I事例Ⅱ

【Ⅱがダナドコとは限らない】まさかの知識が問われるマーケ対策 / 2024年9月号事例Ⅱ(KEC)

「事例Ⅱマーケ」はどうせ複数のターゲット候補に与件の強みをぶつけるだけと、ふぞろい並みの痛勘違いをしかけたあなたのために。【ターゲットが明示されない】マーケ事例をぶつけて差し上げます。

Q
今日取り上げる2024年9月号事例Ⅱ(KEC)の特徴は、知識解答を求める代わりに、与件の中にめぼしいターゲットがいない。もしこれを本試験で出したら、ふぞろい道場勢の慌てぶりが目に浮かんで草。
A

具体的にはダナドコ構文=「助言」であるのに対し、今回の事例は「情報整理」2.5問、「助言」0.5問で構成。このとき慌てず与件の根拠を正しく使うのも、構文利用の利点です。

「情報整理」「期待効果」問題「助言」問題
情報整理の設問は、現状の経営環境や課題、B社の強み・弱みなどを与件文から抽出し、整理することが目的です。この際、事実をただ並べるのではなく、根拠をしっかり示しつつ、因果関係を明示し、読みやすい形にまとめる必要があります。
例: 「強みは、過去3年間の技術革新によって新規顧客層を獲得したことで、売上が増加している点である。」
①解答要求の違い助言問題では、B社が抱える課題を解決するための具体的な行動や施策を提案することが目的です。こちらも因果関係を意識しながら、問題点に対する対策を明確に論理展開し、根拠に基づいた実効性を示すことが重要です。例: 「理由は、広告がターゲット層に届いていないため。
対策は、SNSマーケティングを活用し、ターゲット層に直接アプローチすることである。」
情報整理や期待効果の設問においては、単に事実を並べるのではなく、根拠を基に因果関係を示す構造が求められます。与件文の内容を整理し、論理的に流れを作ることで読みやすさを確保します。短文で列挙するのではなく、一定の流れを持つ文章にすることが重要です。
例: 「強みは、新規事業が成功し、過去3年間で売上が伸びたことに加え、既存顧客との関係も強化されている点である。」
②マス目の構成と構造助言の場合は、課題に対して具体的な対策を提示し、実行可能な施策を論理的に説明することが求められます。通常2文構成で、理由と対策を因果でつなぎ、課題に対する解決策を明確に示します。
例: 「理由は、通信販売のターゲットが広すぎ、訴求が分散しているため。対策は、特定顧客層に絞り込んでマーケティングを強化することである。」
情報整理の設問では、与件文からの根拠を適切に抽出し、それを元に因果関係を明確にして整理します。根拠を引用するだけでなく、その根拠がどのように影響しているのかを整理しながら示す必要があります。期待効果の場合は、対策がどのように結果に結びつくかを論理的に説明することが求められます。
例: 「機会は、デジタル市場の拡大による新たな顧客層の獲得が期待できる点である。このため、今後の成長が見込める。」
③論理展開と根拠の使い方助言では、根拠を基に解決策を提示し、その施策が具体的にどのような効果をもたらすかを因果で説明します。根拠を示しながら、具体的な行動を提案する点が強調されます。例: 「広告のターゲティングが不十分であるため、顧客層に届いていない。対策として、顧客層に合わせた広告配信を行うことが重要である。」

【Ⅱがダナドコとは限らない】まさかの知識が問われるマーケ対策 / 2024年9月号事例Ⅱ(KEC)

ウチの「事例Ⅱ」がイワサキクニヒコ以来の悪しき伝統であるショボいダナドコであり、マーケのマの字も学べないクソ問であるファクトは有名。そこでR6「Ⅱ」が心機一転、マーケ知識を問う出題をするケースに備えます。

Step-1:もし「事例Ⅱ」がダナドコを止めたら

Q
近年の「事例Ⅱ」が与件をヘンテコ長文にするだけのイージーモードと笑われるのは、結局何をさせてもターゲット候補×与件の強み根拠のダナドコしか出題しないから。
A

