近年事例Ⅱでヤケに点差が開く。その狙いは、①これからの資格はマーケが人気 ②マーケが得意=コミュ強なスト組有利 ③第1問の根拠高配点で俺様理論のベテが脱落、の3点です。
万年フォロワー戦略なマジョリティ向けD社本と異なり、マーケの世界は上位5%の強者が鎬を削ります。そして診断士試験の作問変化から、以下の時流の変化も読み取れます。
過去の日本企業は、経済成長が盛んであった時代において、同一業界内での競争や市場シェアの獲得に焦点を当てていました。競争論に基づく経営戦略では、価格競争や製品の標準化が一般的で、企業は競合他社との市場でのシェア争いに力を注いでいました。市場が拡大していたため、競争が主要なビジネスドライバーでした。
経済の鈍化や市場の成熟に伴い、企業は新たな成長機会を求める必要性を感じました。成長論に基づく経営戦略では、海外進出や新規市場の開拓、独自の技術やサービスの開発が重要視されました。企業は単なる競争相手との競争だけでなく、自身の事業を拡大し、収益を増やすことに焦点を移しました。例えば、日本の自動車メーカーが海外市場に進出し、グローバルなプレゼンスを築いたことがその一例です。
経済がデジタル化し、情報の流れが急速に変化する中で、企業は顧客志向のアプローチがますます重要になりました。顧客の期待は個別化され、顧客生涯価値が強調されるようになりました。マーケティングへのシフトでは、企業は顧客のニーズを理解し、製品やサービスをカスタマイズし、良好な顧客体験を提供することに注力しました。顧客の好感共感を獲得し、ブランド価値を高め、顧客を長期的に維持することが目指されました。これは、ソーシャルメディアやオンライン広告などのデジタルツールを活用して実現されました。
【勝ち確】マーケしか勝たん / 解き直しR5「マーケ」
法律やルールで正解が1つに決まらないマーケの作問は、【どこかを間違いにする】しかない。嘘つきにオヤと気づいて直すセンスが、2次国語力UPに直結します。
年 | 問 | 小問 | 章 | 論点 | 予想正答率 |
---|---|---|---|---|---|
R5 | 36 | (1) | 3Aマーケティング・マネジメント | 1コトラー | D |
R5 | 36 | (2) | 3Aマーケティング・マネジメント | 1コトラー | C |
R5 | 29 | 3Bリサーチ・消費者行動 | 3情報探索 | D | |
R5 | 35 | (1) | 3Bリサーチ・消費者行動 | 3情報探索 | C |
R5 | 35 | (2) | 3Bリサーチ・消費者行動 | 3情報探索 | A |
R5 | 28 | 3C製品戦略 | 2開発プロセス | D | |
R5 | 30 | 3C製品戦略 | 2開発プロセス | C | |
R5 | 37 | 3C製品戦略 | 2開発プロセス | B | |
R5 | 34 | 3C製品戦略 | 3ブランド戦略 | B | |
R5 | 31 | (1) | 3D価格・チャネル・販促 | 2チャネル | B |
R5 | 31 | (2) | 3D価格・チャネル・販促 | 2チャネル | C |
R5 | 33 | 3D価格・チャネル・販促 | 3広告 | D | |
R5 | 32 | (1) | 3D価格・チャネル・販促 | 4デジタルマーケ | A |
R5 | 32 | (2) | 3D価格・チャネル・販促 | 4デジタルマーケ | B |
事例Ⅱレイヤー ターゲティング×4P×関係性マーケ
レイヤー1 ターゲティング
(設問1) | × | →○ |
×イ | に | だけに |
×ウ | ソーシャル・グッド | ソーシャル・マーケティング (またはコーズ・マーケティング) |
×エ | メセナ | ソーシャル・マーケティング (またはコーズ・マーケティング) |
×オ | 4.0 | 3.0 |
特に当問のような長文系嘘つき5択では、正解を選ぶよりも、どこが間違いかを探します。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
持続可能な社会実現への要請が強まるなか、企業には、①利益と社会的責任を両立させるマーケティングを検討するだけでなく、②消費者にサステイナブルな消費行動を促す努力も求められている。 |
(設問1 ) 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
