「Ⅳ」過去問は背筋が凍るほど難しいのに、ネットの合格自慢は電卓テクニックばかり? そこに試験の闇を感じた初学のあなたに朗報です。
「Ⅳ」の60点は猫でも取れるが、意地でも70点を取らせない設定になるのは、受験側の施策が「試験」「計算」「電卓」偏重なため。AI時代に電卓バカは必要ないだろ?
電卓バカは言い過ぎとして、世のビジネスが求めているのは「難しいことを」「わかりやすく」「周囲に説明・指導する」スキル。その真逆にひた走る「既存Ⅳ対策の闇3選」を紹介します。
既存Ⅳ対策のここが誤り | 出題変化を通じ対応を促す | |
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受験指導が試験に出る範囲に限定され、経営分析やNPV、CVPといった過去問の解説に注力するあまり、本来求められる会計知識や実務スキルを軽視している。 | ①試験偏重 | 経営分析で時にランダム出題をして的を絞らせない他、CVPは簿記寄り、NPVは企業価値寄りの出題にシフトし、視野を広げさせる。 |
計算問題の解法指導を求める声ばかりに応えた結果、その結果を使って経営をドリブンするレベルに至らず、経営者にどう提案したり食い止めるかの視点がない。 | ②計算偏重 | 経営分析と第4問で下駄を履かせるほか、CVPとNPV(設問1)は過去問偏重の計算バカでは正解させず、59点以下B評価になる設定にする。 |
会計実務でのエクセル使用に比べ、電卓偏重の対策では再現性や工数削減の工夫が難しく、その結果、前近代的で非効率な解き方が堂々と参考書に掲載されている。 | ③電卓偏重 | 計算条件の言い回しやダミー条件を年々複雑にし、計算力ではなく「計算を簡単にする力」求めていることにそろそろ気づくよう仕向ける。 |
【Ⅳ70点は狙わず実質免除】試験・計算・電卓偏重の罠 / ←既存のⅣ対策は全て間違い (8/21zoom開催)
要するに、東証プライム経理部長・高度会計人材の視点から見て、簿記2級の基礎すらやらずCVP・NPV計算指導に邁進するお受験ビジネスは全部間違い。ぐぅの音も出ないよう、バッサリ行きます。
Step-1:試験偏重の問題点
会計界の指導的立場にある試験委員にとり、「Ⅳ」対策への偏重は問題外。その結果、R2Ⅳ第3問(設問1)「負ののれん」、R4第1問「生産性指標」、第2問「線形計画法」の様に、「1次」既出であるが「2次」未出題からの出題が続きます。
受験指導が試験に出る範囲に限定されているため、受験生は経営分析、NPV、CVPといった特定の分野にのみ集中しがちです。その結果、簿記1~2級の基礎的な会計知識や、財務諸表全体の理解といった広範なスキルが疎かにされています。このような狭い範囲に偏った学習では、実務で求められる総合的な会計スキルが身につかず、結果として、ビジネスの現場で即戦力となる人材が育ちにくくなっています。
試験に出る範囲の過去問解説に多くの時間を費やすあまり、実務で必要なスキルの習得が後回しになっています。特に、経営判断や意思決定に必要な会計情報の解釈や分析力が軽視されがちです。実務では、会計データを戦略的に活用し、意思決定を行う能力が求められますが、試験範囲に偏った学習では、こうしたスキルが十分に養われません。結果として、試験合格者が実務で困難に直面するケースが増加する可能性があります。
受験対策が特定の出題傾向に集中することで、受験生の視野が狭くなり、柔軟な思考が妨げられています。特に、経営分析やNPV、CVPの出題に過剰にフォーカスすることで、他の重要な会計分野に対する理解が浅くなる傾向があります。試験に合格することだけを目的とした学習では、現実のビジネス環境で多様な問題に対処するための応用力が欠如し、結果として、複雑な状況に適応する能力が不足する恐れがあります。
Step-2:計算偏重の問題点
診断士スクールとは、そもそも「1次」合格すら怪しいFラン層から年30万円のお布施を集め、「2次」確率2割に持ち上げるビジネス。とはいえ未だに計算練習でお勉強気分に浸らせるようでは、その末路は明らかです。
受験指導が計算問題の解法に過度に依存しているため、受験生は計算スキルを重視しすぎる傾向があります。NPVやCVPの高度な計算問題に対応するための練習に多くの時間を費やし、その結果、計算結果を実際の経営判断にどう活用するかを考える余裕がありません。このような学習では、計算自体は正確にできても、その結果を基にした戦略的な意思決定や提案ができない受験生が増えてしまいます。結果として、試験合格者が経営現場で即戦力として活躍することが難しくなる可能性があります。
計算問題の解法に注力しすぎると、計算結果の解釈やその応用力が欠如する恐れがあります。たとえば、NPVやCVPの計算が正確にできたとしても、その結果を基にした提案やリスク管理、意思決定に結びつける力が不足します。実際のビジネスでは、計算そのものよりも、その結果をどのように経営戦略に反映させるかが重要です。計算偏重の対策では、この重要なスキルが育成されず、経営に貢献する力が不十分な状態で試験を通過することになります。
計算にばかり集中することで、受験生は実務的な視点を持つ機会が減少します。試験の問題解決に必要なスキルと、実際の経営現場で求められるスキルには違いがあります。経営者への提案や、経営リスクを予測・回避するためには、単なる計算結果を超えた洞察力や判断力が必要ですが、計算偏重の学習ではこれらの視点が育ちません。これにより、試験合格者が実務で直面する課題に対して、十分な対応ができないリスクが生じます。
Step-3:電卓偏重の問題点
それは試験と計算に偏重するから電卓お馬鹿。そうでなく会計実務=エクセルで解いたり・説明するスキルを伸ばすことで、Ⅳ本番の計算量は電卓お馬鹿比1/2にはなるでしょう。
電卓を中心とした受験対策では、実務で広く使用されるエクセルスキルが不足します。現代の会計業務では、エクセルを用いた再現性の高い計算や効率的なデータ処理が求められますが、電卓を使用する対策では、これらのスキルが養われにくいです。その結果、試験に合格しても、実務でのパフォーマンスに差が生じ、企業内での業務効率に影響が出る可能性があります。
電卓偏重の対策では、手計算や単純な計算手法が強調されるため、複雑な計算を効率的に処理するための工夫やツールの活用が軽視されます。このため、前近代的で非効率な解法が、参考書や講義で紹介されることが多く、受験生がそれを標準的な解法と誤認してしまう恐れがあります。このような状況では、受験生は限られた時間で多くの問題を効率的に解く力を身につけることが難しくなります。
電卓偏重の対策は、計算そのものに集中するあまり、計算をいかに簡略化し効率的に解くかというスキルの習得が疎かになります。試験委員が意図的に計算条件を複雑化し、ダミー条件を組み込むのは、受験生に計算を簡単にする力を試すためですが、電卓偏重の学習ではその意図に気づきにくいです。このため、計算力に頼るだけでは高得点を取るのが難しく、受験生が試験で苦戦する結果となります。
今日のまとめ
例えば、会計実務の世界でCVPを方程式で解く間抜けは鼻で笑われる。そうでなく変動損益計算書のエクセル利用に変更すれば、セグメントPL・予想PL・感度分析・セールスミックス・内外製などの簿記論点は全部まとめてキレイに解けます。