ダナドコ連続出題の利点は、与件を丁寧に読むこと。欠点は「1次」マーケ知識をあまりに問わないために、ビジネス実務に何一つ役立たないこと。そこでダナドコ以外の出題可能性を想定します。

想定される出題変化今からできる対策
従来の「事例Ⅱ」は、ターゲットやデジタルマーケティングの「誰に→何を→どのように→効果」(ダナドコ)の流れで設問が組み立てられていました。しかし、唐突に「1次」知識に沿って根拠を因果で結ぶ「情報整理」「期待効果」が出題されると、ダナドコフレームワークに依存した解答法では対応しきれなくなる可能性があります。①フレームワークが通用しないマーケティング知識に基づく柔軟な対応力を養う必要があります。単なるフレームワーク暗記ではなく、基本的なマーケティング理論を理解し、状況に応じて様々な分析手法(SWOT、PEST、4Pなど)を使い分けられるようにしておくことが求められます。
「情報整理」や「期待効果」の問題では、単純に事実や施策を列挙するだけでは不十分で、因果関係を整理しながら論理的に記述する力が求められます。従来の「ダナドコ」ばかり解いている受験者は、フレームの流れに従って答えればよかったため、因果関係を自ら構築する訓練が不十分な場合が多いです。そのため、急に情報整理が要求されると、根拠の抜き出しや論理的な展開ができずに慌てる可能性があります。②因果が浮かばず、並列列挙に終わる日頃から事例文の根拠を抜き出すだけでなく、因果関係を意識して整理する訓練をすることが重要です。例えば、事実やデータをただ並べるのではなく、「なぜその結果が出たのか」「その要因がどのように影響しているのか」を意識しながら解答を作成する習慣をつけることで、こうした「情報整理」問題にも柔軟に対応できるようになります。
「事例Ⅱ」は従来、現実のビジネスシチュエーションに基づいた定型的な「助言」を求める設問が中心でしたが、突然「情報整理」や「期待効果」を問う出題に変わった場合、従来の「型」に頼った解答法では対応できなくなる可能性があります。特に、ふぞろい道場のように定型化された解答パターンを重視していて、型にはまらない設問に直面すると、考え方やアプローチを柔軟に変えられず戸惑うでしょう。③パターン外しに対応不可ノウ柔軟な思考力を養い、出題形式に合わせて戦略を変えられる力を身につけることが必要です。過去問分析に偏らず、多様なマーケティング知識を使って異なるアプローチで解答する訓練を積むことが求められます。具体的には、フレームワークに頼らず、与件文全体を俯瞰して状況に応じた分析を行い、解答の根拠を自分で組み立てる力を養うことが重要です。

Step-2:Ⅱで「情報整理」「期待効果」が問われる時は

Q
今回の2024年9月号事例Ⅱのように、もし与件でターゲット候補を急に明示しなくなる。すると、目を皿にして与件を探すふぞろい道場勢の慌てぶりが浮かんで草。
A

今の「事例Ⅱ」出題方針を急に変える必要はありませんが、私たちの目に見えない所でふぞろい道場がまたお痛をやらかすと、急に作問を変える可能性があります。そこでそっちのパターンにも備えます。

解答タイプ内容必要なアプローチ
①情報整理B社の現状や施策をSWOTや3C分析を使って整理与件文から論理的に分析し、要点を整理する強み、弱み、機会、脅威をSWOTに基づいて説明
②期待効果B社の施策がどのように効果をもたらすかを説明現行施策を評価し、効果を定量・定性的に説明オンライン販売施策が収益にどう貢献するか
③助言ターゲット×4Pに基づいた提案ターゲット設定と4P施策を提案し、因果関係を示す40代女性をターゲットにしたスキンケア商品販売
①情報整理パターン

解答要求の特徴

  • SWOT分析や3C分析を用いて、事例企業(B社)の経営状況や戦略を整理し、過去に実行した施策や外部環境、内部の強み・弱みを明確にするタイプの設問です。
  • 与件文にある情報を的確に読み取り、そのまま羅列するのではなく、論理的に分類して整理する能力が求められます。
  • 客観的な視点で分析することが重要で、B社の経営環境や施策を適切に把握し、それをフレームワークに従って整理します。ターゲットが明示されない場合も多いため、与件文の中からヒントを見つけ出す洞察力が求められます。

