この最新「Ⅳ」対策全8回の特徴は、ふぞ似顔絵のキモ豚路線に対抗し、萌えなアニヲタ路線で推したこと。そしてベテとふぞを追い払ったことを確認したら、R7の難関NPVで+20点の差をつける「必ず正しい1つの解き方=NPVの必勝法」をお送りします。
「Ⅳ」には必ず1つの正解があり、どう難化しても誰にも70点のラッキーパンチがある。そうでなく80~90点を取るNPVの「最も正しい解き方」を、再現するとこうなります。
※原則第1+4問に傾斜配点するため、第2問CVP・第3問NPVがまるでダメでも55点になるのが「事例Ⅳ」。第2+3問の計算問題をたまたま当てると+10点のA評価になりますが、「最も正しい解き方」を使うと、+20点の確実75点に届きます。
①(設問1)の基礎論点で+7点 | ②長文を数値に直すモデリング力 | ③差額法で検算し、感度分析も当てる |
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NPV・PI・IRR・回収期間法など基礎知識は、電卓を叩かず頭の中で展開できるレベルまで繰り返し身に付けます。ここが曖昧だと、(設問1)の10点配点をあっさり0点にします。 | R6では文章量が増え、売上・費用・減価償却・法人税が行間に散りばめられました。 -読みながら「キャッシュ収入/キャッシュ支出/非キャッシュ費用」に色分けする -税前と税後の2段タイムテーブルを5分以内に作る | 取替投資とその感度分析の配点は計30点になります。取替投資はまず新旧設備のCIFでそれぞれNPV計算し、次に差額法で検算する二段構えを用意します。この方法だとケアレスミスが瞬時に露呈します。 |
逆に言えば、毎日10題程度の反復演習を1か月続けることで、(設問1)を0点にするE社・D社との差を最低7点広げる計算になります。 | このルーチンが定まると、読み取りロスによる失点をほぼ消せます。結果として追加で6〜7点を積み上げ、難化年でも60点超えA評価に抜け出せるようになります。 | さらに「NPV=0 となる削減額を求めよ」「許容購入価格はいくらか」といった逆算型の感度分析も、差額CFの枠組みを使うと短時間で解けるため、30点配点のNPVで確実に20点を取れるようになります。 |
【GWでⅣ対策(完)】R7超難化NPVで隣に+20点 / 80~90点の正しい解き方

「Ⅳ」本試験クラスの超難問でも、一定以上の簿記スキル保有者だと正解をピタリ当てることがある。それをエクセルで示した「最も正しい解き方」は誰でも使えてしまうため、予めパクリを全面禁止したこのサイトの先見性に感心します。


前半第1~6問:NPVの基礎知識(設問1レベル)
NPVの計算問題は大きく前半の基礎論点と、後半の取替投資以降の応用論点の2つに分かれる。この簡単な前半問題を何度解いても「Ⅳ」は全く加点しないので、間違ってもふぞになるなよ?
第1問 設備投資の意思決定モデル①
設備投資の意思決定で必ず比較を問われるNPV・PI・IRRの考え方を学ぶ基礎の良問。
IRRの算出は後の問題で行うので、ここではエクセル関数を用いて詳細説明を省略した。

第2問 設備投資の意思決定モデル②
NPVで一番大事な正味CIFを先に与えて簡略にし、その分設備処分見込額とIRRを計算させる問題。
診断士「Ⅳ」の方がずっと難しいので当問は軽くスルーし、IRRの手計算も行わなくて良い。

第3問 設備投資の意思決定モデル③
診断士「Ⅳ」でもたまに求められる、単純期間回収法や投下資本利益率法に関する基本問題。
手計算でウンウン唸るよりエクセル関数の方が1回で理解できる点で優れるとわかる、その意味での良問。

第4問 設備投資の意思決定モデル④
回収期間法とNPV法で計算させ、時間価値の考慮により設備投資の意思決定が変わることを示す基本問題。
またCIFの計算が簡単、法人税を考慮しないなど単純化されているため、このレベルの問題はエクセルを使って3分で解きたい。

第5問 新規投資の意思決定①
売上収入・現金支出費用・減価償却費の関係から税引後CIFを求める基本問題であるが、(問1)の法人税前が挟まることでむしろわかりにくくなっている。
診断士「Ⅳ」対策では当問を使わず、税引後営業利益(NOPAT)に減価償却費を足し戻す形に一本化する方が良い。 ※計算結果は同じ

第6問 新規投資の意思決定②
計算過程は第5問と同じで使いまわしが利くが、文章で与えられた条件を計算式に落とし込むことが難しく、「事例Ⅳ」は計算力より国語力が大事と分かる良問。
これまでのCVPや標準原価計算で鍛えたスキルを活かし、冒頭破線枠内の計算条件をキレイにメモする練習に使える。