○ア M.ポーターが提示したCSV(Creating Shared Value)の概念では、本業と関係のある事柄で、本業の利益に還元されるものが重視され、CSR(Corporate Social Responsibility)の概念よりも社会的課題を事業活動そのものと結びつけようとする側面が強調されている。 ×イ SDGs経営を目指す企業は、積極的に社会的課題の解決に取り組むことを通じて取り残されてきた市場を新たに獲得するために、経済的利益にこだわってはならない。 ×ウ 社会へ良いことをすることが企業への好感度や売り上げの向上につながるという考えの下で実施されるプロモーションのうち、本業の利益への還元を強く意識して実施されるものをソーシャル・グッドという。 ×エ 製品やサービスの売り上げの一部を特定の社会的課題への支援に活用するマーケティング活動はメセナと呼ばれ、この活動を増やすほど当該課題に対する関心が高まり、企業の新規顧客の獲得やブランド・イメージの醸成につながりやすい。 ×オ 直接的な顧客のニーズや満足だけではなく、社会全体の幸福を維持・向上させながら顧客価値を創造し、伝達し、説得していこうとするマーケティングはソサイエタル・マーケティングと呼ばれ、P.コトラーが提唱するマーケティング4.0と対応する。 |
(設問2) | × | →○ |
×イ | 使用価値 | 所有価値(下線部あべこべ) |
×ウ | ソーシャリズム | グリーン購入 |
×エ | 消費者個人の責任 | 社会的課題(下線部あべこべ) |
○アは興味深い選択肢で、「口先ばっかで、はしゃいでんじゃねーよ」と読み解きます。
(設問2 ) 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
○ア 多くの消費者の間には、サステイナブルな社会の実現に向けて自身の行動を変えようと説得する企業からのメッセージに好意的な態度を示す一方で、実際にサステイナブルな行動をとることは少ないという態度と行動とのギャップが存在する。 ×イ サステイナブルな消費行動を促すためには、製品の使用価値を重視させるよりも、所有価値を重視させるマーケティングが有効である。 ×ウ 製品を購入する際には、できるだけ地球環境に配慮した製品を選択しようとする考え方をソーシャリズムといい、この考えに沿って行動する消費者をグリーン・コンシューマーという。 ×エ レジ袋の有料化のように社会的課題を消費者個人の責任へと転嫁するアプローチは、消費者に支持されやすく反発を生じさせない。 |

× | →○ | |
×ア | 非補償型 | 補償型 |
×ウ | 満たした製品を選択 | 満たさない製品を排除 |
×エ | 最も簡略 しばしば用いられる | 複雑 用いることは少ない |
×オ | 補償型 | 非補償型 |
コトラー購買意思決定プロセスの「代替品評価」に、意欲的に挑んだ良問です。
具体的には自動車を買う時は慎重に比較するが、2次参考書は深く考えずにふぞろいを買ってしまう。それは「2割で受かればよい」と試験を舐めて、「8割落ちてヘタクソ国語化」のリスクに気づかないためです。
消費者の購買意思決定において用いられる代替案の評価方法には、大きく分けて補償型と非補償型がある。これらの評価方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 耐久消費財などの複雑な製品の購買意思決定においては、非補償型の評価方法のみが用いられることが多い。 ○イ 非補償型の評価方法の1 つに分離型がある。この方法では、代替製品の各属性に十分条件を設定し、いずれかの属性においてこの条件を満たした製品を選択する。 ×ウ 非補償型の評価方法の1 つに連結型がある。この方法では、代替製品の各属性に必要条件を設定し、いずれかの属性においてこの条件を満たした製品を選択する。 ×エ 補償型とは、ある属性のマイナス面が他の属性のプラス面によって相殺(補償)され得る評価方法であり、最も簡略な方法であるため、日常の簡便な意思決定や衝動型購買などの場面でしばしば用いられる。 ×オ 補償型の評価方法は、ヒューリスティックスとも呼ばれる。 |


(設問1) | × | →○ |
×イ | 外部情報探索 内部情報探索 | 経験的情報源(難) 個人的情報源(難) |
×ウ | 真のニーズ | 潜在ニーズ |
×エ | 情報的影響 | 価値表出的影響 (参考R4第27問正解○ウ) |
×オ | 製品関与 | 購買関与 |
消費者購買行動は、近年のデジタルマーケの流れに乗り、急速に発展した分野です。マーケの実務はテキスト収録範囲の遥か先を行くので、本業の方以外はスルーで構いません。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
