全員が同じ参考書・同じ過去問を使って同じ答案を目指すから、8割落ちて当たり前。そこで初年度ワンチャン2割狙いならふぞで良いけれど、AI解答・AI作問でふぞろい要らずな予告3部作を用意しました。

K事例Ⅳ

【R7試験限定】狙って取れるⅣの70点 / 隣の+10点取るなら差額法

隣のふぞが「試験委員に狙われる」確たる証拠が、ふぞ16 P.131の「部分点もぎ取りスキル!」 その年すかさず計算過程欄を小さくした試験委員の手際に、全人類が笑い転げます。

Q
もしふぞ16を手に取る機会があれば、穴が空くまでP.131を眺めたい。本人達だけ大真面目で、あれだけ見事に掌返しをされたら恥ずかしすぎて、普通なら二度と表を歩けないレベル。
A

しかし「合格するまで諦めない!」のがふぞの本領であり、わかってないのに諦めだけは悪い。そこでAI利用で解像度をダダ上げした「2025年度版部分点の取り方」をどうぞ。

①A評価60に+10点する差額法

事例Ⅳは、当落ボーダー上の合格者が取る60点(経営分析・文章・CVP設問1)を土台とし、CVP設問2とNPVの計算問題で確実に+10点すると70点に達する。こうすることで時間と検算の余裕も生まれ、安全圏に入る。

②1級意思決定会計~必ず正しい1つの解き方

差額法の正しい計算手順は診断士教材に収録されておらず、1級意思決定会計問題集を正しい順で解くことのみで得られる。CVP→業務的意思決定→取替投資の順に演習を重ね、変動費が関連原価となり、固定費は無関連と体に染みつくレベルが正しい解き方になる。

③差額CFで解く取替投資

取替投資を「初期投資差・年間CF差・残存価値差」の3行表で即書きできるまで訓練すると、R7事例Ⅳ本試験でCVP設問2とNPV設問の各+5点を計画的に当てることができる。すると土台の60点に差額の+10点が乗り、黙っていても70点になる。

【R7試験限定】狙って取れるⅣの70点 / 隣の+10点取るなら差額法

診断士「Ⅳ」は簿記履修を不要とし、ファイナンス系の自己流でもNPV・CVPを正解できる。そうでなく1級意思決定の流れに従い、必ず正しい一つの解き方=必勝法に収斂するのがミソです。

Step-1:Ⅳで隣に+10点するなら差額法

時間配分のポイント:難しい問題は後回しにし、まず安定して解ける問題を着実に解答する。
差額原価収益分析:第2問のCVP、第3問のNPV・取替投資の頻出計算問題対策では、その共通点である「差額」に注目する。

①猫でも50点を超え、計算を一部当てると60点

2次「事例Ⅳ」はほぼノー勉でも第1問経営分析と第4問ポエムで50点を超え、それに計算問題を少し当てるとすぐ60点に届きます。安定して合格するには、CVPやNPV難問を避けてまず60点を確保し、そこに差額原価収益分析(意思決定会計)の一部正解で+10点を積み上げる作戦が有効です。さらに、まず経営分析や易しい計算問題で6割以上を取り、残り時間でCVPやNPV(取替投資など)に着手する解答順まで決まっています。

②60点を超える+10点の上積みが本当の実力差

実際、ふぞろいでさえ「難問を避け、自分が正解できそうな問題を丁寧に解く」タイムマネジメントで60点以上を目指すことが良いと気が付いています。この考え方に基づき、ふぞろいでは手が出せない簿記1級問題集で差額分析をマスターするのが、残り時間のCVP・NPVで+10点を取る最短ルートとなります。

本試験に向けて全身全霊を傾け、ある意味気合と根性で70点を取れてしまったのが「Ⅳ」。そうでなくR6で90点、100点を連発したことで、「本当に必ず正しい1つの解き方」の存在が明らかになってきました。

Step-2:「2次」受験者の7割が知らない差額原価収益

①全てを計算すると総額法、差分に注目すると差額法

差額法は、複数の選択肢の中で最も有利な方策を選ぶための、短期的な意思決定手法です。

具体的には、ある選択肢Aを取った場合と別の選択肢Bを取った場合の増減(差額)を比較します。増減の観点は主に「売上高などの収益」と「原価(費用)」で、両者の差額、つまり差額利益がプラスであればAを採用し、マイナスであれば撤退・継続しない判断をします

②CVPに始まり、取替投資に終わる差額法

例えば、CVP分析では販売数量や売上高の変化に応じた利益増減をグラフで確認し、損益分岐点を判断します。このとき「追加売上-追加変動費」の差額利益で判断することが、この後に続く業務的意思決定やNPV取替投資の差額法までつながっていきます。差額法では目に見えて明らかな数値の増減だけに着目するため、計算ステップが少ないのに同じ正しい結論を導け、計算ステップが少ない分ミスが減る利点もあります。

