「事例Ⅱ」作問者はR3から交代したとされる時、R1→R5の順に解き進むことで何がどう変わったかの洞察インサイトを得る。業界初のチャレンジングな取り組みが始まります。
最近新しく出てきた解き方の共通点は、ふぞろいヘタクソノウハウの誇張を眺めて真逆を選ぶこと。SWOT別マーカーを避けて設問別にするだけで、以下の利点を得られます。
設問別マーカーの具体手順 | ふぞがSWOT別マーカーにこだわる理由 | |
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各設問が求めている具体的な要求や方向性を把握し、それに基づいて解答する情報や根拠を特定することで、設問ごとに適切な解答ができます。 | ①設問解釈の精度を上げる | 設問解釈を苦手にし、その時点で与件の根拠や結論が直観的に浮かばないため、具体的な解答に必要な根拠を決める精度が低い。このため、広く浅くカバーするSWOTマーカーに頼らざるを得なくなります。 |
設問ごとに関連する根拠を特定し、その根拠をマーカーで示すことで、解答に必要な情報を効率よく整理し、解答に適切に反映させます。 | ②重要な根拠に絞って設問別に塗る | 根拠の選定と整理が困難であり、どの根拠が設問に最も適しているかを判断できない。このため、全体をSWOT別にカバーする方法を選び、根拠の絞り込みができずに広く浅い情報に頼ることになります。 |
各設問の根拠がどのように因果関係を持っているかを理解し、その因果関係を解答に組み込むことで、論理的で一貫性のある解答が作成できます。 | ③複数根拠の因果関係を洞察する | 因果関係の把握を苦手にし、各設問の根拠がどのように関連しているかを理解できないため、全体的な情報を広く扱うSWOTマーカーの方法に頼ります。因果関係に基づいた具体的な解答が難しいからです。 |
設問ごとに根拠を特定し、因果関係を把握しているため、下書きの時間をカットし、効率的に解答を作成できます。 | ④下書き時間を大幅カット | 設問ごとの具体的な根拠や因果関係の把握が不足しているため、解答の下書きに多くの時間をかける必要があるうえ、根拠と使う設問の対応づけがズレて、採点係に一目でふぞろい信者と特定されてしまう。 |
マーカーで示した根拠を解答用紙のマス目に引用し、具体的な解答にすることで、必要な情報を迅速に反映させ、時間を短縮します。 | ⑤根拠は言い換えずに素直に引用 | 広く浅い情報を扱う方法(SWOT別マーカー)に頼ると使いたい根拠がマス目から溢れるため、カタカナを勝手に漢字にしたり、読点「、」を極端に省く詰め詰め答案になり、これもふぞろい信者と特定される。 |
【事例Ⅱ与件マーカー】複数根拠の因果でインサイト / R3「Ⅱ」からの傾向変化
ふぞろいが設問解釈を苦手にするのは、試験の趣旨がそもそもわかっていないから。そしてふぞろい勢が苦手にして採用できないとわかってきた以上、下書き時間をカットする設問別マーカーの優位は動きません。
Step-1:答案のどこかに使う三大根拠
先に設問解釈を合格レベルに持ち上げると、解答に使う三大根拠も特定しやすい。その上でそれら重要根拠を見た瞬間に、どの設問に使うかを色分けできれば、ズバリで時短が進みます。
①明らかに使うしかない重要根拠 | ②与件で明文化された経営方針 | ③経営者の思いや社是 | ④その他SWOTどれかの根拠 |
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これらの根拠は、設問に対する解答を作成するために必要不可欠な情報です。与件文の中で、解答の中心となるデータや事実、数値などが含まれており、問題の解決や分析に直接的な影響を与えます。 | 経営方針や戦略が明文化されている場合、その情報は企業の基本的な方向性を示しており、解答作成の際にはその方針を前提にした分析が求められます。 | 経営者の個人的な理念や企業の社是は、企業文化や経営の根底にある価値観を反映しています。これらは企業の意思決定や行動指針に影響を与えますが、具体的な問題解決に直接結びつくわけではありません。 | SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)に関連する根拠は、企業の内外の環境を理解するための材料です。これらは解答に使うべき根拠を特定するための補助的な役割を果たします。 |