消費者ニーズの充足や顧客満足の向上を目指すマーケティングにとって、消費者を理解することは不可欠である。企業は、①消費者の購買意思決定プロセスや②消費者に及ぼす心理的効果についての理解を通して、適切なマーケティングを実行していく必要がある。 |
(設問1 ) 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
○ア 購入したブランドの欠点と購入しなかったブランドのベネフィットなどを考えた結果、生じる認知的不協和には、自分なりの基準に見合う商品が見つかれば購入に至るタイプの消費者よりも、選択に膨大な時間と手間をかけて最高の選択をしようとするタイプの消費者の方が陥りやすい。 ×イ 購買意思決定に必要な情報探索は、広告や販売員の説明といった売り手主導のマーケティング情報を探すという外部情報探索と、クチコミなどの買い手によるマーケティング情報を探すという内部情報探索とに分類される。 ×ウ 購買意思決定プロセスのスタートは、消費者が満たされていない特定のニーズを認識することから始まるが、こうしたニーズのうち、企業がアンケート調査を実施しても把握することができないニーズは真のニーズである。 ×エ 消費者の意思決定に及ぼす準拠集団の影響の中で、消費者が自分のイメージを高めたりアイデンティティを強化できると期待して、憧れや尊敬を抱く集団と同じブランドを購入したり利用したりするという形で現れる影響のことを情報的影響という。 ×オ 製品関与は、製品やサービスの購入の必要性や緊急性、店舗環境や品揃えなどの購買状況の魅力によって左右される関与のことであり、製品関与が高くなるほど購買決定における情報探索活動は活発になる。 |

(設問2) | × | →○(いずれも別解あり?) |
×イ | サンクコスト効果 | 損失回避 |
×ウ | バンドワゴン効果 | フレーミング効果 |
×エ | プロスペクト理論 | テンションリダクション |
正解○ア一択ですが、×イウエは正しい説明になる主語を探してくるのが厄介。今回はこちらのサイトを参考にしました。
(設問2 ) 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
○ア アンカリング効果は、全く同じコーヒーが1,000円で提供されていた場合に、高級ブランド店が立ち並ぶエリアにあるカフェではそれほど高価に感じないが、若者向け商品を低価格で提供するカジュアルな店が立ち並ぶエリアにあるカフェでは高価に感じるような現象を説明することができる。 ×イ サンクコスト効果は、事前に購入する回数券の使用期限が近づくほど利用頻度を増加させることによって使い切ろうとする消費者心理を説明することができる。 ×ウ バンドワゴン効果は、小さなカップにあふれそうな量を盛り付けることで人気のジェラート店が、今までと同じ量を入れても余裕がある大きさのカップに変更した結果、以前よりも顧客が商品に価値を感じなくなるという現象を説明することができる。 ×エ プロスペクト理論は、交通費や昼食費は数百円の支出でも痛みを感じて節約しようとするにもかかわらず、コンサートや洋服といった自分の好きなことやモノに対しては数百円の支出の増加は気にならないという現象を説明することができる。 |
レイヤー2 4P

× | →○ | |
×ア | られることはない | られにくい |
×イ | させない | させる |
×ウ | するために最も力を入れなければならない | されないために欠かせない |
×エ | 感覚的 | 機能的 |
組織論と違い、マーケの誤答選択肢はなんとなくおかしいことはわかる。そこで復習時のセンス=実際どう活用するかで価値が変わります。
顧客価値に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 顧客が製品やサービスに期待する最も基本的な機能によってもたらされる価値を、機能的価値という。最も基本的な価値であるため、機能的価値が不十分であったり不明確であったりする製品やサービスが顧客に受け入れられることはない。 ×イ 実際に製品やサービスを購入し、使用感などを経験してみなければ分からない価値を経験価値という。経験価値によって製品やサービスを訴求するためには、すでに利用した顧客によるクチコミなどをなるべく発生させないようにしつつ、プロモーションを行うべきである。 ×ウ 製品やサービスの機能的価値は、「あって当たり前」の本質機能と、付加的な付随機能に分けることができる。このうち本質機能による機能的価値は、1 つでも欠ければ競合する製品やサービスに比べて大幅に魅力が劣るため、自社の製品やサービスを差別化するために最も力を入れなければならない価値である。 ×エ どのような基本的な機能を期待するかは顧客ごとに異なるのに対して、多くの顧客が製品やサービスに期待する感覚的価値は一般的に似通っているため、感覚的価値を訴求する製品やサービスは差別化が難しく、価格競争に陥りやすい。 ○オ 文脈価値とは、顧客が製品やサービスを利用した際の状況に依存する。すなわち、顧客による特定の製品やサービスの利用と、その際の周辺環境や情景あるいは誰と一緒に利用したか、などの状況とともに創り出される価値である。 |