アプローチ

  • フレームワークに基づいて整理:SWOT分析なら「Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)」の4要素に基づいて与件文を分析します。3C分析では「Customer(顧客)、Company(企業)、Competitor(競合)」の観点から整理します。
  • 具体的な情報を根拠に、戦略のポイントを示す。与件文にある情報を抜粋し、その上で自らの分析を加えて説明します。
  • 事実に基づく記述が求められるため、空想や推測は避け、根拠を明確に示すことが重要です。

「B社は、価格競争に陥らないために、強みである高品質技術を活かし、付加価値の高い商品を開発しているが、顧客ターゲットが明確でないため、販売チャネルの拡充が課題である。」

②期待効果パターン

解答要求の特徴

  • すでにB社が決定したマーケティング施策や戦略の妥当性を評価し、期待される効果について説明するタイプの設問です。
  • 新たな提案をするのではなく、現行の施策が適切かどうかを判断し、その効果を論理的に示すことが求められます。
  • 定性的な説明と定量的な評価をバランスよく組み合わせて、施策の成功可能性やその実行に伴う影響を具体的に説明することが重要です。

アプローチ

  • 現状分析に基づく根拠の提示:与件文で示された施策に対して、その施策がどのような効果をもたらすのかを根拠に基づいて説明します。たとえば、新たなマーケティング施策が売上にどう影響するのか、競争優位性をどう強化するのかなどを評価します。
  • 効果の定量・定性的な説明:施策がもたらす具体的な結果(売上増加やブランド価値向上など)を説明するだけでなく、その理由や背景をしっかりと述べることが重要です。
  • 施策の現実性を評価:戦略が現実的に実行可能かどうかを評価し、実現に向けた課題やリスクも明確にします。

「B社のオンライン販売の強化策は、既存顧客へのアクセスを拡大し、収益基盤の強化が期待されるが、デジタルマーケティングの運用体制が未整備であり、その強化が成功の鍵となる。」

③助言パターン(ダナドコと留意点)

解答要求の特徴

  • 従来の典型的な「事例Ⅱ」でよく見られる問題形式であり、**ターゲット×4P(Product、Price、Place、Promotion)**に基づいた提案や助言を求めるものです。
  • 具体的なマーケティング施策やターゲット層へのアプローチを提案するのが基本です。
  • 論理的な構造を持つ解答が求められ、特にターゲット設定を明確にし、そのターゲットに対してどのような4P施策が効果的かを示す必要があります。

アプローチ

  • ターゲットの明確化:まず、与件文に示された情報をもとに、どの顧客層をターゲットにするかを定めます。そのターゲットに対してどのようなニーズがあるのかを明確にし、対応策を提案します。
  • 4Pの具体的な施策を提案:ターゲットが明確になったら、そのターゲットに対してどのような製品を提供し、価格設定を行い、販売チャネルをどうするか、そしてどのようにプロモーションを展開するかを提案します。
  • 因果関係の構築:単に施策を列挙するのではなく、提案した施策がどのようにしてターゲットに影響を与え、期待される効果が得られるかを論理的に説明します。

「B社は、40代女性をターゲットに、高品質なスキンケア商品を提供している。プロモーションでは、SNS広告と口コミを活用し、オンライン販売を中心に拡大することで、顧客層を広げることが期待される。」

Step-3:スクール解答をAI改善~まさかの時ほど慌てず構文~

Q
そこで今回の事例ⅡKEC解答を振り返ると、「知識問題対策」としてかなり知識に振ってある。でも突然この答案は書けないだろう。
A

模範解答を作るスクールは決して意地悪しているのでなく、特定のノウハウ解答やフレームに依存することを警告している。そこで実際のマス目100字を書くなら、いつものAI構文答案をチョイスします。