差額収益と差額原価その判断基準短期意思決定に有利
選択肢Aを採用した場合に得られる収益と、選択肢Bの場合の収益の差を「差額収益」、コスト(費用)の差を「差額原価」と呼ぶ。差額利益 = 差額収益 - 差額原価。これが正(プラス)なら選択肢を採用、負(マイナス)なら不採用という判断を行う。将来の大きな変動や企業全体の戦略には踏み込まず、あくまで当該案件の収益・原価のみで判断する特徴がある。

差額法では同額原価=周囲と差がつかない所は意思決定に含めないため、その精度が高くスピードも速い。「事例Ⅰ」に例えると、第1~5問の100字×5問を全てキーワードでモリモリしようとするのがふぞ第1問SWOTは全員満点と考え第5問「助言」に注力するのが差額法です。

Step-3:差額法の仕組み~関連原価と埋没原価

①単純化すると、固定費=埋没原価とし計算除外

差額分析で考慮するコストは関連原価(relevant cost)と呼ばれ、意思決定によって増減する費用に限定されます。逆に、意思決定にかかわらず固定的・過去に確定した費用は埋没原価(sunk cost)として初めから無視します。

一般に、埋没原価は固定費(減価償却費や配賦された間接費など)が多く、「現在設備を使い続けるか新設備に替えるか」の判断では既にかかった減価償却費や割賦済み固定費は影響を受けないため考慮不要とされます

②CVPで固変分解するのが最初の一歩
  • 変動費の重視:関連原価は基本的に量に比例して増減する変動費(直接材料費、外注費、直接人件費など)が中心となる。しかし、場合によっては回避可能な固定費(例:自社工場維持費の削減など)も関連原価になります。
  • 固定費・埋没原価の排除:意思決定前に支出済みの減価償却費や、両案で変わらない管理部門費用などは埋没原価とみなし、差額計算から除外します
  • 整理のコツ:計算では「共通部分(埋没)を取り除いたうえで、変動分だけを比較する」イメージです。これは差額法最大の特徴で、無駄な要素を外して問題の本質に集中できます

1級意思決定会計では、①CVPで固変分解し、②固定費を除いた変動分(関連原価)で業務的意思決定し、③NPV取替投資を差額CFで考える。②の例がR4「Ⅳ」第3問内外製であり、ここの題意を掴むと①③の得点精度が上がります。

Ⅳの計算条件は点をがつけるために、わざと読み落としやすい様に書かれ、R4第3問では受験者の7割が×675,000の誤答をしたとされる。

Step-4:隣のD社はわかるまい~CVP→業務的意思決定→NPVが正しい順序

①簿記1級では計算より理論を重視

中小企業診断士の一般的な事例Ⅳ対策テキストでは、CVPやNPVに関する理論問題は概念的に触れる程度で詳しく扱われないことがあります。

そこで簿記1級レベルのテキストや問題集(特にTAC『みんなが欲しかった!簿記1級 教科書・問題集』など)を用いると、より深い実践力が得られます。実際、この1級の問題集は簿記1級や会計士試験の過去問から取られた難易度が高い問題が多く、事例Ⅳの対策にはうってつけです。

②CVP→業務的意思決定→NPVの順に解く

学習の流れは大きく次の3ステップです。

  • CVP分析(費用・数量分析):まず利益・原価・販売量の関係を整理する手法をマスターします。損益分岐点や営業利益率の計算などがここに該当します。
  • 業務的意思決定(原価計算の応用):特定案件における差額分析問題(例:内製vs外注、追加受注可否、価格設定など)を学びます。実務的な“差し替え”の有無や追加注文の有利不利を判断する力がつきます。
  • 取替投資(設備投資意思決定):最も難しいNPV計算問題です。現有設備を使い続ける案と新設備を導入する案を差額方式で比べ、キャッシュフローの正味現在価値(NPV)で判断します。
③最難関「取替投資」を解く差額3行フォーマット

取替投資の問題は事例Ⅳでも最難問とされ、慣れないと複雑に見えますが、差額法を徹底すれば処理は単純化できます。ポイントは「現状維持案(旧設備継続)」と「取替案(新設備購入)」の2案を書き出し、共通部分を除いた差額だけを計算することです。これを簡単に整理するのが「差額3行フォーマット」です。