× | →○ | |
×イ | 短い 課題 | 長い 利点 |
×ウ | クラウド・ソーシング | クラウド・ファンディング |
×エ | シーズ | ニーズ |
○アは正解に選びにくいので、×イウエに丁寧にバツをつけます。誤答を作るセンスに注目しましょう。
製品の売り上げや人気が消費者間の影響力に大きく左右されるようになった結果、近年は企業と消費者が共同して製品開発を行う例が多く見られる。このことに関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
○ア オープン・イノベーションとは、一般に企業が企業外部のアイデアなどを取り入れながら価値を創造する取り組みであるが、企業が自社内のアイデアなどを積極的に外部に出すこともある。 ×イ 企業と消費者が共同で開発した製品は、新奇性や好意的評価、これらに基づく売り上げなどにおいて従来型の製品開発による製品を上回ることも多い。しかし、製品ライフサイクルの長さにおいて従来型の製品より短い場合が多く、このことが課題である。 ×ウ 企業と消費者が共同で製品開発を行う取り組みにおいては、そのための資金をクラウド・ソーシングによってオンライン上の多数の消費者から広く調達することも多い。 ×エ 消費者と共同するのではなく、伝統的な製品開発手法に基づき市場のニーズを重視して自社単独で製品を開発しようとする企業は、シーズ志向であるということができる。 |
× | →○ | |
×ア | ことはできないが | 他に |
×ウ | はない | がある |
×エ | 不要 | さらに重要 |
×アのアフォーダンスは既出、×ウは他論点知識、×エは一般常識で落とせ、○イ一択です。
パッケージに関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア アフォーダンスのルールをうまく取り入れたパッケージ・デザインは、製品利用における消費者の利便性を高めることはできないが、地球環境に配慮する行動を自然に促すことはできる。 ○イ グローバル市場での製品導入を目指す企業では、パッケージに特定の国で隠語的な意味を持ってしまう言語や記号、表現を避け、地理的境界や文化を超えて利用できる移転可能性が高いブランド要素を使用すべきである。 ×ウ 市場で最大の経営資源とシェアをもつリーダー企業が現在の競争地位を維持するために、チャレンジャーやフォロワーといった競合他社のパッケージと類似のデザインを採用することはない。 ×エ パッケージのデザイン開発の現場では、従来型のアンケート調査に加え、アイトラッキングやAI分析を用いた精度の高い調査データが得られるようになっているため、パッケージのリニューアルなどの意思決定において、マーケターの判断は不要になっている。 |

× | →○ | |
×ア | 不要である | の重要性は下がる |
×イ | ブランド強化 | 新ブランド |
×ウ | 機能 識別機能 | イメージ 想起機能 |
×オ | 基本価値、便宜価値、感覚価値 観念価値 | 基本価値、便宜価値 感覚価値、観念価値 |
×オに注目。誤答のボケを見つける楽しさ→感覚価値で、この知識は使って欲しい・・の題意に気づくと→観念価値です。
ブランディングに関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア BtoBマーケティングでは、BtoCマーケティングに比べて特定少数の顧客を対象とすることが多いため、ブランディングは不要である。 ×イ あるブランドについて、これまで蓄積されたブランド資産を捨てて資産ゼロからスタートするブランド強化戦略では、既存ブランドを全く新しいブランドへと置き換えるため、ブランド管理の中でもリスクの高い戦略である。 ×ウ ブランディングが成功しているブランドは、他社ブランドとの機能の違いを知覚させる識別機能によって、コモディティ化が進む市場において自社ブランドが選ばれる理由を与えている。 ○エ ブランディングにおいては、製品やサービスを消費者の使用シーンと関連づけ、消費者に夢や期待、イメージを抱かせることによって、マインド・シェアを獲得することが重要である。 ×オ ブランドの価値構造において、基本価値、便宜価値、感覚価値は、ブランドとしての基礎となる価値であり、観念価値は当該ブランドと消費者との間に唯一無二の存在としての絆を形成する価値である。 |

