考を「要するにこういうこと」と自分に説明することです。さらに診断士の最初の一歩「戦略論」でここを鍛えると、
①コピペ国語力+使う知識が相乗的に伸びる。
②その模倣困難性で周囲と差別化できる。
③すると「1次」500点超えのハイスコア、「2次」260点超えのラクラク合格。
世の中そう旨い話はないですが、そうやって合格していく方「も」います。そこで当サイトが準拠するスピテキを使い、原書を読むのを省いた時間で国語力+知識を鍛えるドリルをどうぞ。
参考資料
過去問インプット用タテ解き表
スピテキ論点S~Cランク表
講義サブノート例(※時間かかるので非推奨)
【経営】2次で使う知識は理解、それ以外はクソ暗記 ~戦略論#1~3
スピテキ斜め読み~重要度ミシュラン
S論点: 「2次」でも問われる、つまり理解して使いこなす知識。しょっちゅう出てきて自然に覚え、覚えた後から理解に進む。 |
A論点: 「2次」で直接問われることは少ないが、確実に知識を覚えておく論点。単語カードや語呂合わせなど、暗記テクニックも併用。 |
B論点: いわゆる日経新聞レベルの基礎知識。知識を覚えるというより、他の論点とのつながりや知識の使われ方を学ぶ。 |
C論点: 他論点とつながらず独立したおまけ知識。日経新聞レベルの社会常識として知っておく。 |
戦略論#0 全体像
経営理念と経営戦略
1企業戦略
2事業戦略
3機能戦略
この「企業戦略」「事業戦略」「機能戦略」の3段階を、来年の「2次」筆記ではレイヤーー(戦略レベル)の切り分けに使います。超重要。
SWOT分析
1外部環境分析
2内部環境(資源)分析
3戦略代替案の基本パターン
→「2次」解答プロセスにおいて、SWOT分析をやる時間の余裕があるかの議論は別として、企業の状況を抜け漏れ重複なく把握するため、適切な戦略を立てやすい。
1企業活動とは
2オープンシステムとしての企業
→企業活動=ゴーイングコンサーン(継続企業の前提)。だから1年毎に区切って成績発表、と「会計・財務」の知識を復習。オープンシステムなのでステークホルダー(利害関係者)が登場するのは、後で学ぶ。
3経営戦略の概念
→企業はオープンシステム→外部環境変化に影響される→戦略が必要(成長・競争・機能=Sランク論点)へと理解がつながる。
1経営理念
2経営ビジョン
3経営行動基準
4CI
→経営理念~CIまで、既存知識をさらっとおさらい。
戦略論#1 競争戦略
ポーターの競争戦略論の概要
→競争戦略の知識を丸暗記すると本一冊。だが診断士「1次」はマーク試験。完璧に暗記せずとも、ポーター先生はあの時あんなこと言ってたなと、なんとなく選択肢を選ぶと当たります。
5フォースモデル
1既存業者間の敵対関係
2新規参入企業の脅威
3代替品の脅威
4売り手の交渉力
5買い手の交渉力
→ここから第3章「競争戦略」の知識。つまり経営方針の一つ下=事業方針。その基本がポーターの5フォースモデル。テキストから引用。
競争回避の戦略
参入障壁①
1規模の経済性 ☆経済性3兄弟
2製品差別化
5独占的な製品技術
6経験曲線
→「範囲の経済性」が「ついでに作る」なら、「規模の経済性」は沢山作る。牧場が絞りたて牛乳とコーヒー牛乳を並べれば「範囲」。工場で大量生産始めると「規模」。その理屈が「経験曲線」。そば・うどん・ラーメンを一杯ずつ作るより、そばを3杯作れば効率的。最後に、製品技術の差別化で更に儲ける。
競争優位の戦略
ポーター・競争の3つの戦略
1差別化戦略
2コストリーダーシップ戦略
3集中戦略
→差別化がベスト。難しければ次善の手としてコスト競争(規模の経済)。どちらも難しければ集中戦略。P.51の競争地位別戦略とセットで理解。
戦略グループと移動障壁
1戦略グループ
2移動障壁
→5フォースの一つ「既存業者間の敵対関係」が起きる理由。一般に産業界では、不毛な価格競争。
価値連鎖
1価値連鎖(バリューチェーン)
2価値システム
→3つの競争戦略に加え、競争優位のもう一つの側面が価値連鎖。ここも試験に出しにくい。
競争地位別戦略
1周辺需要拡大政策
2同質化政策
3非価格対応
4最適シェアの維持