例えば、売上高の減少や利益率の低下など、事実に基づく具体的な数字や、問題点を指摘する根拠です。これらは解答に必ず含めるべき情報であり、設問に対する直接的な答えとなります。 | 例えば、企業が「顧客第一主義」を掲げている場合、その方針に基づいて顧客対応やサービス改善に関する解答を構築する必要があります。経営方針は、企業の活動や戦略の全体像を理解するために重要です。 | 例えば、「社員の幸福を最優先にする」という社是があれば、解答の中でこの価値観を踏まえた提案や改善策を示すことが期待されますが、具体的な数値や直接的な問題解決には直接結びつかないことが多いです。 | 例えば、競合の状況や市場の変化、内部のリソースや能力などがこれに該当しますが、左の①~③から答案マス目を埋めていくと、100字に入りきらず使い残すことが多くなります。 |
Step-2:過去問R1→R5を使ってトライアル
そして複数根拠の因果でインサイトを得るには、模範解答を使って設問別マーカーの精度を高めることが第一歩。すると設問別マーカーの優先度が、以下①→②→③の順で安定します。
R1ネイルサロンの三大根拠
①どこかに使う重要根拠 | ②与件で明文化された経営方針 | ③経営者の思いや社是 | |
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第1問(S) | 設立経緯 B社社長とYさんが美術大学で出会い、デザイン能力を活かしたネイルサロンを設立。 | ||
第1問(W) | B社の立地 地方都市X市内の商店街に立地し、中心部に小型百貨店や有名ブランド店がある一方、周辺には生活密着型店舗が存在。高級住宅地として知られているエリアに近接している。 商店街の集客力 県内最大級の商店街で、週末には他地域からの来街客もいるが、B社は中心部から離れた場所にあるため、賃料が安い反面、集客力に弱みがある。 | ||
第1問(O) | |||
第1問(T) | 競合状況 X市内に既にネイルサロンが多数存在し、大手チェーンの低価格ネイルサロンの進出も控えている。 | ||
第2問 | 「個別対応の情報発信」 インスタント・メッセンジャーを通じた顧客対応や、デザイン重視の顧客に対する個別提案を強化している。 「デザイン提案による客単価向上」 社長とYさんのデザイン力が強みであり、ネイルデザインの提案力に自信がある。 | 「デザイン提案による顧客満足向上」 社長とYさんは共に絵心を持っており、その感性を活かして顧客に満足度の高いサービスを提供することを重視している。 「デザイン提案による差別化と顧客対応」 家事をこなしながら自分たちのペースで仕事を続けることを大切にしている。特に、自身のデザイン力を活かせる形でビジネスを進めていきたいという強い思いがある。 | |
第3問(1) | 「商店街の他業種との協業」 店街や地域住民との良好な関係を築き、地域密着型のビジネスを展開している。 | ||
第3問(2) | 「デザイン提案を通じたリピート促進」 社長とYさんのデザイン力が強みであり、ネイルデザインの提案力に自信がある。 「リピートを促す接客提案」 定期的な来店を期待する固定客をターゲットにしている。特に、初回来店時に高評価を得た顧客を固定化させることを目指している。 | 「初回来店時の提案で顧客満足度向上」 社長とYさんは共に絵心を持っており、その感性を活かして顧客に満足度の高いサービスを提供することを重視している。 |
AI試験委員に解説させると、下記赤線部のように同一根拠を2つの設問に使える時がある。するとミトコンドリアより単細胞なふぞろいオツムでは大量根拠を処理できずにショートする末路が、あのいかにもわかっていない並列列挙の詰め詰め答案な。
R2 ハーブのX島は与那国島
①どこかに使う重要根拠 | ②与件で明文化された経営方針 | ③経営者の思いや社是 | |
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第1問(S) | 栽培技術: 無農薬で年に4~5回収穫できる効率的な栽培方法 加工方法 島内工場での乾燥粉末加工により輸送コストを削減 | ||
第1問(W) | |||
第1問(O) | 設立の目的 島の活性化を目指してハーブの栽培・加工を行った背景 | ||
第1問(T) | |||