× | →○ | |
×ア | 小さい 少なく | 大きい 多く |
×ウ | ではない | に含まれる |
×エ | 最終消費者 | 小売業者(下線部あべこべ) |
×オ | サードパーティ・ロジスティックス | 共同配送(または物流センター受託) |
ネット通販全盛で小売業でさえ苦しいのに、もっと苦しいのが卸売業です。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
食品メーカーA社では、これまで①卸売業者や小売業者を介した間接流通チャネルと電子商取引を用いてきた。近年は多くの食品メーカーが②D2Cに乗り出しており、この動きにどのように対応するかも1 つの課題であると考えている。 |
(設問1 ) 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア ある業界において多くのメーカーが零細である場合、卸売業者の役割は小さいため、その業界の流通チャネル上に存在する卸売業者の数も少なくなる傾向がある。 ○イ ある業界において中小小売業者が多いほど、これら中小小売業者とメーカーをつなぐ卸売業者が多段階化し、その数も多くなる傾向がある。 ×ウ 卸売は卸売業者だけが行うものではなく、小売業者によって行われることもある。しかしメーカーが販社を作って行う小売業者向けの販売は、卸売ではない。 ×エ 小売とは最終消費者に対して商品を再販売する商業活動であるのに対して、卸売とは最終消費者だけでなく他の卸売業者や小売業者、産業用使用者に対して商品を再販売する商業活動である。 ×オ 大規模に成長した小売業者との取引を確保・拡大するために、近年の卸売業者に求められている方策の1 つがロジスティックス機能の強化である。この機能は一般にサードパーティ・ロジスティックスと呼ばれ、卸売業者の生き残りをかけた重要な戦略となっている。 |

× | →○ | |
×ア | や大手ネットショッピング・モール | (削除) |
×ウ | 単独で | (削除) |
×エ | 支持を得ながら | 反発を受けつつも |
中間流通を中抜きするD2Cと、卸売業者の生き残り戦略を2問セットで対比させた良問です。消去法で○イに。
(設問2 ) 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 一般にD2Cとは、卸売業者や小売業者から構成される従来の流通チャネルを介することなく、自社サイトや大手ネットショッピング・モールを通じて、自社の製品を直接消費者に販売することを指す。 ○イ 米国のスタートアップ企業などが自社サイトを活用して自社の世界観を伝え、顧客との接点を育てながら自社製品を直接販売して急速に成長したのがD2Cの始まりであるが、SNSを積極的に利用することも多くのD2Cに見られる特徴の1 つである。 ×ウ メーカーがD2Cに進出するためには、自社サイトを構築し、顧客管理、決済システムなどを単独で開発する必要がある。 ×エ メーカーが流通チャネルを介さずに直接消費者に自社製品を販売することは、従来「メーカー直販」と呼ばれてきた。ほとんどのメーカーは、既存の間接流通チャネルとメーカー直販を両立させ、間接流通チャネルの卸売業者や小売業者の支持を得ながらメーカー直販を拡大してきた。 |

× | →○ | |
×ア | はできない | もできる |
×イ | 店舗を利用する顧客 | 新たなオンライン・チャネル(下線部あべこべ) |
×ウ | シェアード・メディア | 共同キャンペーン |
○エ一択ですが、×イウが紛らわしい。O2Oはオンライン→オフラインへ誘導するので順番が逆、シェアード・メディアとは従来アーンド・メディアに含まれていた口コミのことです。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 |
さまざまな新しいSNSの登場や、メタバースなどの新しい技術の登場により、デジタル・マーケティングが急速に進展している。このようなトレンドを背景にして、消費者同士のクチコミやインフルエンサーの影響力などに対しても、ますます注目が集まっている。 |