→下4つはリーダー戦略の説明。知識としては超重要だが、皆が当り前にやってることばかり。だから理解Sでなく暗記A論点。
速度の経済性と先発・後発の優位性
1速度の経済性 ☆経済性3兄弟
(1)先発の優位性
→世の中こぞって「スピード勝負」。診断士「2次」なら「スピード勝負」でイイコトだらけ。先発優位性を知っているから、口を揃えて「急げ、急げ」。
(2)後発の優位性
→物事には必ず二面性(一長一短)。
多角化戦略の5理由③
2新しい事業分野の認識
3主力事業の需要の停滞
4リスクの分散
→5理由の下位3つ。主に大企業の戦略であり、中小企業が取る戦略になりにくい。
参入障壁②
3巨額の投資
4流通チャネル
7政府の政策
→7つの参入障壁のうち、この3つは原則出ない。
該当なし
戦略論#2 成長戦略
1リソースベースドビュー
VRIO分析
(1)資源の価値 Value
(2)資源の希少性 Rarity
(3)資源の模倣困難性 Inimitability
(4)組織 Organization
→自社が持つ資源の希少性・模倣困難性に注目し、それを活かす組織デザインにせよと説くのがVRIO分析。
ケイパビリティとコアコンピタンス
→その企業を代表する強み。ここをどう伸ばすかが、「2次」で必ず問われます。
製品=市場マトリクス(アンゾフの成長ベクトル)
1市場浸透戦略
2新市場開拓戦略
3新製品開発戦略
4多角化戦略
→なんとなく知識は知ってるが、A論点はSより過去問が少なく、普通にやっては理解が足りない。だからカード学習等できっちり暗記。
多角化戦略の5理由①
5シナジーの追求
→成長戦略は、企業経営の原理原則を学ぶ超重要論点。だがその中である程度覚えれば自然に使える→A、意識的に使いこなす→S論点。中小企業に必ずしも多角化は必要ないが、多角化すると起きるイイコト=範囲の経済性(経済性3兄弟)の理屈を説明。
範囲の経済性
→経済性3兄弟「範囲・規模・速度」をセットで覚える。「範囲の経済性」とは、例えば自社技術を応用した新規事業。例えば簿記2級は「財務」で使い、ついでに原価計算知識で「運営」も得意化。一般にシナジーとも言う。
製品ライフサイクルとPPM
1SBU(戦略事業単位)
(1)製品ライフサイクルとは
(2)各段階の内容
(3)PPMとの関係
→次節「PPM」で使う、市場占有率・成長率・収益性(資金の流出入)などの前提知識を学ぶ。後で戻ってくるので、初見時はスルーでOK。
PPMの4分類
(1)問題児 Problem Child
(2)花形 Star
(3)金のなる木 Cash Cow
(4)負け犬 Dog
→テキスト上ではPPMの前提から説明されるが、結論=PPMの4カテゴリーを先に知っておくと理解が早い。なおS論点は、用語暗記より問題集を先に解き、知識の使い方(ケース形式)とセットで覚える。
1ドメインとは
2ドメイン設定の意義
3ドメイン設定の範囲
4ドメインの定義と影響
5企業ドメインと事業ドメイン
6ドメインの変化とドメインコンセンサス
→ドメイン=その企業が戦う場所。「2次」で出題される中小企業は、ここの制約が強い。ドメインを飛び越える(寿司屋のオススメを聞かれ、フレンチを答える)ような助言をしてはダメ。
多角化戦略の5理由②
1組織スラックの活用
→企業のどこかにある「ムダ」や「遊び」。中小企業に多角化は必須でない。だが「ムダな経営資源はどこかに使う」と覚えると後で便利。
キャッシュフローと経験曲線
(1)キャッシュフロー
(2)経験曲線効果
(3)PPMとの関係
→財布の中に1万円がある。飲み会でカネが減るのが資金流出(Cash out)、バイトしてカネが増えると資金流入(Cash in)。別に難しい話でなく、新商品発売にはコストが掛かり、売れたら儲かる理屈の説明。
PPM上のSBUの動きと理想のPPM
(1)資金の流れ
(2)望ましい移動の方向
(3)理想のPPM
→PPMは1970年代に提案された手法でキャッシュフロー重視。日本でCF経営が流行したのは、もう10年以上昔。政策的な量的金融緩和=インフレ+低金利の時代では、今一つしっくりこなくてOK。
事業構造の再構築