第2問 | 取引の背景: Z社との取引により、ハーブの乾燥粉末がヘルスケア市場で利用されている 取引の問題点 Z社との取引量の減少と依存度の高さ | 品質と安全性の追求 高品質な無農薬ハーブの栽培と安全な加工を行い、Z社に供給 | |
第3問(1) | ハーブの特性: 島に自生し、健康・長寿に良いとされるセリ科のハーブ 製品開発 「眠る前に飲むハーブティー」のオンライン販売試行 | ||
第3問(2) | 売上の成果: 大都市圏で一定の売上を達成 | ブランドの確立 ハーブを用いた製品のブランド化、オンライン販売を通じたブランドの確立 | 顧客満足の重視 顧客のニーズに応え、高品質な製品を提供し続ける姿勢 |
第4問 | 地域活性化への貢献 島の活性化と地域貢献を目指してB社を設立し、ハーブの栽培・加工を行っている | 地域活性化の思い 島の窮状を打開し、地域経済を活性化させることが社長の強い思い 島の特性を活かした事業 島の自然と伝統的なハーブの価値を活かし、新たな産業を創出すること |
AI試験の精度はまだまだ荒いが、いかにも速い。そして次のR3から「事例Ⅱ」の作問者が交代したとされ、根拠マシマシ化が加速します。
R3:通販やフランチャイズのチャネル拡大に熱心な豆腐屋
①どこかに使う重要根拠 | ②与件で明文化された経営方針 | ③経営者の思いや社是 | |
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第1問(S) | B社の豆腐は評判が良く、品評会で表彰されている →実績としての表彰は、B社の製品品質の証明になる | ||
第1問(W) | |||
第1問(O) | 新しい材料用倉庫と建屋を新設した →B社の拡張能力や市場機会の一部としてSWOT分析に含める | ||
第1問(T) | PB製造のための契約で売上比率が約半分を占めた →PBを失注すると経営面で大きな脅威になる | ||
第2問 | 地元産大豆と良質な軟水を使った豆腐が主力商品 →地元産の魅力を全国に伝えるためのネット販売戦略で強調すべき | 「地元産大豆にこだわり続ける」 →全国に伝えるべき特徴としてネット販売戦略に含める | 「豆腐に旅をさせるな」という伝統的なポリシー →このポリシーは、商品選定の基準に利用します |
第3問 | PB契約の終了後、大手米穀店Y社との取引で地下水を販売 →地下水販売の取り組みは、フランチャイザーとフランチャイジーの両方に対して、事業展開の参考として使用する 新型コロナウイルス感染症の影響で試食を自粛した →顧客対応の変化に関する重要な背景情報として、フランチャイザーやフランチャイジーへの助言に活用する | 「移動販売のフランチャイズ方式を採用」 →移動販売の成功に向けた経営方針として具体的な取り組みになる | |
第4問 | 「手頃な価格の商品と季節の変わり豆腐を提供」 →手頃な価格の商品と季節限定商品は、主婦層の顧客獲得のために重要 | 「豆腐丼は祖父の時代から続く」 →豆腐丼の歴史的背景は、製品戦略を策定する際の伝統と文化的価値を示します 「危機こそ好機と捉え、豆腐やおからを使った菓子類の開発を計画」 →危機をチャンスと捉えた取り組みは、新しい製品戦略の立案に役立つ |
R4:コロナ禍の内食ニーズを捉える食肉業者
①どこかに使う重要根拠 | ②与件で明文化された経営方針 | ③経営者の思いや社是 | |
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第1問(顧客) | B社の現在の事業内容: 食肉と食肉加工品の製造・販売を行っており、直営小売店と百貨店やスーパーへの納入が主な業務。最近は卸売事業が9割を占め、直営小売事業が1割。 | ||
第1問(競合) | |||
第1問(自社) | コロナ禍の影響と回復の兆し コロナ禍でホテル・旅館や飲食店との取引が激減し、売上が半減。しかし、直営の食肉小売店の販売は急上昇。 | ||
第2問 | 「食肉の品質」: 百貨店向けには贈答用の最高級品質の食肉や食肉加工品を販売。 「顧客ニーズへの対応」 直営の食肉小売店では対面接客によるニーズ対応。スーパー向けには日常使いしやすいカット肉やスライス肉を販売。 | ||
第3問 | 「直営小売店での販売の急上昇」 コロナ禍で直営の食肉小売店の販売が急上昇しており、販売力強化の余地がある。 | ||