第2問(設問1)第2問(設問2)第3問
【スクール解答】
理由は、洋菓子業界は競合他社が多い業界であり、ブランド力で劣るB社はそもそも消費者の選択肢に入りにくかったことに加え、国産原材料の使用による安全性等、B社の強みを打ち出せなかったからと考えられる。(98字)
OEM事業はBtoB取引であり、BtoCの場合ほどブランド力が問われないこと、顧客と同業者のB社長が顧客のニーズに合わせた効果的な提案活動ができたこと、一度契約を結ぶと長期契約になりやすいことが考えられる。(103字)問題点は、内的参照価格が低下し、正規価格商品との間にカニバリゼーションが起こることである。必要な戦略は、プロダクト戦略として既存ブランドとはまったく異なる専用のマルチブランドを使用すること、チャネル戦略として通信販売のみで販売することである。(121字)
【AI答案】
理由は、①B社はX市外での知名度が低く、②競合と差別化できずに消費者に魅力が伝わらないため。対策は、①健康や安全志向の消費者に「自然の恵みを生かした手作り」を訴求し、②SNSや口コミ知名度向上を図る。(100字)
理由は、①全国の小規模菓子店の品揃え拡充ニーズに対し、②最新設備を活用して柔軟な少ロット対応を行い、③社長自らのトップセールスで各店の悩みを把握し、ニーズに合った商品提案を行ったため。(92字)問題点は、①B社の正常品が半額以下で販売され、②顧客の内的参照価格が低下して割高感が出てしまうこと。対策として、①環境意識の高い消費者を対象に、②「半端モノ」をSDGsを意識したパッケージで販売し、③新市場の開拓とブランド価値向上の両立を図る。(122字)
【改善のポイント】
構造を明確にする
丸数字ナンバリング(①、②)を使用し、理由を論理的に段階分けすることで、読みやすさと論理性を強化しましょう。
主観表現を避ける
「打ち出せなかった」という曖昧な表現を避け、具体的な事実を根拠に基づいて述べることで、客観的な評価が可能になります。例:「競合他社との差別化が不十分で、B社の強みが消費者に十分伝わっていない」。
具体的な施策を明示する
生成AI答案のように具体的な施策を提案することで、問題点に対する解決策が明確になります。例:「SNSや口コミを通じて、B社のブランド価値向上を図る」など、具体的な改善策を提示します。
具体的な根拠を引用する
生成AI答案のように、与件文の具体的な根拠をしっかり引用することが大切です。例:「小規模菓子店のニーズに応える柔軟な対応」がどのように成功に繋がったかを明確にします。
主語と述語を明確にする
スクール答案では主語が不明確な箇所が見受けられるため、「B社長が~」という具体的な行動や施策を明示し、主語と述語の関係をクリアにします。例:「B社長が自らの提案活動を通じて顧客のニーズを的確に把握し、それに基づいた商品提案を行った」。
メリットや結果を明確化
生成AI答案のように、「長期契約に繋がった」といった具体的な結果を示し、論理的な説明を補強します。結果的にどう影響を与えたのかを示すことで、解答の説得力が向上します。
構文を揃えて読みやすくする
生成AI答案のように、「問題点は~、対策は~」といった定型的な構文を用いることで、全体の構成が統一され、読みやすさが向上します。
因果関係を明示する
問題点と対策の因果関係を明確にすることで、論理的なつながりを強調します。例:「カニバリゼーションが生じた結果、B社のブランド価値が低下し、これに対処するためにはマルチブランド戦略が必要である」。
具体的な新提案を加える
生成AI答案のように、環境意識や新たなトレンドを意識した提案を加えることで、より具体的で現代的な解答になります。例:「SDGsを意識したパッケージで新市場を開拓し、ブランド価値向上を図る」。

今日のまとめ

Q
「事例Ⅱ」が思い立って作問採点を大幅に変えた時、9,000名受験者の多くが「?」な頭まっ白モードに強制転移する。その時いち早く我に返り、「事例Ⅰ」「Ⅲ」向けに用意した構文を使えば、安定A評価?
A

「初めましてようこそ」問題に直面した時は、マイポエムを綴るのではなく、【どうすれば隣と答が揃うか】を最優先に考える。そのときAI試験委員が添削してくれる、構文効果が絶大なのです。

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