  • 3行フォーマットの例:行1に「現有設備案」、行2に「新設備案」、行3に「差額(新-現)」とします。それぞれの行で、購入費用・売却益・減価償却費・操業CFなどを記入し、差額行で純増減を出します。
  • 差額キャッシュフロー:差額行の金額は、NPV計算の基礎になる差額キャッシュフローです。たとえば、新設備を買い取る際には旧設備の売却益が入りますが、これは差額CF上で「旧⇒新の変更点」として扱います。
  • NPV判定:差額キャッシュフローに割引率を掛けて現在価値を合計し、プラスなら取替案採用です。この手法は、「旧案でのキャッシュフロー」を基準にした新案の増減として考えるので、埋没原価を除外し、変動分だけ正しく評価できるというメリットがあります

差額法では各年度の増減CFが明示されるため計算ミスが起こりにくく、誰が見ても一つの答えに収束します。上図のように資料や電卓を使って計算し、取替案のメリット・デメリットを明確化しましょう。

この「業務的意思決定」「差額原価収益」は簿記1級・会計士では出題が少なく、苦手にしがちな不人気論点。そこをここまで理詰めで話すのは、本物試験委員かここのサイト主位でしょう。

Step-5:R6「Ⅳ」90点に至るドキュメント

①R4「Ⅳ」90答案の紹介:「ミューる」氏

R6「Ⅳ」で90点を獲得したある合格者(「ミューる」氏)の再現答案を見ると、差額法を使った問題対応と綿密な準備がうかがえます。

この受験者は、計算問題は途中式と考え方を重視して反復練習し、ミスを徹底的に減らしたと述べています。実際の試験では、経営分析(第1問)→事業部評価論述(第4問)→CVP分析(第2問設問1)→NPV(第3問)という順で手際よく解答し、時間内に全問を回答しています。以下は、該当者の再現答案の一部要約です(字数・表現は要約):

  • 第4問(事業部業績評価):内部売買価格設定の問題では、「加工部門が内部販売で利益確保できるため、外販拡大やコスト削減の動機が働かず過剰生産に陥る」と指摘して的確に回答しています
  • 第2問(CVP・追加発注判断):追加注文の可否を、差額利益で判断。余剰キャパがある場合、新規受注の収益-関連変動費(材料費・直接経費)を計算しプラスなら受注
  • 第3問(NPV・取替投資):現有設備案と新設備案のキャッシュフローをタイムチャートで整理し、各年の差額キャッシュフローの現在価値を算出。再現答案では「差額CFのNPV+145.7904千円なので取替案を採用」と明示し、差額法を適用した解答です。

学習法としては、簿記1級や会計士レベルの問題集で反復演習し、計算ミスをゼロに近づけたことが功を奏しました。また、答案作成では与件文のキーワードを丁寧に拾い、「事例企業の課題解決」を意識して設問の趣旨に合わせて論理を組み立てています。

②習得は至難だが計算が半分になり、時間半分・ミス半分

差額原価収益分析(差額法)の最大の意義は、どの受験生が解いても同じ答えにたどり着ける安定感にあります。通常の「総額法」(各案を別々に計算して比較する方法)も結論は同じですが、差額法は共通費用を除外して計算ミスの余地を減らすため、計算プロセスがすっきりします。これにより、事前知識や解き方の違いによるばらつきが抑えられ、「誰が見ても納得できる正解」が導出されます。

  • ブレない意思決定:差額法は「A案とB案の差額」に着目するため、複雑な数値が多くても無関係な要素(埋没費用)が消え、計算ミスや見落としを防ぎます。
  • 合格答案の一致性:本番の論点においては、計算問題の採点は絶対評価です。差額法で正答すれば満点加算され、他の受験生との差別化につながります。会計有資格者も「差額分析で解けば安定して得点につながる」と評価する根拠がここにあります。

以上のように、簿記1級の意思決定会計問題集で差額原価収益分析を正確に身につけることは、事例Ⅳの得点向上に直結します。CVP分析やNPV計算で確実に+10点を稼ぎ、合格ラインを超えるための最短手段と言えるでしょう。

本職会計士でもここまで深くNPVの話をすることはない。しかし会計理論が分かる会計士が本気で「取替投資」に取り組むと、差額法を使って80分であのNPVを正解できます。

今日のまとめ

Q
「Ⅳ」計算問題で同じ+10点の部分点を狙う時、ふぞ16 P.131で狙い撃たれて生き恥を晒した隣の同友館。対してわずか2年後に生成AIが活躍すると、既に同じ人類と呼べないほど解法の解像度が上がるのが好き。
A

ではなぜこの+10点を取る差額法が「R7限定」? それは「Ⅳ」がもし今の出題を続けると、同友館以外の全員が1級意思決定会計問題集を解き進み、再び点差がつかなくなるため。

■■ここからテンプレ■■

-K事例Ⅳ

PAGE TOP