後半第7~15問 取替投資以降の応用問題(設問2~3レベル、感度分析含む)
そもそも取替投資はNPVの中で最難関なうえ、今後は感度分析を混ぜてくるので、全体の計算フローを理解し方程式を使わないと解けない事態に。その難化を先取りしたのが以下の計算問題です。
第7問 自動化(取替)投資の意思決定モデル①
いつものようにCIFからNPVを求めるのでなく、NPV=0になる人件費削減額を求める感度分析の良問。
理屈で細かくなるが、取替投資(=当問では自動化投資)の出題では、売上増加額の代わりに当問のような「コスト削減額」を使うことがよくある。

第8問 自動化(取替)投資の意思決定モデル②
第7問と同じく差額CFで考える取替投資(=当問では自動化投資)において、法人税の考慮を追加した良問。
ここで減価償却費を費用側でマイナス(×0.6)、足し戻しでプラス(×1.0)に分けて考えるのがポイントで、公式解説のようにTS分だけを考慮するより、「事例Ⅳ」では解きやすい。

以下第9~12問は4問連続取替投資の本格問題になり、4問を連続して解くことで取替投資の「最も正しい解き方」が身に付きます。
第9問 取替投資の意思決定①
取替投資では「営業利益をそのまま出せず」「差額原価収益を使う」。これが当1級計算問題集を使い、直接原価計算→CVP→予算編成→セグメント損益→予実差異→業務的意思決定と正しい順序で解き進めてわかる、隣のふぞに+20点の差をつける「正しい解き方」な。
取替投資では総額の売上・営業利益ではなく関連原価の差額法で考えるので、本来は公式解答P.258のように税引後のCIF・COFでタイムテーブルを描けるのが最も良い。
しかし診断士「Ⅳ」対応では都度税引後CIF・COFにすると煩雑なため、以下の様に営業利益を税前で計算→税引後に修正→減価償却費足し戻しの方が間違いにくく、その確認にぴったりな良問。

第10問 取替投資の意思決定②
当問は取替投資の良問になっており、解説P.263の様に税引後CIF・COFの差額法で計算するのが最小で、最も正しい解き方になる。
当問では差額法に進む前の総額法で一般に使われる、XとY設備それぞれのCIF+X設備売却時のCIFの3つに分けて計算する方法を示した。

第11問 取替投資の意思決定③
簿記1級意思決定でも最難関の取替投資は、「Ⅳ」でH29→R3(セミセルフレジ)→R6(鶏肉スライサー)の順に頻出であり、当問がその計算パターンの練習に最適となる。
これも問題指示の通りY設備・X設備それぞれのNPVを計算することもできるが、第9問と同じくY⇔Xの差額で計算手順を大幅ショートカットしてNPVを出せるため、検算に使うと良い。

第12問 取替投資の意思決定④
第9問から続く取替投資の総仕上げとして、新機械導入のNPV→旧機械継続のNPV→新旧の差額でどちらが有利かの意思決定手順をおさらいする総合問題の良問。
当問は第10~11問と全く同じエクセルで解けるため、問1→2→3→4の順に解くよりも、第4問までを全て考慮してから解き始めるのがよく、さらに差額法でまとめて計算すると検算が早くなると確認できる。

第13~15問は重要度が大きく下がりますが、それでも貴重な「Ⅳ」予想問題として使えます。
第13問 反復投資による意思決定①
当問は反復投資というより、NPVの損益分岐を求める感度分析の問題になり、実際に「Ⅳ」出題例もある感度分析は難問になり、当章第7問と同様にNPV=0になる年間販売量Xを方程式で求める。
(問2)の反復投資は計算条件が多くさらに難しいが、「Ⅳ」本番では電卓乱打で当ててくる人も少数いる。そこで電卓乱打に励むより、第10~12問の差額法を使うと簡単に検算する仕組みを知る方が良い。

公式解説P.272は手抜きをし、難しい方程式で解いて終わらせてしまう。そうでなく以下のタイムテーブルを描いて差額法の計算ショートカットを使うことで、「Ⅳ」の新作超難問への備えになります。

第14問 反復投資による意思決定②
当問は初見で解くと計算量が多くなるが、エクセルで第13問(問1)の解き方を流用するとごく少ない計算量で答を求めることができる。
具体的には、Y2以降に変化するのは設備の反復投資額のみなので、Y2以降の税引後CIF計算をカットする。また差額法で素早く検算できる他、(問2)の感度分析も第13問に比べて大幅に当てやすい。

第15問 リースか購入かの意思決定
会計上大きな論点となっているリース会計が「Ⅳ」に出題されることはまずないが、購入資金の借入・返済・利息支払をどのように処理するかを知っておくことで、不意の出題にも安心できる。
リース案は単に年間支払額をPVにするだけでよく、購入案では借入・返済をそれぞれCIFに反映し、税引後の支払利息も考慮すれば良い。計算を簡単に示すため、一部のCIFを直接税引後で表示した。

今日のまとめ
それはNPVをどう難化させて今年意地悪するかのパターンが分かる。それは①長文にして計算条件を読み取りづらくし、②差額法で検算しないとエラーが頻出し、③とどめに感度分析を混ぜると掛け算式に難化する。そこを明文化して対策可能にしたのが、この全8回シリーズの功績です。