(設問1 ) 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア アドネットワーク・プラットフォーマーは、広告枠の運用を効率化したい大規模メディアからの委託を受け、これらのメディアの運営者に代わり広告枠を広告主に販売する。自ら広告枠を販売することができない個人サイトや中小サイトなどのメディアが、アドネットワーク・プラットフォーマーに広告枠の運用を委託することはできない。 ×イ オフライン店舗を中心にマーケティングを展開してきた企業が、新たにオンライン・チャネルを開設した際にしばしば問題となるのが、両チャネル間で消費者の認知・検討と購買が分離することである。この対策として、店舗を利用する従来の顧客を新たなオンライン・チャネルへ誘導するO2Oに加えて、近年はオンラインとオフラインを融合するOMOなどの方策も採られるようになった。 ×ウ 広告主が対価を払って出稿する広告はペイド・メディアと呼ばれてきたが、その中でも特に複数の広告主が共同で支出する大規模なキャンペーンなどは、近年はシェアード・メディアと呼ばれる。 ○エ 需給バランスや時期などによって製品やサービスの価格を変動させるダイナミック・プライシングの方法は、デジタル技術とAIの登場によって広く行われるようになった。また、利用者ごとに柔軟に価格を変える方法もダイナミック・プライシングに含まれる。 |
(設問2) | × | →○ |
×イ | 不当廉売 | 優良誤認 (2023年10月からステマは景表法違反) |
×ウ | 低下 | 上昇 |
×エ | 探索属性 | 信頼属性 |
ステマ天狗があのヘタクソステマを止めてTVCMに変更したのは、今年の秋から法律で規制されるから。これで業界全体の認知度が上がり、誰もが納得です。
(設問2 ) 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
○ア カスタマー・ジャーニーにおけるタッチポイントとは、企業やマーケターと顧客との接点であり、SNSやレビューサイトなどに投稿された当該企業に関連するクチコミも、タッチポイントである。 ×イ 実際には企業が費用を負担している広告であるにもかかわらず、広告であることを隠して行われるステルス・マーケティングは、特にインフルエンサーを用いたマーケティングに多く見られる。2022年には消費者庁が、このようなステルス・マーケティングを不当廉売として規制する方向で準備を開始した。 ×ウ スマートフォンを用いて誰もが日常生活の中で気軽にSNSに写真や意見などを投稿できるようになった結果、それらを閲覧する消費者の製品やサービスへの平均的な関心の強さや知識レベルなどは低下する傾向が見られ、結果としてカスタマー・ジャーニーにおけるクチコミの重要性も低下している。 ×エ 製品やサービスの仕様や性能などに関する探索属性と呼ばれる情報が豊富であることは、SNSやクチコミサイトなどに投稿されるクチコミの最大の強みである。 |
× | →○ | |
×ア | 大幅に減少している | 自主規制が進む |
×イ | 同じである | 劣る |
×エ | は低下 | を発揮 |
インターネット広告倫理綱領は実在しますが、マスメディア主体で構成されておりステマはここに含まない。よって第32問の景表法で公的規制とわかります。
コミュニケーションに関する記述として、最も適切なものはどれか。 |
×ア 広告炎上問題や動画投稿サイト上の広告問題など、インターネットの普及に伴う広告倫理の問題が指摘されるなか、「インターネット広告倫理綱領」が制定されたことによって、倫理的に問題のあるインターネット広告は大幅に減少している。 ×イ 特定のブランドに興味をもつ消費者が集まるインターネット上のブランド・コミュニティはブランド・ページと呼ばれ、企業のサイト内にあるブランド・コミュニティと比べ、オープン・アクセスと閲覧者の幅広さという点は同じであるが、情報拡散という点で優れている。 ○ウ 日本においてインターネット広告費はプラス成長を続けており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響下でも2020年のインターネット広告費は成長を維持した。 ×エ メディア・マルチタスキングのうち、テレビ、スマートフォン、タブレットなどの画面を複数使用することはマルチ・スクリーニングと呼ばれ、同時に複数のメディアに注意を向けることになるため、単一メディアに接するときよりも広告効果は低下する。 |
今日のまとめ

難化・重視されるマーケは国語で解ける
①デジタル化が進むマーケは新論点を続々出題するが、②組織論と違い選択肢の国語は難しくなく知識の吸収が進み、③新問題に次々挑むことでビジネスセンスと国語がWで向上へ。(100字)
マーケ論点は細かくなるが、世間の実務はもっとその先。事例Ⅱでひたすら点差を付ける狙いとは、マーケがわかっていないD社を蹴落とし、普通に仕事がデキる人から採用するためでしょう。