1リストラクチャリング
2アウトソーシング
→社内の「ムダ」を無くすとリストラ。付加価値が低い所を外注、変動費化して固定費の「ムダ」を無くすとアウトソーシング。「ムダ」取りは頻出。
統合
1垂直的統合
2水平的統合
→互いがくっつき一緒にラブラブを目指すのが統合。サプライチェーンの中核企業が主にその上流下流企業を飲みこむのが「垂直」。対等合併、または事業拡大を目指し同業を買収するのが「水平」。
M&Aの形態①
(1)合併
(2)株式買収
(3)営業譲渡(事業譲渡)
(4)合弁(ジョイントベンチャー)
(5)戦略的提携(アライアンス)
→診断士試験のセオリー上、顧客企業が積極的にM&Aを仕掛けたり、買収の危機に瀕する設定は稀。一般常識で対応できるため、「法務」で出題される法的手続き、「財務」出題外であるが会計手続きの方が大事。
M&Aの手法例②
(1)TOB
(2)LBO
(3)MBO
(4)MBI
→選択肢に出るので意味を知る。だが英語にすれば理解可能で暗記不要。
3M&Aの分類
主な買収防止策
(1)ポイズンピル
(2)クラウンジュエル
(3)ゴールデンパラシュート
(4)ホワイトナイト
→たまに選択肢に登場するが一般常識。それ以上でも以下でもない。
産学連携
1TLO
2産学連携によるメリット
→大学がアイデア、企業が資金を提供するのが産学連携。だが診断士試験での出題は少なく、今の実務は「大学発ベンチャー」。Bランク。
産業クラスター
1新産業都市・工業整備特別地域
2テクノポリス政策
2産業クラスター
→同種企業との水平的統合・提携をするには、同種企業が集積する立地を選ぶと良い(IT→渋谷、流行の最先端→六本木)。
戦略論#3 技術経営
イノベーション
1イノベーションの定義
2イノベーションの累計
1技術進歩のSカーブ
2技術革新の非連続性
3革新者のジレンマ
→イノベーションとは、狭義に技術革新。この波に乗り遅れない様にするには、常に自ら創造・挑戦。診断士試験で例解すると、「2次」の解答技術は2~3年で一新。新技術⇔旧技術のどちらを携え試験に臨むかも合否の差。
製品アーキテクチャ
1モジュール化(モジュール型アーキテクチャ)
→モジュール化とは、一つの複雑なシステムを作る時、相互調整が不要なモジュールに分割して設計すること。そのありがたみは来年の今頃我が身を以て実感可能。ここではメリ・デメをテキストコピペ。
製品アーキテクチャ②
2オープンアーキテクチャ戦略
3インテグラル型アーキテクチャ
→モジュール化した部品をどう購買するかの思想の差。安ければウェルカムがオープン。あれこれ注文つけるのがインテグラル。
デジタル家電業界の動向
1製品アーキテクチャのモジュール化とシステム統合技術の市場化
2顧客機能の頭打ち
→読み物として。ほぼ毎年1マーク安定出題。
ベンチャー企業のマネジメント①
2死の谷とダーウィンの海
→ベンチャー創業の際、発売前の資金不足が死の谷、発売後に上手く行かないのがダーウィンの海。テレコで入れ替えてくるので、ここ暗記。
研究開発の分類
1基礎研究
2応用研究
3開発研究(開発)
→とりあえずそういうこと。
3製品開発のプロセス
→シーケンシャル(逐次)型は1つ1つ丁寧に。コンカレント(平行設計)型は多少工夫し短納期対応。
技術面での競争優位
1知的財産戦略(特許戦略)
1デファクトスタンダード
2ネットワーク外部性
→法的に保護してもらう知財戦略は「法務」で詳しく。デファクトスタンダードは、iPhoneの例で理解。
今日のまとめ
診断士のテキストやスクールを上手に使うと、ビジネスに役立つ「戦略論」を原書を読むより効率良く学べます。
では余った時間を何に使おう?
その時、この後出てくる最新合格体験記の内容を予想すると。
第1位 過去問の早期着手(テキスト代わりにインプット)
第2位 「要するにこう」とまとめるドリルで国語力UP。
でも早期着手や理解で差をつけたいのは、「2次」で使う知識だけで十分。ではその違いをどう見極めるか、明日の「組織論」に続きます。
ふぞを反面教師にノウハウ全面禁止
1,500人増枠時代が待ったなしです↓
にほんブログ村