第4問 | 「地域経済への貢献」 自社工場設立やコンサルテーションの取り組みで地域のニーズに応え、取引先へのサポートを強化。 | 「最終消費者との直接の結びつき」 自社の強みを生かし、新たな事業展開を模索。 「アフターコロナと事業承継」 高齢の社長が事業承継を見据え、再構築を進める意向。 |
R5:女の子だって甲子園!~異様に強い品揃えを誇る野球用品専門店
①どこかに使う重要根拠 | ②与件で明文化された経営方針 | ③経営者の思いや社是 | |
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第1問(顧客) | 子どもたちの成長に伴い、ユニフォームや野球用品の買い替え需要がある 事業転換から40年以上、少年野球チームとの強い取引関係を維持している | 1955年から続く歴史があり、地域に根ざした事業展開を行ってきた | |
第1問(競合) | 付近にサッカーやバスケットボール用品の専門店が開業し、過当競争になっている 自動車で15分ほどの場所に、大型スポーツ用品量販店が出店し、価格面で競争が激化している | ||
第1問(自社) | B社は体操服や運動靴の加工・販売、ユニフォームの加工技術を持っている | 野球用品の強化を進める | |
第2問 | 保護者は金銭的負担を減らしたいというニーズがある | ||
第3問 | 女子の軟式野球が盛んになり、女子メンバーの獲得に苦しんでいる | 女子向けの野球用品の提案力を高め、女子チームの開拓を行う | |
第4問 | B社はスポーツ用品の加工・販売を行っており、特に野球用品に強みを持っている B社の強みは、カスタマイズの提案力やユニフォーム加工技術、オリジナル用品への対応力 | 野球用品の強化を進める 各少年野球チームとの密接なコミュニケーションを図り、データ管理や要望の把握、アドバイス対応を進める インターネットの活用を見直し、ホームページやSNS、スマートフォンアプリの活用方法を検討する | 2代目社長は、ICT企業に勤めている長男がB社を継承する決意をしており、次の事業内容の見直しを進めている |
与件マシマシ時代の根拠はもっと拾えるが、第2~4問のマス目で使う根拠が揃ったら、後は使い残す覚悟でStep-3に進みます。
Step-3:複数根拠を因果でつないで行間を洞察インサイト
つまり万年おベテが一つの正解を求めて言い争うより、根拠を使って100字1文3センテンスを書けば、安定A評価をもらえる時代に。これは合格時短の社会的ニーズともマッチします。
複数根拠を因果でつないで洞察インサイト | ビジネスにおける好影響 | |
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与件中から、設問に関連する可能性が高い情報や数値、記述を選び出します。重要根拠は、設問に対して直接的に解答を導く材料や、解答の根拠として必要なデータです。これには、売上高、利益率、顧客層の変化などが含まれます。 | ①重要課題を決めて解決 | 例えば、売上高の減少が顧客層の変化に関連しているとした場合、その関連性を明らかにし、どのように解答に反映させるかを考えます。この過程で、問題の本質を見極める洞察力が求められます。 |
特定した重要根拠同士の因果関係を考えることで、問題の本質を見極める洞察力が高まります。例えば、売上高の減少が顧客層の変化に関連しているとした場合、その関連性を明らかにし、どのように解答に反映させるかを考えます。 | ②複数根拠の因果で戦略的思考 | 複数根拠を繋ぎ合わせて因果関係を考えることで、より戦略的な視点を持つことができます。これにより、ビジネス戦略の立案や意思決定において、より包括的かつ長期的な視点を持つことが可能になります。 |
複数の根拠とその因果関係から、明確な理由付けと根拠の引用を重視して、設問に対する100字の簡潔な解答を作成します。限られた字数で情報を的確に整理し、説得力のある解答を作るスキルは、リアルビジネスでそのまま役立ちます。 | ③キレイな100字答案でコミュ力UP | 行間を読む能力は、ビジネスコミュニケーションにおいても役立ちます。顧客やチームメンバーの意図や隠されたニーズを理解し、効果的なコミュニケーションを図る能力が高まります。 |
今日のまとめ
R2までの「Ⅱ」は針の孔を通す精度が必要だったが、R3以降は与件根拠が多すぎて、正解がピタリ一つには決まらない。ふぞろい戦略=【与件を使って何か書く】が正と分かれば、あとは下書きをどうカットするか時短力の勝負になります。