毎年難化・変化が続く「2次」の勝ち目は、キーワードの数やフレーズのストックではなく、助言問題に対応できる仮説力にある。そこを生成AIに解像度高く説明させると、隣のふぞろいを除き誰でも「やれる」再現性になることを、超具体的な4回シリーズで紹介します。

生成AIの新機能Deep Researchで作成した報告書は、なんと動画の4回分。最初のさわりの1回目をぜひ事前にご視聴ください。

【必ず受かる叶う化】「助言」時代の学習スタイル / 予告長編3部作

K事例Ⅳ

【GWでⅣ対策】§4最適セールス・ミックス / 儲かる方から優先で

売れば売るだけ儲かるのがCVPなら、市場規模や材料・生産能力で制約がかかり、最適な妥協点を決めるのがセールス・ミックス。そしてこんな試験の謎にも優先順位が決まります。

Q
診断士のスコアがもしCVP基準なら、学習時間の長いコツコツおベテやふぞが今より受かる。現実がそうならないのは、何かの制約条件がかかるから?
A

それは良い着眼点かもです。そこで最適セールス・ミックスの予習として、試験合格における制約条件を考えます。

①勉強するほど伸びる「1次」②80分の制約がかかる「2次」③長期勉⇔答を覚えるリスク
「1次」は学習するほど知識が蓄積し、スコアが直線的に伸びます。CVPでいう「売れば売るほど儲かる」ように、基礎論点のインプットは限界生産性が高く、幅広く量をこなして合格ラインにを大きく超える戦略が有効です。「2次」の最大のボトルネックは1事例80分の時間制約です。貢献利益÷資源使用量に相当する「解答時間あたり得点増加率」でランク付けし、成果が出やすい論点から優先して取り組む最適ミックスを採ります。学習が長期化しやすい「2次」では、「過去問の答を覚えるおベテ勉」と「答の暗記による思考停止リスク」という二つの制約を同時に考慮していきます。
最初に過去問を解いて答を覚えた次に知識の反復インプットを優先し、固定費にあたる基本論点を確実に回収することで確実にスコアが積みあがります。具体的には、与件文抽出や解答フレーム構築といったコア要素を先行して集中練習し、時間当たりのスコア伸長を最大化します。例えば演習量(x₁)と思考訓練(x₂)を変数とし、得点貢献(c₁x₁+c₂x₂)を目的関数、総学習時間を資源制約としたモデルを構築し、過去問の覚えすぎを回避します。

【GWでⅣ対策】§4最適セールス・ミックス / 儲かる方から優先で

1級意思決定会計を学ぶと、このように「正解のない事例Ⅰ~Ⅲ」でも最適に近いアイデアが良く浮かぶ。そして「売るだけ儲かるCVp」に続き制約条件(優先度)を学ぶと、こんなイイコトな。

①売るほど儲かるCVP②制約条件1つでセールス・ミックス②制約が2つになると線形計画法
制約条件がない場合、製品を売れば売るほど利益が直線的に増加します。CVP分析は売価・変動費・固定費を基に全生産量が全て売れる前提で、損益分岐点や貢献利益率を算出し、販売量の変化が利益に与える影響を可視化します。制約条件が一つある場合、制約住建あたり限界利益で評価し、値が大きい製品から順に生産量を割り当てます。余剰資源が出たら次点製品へ振り替え、制約下で最も効率的に付加価値を高めます。制約条件が二つ以上になると、単純な優先順位付けでは最適解を得にくいため、線形計画法を用いて複数制約下の資源配分を数理的に最適化します。
貢献利益は売価から変動費を引いた額で、固定費回収後の利益余力を示します。これにより、価格変更や販売量のシナリオ分析が容易になり、短期的な価格設定や販売戦略の立案に有効です。この手法は簡易計算で実施可能なため実務でも素早い判断が可能で、制約理論(TOC)のボトルネック優先度設定とも親和性が高く、即時の生産調整や販売計画に活用されます。生産量を変数とし、貢献利益の総和を最大化する目的関数に複数の不等式制約を課して、製造計画や物流最適化など様々な分野で広く採用されています。

1級意思決定を単なる計算お馬鹿の電卓パチパチと舐めたら生涯ふぞろい送りの刑が確定。そうでなくここで学ぶ「優先順」が、続く業務的~構造的意思決定会計までの全てに影響します。

第1問 最適セールス・ミックスの決定①

最適セールス・ミックス(制約条件1つ)では、制約条件あたり貢献利益を求め、そちらが高い方を需要限度最大まで生産。あとは計算問題になる。

第2問 最適セールス・ミックスの決定②

2製品X、Yのセールス・ミックスにつき、共通設備の使用時間を制約条件とし、試行錯誤しながら限界利益の増加策を考える、工夫された問題。
(問6)最適セールス・ミックスを決めるロジックまでは復習して覚える(Xを最大数生産したうえ、共通制約条件である共通設備の残り時間でYを生産)。

第3問 最適セールス・ミックスの決定③

診断士「Ⅳ」で2回出題されたセールス・ミックスを苦手にしないコツがあり、数値で考えずに、方眼紙に正確に作図して当たりをつけ、その凸点を最適ミックス候補として試行錯誤する。
エクセルで自作できるので、別シートに方眼紙を用意して作図した。

第4問 最適セールス・ミックスの決定④

第3問と同じく、2条件セールスミックスの凸点を求め、限界利益額を試行錯誤して最適セールス・ミックスを決める。
(問3)の感度分析は下落後の限界利益=xと置くと簡単に求まるが、R6「Ⅳ」でこれより難しい出題があるので、R7の再出題はないと考える。

第5問 最適セールス・ミックスの決定⑤

製品3つ(A,B,C)での2条件セールスミックス線形計画法になるが、3製品同時の分析はできないので、製品Cを最優先で生産し、残るAとBを線形計画法で決める問題。
ABのセールスミックス決定は第4問の解き方と同じ。

第6問 最適プロダクト・ミックスの決定

(問1)~(問3)にかけて考慮する条件が増え、また単位が分、数量が月/年を使い分けるなど計算が煩雑な問題。
問題の解き方を覚える意味はないので、エクセルで正しい答の求め方を確認したうえで、手計算でメモを作る練習に使うと良い。

今日のまとめ

Q
最適セールス・ミックスといえば制約条件あたり限界利益を出して、儲かる方をひたすら作る。しかし第2問や第6問のようにいくらでも作問できると知り、こりゃふぞろいの一つ覚えではマズいと実感しました。
A

「事例Ⅳ」第2問はここ3年、後述の業務的意思決定会計出題が続いたので、今年R7は先祖返りでCVP・セールスミックス・セグメント損益の出題可能性が高い。さらに「事例Ⅰ~Ⅲ」でも儲かる方から得点するコツがわかってきます。

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